映画『Les Miserables』

Les Miserables

『レ・ミゼラブル』(原題: Les Misérables)は、2012年12月21日公開の、イギリス・アメリカ合作のミュージカル映画です

ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作として1980年代にロンドンで上演され、以後、ブロードウェイを含む世界各地でロングランされていた同名のミュージカルの映画化された作品です

(小説を基にしてできたミュージカル版。そのため、映画のストーリーは下記の小説版「あらすじ」とは細部で異なっています)

Les Miserables2



パンを盗んだ罪で19年間服役したジャン・バルジャンは、仮出獄後に再び盗みを働いてしまうが、罪を見逃してくれた司教に感銘を受けて改心する。
やがて運命的な出会いを果たした女性ファンテーヌから愛娘コゼットを託されたバルジャンは、執念深いジャベール警部の追跡を逃れ、パリへ。
バルジャンとコゼットは親子として暮らすが、やがて激動の時代の波に飲まれていく。第85回アカデミー賞でアン・ハサウェイが助演女優賞に輝いた名作です。

2012年製作/158分/G/イギリス



出演者
ヒュー・ジャックマン
ラッセル・クロウ
アン・ハサウェイ
アマンダ・サイフリッド
エディ・レッドメイン
ヘレナ・ボナム=カーター
サシャ・バロン・コーエン
アーロン・トヴェイト

Les Miserables4


「Do You Hear the People Sing?」



Les Miserables3

「2012 Les Miserables Soundtrack」


0:07 Look Down
3:22 The Bishop
4:57 Valjean's Soliloquy
8:16 At the End of the Day
12:41 The Docks (Lovley Ladies)
16:39 I Dreamed a Dream
21:08 Fantine's Arrest
23:07 Who Am I?
25:42 Fantine's Death
28:34 The Confrontation
30:29 Castle on a Cloud
31:40 Master of the House
36:28 The Bargain
39:53 Suddenly
42:20 The Convent
43:14 Stars
46:00 Paris/Look Down
49:12 The Robbery
52:02 ABC Cafe/Red and Black
56:22 In My Life
1:00:36 A Heart Full of Love
1:02:35 On My Own
1:05:47 One Day More
1:09:23 Do You Hear the People Sing


以下、『映画 ひとっとび』より抜粋して引用いたします
ミュージカルの原作はフランスのロマン主義作家ヴィクトル・ユゴーが1862年に執筆した「ああ無情」です。原題「Les Misérables」の意味は「悲惨な人々」や「哀れな人々」という意味。たった一本のパンを盗んだために19年間も牢獄で生活することになってしまったジャン・バルジャンの話です。
物語は1815年から1833年の18年間のフランスを舞台に、当時の社会情勢や人々の暮らしなどを非常に細かく描写しています。


『レ・ミゼラブル』の舞台は、今から2世紀程遡ります。

フランスは、それまで主流だった絶対王政に反発する形で起きた1789年のフランス革命がきっかけで、近代国家の道を歩み始めます。1804年、王に変わる形でナポレオン1世が皇帝に即位しますが、約10年ほどで失脚しブルボン家が王に復位。レ・ミゼラブルの話が始まるのはこの後の1815年、ナポレオン1世が再び皇帝に即位するところからです。その後ワーテルローの戦いで再び失脚し、ルイ18世が王に復位してしまうんですけどね。

1824年、そのルイ18世が亡くなり、シャルル10世の復古王政が始まります。そして1830年に、シャルル10世の専制君主政治に反対した学生や労働階級たちが自由主義を唱え、パリにバリケードを建てた”7月革命”が起こります。ここが今作のクライマックスだと言われています!

その後、7月革命で中心となった反政府派がルーブル宮殿を襲撃し、シャルル10世はイギリスに亡命。1814年から亡命していたルイ・フィリップが帰国し、”自由主義”と”立憲君主制”を採用して、7月王政が始まりました。




この作品を通して作者ヴィクトル・ユゴーが伝えたかったのは、映画のキャッチコピーにもなっている「愛とは、生きる力」だということです。

このことはコゼットを思うバルジャンの心境によく表れています。ファンティーヌからコゼットを託された時、彼の人生の目的が”コゼットを愛し、守り続けること”に代わり、そして自分と同じようにコゼットを愛するマリウスが現れると自らの任務を全うしたかのように、この世を去るんです。元は罪人だったバルジャンですが、コゼットへ愛を注ぎ続けたことで、ファンティーヌに導かれながら天国へと旅立ったのではないでしょうか。

また、映画のキャッチコピーとは別にメインになっているのは、もう1つのテーマとも言える「許し」です。

バルジャンが真っ当に生きると決意するきっかけとなったのは、バルジャンが銀食器を盗んだ時に司教がそのことを許したから。そこでバルジャンは改心し、温厚な性格で知られる市長として人々を助けることになったのです。



ご視聴ありがとうございました

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