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hearとhere

hear[ˈhir]は「聞こえる」、here [ˈhir]は「ここで」です。
綴りの違いは、「聞こえる」の方は3番目と4番目の文字が’ar’、「ここで」の方は同じく左から3番目と4番目の文字が’re’ですが、ここでは’ear’と’’ereの違いとします。

hearとhere

さて、ここで下線を引いた部分を良く見てみましょう。
まず、’hear’ですが、何と、「聞こえる」という意味の単語の綴りの中に、’ear(耳)’が入っていますね!
他方の’here’の方は、綴りの中に’ere’という単語が入っています。
こちらも、実際に存在する単語で、意味は「~より前に、~する前に(=before)」です。
が、ここでは綴りの通りに「エレ」と読んで、「エレキギター(ereキギター)」とします。

そうすると、これら2つの英単語の違いは、意味をも含めて以下の句に読み込むことができます。

暗記句:があるから「聞こえる」、エレキギターを「ここで」弾く

hearとhere2

食パン君、チュー吉に聴力を問われて当惑していますね。
食パンには確かに『耳』がありますが、これは台風の『目』と同じで、実際に見たり聴いたりできるものではありませんね。(笑)
一方のパー君は、突然ワル男君に墓地に呼び出され、しかも深夜なのにエレキーギターを弾いてくれと頼まれています。
何でも、今日が数年前に亡くなったエレキーギターが大好きだったいとこの命日で、彼の供養のためにというのですが、あまりに突然の出来事に、こちらの方も当惑していますね。

最後に、双方の英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

Do you hear?
(聞こえますか)
I want you to hear it.
(あなたに聞かせたい)
I was relieved to hear it.
(それを聞いて安心した)
It’s dark here.
(ここは暗い)
Over here!
(ここです!)
Here it is!
(あった!)

上の暗記句とこのイラストで、hearとhereの違いをしっかり覚えてしまいましょう。


clutchとcrutch

clutch [ˈkləch]は「しっかり握る」、crutch [ˈkrəch]は「松葉杖(まつばづえ)」です。
綴りの違いは、「しっかり握る」の方は左から2文字目が’l’、「松葉杖」の方は同じく左から2文字目が’r’です。

clutchとcrutch

それでは覚え方です。
clutchの’l’を、長い棒だと想像しましょう。crutchの’r’の方は、松葉杖の横木の部分だと想像してください。

clutchとcrutch2

clutchの方は、c君とu君が、長い棒をしっかりと握っていますね。
他方のcrutchの方は、c君、u君、そして他のみんなも、どうやら松葉杖が珍しいようで、一体何だろうと、じっと見ていますね。

ところで、松葉杖というのは、考えてみれば奇妙な言葉ですね。
怪我をしたときや骨折したときなどにお世話になるアイテムですが、どこにも”それらしい漢字”が入っていません。
たとえば、『歩行杖』とかなっていれば、非常に分かりやすいのですが…。
実は、松葉杖は、松葉のように二股(ふたまた)に分かれているところから、このように呼ばれるようになったのです。

ちなみに、『股』を英語でいうと、crouch [ˈkräch]です。
あれあれ? 皆さん、気づきましたか?
そうなのです。松葉杖の意味のcrutchの’u’を’o’に変えると、股になるのです。
余力のある方は、松葉杖つながりということで、こちらも一緒に覚えてしまいましょう。

最後に、双方の英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

The child clutched her mother’s hand firmly.
(その子供は、母親の手をしっかりつかんだ)
I have become so desperate that I would clutch even at straws.
(今はもう、藁にもすがりたい気持ちです)
He hobbled, grunting, on his crutch.
(彼はぶつぶついいながら、松葉杖をつき、足をひきずっていた)
He stood where he was, resting lightly on his crutch, watching his friend.
(彼はじっとその場に立ちつくし、軽く松葉杖にもたれながら、友人を見つめていた)


bleachとbreach

bleach [ˈblēch]は「漂白剤(ひょうはくざい)」、breach [ˈbrēch]は「侵害(しんがい)」です。
綴りの違いは、「漂白剤」の方は、左から2文字目が’l’で、「長いす」の方は、同じく左から2文字目が’r’です。

