「ミッドナイトスワン」



「ミッドナイトスワン」


内田英治監督が(企画、監督、脚本、原作)手掛けたヒューマンドラマ
養育費を当てにして育児放棄された少女を預かることになった
トランスジェンダーの主人公が、次第に少女と心を通わせていく物語

トランスジャンダーの凪沙役を草なぎ剛さんが演じ
第44回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞
最優秀作品賞も受賞した話題の日本映画

※ネタバレありです!まだ映画をご覧になっていない方はご注意下さい!




男性として生まれたトランスジェンダーの凪沙は
東京・新宿にあるニューハーフショークラブ“スイートピー”で働く。
そんな凪沙だが、故郷・広島県の親戚から、
母親の愛を知らずに生きる中学生の少女、一果を預かることに。
子ども嫌いで、当初は一果に冷たい態度を取る凪沙だが、
時折反抗的になる一果に手を焼きつつ、
彼女がバレリーナになる夢を持っていると知る。
凪沙は同居を続ける一果をまるで娘のように愛するようになり…。


制作年/2020
内容時間/125分

監督/内田英治
脚本/内田英治
撮影/伊藤麻樹
音楽/渋谷慶一郎

(CAST)
凪沙/草なぎ剛
桜田一果/服部樹咲
桜田早織/水川あさみ
洋子ママ/田口トモロヲ
瑞希/田中俊介
キャンディー/吉村界人
アキナ/真田怜臣
片平実花/真飛聖
桑田りん/上野鈴華
桑田真祐美/佐藤江梨子
桑田正二/平山祐介
武田和子/根岸季衣

「ミッドナイトスワン」昨年劇場公開された作品ですが
その当時、コロナの急増や家から上映館が遠かったこともあり
映画館に観にいくのを諦めてしまった・・・
でも今回WOWOWでの放送を観て後悔先に立たず!?
感染対策を万全にし無理してでも劇場で観るべき映画でした
本当に残念(>_<)

映画を観た感想をまとめることが出来ない・・・
映画を観ながら心の中に浮んだ疑問や悲しみを
言葉で表すことが難しい・・・

まずは凪沙について感じたことをそのままに・・・
(以前ネット上での感想で、手術をした凪沙の判断が理解出来ないと書かれていて)
私は舞台上で抱き合う一果と母親の姿を見て
凪沙はいても立ってもいられなくなったのでは?と思いました
だいぶ前からホルモン注射を打ち手術に備えていた凪沙
病院の先生にそろそろ大丈夫じゃない?と言われても
『まだお金が貯まっていないので』と手術を先延ばしにしていた
でもコンクルーでの舞台上で抱き合う母と娘が
そんな凪沙の背中を押してしまった・・・
そのシーンを見て何ともやりきれない気持ちに
実花先生に『お母さん』と言い間違えられたときの
凪沙の嬉しそうにはにかんだ笑顔が浮んできて
思わず泣けてきた・・・(T_T)
ラスト近くの一果が白鳥の湖を踊るシーンではさらに涙が止まらず号泣(T_T)

「ミッドナイトスワン」を観ながら
以前観た映画『リリーのすべて』を思い出しました
リリーは命懸けで女性になることを選び
凪沙は命懸けで母親になることを選んだのかな
自分のためもあるだろうけど
一果の母親になりたいという一途な思いが本当に切なくて

母親からネグレクト育児放棄されていた一果
一果の心の傷はどこまでも深い
自分自身の心の痛みから逃れるため自傷してしまう一果
トランスジェンダーで苦しむ凪沙と
親に見捨てられ愛情を与えられずに育った少女
二人はバレエという奇跡の舞台を得たことで
絆を深めていくことになるが
逆に苦しみをも生み出してしまう
男装した凪沙が会社務めに出ることを一果にどうして?と詰め寄られ
凪沙が『あなたのために仕事をしているのよ』と言い放った時
この言葉を言ってはダメ!一果の心が壊れてしまうと
思わず映画を観ながら心で叫んでいた
早織にも同じ言葉をいつも投げられ心に深い傷を負った一果
そんな崩れてしまいそうな一果を凪沙が優しく抱きしめる
凪沙は手術をしなくてもその時一果の母親になっていた
その時の凪沙は正しく一果のことを心から心配している母親でした


つらつらと書き連ねてキリがないですね^^;
最後に「ミッドナイトスワン」をこの世に送り出してくださった
内田英治監督へ、素晴らしい作品を生みだして頂き
ありがとうございました
そして凪沙役の草なぎ剛さん、一果役の服部樹咲さんをはじめ
役者陣の素晴らしい演技にも心から感動しました

りん役を演じた上野鈴華さん
一見恵まれて見えるりんの心の闇はあまりにも深く
でも誰も気づかない・・・たぶん、りん自身も・・・
そんな繊細で難しい役どころを見事に演じていました


私にとってこの作品は何度も繰り返し観ることになると思います
「ミッドナイトスワン」秀作でした


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