久保建英クンにやられた...|FC東京 1-0 磐田

前節は浦和に劇的勝利、水曜日のルヴァンカップでも松本に勝利と公式戦2連勝のジュビロ磐田
今節は未だにリーグ戦無敗のFC東京にアウェイで対戦

Nice Game! but, 久保クンに...

ゴール裏席からの眺め|味の素スタジアム

少し肌寒いながらも快晴の味の素スタジアムには3万人の大入り、そりゃチーム状況が良いですから、お客さんも入りますよね。

ロドリゲス選手の御母堂様のご逝去の報で一時帰国、ちょっとこれはビックリでしたが、FWの先発に入ったのは中山仁斗。ジュビロに移籍してからリーグ戦初先発。

入りは良かった

正直なところ、試合前の想像としては、FC東京の猛攻に耐えて耐えて耐えてのカウンターや、前節の浦和戦みたいに相手のミスから得点くらいしか勝てるパターンは無いのでは、なんて思っていたのですが、意外と言っては失礼ですが、良い入り。
人もボールも動いていました。

なんて言うか、開幕当初のチームとは全く別チームみたい。
ワンタッチでボールを回すなんて、今まで見られなかったし、積極的にペナルティエリアに入って行ってシュートを打つ意識も高く持っていたように感じました。
↑今までは、こんなプレーってアダイウトンくらいだったのが、今節は皆が共有できていたと思います。

お互い、いくつかのチャンスがありつつも決めきれず、0-0で前半終了。
耐えて耐えてどころか、互角の戦いの前半、これは期待が持てそう!

後半も悪くなかった

両チームともに後半開始からの選手交代はなし、ホームのFC東京が積極的に仕掛けてくるのかと想像していましたけど、思ったほどでもなかったです。

ひょっとしたら先制点の場面もいくつかありました。
例えば後半13分、クロスの跳ね返りに田口がシュート、高橋祥平に当たってコースが変わり、右にいる山田大記のところへ...体勢が良くてヒットできていたら...ま、結果論ですが。

そんなこんなの後半30分にアクシデント、松本昌也が足を痛めていったんピッチの外へ...そのまま交代。
↑ちょっと気になりますね、今シーズンの昌也、攻守ともに助けられていましたから。

敵ながらあっぱれのゴール...

そんなこんなの後半38分、左コーナーキックから森重が力強いヘディングシュート、これね、あー、やられた!って思ったけどカミンスキーのビッグセーブ!
この展開だと、なんだか今日、行けそうな気がする~♪

ひょっとしたら勝てるかも、勝てなくてもアウェイでFC東京から勝ち点1を拾うことができれば御の字かな、なんて思いかけた再びのFC東京のコーナーキック。
混戦の中でクリアされたこぼれ球に反応した久保建英クンが...

カミンも届かないくらいの、絶妙な軌道のループシュート。
↑この位置にいること、そしてふかさないできちんと抑えた軌道のシュート、これは敵ながらあっぱれ!です。

久保クン、今シーズンリーグ戦初ゴール。

次につながる敗戦

その後もかなり危ない場面はあったものの、カミンスキーの存在を大きく感じました。

ただ攻撃面では、完全には攻めきれず...

試合結果|FC東京 1-0 磐田

試合結果|FC東京 1-0 磐田

FC東京 10 ジュビロ磐田

うーん...終わってみれば、ナイスゲーム、拮抗した展開でしたし、ひょっとしたら磐田が勝点3を積み重ねることができていたかも知れません。

少なくとも今日の試合は選手の気持ちを感じ取ることができました。
結果として敗戦、勝点を1つも得ることができませんでしたが、次につながる試合だったと思います。

この内容の試合を継続することができれば、自然と勝利はついてくるのではないでしょうか。
↑楽観視しすぎ???

試合後の選手たち、悔しそうですよね。
でも悪い試合ではなかったので、次節の勝利を期待して温かい拍手を送るサポーター。
今日は私も拍手を送れましたよ。

次節に期待!
そして、目指せ、残留!




この勝ち方は大きい!|浦和 0-1 磐田

世間はゴールデンウィークとかなんとかいう長いお休みのようですね。
10連休なんて方も多くいらして、うらやましい限りです。

私ですが、4月28日から5月3日まで、とある調査団に同行させていただいて、海外出張でした。
実のところ、札幌戦の記事、オハイオ州からのアップでした
↑ネットがつながると、どこからでもHP更新できて便利ですねー。

今シーズン2勝目!!

さてさて浦和戦ですが、ちょうどこの日に帰国。
成田空港に着陸したのが3日の15時10分頃。
スマホで速報を確認すると後半途中でまだ0-0。
↑お!意外とやるやん♪ ひょっとしたら、ひょっとするよー、と期待しながらの帰宅。

押されながらもしぶとく守り抜いた!

三連敗中のジュビロに対してレッズは三連勝中、チーム状況は真反対。
そんな中のキックオフ、少しずつリズムを掴みだすのはホームおレッズ。アウェイ埼玉スタジアムの雰囲気は、言わずもがな赤一色。
前線をみれば武藤雄樹に興梠慎三、DFラインにはマウリシオに鈴木大輔、槙野智章と、怖い存在ばかり。

ジュビロに勝機があるとすれば、(点の取り合いではなくて)守りあって少ないゴール数での勝利しかないかな、そんな想像をしていました。

攻められながらもカミンスキーを中心に守り抜くジュビロ。大井健太郎の復帰も大きかったですね。
結果として終わってみれば無失点。アウェイで浦和レッズを完封できた、この事実は大きいです。

いつもなら逆のパターン!?

成田から帰宅するまでの電車の中で速報チェック&時々DAZN
後半40分を過ぎても0-0で、アウェイで勝ち点1を拾えればラッキーかな、くらいに考えていました。

で、ここ数年のジュビロだと、こういう展開って終了間際の失点で、勝点3はおろか1すら拾えない、そんな悪夢が待っていたりするもので...最後の最後まで冷や冷や。
想像通り!?後半44分にエヴェルトン→山中→ペナルティエリア手前の左から興梠であわや!なんて場面も。

そんなこんなのアディショナルタイム、後半45+3分
途中出場の中山仁斗が相手DFの縦へのパスを切りながらプレスを掛けると、レッズはたまらず後ろにバックパス。これが中途半端なボールになって、ロドリゲスが拾って西川との1対1になり...