bleachとbreach

それでは覚え方です。まず、漂白剤の方の’l’は、商品の大きさを表わす「Lサイズ」とします。次に、侵害の方の’r’は、「歩く(rく)」とします。

そうすると、これら2つの英単語の違いは、意味をも含めて以下の句に読み込むことができます。

暗記句:Lサイズの「漂白剤」、くだけで「侵害」者

これだけではイメージしにくいかと思いますので、今日は以下のようなイラストを描いてみました。

bleachとbreach2

この漂白剤君、サイズが大きいので、当然脚も長く、その歩幅は数mにもなります。
そのため、外を歩くときには、よくよく注意しないと、このように他人の土地に入り込むことになってしまいます。
これは、本当に困ったことですね!【><】

bleachは、「漂白剤」のほか、「漂白する」「脱色する」という意味で、動詞としても使われます。
一方のbreachには、「侵害」の他、「違反、不履行(ふりこう)」といった意味もあります。
新聞などでときおり見かける「背任行為」は、「breach of trust」です。

最後に、この2つの英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

A complete bleach usually requires several applications.
(完全な漂白剤は、通常何回かの塗布を必要とする)
Did you bleach your hair?
(あなたは、髪を脱色したのですか?)
Is revealing my email address a breach of privacy?
(メールアドレスをさらすのは、プライバシーの侵害にあたりますか?)
He was indicted on a charge of aggravated breach of trust causing huge losses to his company.
(彼は、特別背任罪を犯し、会社に巨額の損害を与えた罪で起訴された)


coachとcouch

coach [ˈkōch]は「コーチ、指導員」、couch [ˈkau̇ch]は「長いす」です。
綴りの違いは、「コーチ」の方は、真ん中の部分が’a’で、「長いす」の方は、同じく真ん中の部分が’u’です。

alleyとally

それでは覚え方です。まず、コーチの方にある’a’を、そのまま読むとアなので、「アリ(aリ)」とします。次に、長いすの’u’の方は、同じくそのまま読むとウなので、「宇宙(uちゅう」とします。

そうすると、これら2つの英単語の違いは、意味をも含めて以下の句に読み込むことができます。

暗記句:リの「コーチ」と宙の「長椅子」

これだけではイメージしにくいかと思いますので、今日は以下のようなイラストを描いてみました。

alleyとally

パー君は、半年ほど前にダンスの得意なアリ男君の開いた、『蟻明(ありあけ)ダンス教室』でダンスを習い始めたのですが、スジがよくないのか、或いは運動神経に問題があるのか、なかなか上達せず、コーチともども苦戦しているようです。
実は、3ヶ月後に、蟻明市でダンス大会があり、パー君はそこへの参加を強く希望しているため、コーチが気合を入れて、パー君のためにスペシャルコースを組んでトレーニングを続けているのですが、このぶんだと、パー君の参加はかなり難しそうです。

一方、100万年前に「君以外の、誰にもできない仕事だ!」などと先輩たちにおだてられ、その気になって光速ロケットで地球を脱出し、木星近くの宇宙空間に設置された椅子君の前には、未だ誰も現われず、彼は自らの存在意義が分からなくなってしまったようです。
実は、さっきもいす君はこうつぶやいていました。
「100万年経っても誰も座りに来ないなんて、まったくシャレにもならないよ!」

どちらも、悩み多き人生のようですね。

最後に、これらの英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

That man is my coach.
(あの男の人は、僕のコーチなんだ)
The coach steered his team to victory.
(コーチは、チームを勝利に導いた)
The coach keyed up the team for the game.
(コーチは、その試合を控えて、チームの気分を盛り上げた)
We nuzzled on the couch.
(私たちは、長いすの上で寄り添った)
Akira stretched out on the couch.
(明は、長いすに長々と寝そべっていた)
The room was furnished with a desk, telephone and couch.
(その部屋には、机と電話機と長いすが備えつけられていた)


alleyとally

alley [ˈa-lē]は「細道」、ally [ˈa-ˌlī]は「同盟国」です。
綴りの違いは、「細道」の方は、綴りの中に’e’があり、「同盟国」の方にはありません。

