ブリティッシュ・ロックファンなら誰もが知る“ド定番”のこのアルバム。当時(75〜76年)私は中→高の頃でしたが、男子の多くはハードロックならレッド・ツェッペリンやディープ・パープルに夢中。
一方、クイーンはTVでも“女の子人気のあるバンド”という印象が強く、『オペラ座の夜』を聴くと変調の嵐。「これはこれでスゴいけど…なんだこれ!?」というのが正直な初印象(笑)
70年代は音楽の多様化が進み、ビートルズの後を継ぐバンドたちが個性を競って、雑誌でも“音楽的バラエティ”を評価する論調が多く、フレディ・マーキュリーの3オクターブ(今では4オクターブとも!)の声も話題。オペラ歌手が6種類で選手、当時から彼の声は別格の評価を受けていたのを覚えています。
とはいえ、私は中学時代からクイーンを聴いていましたが、初期3作──『戦慄の王女』(’73)、『クイーンII』(’74)、『シアー・ハート・アタック』(’74)──は男の子好みのハードロック。ちょうど激しい音楽に憧れはじめた時期で、『オペラ座の夜』の“ハードだけど変調の多い”世界にはついていけなかったのが本音。苦手とまでは言いませんが、どうも絶賛できないまま時が過ぎ。

ところが今回、『Becoming Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン:ビカミング)』をきっかけに、当時高1の頃にハードロックに夢中で聴いていたアルバムたちを聴き直してみたんですが、Zepやパープルと一緒に『オペラ座の夜』をかけてみたら──あら不思議。
クイーンの音楽的多面性に、あらためて感動してしまいました。
1曲目「Death on Two Legs」はかなり癖があります。英語がわからないまま聴くと違和感や不安感が残るのも当然で、実際これは“他人への批判ソング”、でも、3曲目「You’re My Best Friend」で帳尻を合わせる構成がまた絶妙(笑)。
そしてB面1曲目「The Prophet’s Song」(メイ作)が、B面4曲目「Bohemian Rhapsody」(マーキュリー作)と対になっている。どちらも変調の嵐で、バランスをとりながらアルバム全体をまとめている。まさに流石クイーン!
で、50年経った今になって、ようやく『オペラ座の夜』の本質に、ちらっと近づいた、と判った気分になる、感性が超スローな小生であります(笑)
と云うことでおまけも同アルバムから、たぶん初UPですね15年目ですが19億回再生とは凄い
Queen – Bohemian Rhapsody
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