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2022年末のご挨拶

あっ!と言う間に時間が流れて、もう年の瀬となってしまいました。
今年は あまり更新はできなくて申し訳ありませんでした。
それでも今年も多くの方から私の製作する『PL-31E/TS』の制作の御依頼を頂きまして、
作り始めてから総数で50台近くには達しているのではと思います。
私自身はオーディオメーカーではなく、極々一般のユーザーで、
これだけの数のプレーヤーを制作して、
多くの皆様にご購入頂き、ご愛用頂けた事は驚異であり、言葉では表せないほどの感謝しかありません。

また、もう一つの大きな出来事はfidelix社の長年の夢である
ダイレクトカップルカートリッジ『MC-F1000』が完成に漕ぎ着けて
年末ではありますが、初の出荷が出来た事です。
もちろん私はfidelix社の社員ではなく、一人の『中川 伸』ファンなのですが、
『F1000用』のコイルを使って断線したVictor社のMC-L1000の修理を数多く手がけた事で
このコイルの取付や配線が出来る様になっていた為に
中川さんに「『F1000』の試作品を一つだけでも組立させて欲しい」と頼んだ所
『試作品を全部組んで欲しい』と依頼されたのです。
なので、雑誌記事の試聴機は全て私の組んだ物になります。
(もちろん製品版は専門の業者が組み上げた物ですので ご安心ください。)
今、この『MC-F1000』の評価を聞くにあたり、
このカートリッジの完成に関われた事に最大の喜びを感じる事ができるのです。
年明けからより多くの方の所にこの『MC-F1000』が届き、どの様な評価が聞けるのか
今からワクワクとした気持ちで一杯です。

世界では戦争の影響もあり、なかなかコロナ禍も収まらず、大変な状況が続いていますが
来年こそは良い年が迎えられる事を心より願っています。




MC-F1000の発送が始まった様です。

風が強く寒いクリスマスになりましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。
私は外の仕事なので毎日「寒い!寒い!」と言いながら頑張っています。
2I3A6208.jpgさて、fidelixからの話では、12月22日から話題の『MC-F1000』の発送が始まっている様です。
制作に手間がかかるのと、中川さん自身が1個1個 調整しているので一度に多くの出荷は難しい様ですので
まだ多くの方のお手元に届くには時間がかかりそうです。
すでに届いた方からは『ビックリした!』とのコメントも頂いている様です。
毎日『F1000』を聴いている私も「そうだろ~」とニャリしてしまいました。

MC-F1000のフロントにロゴが付きました。

2I3A6191b.jpg私の所にはfidelixのMC-L1000の試作品のシリアルNo.000番がありますが、ボディカバーはアルミ素地だったのでフロントにロゴの入った正式な外観のボディカバーが出来上がるのを待っていましたが、ようやく送られてきましたので交換してみました。


三度(みたび)の御来場に感謝

相変らずコロナが収束とはいかずに収まったと思うと またもや増加傾向になります。
さすがに我慢の限界で疲れて来たので、コロナを気にしないでオフ会をするようにしています。

そんな中で当オーディオルームに『pippinさん』と『よっしーさん』が三回目の御来訪をしてくれました。
今回は新たに『GTOさん』と『Sさん』を加えて5人でのオフ会となりました。
その時の様子を詳しく『よっしーさん』が御自分のブログに載せてくれていますので
宜しければ見に行ってみてください。

プレーヤーをもう一台

かなり前の話になりますが、私の作るプレーヤーはpioneer社のPL-31Eをベースとしていますが、その前モデル「PL-31Dのフォノモーター部を分離した『MU-31Dフォノモーター』をTS化してくれないか?」と偶然にも全く同時期にお二人の方から依頼がありました。一人は御存知『よっしーさん』でもう一方は今回の記事を書かれた『てつさん』でした。金田式信者の『てつさん』は以前から金田式初代SP-10を御自身で作られ愛用してこられた技術力のある方で、今回私が改造した『MU-31D/TS』を使って作ったプレーヤーの記事をUpされましたのでプレーヤーに興味のある方には面白い記事ですので是非見に行ってみてください。

