「ブラックボックス:音声分析捜査」
「ブラックボックス:音声分析捜査」
テロか、事故か? 最新型旅客機墜落事件に隠された深い闇に、
“ブラックボックス”と呼ばれるフライトレコーダーの
音声記録だけを頼りに迫っていく航空事故調査局音声分析官の運命を描き、
本国フランスで大ヒットを記録したサスペンスミステリー。
ヨーロピアン航空の最新型旅客機がアルプス山中で墜落、
乗員乗客全員死亡の大惨事となった。
航空事故調査局の責任者ポロックが
回収されたブラックボックスの分析を担当するが、
なぜか彼は直後謎の失踪を遂げた。
調査は、優秀だが孤立しがちな音声分析官マチューが引き継ぐことになり、
彼はかすかな音声から操縦室に何者かが侵入したという結果を公表する。
テロの可能性が高いということで原因究明は終わったかに思われたが…。
原題/Boîte noire
制作年/2021
制作国/フランス
内容時間/130分
監//ヤン・ゴズラン
製作/ワシム・ベジ、ティボー・ガストほか
脚本/ヤン・ゴズラン、シモン・ムタイルーほか
撮影/ピエール・コッテロー
音楽/フィリップ・ロンビ
本映画では、サスペンス色を織り交ぜながら航空業界の闇を描いている
現実に起った「ボーイング737MAX」の事故の原因が
本作で主人公の調査官が問題視していた事故原因と重なり
現実が映画を追い越している!?
ちなみに、「ボーイング737MAX」の事故とは↓
『MCAS(操縦特性補助システム)という飛行制御ソフトの不備で
機首が上がりすぎ、しかも操縦士は自動制御を解除できず、
手動で操縦できなかった。18年10月28日にはライオン航空610便が、
翌年3月10日にはエチオピア航空302便が墜落し、
両機合わせて346人の乗客乗員が死亡した。
前者は離陸から約12分後、後者は約7分後の出来事だった。』
AIの進歩により自動運転技術の向上が格段と進む今日
自動運転技術は電車や自動車ではすでに使われており
公共バスでのテストも行われている
航空機でも離陸や着陸時はパイロットによる操縦ですが
安定空域では自動操縦になっている(船舶もです)
映画を観ながら心配になったことは
自動化システムへの依存度は高くなりもう止めることはできない
でもそのシステムは本当に大丈夫?
昨今の自動車事故の傾向を見ていると
自動運転の方が事故を防げる可能性は大きいとは思いますが
本映画のような安全より利益優先の企業がないとも言い切れないし…
あらゆる分野で進んでいくAIシステム
未知の分野の安全性にどう取り組んでいくのか
AIの暴走を監視するシステムは構築されているのか?
国や企業の責任は本当に重大だと思います
「ブラックボックス」秀作でした