終のカートリッジMC-F1000

さすがにコロナ禍で これだけ長く外出禁になってくるとストレスが溜まる日々ですが、私は最近は家の中でカートリッジの修理に嵌っていますので、これで暇がない日々が続いています。
先の2月14日の記事でMC-L1000の修理は10本目に到達しましたが、ここに来て3本のMC-L1000の断線品を修理してF1000化の成功数は全部で13本になります。
最近の修理は失敗せず、全て4連続1発で成功させています。
2I3A5902aa.jpgですが、この修理はかなりの難しさに変わりはなく、簡単にできる作業ではありません。難しいがゆえに奥深く面白いとも言えるのですが。

さて、暫くこのフィデリックス社のマイクロコイルに載せ替えた『MC-F1000』を聴いてみた評価ですが、
ベース機のMC-L1000は私自身が長い間レファレンスカートリッジとしてきたほどの最高峰クラスのMCカートリッジのひとつだと思っています。
低域は力強く引き締まり、中域は密度があるので実在感が高く、高域は良く延びて癖がありせん。全くこのMC-L1000でも通常使うには最高のカートリッジとしての評価は揺るぎないものです。
しかし、フィデリックス社のコイルに載せ替えた『MC-F1000』を聴いてしまうと もうMC-L1000に戻る気がしない位に音は違います。
まず、一聴で違うのはF1000はL1000から1~2枚ベールを剥いだという位に曇が取れて空間の奥深くまで鮮明に聴こえます。
また、歪みもレコード再生の場合は何かしら感じるのですが、これが「これ、レコードの音?」という位に驚くほど少ないのです。
それは、音として今までどのカートリッジからも聴いた事がない爽やかさとなって聴こえてくるのです。

今まで、数多くのカートリッジを所有して聴いてきましたが、必ず夫々のカートリッジには良い所がある為、沢山のカートリッジを持つ事になっていましたが、現在は『MC-F1000』以外に聴く事はなくなってしまいました。それほど素晴らしいカートリッジだとおもいます。
私にとって、このMC-F1000が長いカートリッジ遍歴の最後の行き着いた物になるのではないかと思う様になってきています。

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