最後はマウリシオのチャージに遭って倒されながらも、冷静にシュートを放ってネットを揺らして先制!
いつもならパスミスでやられてしまうパターンでしたけど、今回ばかりは逆に点を奪うパターン!!

中山が詰めていたこと、ロドリゲスがバックパスを狙える位置にいたこと、この姿勢が素晴らしいですね。
そして冷静にゴールを決めたロドリゲス、改めて頼りになる選手だと再確認。

そのまま逃げ切って…

浦和レッドダイヤモンズ 01 ジュビロ磐田(Goal:ロドリゲス)

いやー、この勝利は大きいですよ。
アウェイで、無失点で、後半アディショナルタイムのゴールで勝てたということ、勝ち点1じゃなくて3を積み上げられたこと、今後につながる大きな一勝です。

そうは言っても10試合で勝点は僅かに9。目指せ、残留!は変わりなしですね。
ここから始まる、磐田の反撃!!

DAZN


試合レポート Jユースカップ準決勝 横浜Fマリノスユース 5-1 ヴィッセル神戸U-18 2018/11/11

11/11(日) 14:00 ベアスタ
横浜F・マリノスユース 5-1 ヴィッセル神戸U-18
得点
横浜FM 榊原 彗悟、栗原 秀輔(2)、椿 直起、津久井 匠海
神戸 泉 柊椰

横浜F・マリノスユース

ーーーー栗原ーー榊原ーーーー
ー椿ーー土佐ーー岩澤ーー山谷
池田ーー鈴木ーー小林ーー木村
ーーーーーー吉嵜ーーーーーー
控え
寺門、五十嵐、石井、松田、上田、ブラウンノア賢信、津久井

ヴィッセル神戸U-18

ーーーーーー臼井ーーーーーー
-泉ーーーーー原ーーー船越ー
ーーーー押富ーー山内ーーーー
坂口ーー小林ーー右田ーー宋ー
ーーーーーー多久実ーーーーー
控え
森田、五味、佐伯、谷村、藤本、尾崎、マンビ マーカス

公式の試合詳細ページが無いので以下でガマン
https://www.jleague.jp/jyouth/2018/match/semi_final.html





マリノスの圧倒的な攻撃力が出た試合になりました。
特に、ストロングポイントである左サイド椿と、右サイド山谷(と、右サイドバックの木村。上下動が素晴らしかった。)による
サイド突破で、数えきれないほどのチャンスを創り出しました。

神戸のサイドを突破し続けられたこと、
その形で序盤早々に2点をとれたこと。
これが大きなポイントにはなるのですが、
それよりも試合を決定づけたのは、
後半立ち上がりからの神戸のチャレンジと、それによる結果でした。

神戸は後半、2枚の選手交代を行い、4バックから3バックへ変更。
前線の枚数を厚くし、前線からプレスを仕掛ける。
後半立ち上がりで勝負をかけます。
神戸のプレスがはまった時間帯はあったし、
攻守の切り替えが非常に速いゲームになり
どちらに点が入ってもおかしくない展開に。




ただ、追加点は、マリノスでした。
後半18分、捨てたサイド裏を突破される形でゴールが生まれます。
マリノス的には、一瞬流れを持っていかれそうになるも
自分たちのストロングポイントで持ち直せたのが非常に大きく、
この4点目は、スコア的にも展開としても決定的でした。

神戸としては、玉砕覚悟とまではいかなかったと思いますが
3-1で迎える後半、どうしても大きく変えていく必要性があった中で
前半、散々サイドを破られ続けながらも、
そこへの対症療法ではなく、逆に捨ててしまい
別のポイントを強化して上回ろうとする神戸のプランは、
ある意味では成功していたのですが、
4点目を取られる前に2点目を取りたかったところでした。




マリノスのサイド攻撃はわかっていても止められないレベルでした。
椿と山谷の局面打開力はこの年代では圧倒的で、
サイドバックのオーバーラップによるサポートも素早い。
前線は流動的な上に、ボランチからの配給も良い。
全選手が確かな技術と判断力を持ち、
そしてサイド攻撃で攻撃していくんだという
明確な連帯感、攻撃力への自信を、感じました。

↓準決勝のもう一試合も書いてます。
www.soccer-bless.info


試合レポート Jユースカップ準決勝 清水エスパルスユース 2-0 アルビレックス新潟U-18 2018/11/11

11/11(日) 11:00 ベアスタ
清水エスパルスユース 2-0 アルビレックス新潟U-18
得点
丸山 優太朗(清水)
佐野 陸人(清水)

清水エスパルスユース

ーーーー川本ーー佐野ーーーー
丸山ーー中里ー五十嵐ーー青島
佐塚ーー監物ーー栗田ーー望月
ーーーーーー天野ーーーーーー
控え
石井、鈴木、小川、荒木、成岡、斎藤、ノリエガエリック

アルビレックス新潟U-18

ーーーー鈴木ーー本田ーーーー
本間ーー五十嵐ー和田ーー辻ー
西山ーー押久保ー岡本ーー原田
ーーーーーー藤田ーーーーーー
控え
土山、木村、柴崎、高橋、小田、笹川、小林

公式の記録ページが見つからない…。ここしかないのかな
https://www.jleague.jp/jyouth/2018/match/semi_final.html





組織力と、個の力の、両面で、はっきり清水が上回った試合でした。

後方からのビルドアップをなんとか成立させたい新潟でしたが
洗練された4-4-2ゾーンディフェンスを使いこなす清水を超えていけない。

新潟は両サイドバックが大きく開いてサイド幅を取るスタイルで
確かにボールこそ動かせましたが、
清水のポジションバランス調整や連動性が、新潟の揺さぶりを、上回る。
ゾーンを崩せない上に、清水のほうが球際で強かったので、
特に中央で縦に入れるボールを奪われてショートカウンターを受け続けました。

