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【DAZN観戦】小原基樹が移籍後初ゴール。10試合ぶりの複数得点で11位へ|磐田 2-0 鳥栖

前半を見ているあいだは、正直こう思っていました。「これは、勝てないな」と。

乾貴士がいない日でした

2026年10月31日(土)14時3分、ヤマハスタジアム(磐田)。明治安田J2リーグ第14節、サガン鳥栖戦です。

この試合、乾貴士は出場停止でした。前節のいわき戦で退場になったぶんの1試合です(乾貴士が一発退場。10人で守り切った勝点1|いわき 1-1 磐田)。

これ、数字で見るとけっこう重いことです。第13節終了時点のFootball LABによると、乾はチームのアシスト数(2)も攻撃ポイント(21.78)も、どちらもチーム1位でした。

チームでいちばん攻撃に絡んでいる選手がいない。しかも磐田は3試合連続ドローで14位。勝点3を取らないと上には行けない。

そういう日でした。

9,823人。今季ホームで初めての昼開催

この日の入場者数は9,823人。天候は晴、気温22.1℃、湿度36%。主審は野堀桂佑さんでした。

キックオフは14時3分です。実はこれ、今季のホームゲームで初めての昼開催でした。

節 相手 キックオフ 入場者数
第1節 秋田 夜 14,901人
第3節 徳島 夜 14,235人
第5節 富山 夜 9,958人
第8節 八戸 夜 11,086人
第10節 札幌 夜 12,349人
第12節 大分 水曜夜 6,782人
第14節 鳥栖 14:03 9,823人

ホーム平均は11,305人(この試合を含む7試合)。9,823人は、水曜ナイターだった大分戦に次いで少ない数字です。

ただ、11月の晴れた土曜の昼にヤマハへ1万人近くが来る、というのは、やっぱりすごいことだと思います。

先発の変更は、1人だけ

磐田の先発です。

Pos No 選手
GK 16 牲川歩見
DF 15 ユーリ ララ
DF 2 ダニーロ
DF 6 金子大毅
MF 29 桑原航太
MF 7 上原力也
MF 18 井上潮音
MF 8 為田大貴
MF 47 佐藤大樹
MF 14 小原基樹
FW 32 太田龍之介

システムは3-4-2-1。前節から変わったのは1人だけで、負傷交代した藤原健介のところに井上潮音が入りました。

乾は前節も途中出場だったので、出場停止でも先発はほとんど動かさなかった、ということです。

鳥栖も3-4-2-1。前節から先発の変更はゼロ。監督は小菊昭雄さんです。

前半のシュートは、1本

そして前半が、きつかった。

前半の数字 磐田 鳥栖
20分時点のシュート 0本 1本
40分時点のシュート 0本 7本
前半終了時のシュート 1本 8本
枠内シュート 1本 2本
コーナーキック 0本 3本
ゴール期待値(xG) 0.08 0.35

40分までシュート0本。コーナーキックも0本。

唯一のシュートは45+1分、前半のラストプレーでした。上原力也の左からのFKに、ダニーロがPA中央からヘディング。これはGK松原颯汰に止められています。

つまり磐田の前半のシュート1本は、セットプレーからの1本だけでした。

なんとか耐え抜いて、0-0で折り返した。見ていて、そんな前半でした。

坂本亘基が、ひとりで怖かった

その鳥栖の攻撃、見ていていちばん怖かったのが坂本亘基でした。

この日の坂本の数字です。

項目 坂本亘基
シュート 5本(両チーム最多)
ドリブル 9回成功/9回(成功率100%)
こぼれ球奪取 3回

ドリブル9回、全部成功しています。

前半の時系列を並べると、ほとんど坂本の名前が出てきます。

時間 できごと
19分 坂本がドリブルでPA左へ → シュートは枠外
28分 坂本が左から持ち運んでクロス → ユーリ ララがクリア
30分 坂本が左から持ち運んでクロス → 上原力也がクリア
30分 坂本がPA手前から右足 → 牲川歩見がセーブ
31分 坂本がPA左から左足 → 上原力也がブロック
44分 坂本が中央から持ち込んで右足 → 牲川歩見がセーブ

ほかにも26分に山内翔のシュートを上原がブロック、32分に阿部海大のシュートをダニーロがブロック。

前半だけで、上原力也が4回(クリア2回・ブロック2回)、ダニーロが1ブロック、牲川歩見が2セーブ。この7つがなかったら、0-0では折り返せていません。

ちなみに磐田は今季、1試合平均タックル20.3回でリーグ1位です(第13節終了時点)。耐える力は、数字の裏づけがあります。

ハーフタイム、2枚替え

後半開始から、秋葉忠宏監督が2人替えました。

OUT IN
太田龍之介 マテウス ペイショット
為田大貴 川﨑一輝

前線と左に、違うタイプを入れる交代です。

マテウス ペイショットのハーフタイム投入は、前節のいわき戦に続いて2試合連続。しかも前節も太田龍之介との交代でした。同じ形を、2試合続けて使っています。

交代は、20分で効きました

この交代、数字ではっきり効いています。

時点 磐田 シュート(枠内)/xG 鳥栖 シュート(枠内)/xG
前半終了(45+1分) 1(1)/0.08 8(2)/0.35
65分 5(2)/0.83 12(3)/0.79
85分 8(3)/1.03 15(3)/1.02
試合終了 11(4)/1.97 15(3)/1.02