alleyとally

それでは覚え方です。まず、細道の方にあるe’を、そのまま読むとイーなので、「言い争い(eあらそい)」とします。

そうすると、これら2つの英単語の違いは、言い争いがあるかどうかの違いということで、意味をも含めて以下の句に読み込むことができます。

暗記句:細道に「言い争いあり」、同盟国に「言い争いなし」

これだけではイメージしにくいかと思いますので、今日は以下のようなイラストを描いてみました。

alleyとally

このイラストを見ながら、上の短文を何度も唱えてみましょう。そうすれば、皆さんはきっともう、今後このalleyとallyで混乱することはないでしょう。

※これらの単語にalloyも加えて、3つまとめて覚えたい方は、以下のリンクをクリックして下さい。

allyとalleyとalloy | 紛らわしい英単語の暗記メモ


humidityとhumility

humidity [hyü-ˈmi-də-tē]は「湿気」、humility [hyü-ˈmi-lə-tē]は「謙遜(けんそん)」です。
綴りの違いは、「湿気」の方は、真ん中の部分が’di’で、「謙遜」の方は、同じく真ん中の部分が’li’です。

humidityとhumility

それでは覚え方です。まず、湿気の方の’di’は、そのまま読むとジ(da di du de doのdi)なので、「ジっとり(diっとり)」とします。次に、謙遜の’li’の方は、同じくそのまま読むとリなので、「立派(liっ派)」とします。

そうすると、これら2つの英単語の違いは、意味をも含めて以下の句に読み込むことができます。

暗記句:っとり「湿気」と派な「謙遜」(チュー吉)

humidityとhumility2

とある8月の暑い日、チュー吉の所にコロが遊びにきます。
コロの所は、冷暖房完備で、小屋の中には大型冷蔵庫もあり、セコムにも加入していて防犯設備も万全であることを知っているチュー吉は、まずは自分の壁の中の家は暗くて、むし暑いことを言い訳のように伝え、コロを招(しょう)じ入れます。

それを聞いたコロは、人間がよくやるように「いや、いや、…」と顔の前で手を振ると、チュー吉の家に入って行きます。

チュー吉の家は、見た通り入り口は狭いのですが、中は4畳半くらいの空間があり、意外と広いのです。

しかしコロちゃん、「犬小屋のような家」って…。(爆)

さて、突然ですが、ここでクイズです。
チュー吉は、体が小さく夜行性、一方のコロは一応「番犬」なので、この2匹は頻繁(ひんぱん)に会うことはできません。
それでは彼らは、お互いの連絡をどのように取り合っているのでしょうか?
分かりましたか?
答えは、『文(ふみ-humi)』です。

そう、「文(humi)って(ty)」わけです。

実は、この2匹はどちらもliterate(読み書きのできる)でintelligent(知能の高い)な動物なのです。

最後に、双方の英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

This room has a high humidity.
(この部屋は、湿度が高い)
It was really humid today.
(今日は、湿度がとても高かった)
New York weather is hot and humid in the summer.
(ニューヨークの天候は、夏は暑く、湿度が高い)
We need humility.
(私たちには謙虚さが必要です)
He was filled with humility at the sight of the Pope.
(彼は、法王を見て、謙遜の気持ちでいっぱいになった)
They stood fast in true humility, they lived in simple obedience [ō-ˈbē-dē-ən(t)s].
(彼らは、真の謙遜と素朴な従順のなかに生きた)


borrowとlend

borrow [ˈbär-(ˌ)ō]]は「借りる」、lend [‘lend]は「貸す」です。

borrowとlend

今回取り上げたこの2つの英単語は、綴りに関してはどこにも紛らわしい点はありません。
borrowとlend、どう見てもまったく違う単語で、スペリングテスト等で、書き間違えようがありません。(笑)

が、どっちが「借りる」で、どっちが「貸す」だったか、意味が混乱しがちです。(。o゚?)フニャ

ということで、今日はこの2つの英単語のダジャレを使った記憶法を取り上げたいと思います。

それでは早速覚え方です。まず、借りる方の’borrow’は、発音がボロウ(実際には、”バロウ”に近く聞こえます)なので、ボロ切れの「ボロ(rag)」とします。次に、貸すの’lend’の方は、発音がレンドなので、「ブレンドコーヒー(ブlendコーヒー)」とします。