裏への長いボールを選択するケースも何度か見られた新潟でしたが、
そもそも前からのプレスを仕掛けておらず
4-4-2ゾーンが崩れていない清水にとっては大きな問題にならない。
確かに低リスクですが、攻撃バリエーションの一つ以上の意味は持たせられず、劣勢を引っくり返せない。
特に前半は、こぼれ球からのミドルシュートが精一杯という新潟でした。

最も可能性が高かったのは、新潟10番の本間のドリブルでした。
左からの本間の仕掛けは、この試合で清水を攻略できそうだった唯一のポイントです。
本間にボールを回してわかりやすく使っていく形を
もっとたくさん作りたかったはずの新潟ですが
清水の守備はそれを許さなかった。




とにかく清水が固く、強かったです。
チーム全体で、攻守問わず球際で競り負けず、
ドリブルでチャレンジできる精神力と、
一枚くらいは剥がせる技術力、
そしてそれを一試合続けられる体力が、ありました。

新潟の攻撃はボールを回すので精いっぱいで単騎での仕掛けが多く
単純な攻撃に終始してしまいました。
清水は2種年代ではトップクラスの守備組織構築が出来ていたので
ワイドに開いてのボール回しで、本来は中央からチャンスを作れたり
本間が仕掛けるシーンもたくさん作れたはずのところが
うまくいかなかったのかな、と。

清水の守備は安定していました。
4-4-2ゾーンはとてもきれいで、
センターラインが安定していてプレスバックも精力的。
最後方には、U代表の監物と、大きく成長した栗田、
世代トップレベルのGK梅田に代わって活躍するGK天野がいます。




そして、得点シーン。
1点目、シュートを放った丸山が中央でパスを受ける際にも
ダイアゴナルに抜けていく選手がいたし、
2点目だって、グラウンダークロスに対して
ニアで潰れた選手がいたから、佐野がファーでフリーになった。
複数人が連動した攻撃をなかなか見せられなかった新潟と比べると、
こういったところに、確かな差があったように思います。

↓準決勝のもう一試合も書きました
www.soccer-bless.info


試合レポート 関東大学サッカー1部 第19節 専修大学 2-3 駒澤大学 2018/11/04

JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦 1部 第19節
2018年 11月 04日 (日)
味の素フィールド西が丘

専修大学 2-3 駒澤大学
得点
17分 葛谷 将平(専修大学)
41分 薬真寺 孝弥(駒澤大学)
63分 矢崎 一輝(駒澤大学)
73分 中原 輝(駒澤大学)
77分 中山 克広(専修大学)

専修大学

ーーー遠藤ーー中山ーーー
ーーーーー岡本ーーーーー
小林ー鹿沼ーー葛谷ー古屋
ーー大西ー西村ー河上ーー
ーーーーー桐林ーーーーー
控え
塚田、加藤、氣田、小川、鈴木、下田、中杉

駒澤大学

ーーー室町ーー高橋ーーー
ー坂本ーーーーーー中原ー
ーーー薬真寺ー大場ーーー
桧山ーー星ーー伊勢ー深見
ーーーーー角井ーーーーー
控え
八木、須藤、猪俣、安藤、鈴木、伊藤、矢崎

   

専修大がボールを回して仕掛ける、
駒沢大は奪ったら縦に大きく早く、
という戦前の予想通りの展開となりました。

専修大は、3バックに入る右ストッパー8番河上が、スイッチを入れる役割でした。
右ウイングバックの古屋がサイドに張り出し大きく幅を取るので
3バック+ボランチとでボールを回す流れの中で
河上がサイドバックのように振舞うとフリーが生まれやすい。
相手の左サイドバックの周囲を狙うイメージで、
河上から、縦に素早くボールを出す。

駒沢はさほど前からプレッシャーをかけずに
4-4-2で自陣に構えて専修大を引き出すイメージでした。
だから、専修3バックのどこかが必ずフリーになる。
持ち上がる河上は終始フリーでした。

河上自体を抑えに行かない前提では、
河上から古屋へのパスコースを駒沢大が消そうとすると
別のパスコースが専修大学に生まれる。
前線2トップ、あるいは中央ボランチ・トップ下にボールが渡ってしまう。

特に中盤中央の、鹿沼や葛谷、そして岡本は
足元技術が高く反転も得意なので
駒沢大からするとここは空けられない。
専修大の右サイド=駒沢の左サイドが、特に前半はポイントになりました。
そして、専修大学は狙い通り右サイド攻撃で獲得したコーナーキックから早い時間に先制します。

駒澤大の攻撃は、いつもどおり。
中盤を省略した長いボールで専修大の3バックに空中戦で挑み、
トップが入れ替わって裏抜けできればベスト、
そうでなくともセカンドボールを拾って二次攻撃。

専修大3バックのうち、中央の西村と左の大西はサイズがありましたが
攻撃で活躍した右ストッパー河上の身長が足りないことも影響します。
左に流れる駒沢2トップの高橋と室町を大きく狙う形からの攻撃が見られました。

かみ合わせ的には、専修大に分があったように思います。
狙い通り右サイドで仕掛け続けられた。
可能性は感じましたが、しかし崩しの最終局面でなかなか成果を出せません。

   

前半は1-1の同点で終了します。
専修大学としては、狙い通り右サイド攻撃が成立しているうちに追加点を取るか、
あるいはせめて同点弾を許さずリードして後半を迎えたかった。

後半開始から同点で推移していた時間帯、
そして、駒沢大学の2点目が生まれてからのビハインド。
専修大はどんどん前掛かりにならざるを得ない。
そして、後半は、前半よりもどうしてった間延びする。

駒沢大の狙いである早く大きな展開での仕掛けは、
試合展開的には専修大に厳しいものになってしまいましたし
それが駒澤大学にもたらすリターンは時間経過とともに大きくなっていきました。

