ジョン・レノン『ジョンの魂』アルティメイト・コレクション発売 「Mother (Ultimate Mix)」
発売50周年を記念した今回のアルティメイト・コレクションは新たにリマスター、リミックスされたもので、スーパー・デラックス・エディション、2CD、1CD、2LP、デジタルのフォーマットでの発売です。
スーパー・デラックス・エディションはステレオ・ミックス、ロウ・スタジオ・レコーディング、アウトテイク、エキストラ、オーディオ・ドキュメンタリーなどが8枚のディスクに収録。
4月16日発売。
アルティメイト・コレクションから「Mother (Ultimate Mix)」が聴けます。
「Mother (Ultimate Mix)」
以下インフォメーションより
ジョン・レノンの『ジョンの魂』は1970年12月11日に発売。ビートルズ解散後、初となるソロ・アルバムで、リンゴ・スターやクラウス・フォアマンなどをバックに、ジョンが思いの丈をすべて曝し出した内省的な作品。「ゴッド(神)」での“ビートルズへの決別宣言”にファンは度肝を抜かれた。ロック名盤中の名盤。
発売50周年を記念した今回のアルティメイト・コレクションは、新たにリマスター、リミックスされたもので、ステレオ・ミックス、ロウ・スタジオ・レコーディング、アウトテイク、エキストラ、オーディオ・ドキュメンタリーなどが8枚のディスクに収録されたスーパー・デラックス・エディションをはじめ、2CD、1CD、2LP、デジタルのフォーマットで発売。
「プラスティック・オノ・バンドのアルバムでは、ジョンと私は、本当に生で、ベーシックで、正直な現実を、世界中に発信しているという事実が気に入っていました。私たちは、当時は社会的に受容されていなかった、人の脆弱性を尊重することで、他のアーティストたちに影響を与え、彼らに勇気をもたらしました。ザ・ビートルズの一人が“聞いてくれ、僕は人間なんだ。僕は現実に存在するんだ”ということは、革命的なことでした。彼がそうするのは、とても勇気がいることでした」 ― オノ・ヨーコ(ブックレット序文より)
【商品フォーマット】
①スーパー・デラックス・エディション(6CD + 2ブルーレイ収録)<輸入国内盤仕様/完全生産限定盤>
UICY-79517
価格:17,600円(税込)
発売50周年を記念した『ジョンの魂』アルティメイト・コレクションのスーパー・デラックス・エディション。新たにリマスター、リミックスされたもので、ステレオ・ミックス、ロウ・スタジオ・レコーディング、アウトテイク、エキストラ、オーディオ・ドキュメンタリーなどが8枚のディスクに収録。
●6枚のCD
●2枚のブルーレイにはステレオ、5.1サラウンド、ドルビー・アトモスのHDオーディオ収録
●ブルーレイ 2にのみ収録の音源もあり(*曲目リストを参照)
●132ページの豪華ブックレット付
●「WAR IS OVER (IF YOU WANT IT)」ポスター付
●2枚のポストカード付
<日本盤のみ>
SHM-CD仕様
英文ライナー翻訳付/歌詞対訳付
この『ジョンの魂』は、ザ・ビートルズ以降でジョンが初めてリリースするソロ・アルバムだったことから、クリエイティヴ面で新たな自由を得たジョンが何をするのかと、世間の関心は高かった。対して彼の答えに世界はショックを受けた。『サージェント・ペパーズ〜』のようなサイケデリックな雰囲気や、多くの楽器を使用したにぎやかな音作り、もしくはバンドの最後のアルバム『レット・イット・ビー』のような抽象的な詩や、軽快なロックなどはすっかり鳴りを潜め、その代わりに、母や父に捨てられたことや、スターダムの孤独、愛するヨーコへの気持ち、そして文化革命の終焉などを歌った感情的に深く掘り下げた自伝的な楽曲が並んでいたからだ。シンプルで音数の少ない楽器編成、そして最低限でありながらも荘厳なプロダクションにより、本心を露わにしたジョン・レノンの歌声は、今までになくリスナーの心に刺さった。このアルバムは彼がソロ・アーティストとして本当の意味で誕生したことを示すものとなった。このアルバムからは大ヒット・シングルが出なかったにも関わらず、『ジョンの魂』はアメリカとイギリスのチャートで10位以内に入った。
