QUAD 2805

前の記事の続きになりますが、置く所もないのに どうしても聴いてみたくて
最近QUAD;のコンデンサー型スピーカー『2805』を購入してしまいました。1D3A0241b.jpg
このスピーカーは非常にデリケートで湿度に弱く、過大入力での破損が多いので
オークションに出ている物はかなりリスクが高いのですが、誘惑に負けてしまいました。
物が届いて聴いてみると、案の定、正常に音は出るのですが、左側が暫くすると歪んで音量が極度に小さくなる。
故障は覚悟で手に入れましたので修理をしてくれる所を探して
メールで状態を問い合わせると不具合を検知してプロテクトが働いている状態の様です。
修理待ちで9月頃になるとの事でした。
音は聴く事ができて納得できたので、修理をする事には全く問題なく前向きなのですが、
輸送ではなく持ち込みになる様なので車で運ぶのが大変です。
マァ、苦労のしがいがあるスピーカーですので修理屋さんからの声がかかるのを気長に待ちたいと思います。

それよりも問題はこのスピーカーの置き場所です。
修理が終わって帰ってくるまでに新たにもう一部屋リスニングルームを用意しましょうかね?

スピーカー探しは続く

最近はプレーヤーやカートリッジは自分の思う様な物を自分で作る事が出来る様になり、
アンプは入力側を(プレーヤー側を)忠実に増幅するfidelix社の物を使っているので上流はほぼ完成して変更する事はありません。
特にカートリッジは気になる物は殆ど聴いてみて、それぞれがとても個性的で沢山の数を所有して交換しては聴いていたのですが、結局それぞれのカートリッジが不完全だったという事なのです。
そんな中でスピーカーだけは どれを聴いても それぞれが個性的でなかなか「これぞ!」という物が決まらない。
まぁ、これも『どのスピーカーも不完全』と言う事なのですが。

昔はよく秋葉原に行っては色々なスピーカーを試聴していましたが、最近はめったに秋葉原には行かなくなりました。
しかし、昔し秋葉のとある電気店でたまたま聴いたスピーカーで圧倒的に自然な鳴り方で、強く印象に残ったスピーカーがありました。
当時と違い上流の機器が完成した今ならどんな音を出すのか?一度は手元に置いて聴いてみたいと思って、ずっと気になり続けていたのです。
それがこれです。
1D3A0235a.jpg




久しぶりの生演奏

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コロナが流行ってからは全く生演奏など無縁となってしまいましたが、久しぶりに近所でジャズの生演奏を聴く機会に恵まれましので行ってきました。1D3A0173A.jpg

1D3A0179B.jpg
https://www.youtube.com/watch?v=FjDU6-yl16E

カートリッジの絶対位相を調べる

私はMC-L1000の断線修理をする為に、L1000に使われている断線したプリントコイルを除去して新たに極細の巻線コイルに載せ替える作業をしています。
コイルの左右の繋ぎ方を間違えると逆相になるので聴いて直ぐに分かりますが、両方とも位相が反転していると聴いてもなかなか正しい判断をするのが難しいのです。(聴感では正しいのはこっちだろうな~程度で確信がもてない)
オルトフォンでは絶対位相を調べる為にテストレコードを販売しているそうなのですが価格は結構する様です。
この絶対位相の事で、以前にfidelixの中川さんが「簡単に絶対位相を調べる方法がある」と教えてくれたので、その方法を紹介します。

さて、用意するものはデノンのDL-103とオシロスコープとレコードだけです。
まずDL-103は放送局も使う仕様なので位相管理が確りしていますのでこれを基準にします。
DL-103をプレーヤーに取付てフォノイコかプリアンプに入れてフォノイコの出力かプリアンプのテープアウトから出力された信号をオシロスコープで観察するのですが、使うのはレコードの最内周のエンドグルーブです。
ポチッ!、ポチッ!と言う音をオシロで観察するのです。
1D3A9896A.jpg
通常のアンプのケーブル接続と同じ様に左chが上の黄色で右chが下の緑です。最終グルーブのポチッ!部を通過する時に画像の様なピークがでますが、両chのピークがお互いに向き合う様に見えれば絶対位相は合っています。
1D3A9907B.jpgこれを基準にして対象のカートリッジが同じ様にピークが内向きになるかを観察するのですが、レビンソンのJC-1やヤマハのHA-1、FIDELIXのLN-1、LN-2の様に反転アンプを使用しているヘッドアンプの場合は絶対位相が逆になりますので注意してください。
ただ、この事を考えると多くの方が絶対位相の逆で聴いている場合が多いのではないかと思うのです。





