The Cars:カーズの「You Are the Girl:ユー・アー・ザ・ガール」は、1987年リリースの6作目のアルバム『Door to Doo:ドア・トゥ・ドア』ですね。
The Carsの「You Are the Girl」は、80年代ニューウェイヴの終盤を象徴する楽曲のひとつ。
前作『Heartbeat City』の大ヒットの成功から3年、MTVとシンセの80年代も、
そろそろ終盤に差しかかっていた頃。このアルバムは結果的に、
リック・オケイセック、
ベンジャミン・オール、
エリオット・イーストン、
グレッグ・ホーキス、
デヴィッド・ロビンソン
――オリジナル・メンバーによる最後のスタジオ作品。
リリース年:1987年
収録アルバム:Door to Door
最高順位:17位(Billboard Hot 100)
作詞作曲:Rick Ocasek
ボーカル:Rick Ocasek & Benjamin Orr
翌1988年の解散を考えれば、「終わりの始まり」?
少なくとも私は、「まだカーズは続く」と思っていた。
「You Are the Girl」という曲
「You Are the Girl」はアルバムからのリード・シングルとして発表され、
Billboard Hot 100で17位を記録。結果的に、これがThe Cars最後のトップ40ヒットとなった。
この曲の肝は、やはりボーカルだろう。
作詞作曲はリック・オケイセックだが、
歌はリックとベンジャミン・オールのツイン・ボーカルで進んでいく。
少し突き放すようなリックの声。
そこに重なる、ベンの丸みを帯びた大人の声。
この対比があるからこそ、The Carsは「ただのニューウェイヴ・バンド」でない、未だに聴く。
サビは相変わらずのリック節、声が合う、
何故、YESのジョン・アンダーソンが合わないか、ずーと判らん(笑)
ひねくれているのに、きちんとポップ。
80年代後半らしい洗練はあるが、芯はちゃんと“カーズ”のままだ。
『Door to Door』の音作り
前作『Heartbeat City』は、サンプリングや打ち込みを前面に押し出したシンセ・ポップ路線。
商業的にはこれ以上ない成功を収めた。
ただし、その反動もあった。あまりの打ち込み中心の制作に、
デヴィッド・ロビンソンが疎外感を抱いていたと。
この『Door to Door』では、その流れを少し巻き戻している。
スタジオで実際に叩かれる生ドラム。
メンバーが同じ空間で音を出す、バンドらしい制作スタイルへの回帰。
チャート成績は最高26位と控えめだが、音を聴けばわかる。
これは間違いなくThe Carsのアルバムだ。
リック・オケイセックの美意識も、
少し屈折したポップ感覚も、失われてはいない。
そして、ベンジャミン・オールが2000年に亡くなった今、
彼が参加した最後のアルバムとして聴くと、どうしても一抹の感慨が残る。
同作からの2ndシングル、「Strap Me In」も忘れがたい。
ロックチャート4位を記録し、MVも制作されたこの曲には、
いかにもMTV全盛期らしい勢いがある。
一方で、ベンの甘いボーカルを堪能するなら
「Coming Up You」も良い。
が、アルバム全体の“最後の踏ん張り”を象徴するのは、
「Strap Me In」かな?と思う。








