2023年10月一覧

PL-31E/TSの試聴感想を頂きました。

先日制作したPL-31E/TSプレーヤーが届いたK様から試聴感想を頂きました。
到着直後の比較では それまで使われていたプレーヤーと音はあまり変わらないとの事でしたが、
その後、調整してから時間をかけて聴いて頂いた感想を頂きました。
私に送られてきたメールの内容ですが無修正で掲載します。
小林様宅
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
竹本様、
いつもお世話になります。
この土日で聴き込みましたのでご報告させて頂きます。
先日は早く聴きたい気持ちが強すぎて報告しました通り急いで
セッティングしたので大きなミスをしておりました。
まず、ベルトを再度確認した所、ゴムが捻れてかかっていましたので
これを正しく掛け直しました。
プレーヤーの水平も取れてませんでしたので、プレーヤーの脚を調整して
きっちりと水平を出しました。
あと、針圧調整を針圧計でなくウエイトの目盛りで合わせておりましたので
針圧計で測り直した所、正規の針圧より0、3gも重く針圧がかかってました。
これを針圧計で正規の針圧に調整しました。
基本的な事ができていない状態で報告してしまい反省しております。
気を取り直して、聴き直した所、
「きた---、解き放たれた音とはこの事か!」
素晴らしい!!以外の言葉が見つかりません。
私のフェバリットアルバムの1枚であるJONI MITCHELLのSHADOWS & LIGHT
という野外ライブ盤、今まではホールのライブを聴いているようだったのですが
ホールの天井がなくなってまさに野外ライブの臨場感が味合う事ができました。
スタジオ録音の盤は、マスター音源をレコーディングスタジオのモニタースピーカーで
聴いている感覚(実際、経験した事はないので想像ですが)です。
これは「レコードに刻まれたの音を引き出す」という事にプラスして、レコードの溝に
刻み込まれた現場の空気をも引き出しているのでは?と思ってしまいます。
本当に素晴らしいとしか言いようがなく、ずっと一人でニヤニヤしていました。
家内とは、学生時代にバンドを一緒にやっており家内も音楽自体は大好きなのですが、
音には無頓着で私のオーディオの趣味をいつも白い目で見ていました。
その彼女が「無茶苦茶音にリアル感があるね」と感嘆していました。
今、竹本様もブログに書いておられましたDIANA PANTONを聴いていますが
本当にそこで演奏しているのを聴いている感覚ですね。
フィデリックスのカートリッジMC-F1000はヘッドシェルがMITCHAKU Zなので
まだ聴けていませんが、MC-F1000で聴いたらどういう音が出てくるのか
本当に楽しみです。
たかが500枚程度のコレクションですが、明日から全て聴き直すことになりそうです。
素晴らしいプレーヤーを手に入れる事ができ心から満足しております。
本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
今後とも宜しくお願い致します。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

PL-31E/TSをとても気に入って頂けた様で、また一人ご愛用者が増えて嬉しく思っています。

グリモーのクレド

2I3A6512B.jpg
グリモーの『クレド』です。以前買ったグリモーの『ザ・メッセンジャー』が良かったので予約を入れていたのが届きました。
CDではだいぶ前に発売されていた様ですが、今回はレコードでの発売となったようです。
前記事のPL-31E/TSの動作確認をかねて聴いていますが、期待通りの澄み切ったピアノの響きが空間に広がります。

さらに1台完成しました。

2I3A6510x.jpg
またまた、御依頼頂いていたPL-31E/TSですが、本日完成して動作確認をしています。
部品は削り出しですが、あらかじめ加工は済ませて組み立てるだけなので短時間で仕上がります。
問題なければ来週早々にも発送したいと思っています。

『気まぐれジジイ』さんが三度YouTubeに動画を載せてくれています。



MC-L1000のカンチレバー修理その2

前回はカンチレバーの折損品の交換修理の記事を載せましたが
その後、無事にコイルを載せ終わり、1個体を復活させる事ができました。
以前は手が震えてコイルの配線修理に何日もかかって、成功率も3割程度でしたが、
今は鼻歌まじりで この作業が出来るほどの余裕です。
2I3A6490PP.jpg
音質ももちろん問題なく何時も聴いているMC-L1000/TSの音です。
コイルの断線修理はもう数えられないほどしましたが、
カンチレバーの交換作業は今回が初めてだったので
上手く修理する事ができて、これからのMC-L1000の修理の対応範囲に自信が持てます。
このMC-L1000/TSはfidelix社のMC-F1000と同様にダイレクトカップル型の完成形で、
音域、バランス、広がり、そしてキレと全てにおいて本当に素晴らしい音です。
2I3A6495XX.jpg
私は最高音質のカートリッジと確信していますので、これからも1個体でも多く復活させる事ができればと願っています。

MC-L1000のカンチレバー修理

ようやく気温も下がってきましたね。
涼しくなってきたので、やっとオーディオをやる気がでてきました。

私の普段使用するカートリッジは断線したVictor社のMC-L1000を私自身が修理したものですが、
幾つか手元にある中で、針先が折れてチップが無い物や、テンションワイヤーが切れてしまっていてカンチレバーのみとなっている物があります。以前からこれらの修理が出来ないものかと考えていましたが、ようやく目途がたったので今回ニコイチで修理をしてみる事にしました。

カンチリバー修理
修理完了後の写真となってしまいますが、
下は先端がチップごと折れたベリリウムカンチレバーを上の振動系ユニットから取外した物で、上はテンションワイヤーの切れたチップの付いたカンチレバーから後部の鍔の付いたダンパー受け部品を取外し、入替えた修理後の振動系ユニットです。
カンチレバーを鍔から取外す方法が思いつかずに暫く悩んでいましたが、やっと取外す事ができて上手く修理ができましたので、これから何時もの様にfidelix社のコイルをとりつけて修理をしていきたいと思います。