MC-L1000のダンパー修理完了

前記事の続きになります。
ここを見に来て頂いている常連さんにはコイルをカンチレバーの先に載せる作業は何時もの見慣れた写真になりますが、
はじめて見る方もいると思いますので掲載します。
1D3A9666H.jpgまずは左右chの二個のコイルを接合してカンチレバー先端のダイヤモンドチップの背に貼り付けます。コイルはカンチレバーの先端に乗りますので軽ければ軽いほど音質的に有利ですので直径は0.8mmと極小です。
1D3A9672J.jpg次に0.017㎜のリードをカンチレバーの背に貼付ていきます。両チャンネルで4本あり、銅線は細くするほど硬くバネ性を持つ為に張付けるのが非常に困難で常に断線のリスクが伴い、これがこの作業の最難関となります。ダンパーを交換したので黒色に替わっている事が分かると思います。
1D3A9745r.jpgコイルを載せ終わった振動系ユニットを本体にネジ止めしコイルの位置を調整した後固定して端子にハンダ付けします。
1D3A9744q.jpgこの後ダンパーのテンションを調整して下部カバーをネジ止めして修理作業が完了です。
1D3A9748X.jpg


MC-L1000のダンパー交換

サクラの花も散り、日によっては初夏の陽気で、緑も多い景色になってきて出かけるには丁度良い季節になってきました。

このところ少し時間的に余裕ができたので、先延ばしになっていたカートリッジの修理などに手を付け始めています。
今回はVictor社のMC-L1000のダンパー修理に挑戦してみました。
ダンパーはゴム系とウレタン系が使われているのですが、
ウレタン系ダンパーは時間経過とともに加水分解して最悪ドロドロに溶けてしまう事があり
この様な状態になってしまうと針先が沈んでカートリッジのボディの底着きが起き使用する事ができなくなります。
私は今までにMC-L1000の断線のコイル交換修理はかなりの数を熟していますが、
ダンパーを修理するには振動系ユニットからカンチレバーアッセンブリーを抜き取らなくてはなりません。
通常のカートリッジは極小のネジでカンチレバーアッセンブリーが止まっているだけなので、
この極小ネジを緩めれば外す事ができます。
しかし、MC-L1000カンチレバーアッセンブリーは極小のネジを止めてからアッセンブリーごと接着してあり、簡単には外す事が出来ないのです。
この為にダンパー交換の修理依頼は今まで受けていませんでした。カンチリバー修理以前のカンチレバー修理時の振動系ユニットの写真ですが、カンチレバー根元の水色の部分がダンパーになります。
最近この接着剤を溶かす事が可能になり、カンチレバーアッセンブリーを抜き取る方法が見つかったので、にわかにダンパー修理にトライしてみたくなりました。
かなり前に部品取りとして購入したダンパー劣化のジャンク品のMC-L1000を復活させようと思います。
そしての無事に振動系ユニットからカンチレバーアッセンブリーを抜き取る事ができました。1D3A9621a.jpgダンパーが膨らんでブヨブヨしています。ここまでできれば後は簡単です。
1D3A9627b.jpg左側が今まで使われていたダンパーで、膨らんてしまっています。右が今回新たに使うfidelixのMC-F1000用のダンパーです。1D3A9630d.jpgハイ、これでダンパーの交換完了です。黒色なのでゴム系の様ですが、加水分解はしないので一度交換してしまえば今後安心して使い続けられると思います。