駒沢大は、守る気になれば強靭なCB二枚を中心にして
ゾーン組んで固く出来る上に、低リスクな縦に早い攻撃も成り立つ。
最終的には1点差まで詰められますが、
先制される中でも逆転し、2点までリードを広げた上で
低リスクなゲーム運びができる駒沢大の戦術的な強みが出た試合だったのかなと思いますし、
そして、前半に駒澤大が追いつけたのはやっぱり大きかったのかなとも思いました。

   

駒澤大学は、ロングボールの受け手として室町や高橋、
それを拾って仕掛けるフォロワーとして中原や薬師寺が頑張りましたが
むしろ星と伊勢の2センターバックが安定していたことが印象的。
右サイドを破られることが多かった中でよく守っていました。
高さと強さが目立ちますが、機動力もある。

専修大学は、河上と古屋の右サイドコンビが目立ちましたが
だからこそ、そこからの成果を残したかったところ。
鹿沼と葛谷の両ボランチは、ビルドアップによく絡み、ゲームプラン遂行の上で大きく貢献しました。
甲府に出戻る小林は、能力が高いことは見えたものの、期待値からすると物足りない。岡本も足元に入ってからの仕掛けで違いを見せたが、後半はゲームに絡めず途中交代。


試合レポート ルヴァンカップ決勝 2018/10/27 湘南ベルマーレ 1-0 横浜Fマリノス

いまさらですが、せっかく書いたので投稿します。

 

JリーグYBCルヴァンカップ 決勝 
2018年10月27日(土)13:10KO
埼玉スタジアム2002

湘南ベルマーレ 1-0 横浜Fマリノス
36分 杉岡 大暉(湘南)

公式はコチラ
https://www.jleague.jp/match/leaguecup/2018/102702/live/

湘南ベルマーレ

ーーーーーー山崎ーーーーーー
ーー梅崎ーーーーーー石川ーー
杉岡ーー金子ーー秋野ーー岡本
ーー大野ーー-坂-ーー山根ーー
ーーーーーー秋元ーーーーーー
控え
富居、アンドレ・バイア、ミキッチ、松田、菊地、高山、イ・ジョンヒョプ

横浜Fマリノス

ーーーウーゴヴィエイラーーー
ーユンーーーーーーーー仲川ー
ーーーー天野ーー大津ーーーー
ーーーーーー扇原ーーーーーー
山中ードゥシャンーチアゴー松原
ーーーーーー飯倉ーーーーーー
控え
鈴木、栗原、畠中、喜田、中町、伊藤、イッペイシノヅカ 

   

 

横浜も、湘南も、自分たちのやりたいことをしっかり表現できていたと思います。
その上で、湘南の圧力のほうが、横浜を上回った。


すでにいろんなところで書かれているとおり、
サイドバックの山中と松原をボランチエリアに移動させて
中央を厚くしたかった横浜に対して、
湘南がその中央を守ったことが、ペースを握れた理由なことは間違いありません。
チョウキジェ監督の試合後インタビューでも
中央を固めていくプランだったことがはっきりわかる。


4-1-2-3のスタート布陣から、並びを変化させながら
GK飯倉も含めたパス回しで、パスコースを複数個作って、前進する。
そうして今年の横浜は対戦相手を攻略してきました。

この日の横浜のパフォーマンスがいつもより劣っていたかとは思いませんでした。

あえて言うならば、パス回しが慎重すぎたのかな、と。
ただ、そもそもが素早いパス回しというよりは
位置取りでアドバンテージを取っていく志向性で
トラップとルックアップを省略せずに
相手を見てボールを動かすスタイルの横浜です。
今期序盤はフリックとかも多かったイメージですが、徐々に少なくなっていった印象です。

   

そのスピードを、湘南のスピードが、上回りました。

湘南のスタイル的には好都合だったと思います。
横浜は中央スモールフィールドに人的密集を作ってくれて
必ずそこを中心にボールが回る上に
ボール回しそのものが早いわけじゃなく大きな展開も少ないから
狙いどころが明確で、複数人のプレスが掛けやすい。
縦パスのトラップ際を狙い続けられました。

後半からはサイドバックの中央絞りを控えて
ピッチを広く使うようになり、
湘南の体力的な面でも当然ながらプレスが多少弱まるので
そういう後半のオープンな展開の中で横浜も多少盛り返しますが、
だからこそ、完全にハマっていた前半に湘南が先制できたのは
完全に結果論ではあるものの、非常に大きかったです。


アプローチの速さと強さ、攻守の切り替えスピード、
そして前を向いたら出来る限り前進して、仕掛ける。
湘南は、いつもどおりハードワークして強みを存分に出せていました。
90分通して実行し続けられるだけの十分な力量、そしてプライドが、あったからだと思います。


湘南の横浜対策とか、この試合だけを切り取ったかみ合わせとか、
そういうものよりも、積み重ねてきたものや背負ってきたものが
表現できていたことが、見るものを感動させたんじゃないのかな。
少なくとも僕はそうでした。
この大舞台は、力を証明できる、良い機会になりました。

 

 

 

必ず報われるなんてことは、ありえないのだけれど、
それでも湘南は、ついにひとつ、成果を手にすることが出来ました。
湘南にとってはあくまで通過点に過ぎないだろうけれど、
それでも、湘南の歴史としては重要なポイントになる。

そういう意味では、横浜は対照的で、まだ道半ば。
なかなかスタイルは安定せず、
来年以降がどうなるかわからないけれど。
仮に、今期の特徴的なスタイルを続けていけば
苦しい道のりの中で、どこかで、なにかが待っているはず。

湘南は実際にそうだったのだから。
チョウキジェ監督と、その下でサッカーをしたいプレーヤーがいて、
それを支えるフロントとサポーターがいました。
そういう積み重ねや歴史やスタイルが見えるサッカーが、
いろんなチームで見たいなぁと思った、ルヴァンカップ決勝の、湘南の勝利でした。