プレーヤーをもう一台


fidelix MC-F1000ダイレクトカップルカートリッジ完成

フィデリックス社のダイレクトカップルMCカートリッジ『MC-F1000』の完成写真です。
2I3A6103dd.jpg青味が買ったグレーのメタリック仕上げが精悍な印象をあたえてくれます。2I3A6106hh.jpgボディ先端にはレコード盤面の磁性ゴミを吸付けるネオジウムマグネットが付いて、レコード盤にカートリッジを落下させた時の針先とカンチレバーの保護の役目もはたします。このタイプの最大の泣き所はレコード盤面に磁気ギャップが近い為に盤面の磁性ゴミを吸い寄せ、ギャップが埋まってしまい正常な動作が出来なくなり、最終的にはコイルが動かなくなって壊れてしまうトラブルになってしまうのですが、『MC-F1000』では先端に強力なネオジを付ける事によってギャップが拾う前に吸付けてしまおうという『中川 伸』氏お得意のコロンブスの卵的発想です。

fidelix MC-F1000prototypeを聴いてみた

2I3A6022A.jpg先日の我孫子オーディオファンクラブ主催のfidelix 中川 伸氏の後援会で発表のあった『MC-F1000』のprototypeを聴いてみました。

『MC-F1000』は型番からも分かる通りVictor社の最高傑作MCカートリッジ『MC-L1000』をリスペクトしています。
最も特徴的な事は通常のMCカートリッジがカンチレバーの根元にコイルを配置してカンチレバーを伝わってくるスタイラスチップの振動を拾っているのに対して、カンチレバー先端にコイルを配してチップに直結したダイレクトカップル型を採用している事です。この為に音溝のから拾ったチップの振動がカンチレバーの材質、長さなどに影響を受けにくくなる為にチップの振動を直接コイル伝える事が出来るのです。

比較機種は同じダイレクトカップル型のテクニカの『AT-ART1000』と私が断線品を修理したVictor社の『MC-L1000/TS』を選択してみました。

記事は続きます。

フォノイコ『Leggiero』を左右分けて使ってみた

電源などが共通のステレオ仕様の同じ機器を二台用意してそれぞれを左右channelに分けて使うと音質が大きく向上する事がわかります。
その為、fidelix社の機器は左右分離のモノラル構成で使うのが基本になっています。
また、ステレオ仕様のアンプ筐体の中を左右を電源から完全に分離したデュアルモノ構成とする事で音質の大幅な向上がのぞめますので、
フォノイコライザーの『Leggiero』も電源まで左右完全分離のデュアルモノ構成としていますので通常は1台をステレオで使えばそれで事が足りるのではと思います。
『leggiero』は私が長くReferenceとして使用している同社のプリアンプ『MCR-38』からフォノイコライザーを抜き出した物ですので、初段は高gmFETを使って入力換算雑音は-156㏈Vと最高レベルの静けさです。私のPL-31E/TSプレーヤーを御使用で空芯カートリッジと組合わせて使う方には まず最初に使って頂きたいフォノイコライザーです。
『Leggiero』にはMC入力とMM入力の二系統が付いていますが、実質はMC専用かMM専用のフォノイコライザーを選択して使う事になり、入力を切換えて二台のプレーヤーに使えるわけではありません。
その為、プレーヤーの音質比較時にはRCAケーブルを繋ぎ変えて使う様になりますので、面倒なのでもう一台は欲しいと思っていたのですが、先日もう一台の『Leggiero』がたまたま手に入ったので入手時の目的とは違ってしまいますが、試しに2台を使い左右をmonoで聴いてみたらどうか?と興味が沸き音質比較をしてみる事にしました。
IMG_0664a.jpg1台で聴いていても鮮明で響きの空間への広がり方や低域の力強さなど、全く不満なく聴けるほど素晴らしいと何時も思って聴いてきましたので「左右完全分離のデュアルモノ構成の『Leggiero』なので筐体まで分離しても殆ど音質向上は望めないのでは?」と私は予想しました。
さて、写真の様に二段重ねて下側は右ch、上側は左chで使いアースは上の左ch側に落として使いはじめました。
音はあまり変わらないと思っていたのですが、一聴でわかるほど音質が向上します。
変わらないと思って聴いたのでプラセボではありませんよ(笑)
まず、通常のステレオ仕様のアンプを二台使って左右を分けて使うと空間に枠を感じていたのが、取り払われた様に聴こえます。解像度は上がり細かい音が良く分離して、低域は力強くシッカリとしますが、今回の変化はその様な変化ではありません。
上記の様な変化はすでにデュアルモノ構成で改善されていますのであまり変化はありませんでしたが、
しかし、『Leggiero』をmonoで使った効果は、空間が漆黒に感じられる事です。ステレオで使った時には全く分からなかったのですが、今までは空間が灰色だったと分かった事です。またバイオリンや女性歌手がステレオ使用では叫んで歌っている事も分かり、とても音楽を聴く為には重要な部分が改善される事が分かったのです。全体の変化の方向としてはリアルで生々しくなったと思いました。
普段音楽を楽しむには一度聴いてしまったら、もうこの2台mono使いで聴かなければ納得できないレベルの変化です。
ですので、当初はプレーヤーの比較用に2台の『Leggiero』を使う目的でしたが、全く違う使い方をする事になってしまいました。