この後の作業は何時もどおりコイルを載せる作業になりますが、
ここの所この作業での失敗はないので無事に復活させる事が出来ると思います。











能登大震災で損傷のTSプレーヤーの修理

このところ千葉県沖でも地震が頻発していて不安ではありますが今の所は大きなものはなく、
このまま収まってくれる事を願います。

さて、元旦の夕刻に発生した能登の大地震は多くの方がお亡くなりになり、
被災された方は二か月たっても1万人が避難所生活を強いられている状況です。
はやく元の生活にもどれる事を切に願うばかりです。
その様な中、私のPL-31E/TSプレーヤーが大地震でラックから落下し、
一応動作はしていて音は出ているが、正常か分からないので見て欲しいと金沢のYさんから御相談をうけました。
話を聞けばダストカバーは壊れ、クリスタルガラスシートにはヒビがはいっているそうです。
プラッターは僅かに上下動していて正常か分からないとの事
「その様な状態では音楽を安心して聴いていられないでしょう。」と動作チェックと点検に送ってもらう事となりました。

到着後すぐに様子を見てみたのですが、キャビネットには損傷はほぼ無い様ですが、
やはりプラッターは上下に動いている様です。
すぐに手持ちのスピンドルと交換するとピタリと上がり下がりが止まりましたので、スピンドルが歪んでしまっていますね。
そうなると水平の回転を受けるマイクロベアリングも損傷していると考えるのが妥当ですので
音も聴かずに交換となりました。2I3A6632B.jpg
また落下時にアーム軸先端が損傷している可能性の高いので、これも当然交換です。
アームを分解して軸先端を顕微鏡でみるとやはり潰れています。2I3A6636C.jpg
2I3A6638E.jpg
上は正常のアーム軸スピンドル、下は先端が潰れています。
最初に修理依頼があった時ダストカバーが損傷しているとの事でしたが
ダストカバーは付属してこなかったのでどの程度の損傷かわからず、修理交換の御相談はなかったのですが、
これも綺麗な物に交換した方が良いだろうとPL-25Eのダストカバーを磨いて取付けました。
PL-25Eのダストカバーと31Eのダストカバーは銘板が違うだけで全くの同じ物ですので問題ありません。
2I3A6627A.jpg
磨きをかけたので蛍光灯が綺麗に映り込みしています。

これで修理は完了し動作確認をしていますが、私用のPL-31E/TSより良い音に聴こえます。
これで無事にYさんに返送できますね。



能登震災のTSプレーヤーの修理

このところ千葉県沖でも地震が頻発していて不安ではありますが今の所は大きなものはなく、
このまま収まってくれる事を願います。

さて、元旦の夕刻に発生した能登の大地震は多くの方がお亡くなりになり、
被災された方は二か月たっても1万人が避難所生活を強いられている状況です。
はやく元の生活にもどれる事を願うばかりです。
その様な中、私のPL-31E/TSプレーヤーが大地震でラックから落下し、
一応動作はしていて音は出ているが、正常か分からないので見て欲しいと金沢のYさんから御相談をうけました。
話を聞けばダストカバーは壊れ、クリスタルガラスシートにはヒビがはいっているそうです。
プラッターは僅かに上下動していて正常か分からないとの事
「その様な状態では音楽を安心して聴いていられないでしょう。」と動作チェックと点検に送ってもらう事となりました。

まだ、続きます。



オフ会あるも本妻のA5マルチが不調

20日の土曜に久々に鎌倉方面から当オーディオルームに4名の方が御来訪くださり
楽しいオフ会となりました。
IMG_0856.jpg
参加者はもう四度訪れて頂いているpippinさん、よっしーさん、GTOさん、そして今回が初のSさんです。
今回の主題は新たに導入したスピーカーの『モスキート・ネオ』の試聴でしたが、他のスピーカーも聴いてもらおうと調整していたのですが、本妻の『ALTEC A5マルチ』の調子が悪く、右に音像が寄ってしまって音も煩いのです。
急遽『ALTEC A5』の使用は取り止めとして、空芯カートリッジの比較試聴に切り替える事にしました。
オフ会は楽しく進行して、空芯カートリッジの聴き比べも好評のようでしたので
無事にオフ会も終了する事ができました。