試合レポート 天皇杯 2018/10/24 川崎フロンターレ 2-3 モンテディオ山形

天皇杯 準々決勝
2018年10月24日(水)19:03KO
NDソフトスタジアム山形

川崎フロンターレ 2-3 モンテディオ山形
2'小林 成豪(山形)
36'坂井 達弥(山形)
49'阪野 豊史(山形)
60'知念 慶(川崎)
70'知念 慶(川崎)

公式はこちら
川崎Fvs山形の試合結果・データ(天皇杯:2018年10月24日):Jリーグ.jp

川崎フロンターレ

ーーーーーー小林ーーーーーー
ー斎藤ーーー中村ーーー家長ー
ーーーー大島ーー守田ーーーー
登里ーー谷口ーー奈良ーーエウシーニョ
ーーーチョンソンリョンーーー
控え
新井、舞行龍ジェームズ、長谷川、下田、鈴木、田坂、知念

モンテディオ山形

ーーーーーー阪野ーーーーーー
ーー汰木ーーーーーー小林ーー
古部ーー安西ーー中村ーー山田
ーーー坂井ー栗山ー熊本ーーー
ーーーーーー児玉ーーーーーー
控え
櫛引、西村、本田、アルヴァロ・ロドリゲス、北川、中山、ブルーノ・ロペス




鬼木監督が試合後インタビューで話したとおり
前半と後半の立ち上がりに川崎が失点したことは
とても大きなポイントでしたが、
それが全てではありません。
 
1点目と2点目はセットプレーからなので
タイミングや運の要素もあったとは当然思います。
が、山形はよく集中して戦えていたので結果に違和感はありません。


山形は3-4-2-1というよりは、5-4-1。
ワントップ阪野を中央に置き、
ダブルボランチ+2シャドーの4人でミドルゾーンにフラットラインを作り、
最終ラインは両ウイングバックを下げて5人。

こうやって書いてしまうと
格上に引いて守った感が出てしまいますが、
それは半分正解ではあるものの、
成すすべなく押し込まれたり
ゴール前に人数かけて篭城するのとは訳が違いました。

山形は、川崎のボール保持こそ許容しますが
ボールホルダーには必ずアプローチに行く。
出て行ったスペースを埋めるカバーやスライドも見事。

ラインコントロールがしっかりしていて安易に押し込まれず
5-4-1ゾーンを維持し続けられたことが大きいです。

3バック中央でバランスを取り続けた栗山は
好パフォーマンスを見せた汰木と同じくらい評価されるべきだと思います。
川崎のオフサイドが異様に多かったのが何よりの証拠。
偶然じゃない。



川崎は、山形のサイド裏を狙い続けていました。

一般的には、5バック守備はサイド奥スペースを消せるが
押し込まれてバイタルが空くことが多い。
5バック相手や、ボール保持率で圧倒できるシチュエーションでは
その辺が狙い目になるはずなのですが、
この試合はそうではなかった。

山形はボールマンへのアプローチも
それに連動する圧縮やスライドもしっかりできていました。

川崎はボール保持してハーフコートゲームにするまでは出来るが
山形の強固な5-4-1ゾーンを機能不全にすることまでは出来ない。


ということで、狙い目は、
機能しているゾーンディフェンスの唯一の泣き所である
ボールサイドと逆サイドのスペース。

ボールを縦に出し入れして相手をなんとかスライドさせて、
逆サイド裏が空いたらサイドチェンジで素早く狙うイメージ。

前半の早い時間帯から、
川崎の基本布陣で両サイドにいる家長と斎藤は
はっきりと中央にポジションを取りました。

バイタルエリアを攻略したいというよりも、
前後列を移動しながら構成力を高め、
山形のポジションスライドを発生させやすくすること。
そして、両サイドバックのエウシーニョと登里にスペースを与えて
山形サイド裏を使わせること、
が、狙いだったように感じました。


しかし、少しのズレや連携ミス、山形守備陣の踏ん張りもあって
最後の仕掛けがなかなか成功しない。

一方の山形は、数少ないチャンスをものにしました。
3点目は別としても、1点目と2点目は幸運な面もあり、
さらには時間帯も良かった。

攻めあぐねる川崎と、
リードして集中して守る山形という
山形にとって理想的な流れでゲームは進みました。



川崎は後半にGKチョンソンリョンが一発レッドで退場。
数的不利に陥りますが、その影響自体はさほど感じませんでした。

この試合で、川崎と山形とで最も大きな差だなぁと感じたのは、
ボールレシーバーが前を向く力。
受ける前のボディシェイプとトラップ技術が雲泥の差で、
数的不利を感じなかったのはそのおかげもあったと思います。

とはいえ、BS解説していた福西さんも言ってましたが
振られ続ける山形のほうが
精神的にも体力的にも終盤厳しかったはず。
仮に同数のままだったら、また違った終わり方だったのかもしれません。

途中出場の知念の2ゴールで一点差まで詰める川崎でしたが、
執念と集中を持続させ続けた山形が、狙い通りで勝利しました。

現J1で最強といっても過言ではない川崎に対し、
リーグ戦からメンバーを大きく変えてプランを遂行できた
とても良いゲームを山形に見せてもらいました。


あとは、後半アディショナルタイム8分がインパクト大。
あんま見たこと無かったです。


試合レポート 2018/10/20 J1第30節 浦和レッズ 3-1 鹿島アントラーズ

明治安田生命J1リーグ 第30節
2018年10月20日(土)16:04KO
埼玉スタジアム2002

浦和レッズ 3-1 鹿島アントラーズ

38'西 大伍(鹿島)
52'岩波 拓也(浦和)
60'武藤 雄樹(浦和)
90+3'武藤 雄樹(浦和)

Jリーグ公式はコチラ
浦和vs鹿島の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2018年10月20日):Jリーグ.jp

浦和レッズ

---武藤---興梠---
---柏木---長澤---
宇賀神---青木---森脇
-槙野-マウリシオ-岩波-
------西川-----
控え
福島、茂木、武富、阿部、柴戸、アンドリュー・ナバウト、李