そうすると、これら2つの英単語の綴りと意味は、以下の句に読み込むことができます。

暗記句:ボロを「借り(借りる)」、ブレンドコーヒーを「貸す」(トラえもん)

borrowとlend

トラえもんというのは、上のイラストのヒゲのない雄ネコのことです。

さて、この話をコロの側から見ると、以下のようになります。
コロが、長嶋茂雄(ながしま しげお)に勧められて加入したセコム(SECOM:正しい英語は「Residential Security」)と、空調の完備された自慢の犬小屋で、ラーメンを食べながら、近所のビデオレンタル店に行って借りてきた、最新ドラマから懐かしの人気ドラマまで完全に網羅(もうら)しているという、blu-ray 20枚組のディスクを鑑賞していると、トラえもんがボロを貸して欲しいとやってきます。

コロは、おいしいコーヒーが飲めるかと思ったのですが、どうやら大誤算だったようです。【><】
一方のトラえもんは、なかなかの策士(さくし)のようです。

もっとも、トラえもんが借りて行ったのは、ただのボロですが…。(爆)

このイラストを見ながら、上の短文を何度も唱えてみましょう。そうすれば、皆さんはきっともう、今後このborrowとlendで混乱することはないでしょう。

最後に、双方の英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

Toraemon borrowed a rug from Koro.
(トラえもんは、コロからボロを借りた)
In order to borrow a book, you need a card.
(本を借りるためには、カードが必要です)
I borrow approximately 10 books.
(私は、約10冊の本を借りる)
Could you lend me some money?
(少しお金を貸していただけませんか?)
He lends money at interest.
(彼は、利息を取って金を貸す)
Lend you money? Not I.
(金を貸せって? 誰が貸すものか)


theirとthere

their [‘ther]は「彼らの」、there [‘ther]は「そこに、あそこに」です。
綴りの違いは、「彼らの」の方は、’ir’で終わり、「そこに、あそこに」の方は’re’で終わることです。

theirとthere

今日は、この2つの英単語とその意味を、まるごとダジャレで覚えてしまう方法をご紹介します。
単語まるごと、それも同時に2つなんて覚えるのが大変じゃないの? そう思う方もいらっしゃるかも知れません。でも大丈夫、そこは私の作るダジャレ、簡単に覚えられるのでどうぞご安心ください。

それでは早速覚え方です。まず、彼らの方の’their’は、そのまま読むとザイルと読めるので、登山用の「ザイル(climbing rope)」とします。次に、そこに、あそこにの’there’の方は、そのまま読むとザレなので、「ざれ(ど)(there(ど)」⇒「され(ど)」とします。

そうすると、これら2つの英単語の綴りと意味は、以下の短文に詰め込むことができます。

暗記句:ザイルは「彼らの」命綱、されど強度は「ああ、そこそこ」

theirとthere2

今日は、頑張ってイラストも描いてみました。
パー君とワル男君が、今窮地に立っているのは、現在世界文化遺産への登録を目指して、国連教育科学文化機関(ユネスコ)へ推薦書を提出する準備が進められている富士山の6号目付近の模様。
予算をケチッて、彼らが100円ショップで買ったザイルは、強度的に問題があったようです。

果たして、この2人の運命やいかに!

このイラストを見ながら、上の短文を何度も唱えてみましょう。そうすれば、皆さんはきっともう、今後このtheirとthereで混乱することはないでしょう。

最後に、双方の英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

Their eyes met.
(2人の目が合った)
Parents love their children.
(親は、子を愛する)
Their smiles are wonderful.
(彼らの笑顔は、素敵だ)
I’ll be there soon.
(すぐに行きます)
There was nobody there.
(そこには、誰もいなかった)
There are a lot of reasons why adults aren’t able to get sufficient sleep.
(大人が十分な睡眠をとれないのには、多くの理由がある)


principalとprinciple

principal [ˈprin(t)-s(ə-)pəl]は「校長」、principle [ˈprin(t)-s(ə-)pəl]は「主義、原理」です。
綴りの違いは、校長の方は右から3文字が’pal’で、主義、原理の方は同じく右から3文字が’ple’です。

principalとprinciple

それでは覚え方です。まず、校長の方の’pal’は、そのまま読むとパルと読めるので、「パルメザン(palメザン)」とします。次に、主義、原理の’ple’の方は、そのまま読むとプレなので、「スプレー(スpleー」とします。

そうすると、これら2つの英単語の違いは、意味をも含めて以下の句に読み込むことができます。

暗記句:パルメザン 「校長」頭に スプレーす「主義」

今日は、以下のようなストーリーを作ってみました。

ついに校長室に呼ばれたワル男-まな板の上の鯉状態?