夏場は酷暑の影響でA級アンプ8台の『A5マルチ』では放熱がもの凄く、
最近はフルレンジの『BONSAI』や新規の『Neo』を使うことが多いのですが、
最低限は電源だけは入れる様にしないと、この様になる事は分かっていましたが
4wayマルチは電源スイッチを入れるだけでもかなりの数になりますので
面倒を決め込んで かまわなかったのが『A5のマルチ』の機嫌が悪くなったせいだと思っています。

さて、翌日に色々調べてみると、どうもチャンネルデバイダーの『LX-8』が原因の様です。
IMG_0867.png左CHの周波数特性
IMG_0868.png右CHの周波数特性
右CHがクロス500Hzを境にウーハーの出力が急に大きくなってしまっています。

早速状態をfidelixに相談したところチャンネルデバイダーのウーハー出力側のコンデンサの容量抜けだろうとの事。
分解して疑わしいフィルムコンデンサーを外しLCRメーターで計測してみると
2I3A6600.jpg
なんと0.12μFの容量が841pFしかありません。ほぼ断線状態です。
中川さんの話ではフィルムコンデンサーでこんな事滅多にないそうです
早速コンデンサーを送ってもらい交換したら左CHと同じ周波数特性になりました。
それまでの音も悪い状態だったので、以前よりもっと良くなった様に聴こえます。

イヤー、かみさん(A5の事)をほったらかしにしてた罰ですかね~
何とか機嫌は直った様です。
やっぱ『A5』のマルチは好い!






オフ会あるも本妻のA5マルチ稼働せず

20日の土曜に久々に鎌倉方面から当オーディオルームに4名の方が御来訪くださり
楽しいオフ会となりました。
IMG_0856.jpg
参加者はもう四度訪れて頂いているpippinさん、よっしーさん、GTOさん、そして今回が初のSさんです。
今回は新たに導入したスピーカーの『モスキート・ネオ』の試聴でしたが、他のスピーカーも聴いてもらおうと調整していたのですが、本妻の『ALTEC A5マルチ』の調子が悪く、右に音像が寄ってしまって音も煩いのです。
急遽『ALTEC A5』の使用は取り止めとして、空芯カートリッジの比較試聴に切り替える事にしました。
オフ会は楽しく進行して、空芯カートリッジの聴き比べも好評のようでしたので
無事にオフ会も終了する事ができました。

夏場は酷暑の影響でA級アンプ8台の『A5マルチ』では放熱がもの凄く、
最近はフルレンジの『BONSAI』や新規の『Neo』を使うことが多いのですが、
最低限は電源だけは入れる様にしないとこの様になる事は分かっていましたが
4wayマルチは電源スイッチを入れるだけでもかなりの数になりますので
面倒を決め込んで かまわなかったのが『A5のマルチ』の機嫌が悪くなったせいだと思っています。

さて、翌日に色々調べてみるとどうもチャンネルデバイダーの『LX-8』が原因の様です。
IMG_0867.png左CHの周波数特性
IMG_0868.png右CHの周波数特性
右CHがクロス500Hzを境にウーハーの出力が急に大きくなってしまっています。

早速状態をfidelixに相談したところチャンネルデバイダーのウーハー出力側のコンデンサの容量抜けだろうとの事。
分解して疑わしいフィルムコンデンサーを外し計測してみると
2I3A6600.jpg
なんと0.12μFの容量が841pFしかありません。ほぼ断線状態です。
中川さんの話ではフィルムコンデンサーでこんな事滅多にないそうです
早速コンデンサーを送ってもらい交換したら左CHと同じ周波数特性になりました。
それまでの音も悪い状態だったので、以前よりもっと良くなった様に聴こえます。

イヤー、かみさん(A5の事)をほったらかしにしてた罰ですかね~
何とか機嫌は直った様です。
やっぱ『A5』のマルチは好い!