2018年10月一覧

試合レポート 天皇杯 2018/10/24 川崎フロンターレ 2-3 モンテディオ山形

天皇杯 準々決勝
2018年10月24日(水)19:03KO
NDソフトスタジアム山形

川崎フロンターレ 2-3 モンテディオ山形
2'小林 成豪(山形)
36'坂井 達弥(山形)
49'阪野 豊史(山形)
60'知念 慶(川崎)
70'知念 慶(川崎)

公式はこちら
川崎Fvs山形の試合結果・データ(天皇杯:2018年10月24日):Jリーグ.jp

川崎フロンターレ

ーーーーーー小林ーーーーーー
ー斎藤ーーー中村ーーー家長ー
ーーーー大島ーー守田ーーーー
登里ーー谷口ーー奈良ーーエウシーニョ
ーーーチョンソンリョンーーー
控え
新井、舞行龍ジェームズ、長谷川、下田、鈴木、田坂、知念

モンテディオ山形

ーーーーーー阪野ーーーーーー
ーー汰木ーーーーーー小林ーー
古部ーー安西ーー中村ーー山田
ーーー坂井ー栗山ー熊本ーーー
ーーーーーー児玉ーーーーーー
控え
櫛引、西村、本田、アルヴァロ・ロドリゲス、北川、中山、ブルーノ・ロペス




鬼木監督が試合後インタビューで話したとおり
前半と後半の立ち上がりに川崎が失点したことは
とても大きなポイントでしたが、
それが全てではありません。
 
1点目と2点目はセットプレーからなので
タイミングや運の要素もあったとは当然思います。
が、山形はよく集中して戦えていたので結果に違和感はありません。


山形は3-4-2-1というよりは、5-4-1。
ワントップ阪野を中央に置き、
ダブルボランチ+2シャドーの4人でミドルゾーンにフラットラインを作り、
最終ラインは両ウイングバックを下げて5人。

こうやって書いてしまうと
格上に引いて守った感が出てしまいますが、
それは半分正解ではあるものの、
成すすべなく押し込まれたり
ゴール前に人数かけて篭城するのとは訳が違いました。

山形は、川崎のボール保持こそ許容しますが
ボールホルダーには必ずアプローチに行く。
出て行ったスペースを埋めるカバーやスライドも見事。

ラインコントロールがしっかりしていて安易に押し込まれず
5-4-1ゾーンを維持し続けられたことが大きいです。

3バック中央でバランスを取り続けた栗山は
好パフォーマンスを見せた汰木と同じくらい評価されるべきだと思います。
川崎のオフサイドが異様に多かったのが何よりの証拠。
偶然じゃない。



川崎は、山形のサイド裏を狙い続けていました。

一般的には、5バック守備はサイド奥スペースを消せるが
押し込まれてバイタルが空くことが多い。
5バック相手や、ボール保持率で圧倒できるシチュエーションでは
その辺が狙い目になるはずなのですが、
この試合はそうではなかった。

山形はボールマンへのアプローチも
それに連動する圧縮やスライドもしっかりできていました。

川崎はボール保持してハーフコートゲームにするまでは出来るが
山形の強固な5-4-1ゾーンを機能不全にすることまでは出来ない。


ということで、狙い目は、
機能しているゾーンディフェンスの唯一の泣き所である
ボールサイドと逆サイドのスペース。

ボールを縦に出し入れして相手をなんとかスライドさせて、
逆サイド裏が空いたらサイドチェンジで素早く狙うイメージ。

前半の早い時間帯から、
川崎の基本布陣で両サイドにいる家長と斎藤は
はっきりと中央にポジションを取りました。

バイタルエリアを攻略したいというよりも、
前後列を移動しながら構成力を高め、
山形のポジションスライドを発生させやすくすること。
そして、両サイドバックのエウシーニョと登里にスペースを与えて
山形サイド裏を使わせること、
が、狙いだったように感じました。


しかし、少しのズレや連携ミス、山形守備陣の踏ん張りもあって
最後の仕掛けがなかなか成功しない。

一方の山形は、数少ないチャンスをものにしました。
3点目は別としても、1点目と2点目は幸運な面もあり、
さらには時間帯も良かった。

攻めあぐねる川崎と、
リードして集中して守る山形という
山形にとって理想的な流れでゲームは進みました。



川崎は後半にGKチョンソンリョンが一発レッドで退場。
数的不利に陥りますが、その影響自体はさほど感じませんでした。

この試合で、川崎と山形とで最も大きな差だなぁと感じたのは、
ボールレシーバーが前を向く力。
受ける前のボディシェイプとトラップ技術が雲泥の差で、
数的不利を感じなかったのはそのおかげもあったと思います。

とはいえ、BS解説していた福西さんも言ってましたが
振られ続ける山形のほうが
精神的にも体力的にも終盤厳しかったはず。
仮に同数のままだったら、また違った終わり方だったのかもしれません。

