「FUNAN フナン」


「FUNAN フナン」


ポル・ポト率いるクメール・ルージュに支配された1975年以降のカンボジアを舞台に、
息子と離れ離れになってしまった母親の激動の日々を描いた長編アニメーション。
世界最大のアニメーション映画祭である第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で、
長編コンペティション部門の最高賞であるクリスタル賞を受賞した。


フナン


1975年4月のカンボジア。
武装組織クメール・ルージュによるプノンペン制圧のニュースを境に、
多くの住民が強制労働のため農村に送られる。
一家で農村へ移動する道中、チョウは息子のソヴァンと離れ離れになってしまう。
農村での苛酷な労働や理不尽な扱いは、彼女と夫クン、
そして共に生活する家族を追い詰めていくが、
最愛の息子を取り戻すためチョウは何があってもあきらめずに生き延びていく。


原題/Funan
制作年/2018
制作国/フランス、ベルギー、ルクセンブルク、カンボジア
内容時間/87分

監督/ドゥニ・ドー
製作/セバスティアン・オモノ
製作/ダーヴィト・グルンバッハ
製作/アネミー・ドゥグリーズほか
脚本/ドゥニ・ドー
脚本/マガリ・プゾル
脚本/エリーズ・トリン
音楽/ティボー・キーンツ=アギエマン

(声の出演)
チョウ/ベレニス・ベジョ
クン/ルイ・ガレル
ネイ:ラジオの声/コレット・キーファー
ヴィラク/エルヴェ・ソーニュ


私が初めてクメールルージュの存在を知ったのは
子供の頃読んだリーダーズ・ダイジェストでの特集記事でした
記事にはカンボジア国民の大虐殺が書かれており
その記事を読んだ当時の衝撃を今でもハッキリと覚えています

その後に観た映画『キリング・フィールド』では
医者や大学教授など知識人を虐殺するシーンが描かれていたのですが
本作「FUNAN フナン」ではチョウの家族を中心に描いているので
日々の暮らしの中ちょっとしたことで人々はリンチを受け銃殺される
ポル・ポト政権下当時の人々の苦難をシンプルなアニメで描いたことで
(実写で描いていたらあまりの惨さに直視出来なかったと思う…)
幼い子供と生き別れになったチョウの心情がより伝わってきた
想像を絶する苦しみや悲しみの中でも決して諦めないチョウ
チョウとソヴァンは国境を越えることができたのか!?
祈るような気持ちでラストシーンを観ました

「トゥルーノース」を見た時にも感じたことですが
今現在も強制収容所のような場所で生きている人々がいる
チョウのような母親が今もどこかに…
その国々は国際社会に対して強制収容所など無いと否定しているが
個人では何もできないが知ることや関心を持ち続けることはできる
映画はそのきっかけになるのでは

WOWOWの『特集:世界の秀作アニメーション』で放送された作品
「FUNAN フナン」『トゥルーノース』『ジュゼップ 戦場の画家』『ブレッドウィナー』
秀作揃いなので地上波でも放送してくれるといいですね
とても衝撃を受け心底考えさせられた4作品でした
『ジュゼップ 戦場の画家』『ブレッドウィナー』は後日UP予定です

他にも、『エセルとアーネスト ふたりの物語』『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』
この2作品も録画しているので観る予定です

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