「罪の声」
「罪の声」
1984~85年に起きた、複数の食品会社を標的とし、
全国を震撼させた凶悪事件
これらをモデルに執筆された塩田武士さんの同名小説を
小栗旬さん、星野源さんら豪華キャスト共演で映画化
※ネタバレ注意!原作未読&映画を観ていない方はスルーして下さい
新聞記者の阿久津は、ほぼ35年前に起きて
既に時効を迎えた事件を取材することに。
それは複数の食品会社を標的とし、
誘拐・毒物混入などの手口を組み合わせた脅迫事件だった。
同じころ、京都で父親から継いだテーラーを営む曽根は、
父親の遺品の中にカセットテープを見つける。
そこにあった音声はほぼ35年前、ある会社を脅迫する、
まだ子どもだった曽根の声だった。
阿久津と曽根はそれぞれかつての事件の真相に迫っていき…。
制作年/2020
内容時間/142分
監督/土井裕泰
原作/塩田武士
脚本/野木亜紀子
撮影/山本英夫
音楽/佐藤直紀
主題歌/Uru 「振り子」
(CAST)
阿久津英士/小栗旬
曽根俊也/星野源
水島洋介/松重豊
鳥居雅夫/古舘寛治
曽根亜美/市川実日子
河村和信/火野正平
曽根達雄/宇崎竜童
曽根真由美/梶芽衣子
生島聡一郎/宇野祥平
(だいぶ前ですが)塩田武士さんの原作小説を読んでいたので
『内容的には新鮮な驚きはないだろうな』と決めつけて観ましたが
しかし、人の記憶は全然当てにならない!(私の記憶のこと)
『こんなシーンあった?』と思わせる箇所が幾つもあり
逆に忘れていたのが功を奏し^^;
最初から最後まで存分に楽しませてもらえました(^_^)v
それにしても大人(親)のエゴに振り回され利用された子どもたち
その子どもたちが一番の被害者かもしれません
もちろん誘拐された某社社長や食品会社の被害も甚大ですが・・・
曽根俊也は何も知らされず犯罪の片棒をかつがされたことに
偶然大人になって気づき苦しみ続けその真相を探るため
自分の声を録音した伯父の過去を調べることに
原作はグリコ・森永事件を題材に執筆
『グリコ・森永事件、1984~1985年に起きた昭和最大の未解決事件のひとつ、
日本中を巻き込み震撼させた驚愕の大事件。
食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件は、誘拐や身代金要求、
そして毒物混入など数々の犯罪を繰り返す凶悪さと同時に、警察やマスコミまでも挑発し、
世間の関心を引き続けた挙句に忽然と姿を消した謎の犯人グループによる、
日本の犯罪史上類を見ない劇場型犯罪-。』
映画はエンタテイメント作品として純粋に楽しめましたが
塩田さんの原作を読んだ時は昭和にタイムスリップしたかのような錯覚に陥り
当時マスコミでも大騒ぎしていたキツネ目の男の似顔絵が浮んできて
犯人を追い詰める捜査官の気分になりハラハラドキドキ
“テープの子供”のその後の人生を考えると憤りを感じながらも
悲しくてしかたがなかった…強欲な大人に利用された子どもたち
その子どもの心は犯罪者のエゴに引き裂かれてしまった
原作はもちろんですが映画も面白かったです
キャスティングの素晴らしさに拍手(パチパチパチ)
阿久津役の小栗旬さん、曽根役の星野源さん
正に嵌まり役でイメージ通りでした
宇野祥平さんが演じた生島聡一郎役の悲壮感も凄かった
脚本や映像、音楽も良かったです