ワル男:(ドキドキしながら、校長室に向かっている)「校長室に呼び出されるなんて、生まれて初めてだぜ。しかし、校長先生がオレに直接話なんて、一体何だろう?」
ワル男の心の声:「この間、廊下でパーを追いかけ回したことで怒られるんじゃないか?」
ワル男:「いや、あの日は確か校長は休みだったはずだ」
ワル男の心の声:「それじゃ、きのう昼飯を食べてすぐにフケたことじゃないか?」
ワル男:「いや、その件は、今朝担任に気分が悪かったので帰りましたと事後報告しておいたから大丈夫なはずだ」
ワル男の心の声:「それじゃ、先週ヨシ男をボコボコにしたことじゃないか?」
ワル男:「ウッ!それかも。あの後、ヨシ男はチカとブス子に両側から支えられて保健室に運ばれていたからなあ。おっと、校長室の前に着いたぞ」

ワル男:(校長室のドアをコンコンとノックする)「校長先生! ワル男です!」
校長:(部屋の中で、プシュー、プシューと2度音がしたあと)「おお、ワル男かね、入りたまえ」
ワル男:「はい、失礼いたします!」(ワル男、校長室のドアノブに手をかけ、ドアを押し開ける。部屋の中は、真っ暗で何も見えない)
校長:(ガタンと音がしたあと)「暗いから、気をつけて入りたまえ」
ワル男:「はい、でも…」
校長:「ドアの内側の左側の壁に、電灯のスイッチがあるから、それを全部上げなさい」
ワル男:「はい」(ワル男、カチッ、カチッと計4つのスイッチをONにする。一瞬で部屋の中が明るくなる)
校長:「こちらを見なさい」

ワル男:(部屋の奥に置かれた机の向こう側に、ドア側に顔を向けてすわっている校長。その顔を見て思わず叫ぶ)「こ、校長先生、ど、どうしたんですか、その頭!」
校長:「実はなワル男、私には、頭にスプレーするものはパルメザンチーズが良いという、いわば『パルメザン主義』ともいうべきものがあってな。今までは自宅にいる時だけこの頭で過ごしてたんだが、これからは、ここ学校でもこのヘアースタイルでいようかなと思ったんだ。
その前に、ちょっぴりワルでツッパッてはいるが、センスの良い君に見てもらいたいと思ってな、今日は、こうして君を呼んだわけだ。
で、どうだいこの頭は?」
ワル男:「ええっ、こ、校長先生! そ、その頭をオレに見せるためだけに、今日はここに呼んだんですか?」
校長:(平然として)「そうだよ」
ワル男:(怒られるのではないと知り、それまで極度に緊張していた心がゆるみ、加えてこの前代未聞の事態に脳が混乱し、気が遠くなってバタリと倒れる)「…」
校長:(椅子から立ち上がると、ワル男に駆け寄り、体を揺さぶる)「おい、ワル男、ワル男、大丈夫か! おーい、誰か来てくれ~!」(校長の叫び声が、校舎中にこだまする)
(終わり)

最後に、双方の英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

He is the principal of the high school.
(彼は、その高校の校長です)
Waruo felt nervous when he was summoned before the principal.
(ワル男は、校長室へ呼ばれて緊張した)
When he entered the principal’s room, Waruo saw the principal’s whole hair was covered with grated Parmesan cheese.
(校長室に入ったとき、ワル男は校長先生の頭がパルメザンチーズで覆われているのを見た)
He, as a matter of principle, is opposed to military intervention in Syria.
(彼は、主義として、シリアでの軍事介入に反対している)
Darwin demonstrated the principles of evolution [e-və-ˈlü-shən].
(ダーウィンは、進化の原理を論証した)
Archimedes’ Principle explains why steel ships float.
(アルキメデスの原理で、何故鉄の船が浮かぶのかが説明できる)


weatherとwhether

weather [ˈwe-thər]は「天気」、whether [ˈwe-thər]は「~かどうか」です。
綴りの違いは、天気の方は左から2番目からの2文字が’ea’で、~かどうかの方は同じく左から2番目からの2文字が’he’です。

weatherとwhether

それでは覚え方です。
まず、天気の方の’ea’は、そのまま読むと家と読めるので、「家(ea)を出て諸国を漫遊(まんゆう)した水戸光圀(みと みつくに=水戸黄門)」とします。次に、~かどうかの’he’の方は、そのまま読むとヘなので、「ヘ(屁)」とします。