鹿島アントラーズ

--土居-セルジーニョ-
-安在------遠藤-
--小笠原--永木---
山本-昌子-チョン-西-
---クォンスンテ---
控え
曽ヶ端、小田、犬飼、久保田、鈴木、金森、山口




武藤が2得点。どちらも素晴らしいゴールでした
(今年の初め頃、左ウイングという謎起用で持て余していたころが懐かしい。)
ので、武藤がMVPという意見に異論はありません。

ですが、内容的にも浦和が鹿島を圧倒したこのゲームのキーマンは、右ストッパーの岩波でした。

浦和はいつものアンカー型3-5-2。
U代表で不在の橋岡の位置には森脇。
そして鹿島も、いつもの4-4-2でした。

試合開始直後ですぐにわかる。
浦和の左ストッパー槙野や右ストッパー岩波に対する鹿島のプレッシャーが弱い。

鹿島2トップが浦和のアンカー青木の辺りでステイすることが多かったです。
センターを硬く抑えるプランだったと思うのですが、
浦和の両ストッパーを、あえて捨てたことが、そのまま結果に直結してしまう。

特に印象的だったのが岩波でした。
序盤から、右に張り出してボールを受けると、
攻撃のスイッチを入れる選択肢を、3つ作れました。
右ウイングバックの森脇へのパス、
インサイドハーフの長澤へのパス、
そして、逆サイド奥への対角線ロングフィード。

岩波がフリーでルックアップできる余裕が時間的にも空間的にもありました。
そして、対面となる鹿島の安在を、森脇+長澤で囲むようにトライアングルを形成。

安在からすると、出し手の岩波へアプローチすれば裏を取られる、
受け手の森脇か長澤に寄るともう一方の空いたほうへ出されてしまう。
足りないのであればと鹿島が人数をかけると、
空いた逆サイドへ岩波得意の高精度ロングフィードが通る。

3バック系ビルドアップに対して構造的な劣勢を抱えると、
プレーエリア的にも押し込まれてしまい
ハーフコートゲームで流れを持っていかれがちですが
この試合はそんな典型的な展開になりました。



それでも先制点は鹿島でした。
中央で浦和DFをひきつけてから、
岩波側のサイド、つまり鹿島から見た左サイド裏にパスが通る。
受けた山本は、ワンタッチでクロス、ゴール前をふんわり越えて右サイドを狙う。

3バックの浦和は、こういう振られ方の流れでは、どうしても逆サイドが大きく空いてしまう。
宇賀神はすでに絞って中央ゴール前のDFと化していました。

駆け上がってきたフリーの西が、ダイレクトシュートで得点。
ワンチャンスをものにします。

劣勢でも先制点を奪う鹿島は流石でしたが、
そこからも流れは変わらず、
浦和の攻撃を防ぐことが出来ませんでした。

この日の鹿島は、はっきり言って攻守共にイマイチで、
内田と中村を怪我で書き、
日本代表の三竿も出場停止という
苦しい事情は影響していたと思います。

そういった点も遠因にはあると思いますが、
この試合で起点となり続けて
攻撃を成立させていた岩波のところを
鹿島は最後まで対応できなかったことに
直接的な要因があると言って良いと思います。

鹿島は後半途中投入の鈴木優磨に
浦和両ストッパーへのプレスを課したのかと思ったら
そうでもなかったっぽいので
その辺の意図とかはちょっと気になる。



岩波はこの日コーナーキックからのヘッドで同点弾を決めています。
ゲーム展開からすると非常に貴重でしたし、
岩波自信にとっても得点力を証明した価値のあるゴールですが、
それすらもおまけでしかないレベルで、岩波からの攻撃が効果的でした。

出場機会に恵まれない前半戦から一転、
海外に旅立っていった遠藤航とは違う形で、
浦和レッズの一員として存在感を示したゲームでした。


第46回トゥーロン国際大会2018に参加したU-21日本代表メンバーを評価してみる

U21日本代表が参加していたトゥーロン国際大会。
残念ながら準決勝進出はならず、順位決定戦でトーゴに勝利し7位で終えました。
そのトーゴ戦は放送がなかったので見てないのですが、
トルコ戦、ポルトガル戦、カナダ戦、全てテレビ観戦したので、
勝手ながら選手評を書いてみました。

GK

オビ パウエルオビンナ
流通経済大学 1997/12/18 193/81 埼玉
評価:5.5
序列:→
わかりやすいミスこそ無かったのだが、可もなく不可もなくで、アピール出来たとは言いがたい。テレビで見えない部分も多いポジションではあるが、信頼できるゴールキーパーとしての印象は与えられなかった。積極的なチャレンジを見たかった。

山口 瑠伊
エストレマドゥーラUD 1998/5/28 186/73 東京
評価:6
序列:→
トルコ戦でのPKストップも含め、全体的に安定。水準以上の能力があることを示した一方で、エリア外ハンドでの退場が印象に強く残ってしまう大会になってしまったのは、結局のところ正GKとして圧倒的なパフォーマンスを残せなかったという意味でもある。

波多野 豪
FC東京 1998/5/25 198/88 東京
評価:無し
序列:無し
よく来てくれました。

DF

中山 雄太
柏レイソル 1997/2/16 181/76 埼玉
評価:6.5
序列:↑
テクニックや個人戦術力や玉際の強さを発揮し、フィルター役として大きく貢献。ネガティブトランジションでは誰よりも早く鋭いプレスで時間を作り、ビルドアップでは最も厳しい中央エリアから逃げずに受けて展開。キャプテンとしての覚悟や責任感も見せ、複数ポジションでのプレーが可能なことも踏まえると欠かせない存在。

板倉 滉
ベガルタ仙台 1997/1/27 186/75 神奈川
評価:6
序列:↗
持ち前の対人の強さと機動力を生かし、高い迎撃能力を見せ、中長距離のキックで起点にもなった。左ストッパーとボランチのいずれでも遜色無いパフォーマンスで、ゲーム中のポジション変更に耐えうる柔軟性もアピールした。