途中出場の知念の2ゴールで一点差まで詰める川崎でしたが、
執念と集中を持続させ続けた山形が、狙い通りで勝利しました。

現J1で最強といっても過言ではない川崎に対し、
リーグ戦からメンバーを大きく変えてプランを遂行できた
とても良いゲームを山形に見せてもらいました。


あとは、後半アディショナルタイム8分がインパクト大。
あんま見たこと無かったです。


試合レポート 2018/10/20 J1第30節 浦和レッズ 3-1 鹿島アントラーズ

明治安田生命J1リーグ 第30節
2018年10月20日(土)16:04KO
埼玉スタジアム2002

浦和レッズ 3-1 鹿島アントラーズ

38'西 大伍(鹿島)
52'岩波 拓也(浦和)
60'武藤 雄樹(浦和)
90+3'武藤 雄樹(浦和)

Jリーグ公式はコチラ
浦和vs鹿島の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2018年10月20日):Jリーグ.jp

浦和レッズ

---武藤---興梠---
---柏木---長澤---
宇賀神---青木---森脇
-槙野-マウリシオ-岩波-
------西川-----
控え
福島、茂木、武富、阿部、柴戸、アンドリュー・ナバウト、李

鹿島アントラーズ

--土居-セルジーニョ-
-安在------遠藤-
--小笠原--永木---
山本-昌子-チョン-西-
---クォンスンテ---
控え
曽ヶ端、小田、犬飼、久保田、鈴木、金森、山口




武藤が2得点。どちらも素晴らしいゴールでした
(今年の初め頃、左ウイングという謎起用で持て余していたころが懐かしい。)
ので、武藤がMVPという意見に異論はありません。

ですが、内容的にも浦和が鹿島を圧倒したこのゲームのキーマンは、右ストッパーの岩波でした。

浦和はいつものアンカー型3-5-2。
U代表で不在の橋岡の位置には森脇。
そして鹿島も、いつもの4-4-2でした。

試合開始直後ですぐにわかる。
浦和の左ストッパー槙野や右ストッパー岩波に対する鹿島のプレッシャーが弱い。

鹿島2トップが浦和のアンカー青木の辺りでステイすることが多かったです。
センターを硬く抑えるプランだったと思うのですが、
浦和の両ストッパーを、あえて捨てたことが、そのまま結果に直結してしまう。

特に印象的だったのが岩波でした。
序盤から、右に張り出してボールを受けると、
攻撃のスイッチを入れる選択肢を、3つ作れました。
右ウイングバックの森脇へのパス、
インサイドハーフの長澤へのパス、
そして、逆サイド奥への対角線ロングフィード。

岩波がフリーでルックアップできる余裕が時間的にも空間的にもありました。
そして、対面となる鹿島の安在を、森脇+長澤で囲むようにトライアングルを形成。

安在からすると、出し手の岩波へアプローチすれば裏を取られる、
受け手の森脇か長澤に寄るともう一方の空いたほうへ出されてしまう。
足りないのであればと鹿島が人数をかけると、
空いた逆サイドへ岩波得意の高精度ロングフィードが通る。

3バック系ビルドアップに対して構造的な劣勢を抱えると、
プレーエリア的にも押し込まれてしまい
ハーフコートゲームで流れを持っていかれがちですが
この試合はそんな典型的な展開になりました。



それでも先制点は鹿島でした。
中央で浦和DFをひきつけてから、
岩波側のサイド、つまり鹿島から見た左サイド裏にパスが通る。
受けた山本は、ワンタッチでクロス、ゴール前をふんわり越えて右サイドを狙う。

3バックの浦和は、こういう振られ方の流れでは、どうしても逆サイドが大きく空いてしまう。
宇賀神はすでに絞って中央ゴール前のDFと化していました。

駆け上がってきたフリーの西が、ダイレクトシュートで得点。
ワンチャンスをものにします。

劣勢でも先制点を奪う鹿島は流石でしたが、
そこからも流れは変わらず、
浦和の攻撃を防ぐことが出来ませんでした。

この日の鹿島は、はっきり言って攻守共にイマイチで、
内田と中村を怪我で書き、
日本代表の三竿も出場停止という
苦しい事情は影響していたと思います。

そういった点も遠因にはあると思いますが、
この試合で起点となり続けて
攻撃を成立させていた岩波のところを
鹿島は最後まで対応できなかったことに
直接的な要因があると言って良いと思います。

鹿島は後半途中投入の鈴木優磨に
浦和両ストッパーへのプレスを課したのかと思ったら
そうでもなかったっぽいので
その辺の意図とかはちょっと気になる。



岩波はこの日コーナーキックからのヘッドで同点弾を決めています。
ゲーム展開からすると非常に貴重でしたし、
岩波自信にとっても得点力を証明した価値のあるゴールですが、
それすらもおまけでしかないレベルで、岩波からの攻撃が効果的でした。

出場機会に恵まれない前半戦から一転、
海外に旅立っていった遠藤航とは違う形で、
浦和レッズの一員として存在感を示したゲームでした。


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