そうすると、これら2つの英単語の違いは、意味をも含めて以下の句に読み込むことができます。

暗記句:光圀 「天気」をして クサい「かどうか」

今日は、以下のようなストーリーを作ってみました。

諸国漫遊中の水戸黄門ご一行の、ある日の会話です。

助さん:「格さん、空にだいぶ雲がかかってきましたね」
格さん:「そうですね。次の宿場町(しゅくばまち)まであと2日ほどかかると思うのですが、それまで天気がもつかどうか心配です」
八兵衛:「そう言えば助さん、この間ネットサーフィンしている時に知ったのですが、晴れの日は、食堂のカツ丼の売り上げがアップするそうですよ」
助さん:「おお! そうなんだ。さすがは八兵衛、食べ物のことなら何でも知っておるな」
格さん:「ちょっと待てよ、助さん。ということは…、八兵衛の胃袋で明日の天気が予測できるかも知れないぞ」
助さん:「そうだな。おい、八兵衛! 今日はカツ丼を食べたい気分か?」
八兵衛:「うーん、食べたいような、食べたくないような…」
助さん:「何だよ、頼りないな、まったく。それではまた、ご隠居に占っていただくことにしようか。ご隠居!」
黄門さま:(くるりと振り向いて)「何だね、助さん」
助さん:「また、例の方法で明日の天気を占っていただきたいのですが」
黄門さま:「よかろう。格さん、こちらへ来なさい」
格さん:「うへっ、また私ですか?」
黄門さま:「そうじゃ、格さんとが一番相性がいいようじゃからの。それでは、眼を閉じて」
格さん:「はい」
黄門さま:(後ろ向きになり、格さんの顔面に一発屁をかます)「ブッ!」
格さん:「うっ! ク、クッサ~~い!!」
黄門さま:「今日のわしの屁、そんなにクサいか? それじゃ、明日は晴れじゃ」
助さん:「格さん、明日は晴れるようで、ひと安心だな。ご隠居の天気予報は、百発百中だからな。
八兵衛:「『百発』って、今日ご隠居のした屁の数ですか?
さすがは『肛門』さまだ」
助さん:「こら、八兵衛! 言葉が過ぎるぞ!」
八兵衛:(シュンとなって下を向く)すみません」
黄門さま:「はっはっは! 良い良い。それでは皆、あそこの峠の茶屋で、一休みしましょうか」
助さん、格さん、八兵衛:「はい!」

ちなみに、ifにもwhether同様、「~かどうか」という意味があります。
ほとんどの場合、相互に置き換えが可能ですが、whetherしか使えない場合というのがあります。
それは、文頭に来る場合です。

Whether these controls reduce violent crime is a moot point.
(これらの規制が、暴力事件を減らせるかどうかは、論争の余地がある)

また、whetherの次にto不定詞が来る場合にも、ifには置き換えできません。

Let’s consider whether to change our plan.
(計画を変えるべきかどうか、考えてみましょう)

他にもいくつかルールはありますが、これらはwhetherとifを使い分けるための重要なポイントとなります。
テストなどで、ifとwhetherの使い分けで迷ったときなど、以上のことを思い出してみると良いでしょう。

最後に、双方の英単語の意味を、文章の中で確認しておきましょう。

I hope the weather will be fine tomorrow.
(明日、晴れるといいなあ)
According to the weather forecast, tomorrow will be snowy.
(天気予報によれば、あすは雪だ)
I don’t care whether [if] she leaves or stay.
(彼女が行ってしまおうが残ろうが、私は平気だ)
I can’t decide whether to go to hospital.
(私は、病院に行くかどうか迷う)