冨安 健洋
シントトロイデンVV 1998/11/5 188/78 福岡
評価:6
序列:↑
毎試合のようにボランチや両ストッパーが変わる中でも3バック中央のディフェンスリーダーとして安定感あるプレー振り。動けるタイプであることを生かした前後左右幅広いカバーリングが光った。チームスタイル的に多くなるボールを繋ぐ仕事も無難にこなし、中山と共にセンターラインを任せられる主軸として存在感を放った。

杉岡 大暉
湘南ベルマーレ 1998/9/8 182/75 東京
評価:5
序列:↘
今年の湘南で一貫して任されている左ウイングバックでのプレー機会は無く、左ストッパーとしてプレー。担当するエリアでの局地戦では劣勢を強いられ、最終的には無難なプレーばかりが目立ってしまい、元来の思い切りの良いプレーは見せられなかった。慌てるシーンが多く、連携面にも課題を残した。

橋岡 大樹
浦和レッズ 1999/5/17 182/73 埼玉
評価:6
序列:→
右ストッパーでプレー。単純なディフェンス力ではこの世代でトップクラス。対人守備の強さのみでなく、寄せ方やカバーリングで魅せた。冷静に波の無いプレー振りで貢献、自らのサイドを破らせなかった。一方、マイボール時にはさほど目立たず。浦和で務めるウイングバック的な役割も見てみたかった。

椎橋 慧也
ベガルタ仙台 1997/6/20 177/69 千葉
評価:6
序列:→
無難かつ地味ではあるものの、ビルドアップやカバーリングや対人守備などで安定感のあるプレーを披露。分かりやすい武器こそ無いが、冷静さや対応力で要求水準を満たしており、複数の役割を担えるため、ミシャ式3バックのストッパーとしての適正の高さを見せた。

藤谷 壮
ヴィッセル神戸 1997/10/28 178/67 兵庫
評価:5.5
序列:↘
右ウイングバックでプレー。精力的にスプリントをこなし、献身性とそれに耐えうる走力を見せた。大きな破綻こそ無かったのだが、決定的な仕事は出来ず。プレータイムやチャンス回数を考えると若干物足りない。プレー幅の狭さが目立ってしまい、右サイドで詰まったり、時間帯によっては存在感が薄いことがあった。

初瀬 亮
ガンバ大阪 1997/7/10 175/64 大阪
評価:6
序列:→
左右のウイングバックでプレー。プレースキッカーとしても一定水準のクオリティを見せ、左右サイドをこなすことも証明できた。組み立てにも参加でき、抜け出してクロスという形もあった。とはいえ存在感のあるプレーが出来たかというと疑問。むしろ終盤のネガティブトランジションで二度追い出来るメンタルのほうが印象的。

MF

井上 潮音
東京ヴェルディ 1997/8/3 167/60 神奈川
評価:6
序列:→
ボランチでプレー。足元のテクニック、体の使い方、パスのセンスで、他の選手との違いを見せる。低い位置からの積極的なビルドアップを志向するチームのニーズとマッチし、短いパスでの組み立てとボールロストの少なさでゲームを成立させた。中山との役割分担も分かりやすかった。決定的な仕事やゲームコントロールを求めたい。

三笘 薫
筑波大学 1997/5/20 178/66 神奈川
評価:6.5
序列:↗
途中出場で短いプレー機会の中だったが、決定的な仕事をこなした。細かなボールタッチとゴールに向かうドリブル、そして何度でもチャレンジする姿勢で自分らしさをアピール。若干不安定ではあるもののプレー最大値は非常に高く、上田と共に、流れを変える切り札として大きく貢献した。

三好 康児
北海道コンサドーレ札幌 1997/3/26 167/64 神奈川
評価:6.5
序列:↑
右シャドーでプレー。分かりやすく個人で仕掛けられる選手が少ない中、ドリブルとパスで局面を打開し続け、ほぼ全ての決定機に絡み、得点という結果も残した。警戒される中でも恐れずにボールを要求し続ける堂々のプレー振りで攻撃を牽引。攻撃の要として絶対に外せない地位を築き、全試合にスタメン出場した。

松本 泰志
サンフレッチェ広島 1998/8/22 180/69 埼玉
評価:6
序列:→
ボランチでプレー。パスを散らして自らのポジションも動かしながら意図的に緩急を使ってゲームメイク。非常に落ち着いたプレーでビルドアップの中心となった。チーム戦術への合致度が高くプランを遂行するにはうってつけだが、司令塔としてゲームの流れを読み、劣勢を跳ね返し流れを引き寄せるプレーを求めたい。

森島 司
サンフレッチェ広島 1997/4/25 175/66 三重
評価:6
序列:→
左シャドーでプレー。ポジショニングの良さと技術の高さをベースにして安定したプレーを披露、プレスバックも厭わずディフェンスでも貢献した。ただ、全体的にインパクト不足で、シャドーというポジションを担うならば、決定機を演出したり、得点に絡むようなプレーが求められる。

遠藤 渓太
横浜F・マリノス 1997/11/22 175/66 神奈川
評価:5
序列:↓
ウイングバックでプレー。適正が低く不慣れなポジションではあるが、持ち味を生かせなかった。特に守備面では対人でも周囲との連動でも課題が浮き彫りになり、このシステムのウイングバックに求められる水準に達していない。一方の攻撃面でも仕掛けるプレー自体が非常に少なく消化不良。

菅 大輝
北海道コンサドーレ札幌 1998/9/10 171/69 北海道
評価:5.5
序列:↘
左ウイングバックとしてプレー。スプリント能力を生かし、攻守で精力的に上下動。やりなれた布陣とシステムだからだろうか、違和感無くチームに溶け込んで機能し、左サイドを活性化。ただ、初瀬や藤谷も同様だが、決定的な仕事が出来たかというとそうではなく、菅も打開力で物足りなさが残った。

FW

小川 航基
ジュビロ磐田 1997/8/8 186/78 神奈川
評価:5.5
序列:→
ワントップでプレー。安易にサイドに逃げたり降りてきたりせず、我慢して相手ラインとの駆け引きを続け、奥行きを作り続けた。ストライカーとしてはシュートチャンスに恵まれなかったが、この世代のエースである小川への期待値からすると物足りない。もっとボールを呼び込んでボックス内でのシュートを増やしたい。