50年経って『ジョンの魂』は、アルバムとして最高傑作のひとつと考えられている。今まで1967年から1987年に発売されたベスト・アルバムのチャートでこのアルバムを4位に入れていた『ローリング・ストーン』誌は、最近、史上最高のアルバム500枚の2020年度の結果を発表し、このアルバムを85位に位置付け、 “純粋で生々しい告白をやまびこのように繰り返すガレージ・ロックのような荒削りさは、パンクの何年も先を行くものだった”と、このアルバムは時代の先を見据えていたと絶賛した。『ピッチフォーク』はこのアルバムを1970年代のトップ100アルバムで60位に入れ、『タイム』誌でも史上最高の100枚の中の1枚に選び、“レノンのソング・ライティングはこれまでで最も鋭く、彼の歌は現在でも過小評価されているが、ロック界で最高の歌声に匹敵する”とコメントしている。『ローリング・ストーン』誌は現在のレヴューで“一人で広場に取り残され、自分を守ってくれるハーモニーも、にぎやかな音もない中で、レノンの歌声は表現力と特異性がある。この100年で最高のヴォーカル・パフォーマンスを探し求める人たちは、この声を無視するような愚かな真似はできないはずだ”とコメントしている。BBCの2010年の評価がこのアルバムを最もうまく要約しているようだ。“『ジョンの魂』の現実は、この11曲の中にもっともジョン・レノンらしいゴージャスなメロディとリフが詰まっているということだ。これは純粋なザ・ビートルズだが、スタジオでの詭弁を取り去り、告白的な難問の核心を露わにしている。「マザー」では、それが胸を打つような喪失感の嘆きとなっている。そしてこの曲の鏡像となっている「母の死」では、すべてをローファイにすることを考案した。その間に挟まれた、「ワーキング・クラス・ヒーロー(労働者階級の英雄)」では、辛い状況下で大志を抱き、「悟り」と「ウェル・ウェル・ウェル」では、切羽詰まった状態での怒りをパンクの原型ような方法で表現し、「思い出すんだ」と「孤独」では自己嫌悪と恐怖を、「ラヴ(愛)」と「しっかりジョン」では癒しを求める様子が感動的である。そして比類なき「ゴッド(神)では、神や、怪物、ザ・ビートルズ、そして1960年代の偽りのアイドルなどすべてを徹底的に叩き潰している。この曲は現在においてもテーマ的に、今までにレコーディングされた曲の中で最も野心的で勇気あるロック曲と言えるのではないだろうか”
2020年10月、存命であればジョンが80歳になる誕生日に『John & Yoko / Plastic Ono Band: In Their Own Words & With Contributions From The People Who Were There』という本が出版されたことから始まったこの象徴的なアルバムの50周年記念プロジェクトは、『ジョンの魂 ― アルティメイト・コレクション』に繋がっている。この本ではジョンとヨーコはもとより、プラスティック・オノ・バンドのメンバー、そして、ジョージ・ハリスン、クラウス・フォアマン、『ローリング・ストーン』誌の創業者で編集者のヤン・S・ウェナー、そしてセラピストのアーサー・ヤノフなど、彼らの人生で重要な人たちからの直接のコメントや、手紙、イラスト、そしてアニー・リーボヴィッツ、リチャード・ディレロ、イーサン・ラッセル、イアン・マクミラン、ジョン・リーダーそしてデイヴィッド・ナッターたちの撮ったほとんど未発表の写真が満載で、とても興味深い内容となっている。この鋭い視点の本からは、ザ・ビートルズ解散後、オノと結婚後のレノンの素顔や心の持ちようが見て取れる。この美しい装丁のハードカヴァーの画期的な本では、黒く塗られた小口部分に1970年のアルバムのキャンペーンで使用した“Who Are The Plastic Ono Band?”というコピーが、ステンシルで描かれている。
ご視聴ありがとうございましたm(__)
amassより一部分を引用しました