「揺れる大地」


「揺れる大地」


イタリアの巨匠L・ヴィスコンティ監督による
“ネアレアリズモ”映画を代表する名作。
シチリア島の貧しい漁村を生々しく描き、
第9回ヴェネチア国際映画祭で国際賞を受賞。

ヴィスコンティ監督は第2次世界大戦後、
シチリア島のある村にカメラを持ち込み、全編オールロケを敢行。
出演者は現地の漁民たちで、そこの方言でセリフを語らせ
(観客の理解のために標準イタリア語のナレーションを後から付け加えた)
網元の搾取にあえぐ漁民たちの悲惨な生活を
荒削りのドキュメンタリースタイルで鮮やかに表現。
当初はイタリア共産党の出資で企画は進んだが、
撮影が予想外に長引き、資金的に行き詰まったため、
監督本人も出資して完成。
ちなみに3部作を目指した監督の構想は、実現しなかった。
~WOWOWより~





シチリア島の小さな漁村、アーチ・トレッツァ。
そこで暮らすヴァラストロ一家の長男ウントーニは、
村の網元に搾取されて貧しいままの生活に耐えかね、
網元とけんかをして逮捕される。
釈放された彼は家を抵当に銀行から金を借り、自営で漁を始める。
イワシの大漁に恵まれるなど、新しい暮らしは順調にいくように思えたが、
嵐の晩に漁に出たのがたたって漁船は壊れてしまう。
漁ができなくなった一家は、たちまち困窮してしまい…。



原題/La terra trema
制作年/1948
制作国/イタリア
内容時間/161分

監/ルキノ・ヴィスコンティ
製作/サルヴォ・ダンジェロ
脚本/ルキノ・ヴィスコンティ
脚本/アントニオ・ピエトランジェリ
撮影/G・R・アルド
音楽/ウィリー・フェレーロ

ウントーニ/アントニオ・アルチディアコノ
コーラ/ジュゼッペ・アルチディアコノ
ヴァンニ/アントニオ・ミカーレ
アルフィオ/サルヴァトーレ・ヴィカーリ
祖父/ジョヴァンニ・グレコ
ドン・サルヴァトーレ/ロザリオ・ガルヴァーニョ


私が感じていたヴィスコンティの作品のイメージといえば
“貴族社会を中心に描いている作品”
ヴィスコンティ自身がイタリア貴族でもありそのイメージが強かった
でも本作「揺れる大地」では貧しい漁師の生き様を
シチリアの漁村を舞台に漁民一家のたどる辛苦を描いている
俳優を一切使わず出演者は全員シチリア島に住む素人で
台詞も全てシチリア方言なのでまるでドキュメンタリーのよう
リアルを追求した演出により貧しい漁師ウントーニの悲惨さが伝わってきた
素晴らしい作品でした

本作を観ながらケン・ローチ監督作品が思い浮かび
いつの時代も搾取される労働者の境遇は変わらない
とても考えさせられた作品でした

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