田川 亨介
サガン鳥栖 1999/2/11 181/70 鹿児島
評価:6
序列:→
ワントップでプレー。本来得意とするプレーではないもののボールの預けどころとして機能。相手のラインの間で背負って受けて捌いてを着実にこなし、チームを前進させ、相手陣地内中央で脅威を与えた。本来得意とする裏への抜け出しやセカンドトップ的なプレーでのアピールは出来なかったが、要求に応えたという評価の方が正しい気がする。

上田 綺世
評価:6.5
序列:↑
法政大学 1998/8/28 180/72 茨城
途中出場でチャンスを生かし、大きな結果を残した。スピードがあるが果敢に裏を狙う姿が印象的。何度も動きなおしながら繰り返すスプリントで相手守備陣を混乱させた。シュートへの意識の高さは特徴的で、ボックス内で仕事が出来るストライカーとしても評価を高めた。ジョーカーとして貴重な存在であることは示したが、スタートから起用して間延びしていない膠着状況での仕事ぶりを見てみたい。


仲川輝人への期待。

ちょうどその日は外出していたのだけど、
マリノスと長崎の試合、スコアを見るよりも先に、
仲川輝人の活躍がタイムラインに流れてきた。

すでに多くの場所で仲川輝人の話が語られている。
何番煎じか分からないけれど、
それでも自分なりに文字にしたいと思った。

大学サッカーを見に行っている。
と言うと、やっぱり珍しがられる。
普通はそれで終わりだが、
結構なサッカー好きに限ってはそこからさらに、
どの選手が注目ですかと聞かれることが多い。

ある時期の数年間、返事はいつも同じだった。
「専修大学の、仲川輝人と北爪健吾を、覚えておいてください。」

最初に見たのは、西が丘での関東大学サッカーリーグだった。
2011年の専修大学。
前年に二部リーグを優勝して昇格した勢いのままに
一部リーグでも圧倒的な強さを見せていた。

ちなみに当時の専修大学のスタメンはこんな感じ。
ー長澤ーーー大西ーーー仲川ー
ーーーーーー町田ーーーーーー
ーーーー下田ーー庄司ーーーー
松本ーー鈴木ーー栗山ーー北爪
ーーーーーーパクーーーーーー

タレント揃いの専修大学だったが、特に右サイドは強かった、
その中でも一際目を引く、14番の小柄な右のウイングアタッカー。
テクニックとスピードに優れ、小柄ながらも競り負けない。
一人や二人なら、簡単に剥がしていける。
得点力が高く、フィニッシャーにもなれる。

仲川輝人。
まだ一年生だった。
それでも既に、大学サッカーの枠の中ではトップクラスの選手だった。

ボールを持ったとき、スプリントを開始するとき、
大げさではなくて、これまで見てきたどの選手よりも、期待した。
そして、その期待に、いつも応えてくれた。

後方に構える同じく一年の右サイドバック北爪健吾も凄かった。
誰よりも速く、強く、サイドを駆け上がった。
専修大学の右サイドは完全に敵無しだった。

風間さんが作ったパスサッカーの筑波大学も、
ロングボールで徹底して押し込んでくる駒澤大学も、
スマートかつ勝負強いサッカーをする明治大学も、
僕はとても好きだったのだけれど、
僕が大学サッカーを見に行っていた理由のひとつに
あの頃の専修大学が、仲川輝人と北爪健吾が、間違いなくあった。

仲川輝人が在籍した2011年から2014年の4年間で
専修大学は関東大学リーグ1部で4連覇を達成する。
自身は2013年には得点王にも輝く。

間違いなくプロに行く、通用する、
Jクラブからの内定発表はまだ無かったが、
その先の道を、信じて疑わなかった。
僕も、おそらく他の人も。

2014年10月19日、いつもと変わらず、西が丘にサッカーを見に行った。
関東大学リーグ1部、第18節、専修大学対駒澤大学。
専修大学の右サイドはこの日も例外ではなく駒澤大学に脅威を与え続けていた。

しかし、その試合終盤、仲川輝人は相手のタックルを受けて負傷してしまう。

重症でないことを祈りながらも、
残念ながら相当な重症であることも同時に理解できてしまった。

なにかにすがりたい、信じたい思いもあったけれど、
目の前で起こってしまった事象はわりとすぐに受け入れられて、
この先で待っている苦難を
勝手ながら考えるほうが強かったような記憶がある。

診断結果は、前十字靭帯と内側側副靭帯断裂、右膝半月板損傷。

それでも、そのあとすぐの2014年10月28日、
横浜Fマリノスが仲川輝人の加入を発表した。
まだ先が続いている、開けていることを再認識できて、嬉しかった。

その後は省略しちゃうけど、ケガや二度のレンタル移籍を経て、
今年、ついにマリノスでコンスタントに出場機会を得るようになった。

プロの舞台での出場を、ずっと気にしてみていた。
ボールを持ったとき、スプリントを開始するとき、
あの頃と同じように、期待して、その姿を追う。
たぶん、これからも変わらない。

町田や福岡でも試合には出ていて、決して悪くなかったけれど。
J1で、ついに、試合を決定付けるプレーをして見せてくれた。
ひとつ結果を残した。
おめでとう。

ただ、翌日、DAZNで試合を見て、思ったのは。
ゴールシーンはあくまで結実に過ぎないかなーと。
長崎戦の、特に後半、ドリブルで仕掛けるプレーを、
「あの頃」と同じような感覚を持って見ていた。

過去と比べられて迷惑な話だと思うけど。
それでも僕は、ずっとずっと期待し続ける。

コンディションは、はっきりと上がってきている。
結果を残して、出場機会も増えるはず。

あれからずっと続いて辿り着いた今だから、
まだまだ、こんなもんじゃ、ないでしょ?
勝手に期待して、その姿を追うよ。


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