

丁度内周ベルトドライブのベルトを掛ける位置にゴム系の磁性体ではないかと思われる黒ベルトが巻いてあります。これがローターでS極、N極互いに120極と言う途轍もない数に分割してあります。この為回転が円運動に近くなり(120角形)理想的な回転を得やすい構造といえます。

その磁性ベルトをこの溝に入れると溝の一部にコイルを巻いた磁極がありこれで吸引、反発を繰返してプラッターを回しているのです。
さて、肝心の音質についてですが、オリジナルのままの音を通常の基準の評価で聴いては、優しく自然な音がします。かなり厳しい事を言わなければ、そのままでも十分に使用に耐える音質のプレーヤーだと思います。
ただし、Facebookの記事でYさんが書かれてたとおり、クォーツロックをかけた音は音楽がゴチャゴチャな混沌とした音になってしまって聴いていられません。クォーツロック無しの音が断然自然に聴こえて好いと思います。
音が全体に明るく、賑やかな感じがあるので、悲しさや薄暗さの弱音の表現が弱い所があり、これが音楽の表現をワンパターンにしているのではないかと思います。
プラッターの軽い事が起因しているのかもしれませんでしたので、オリジナルのゴムシートからクリスタルシートに交換したところ驚く程の改善が見られました。音出しを始めた頃は「手元に置くほどの物でもないかな?」と思いましたが、十分に所有する価値がある様です。
音質の総評としてはロクサンの『ザークシーズ』の様な最上位のベルトドライブの方が上かもしれませんが、構造的には面白い機種ですので暫く使ってみたいと思っています。