前半45分でシュート1本・xG 0.08だったチームが、後半の20分で4本・xG 0.75を積み増しました。

入った川﨑一輝が、さっそく仕事をします。48分に左からクロス、49分にも左からクロス。そして49分、この試合初めてのコーナーキックを獲得しました。

後半4分まで、磐田にはコーナーキックが1本もなかったということです。

58分。4回目のシュートで、ようやく

そして58分でした。

この1分間、磐田は立て続けに攻めています。

順番 できごと
1 上原力也がPA中央から右足 → 森下怜哉がブロック
2 こぼれ球を川﨑一輝が左足 → 塩浜遼がブロック
3 左CK(キッカー井上潮音)→ 髙橋利樹がクリア
4 ゴール

Jリーグ公式の記述を、そのまま載せます。

「左サイドから小原がドリブルで前進。そのまま持ち運んでクロスを供給する。ペナルティエリア内からユーリララがパスを送る。これに反応した川崎がペナルティエリア中央から左足で枠内にシュートを放つも、豊田にブロックされる。最後はMペイショットがペナルティエリア中央から右足でゴール左上に決める」

(ブロックした豊田歩は鳥栖のMFです。この日の鳥栖のGKは松原颯汰でした)

見ていたときは「ペナルティエリア内のユーリ ララのパスから」だと思っていたのですが、記述を読み直して気づきました。

この攻撃の起点は、小原基樹の左サイドのドリブル突破とクロスです。

その前に、小原が左を破っていました。ここ、あとで効いてきます。

マテウス ペイショットは、これが今季のリーグ戦では初ゴールです。

そして、この形です。

シュートを打って、こぼれ球をもう一度シュート。この厚みのある攻撃、相手にとってはかなりの脅威だと思います。

1分間で4回。ブロックされても、クリアされても、次が来る。守るほうからすると、いちばん嫌な時間ではないでしょうか。

先制してからが、いちばん怖かった

1-0になってからの10分が、この試合の山場でした。

時間 できごと
62分 髙橋利樹のスルーパス → 吉田真那斗がPA右から右足 → 牲川歩見がセーブ
63分 右CK → マテウス ペイショットがクリア
63分 塩浜遼がPA中央から左足 → ダニーロがブロック
64分 左CK → 上原力也がクリア
64分 坂本亘基がPA内まで持ち込んでクロス → 上原力也がブロック
64分 左CK → 森下怜哉がシュート、枠外
69分 坂本亘基がPA左からシュート、枠外

この60〜75分、ボール保持率は磐田42%、鳥栖58%。この試合でいちばん押し込まれた時間帯です。

攻め込まれるたびに、ヒヤヒヤの連続でした。1点差では、まったく安心できません。

68分に秋葉監督がもう2枚。佐藤大樹→イアゴ テレス、井上潮音→松原后。攻撃と守備を1枚ずつ、という交代です。

89分、小原基樹

そして89分でした。

左コーナーキック。キッカーは上原力也です。

蹴り込んだボールはクリアされ、そのこぼれ球を誰かが撃ち、ゴールの枠に当たります。そして、さらにこぼれたボールに反応したのが小原基樹でした。

PA中央から、左足。ゴール左上。

小原基樹、移籍後初ゴールです。

小原は今年6月25日にサンフレッチェ広島から期限付き移籍で加入しました。磐田での公式戦は、この日までリーグ戦11試合とルヴァンカップ2試合。13試合目で、やっと1点目です。

ここも「こぼれ球」でした。58分の先制点も、89分の追加点も、どちらも誰かが撃ったあとのボールです。

試合前の見出しは「小原基樹は意欲を燃やしている」でした

ここ、今回いちばん書きたかったところです。

この試合の前、Jリーグ公式サイトに出ていた見どころ記事のタイトルが、これでした。

「磐田に足りないのは決め切る力。小原基樹は意欲を燃やしている」

そして試合では。

時間 小原基樹がやったこと
58分 左サイドをドリブルで突破してクロス。先制点の起点
89分 こぼれ球を左足で。追加点
90分通して ブロック4回(チーム最多)

起点になって、決めて、守った。

「決め切る力」が足りないと言われていたチームで、「意欲を燃やしている」と書かれた選手が、2点とも絡んで移籍後初ゴールを決めました。

こういう日があるから、見るのをやめられないんですよね。

数字で見る90分

この試合のスタッツです。

磐田 鳥栖
シュート 11本 15本
枠内シュート 4本 3本
ボール保持率 45% 55%
パス(成功率) 398本(75.1%) 493本(77.5%)
CK 7本 7本
ゴール期待値(xG) 1.97 1.02

見てのとおり、シュートもパスもボール保持率も、全部鳥栖が上です。

上回ったのは枠内シュート(4対3)と、ゴール期待値(1.97対1.02)。そしてスコアが2-0。

これ、磐田にとっては珍しい形です。今季の磐田は、第13節終了時点で1試合平均のゴール期待値1.577に対して、実際のゴールは1.08。差分は-0.497でした。作ったチャンスの半分くらいしか決められていないチームだったんです。

この日はxG 1.97に対して2得点。やっと、期待値どおりに決めました。

15本打って、0点

逆に、鳥栖の話をします。

鳥栖は15本打って、0点でした。これ、今季の鳥栖そのものの数字です。

項目(第13節終了時点) 鳥栖の値 リーグ順位
1試合平均シュート 16.7本 2位
チャンス構築率 14.8% 2位
シュート成功率 6.5% 19位

撃つ量はリーグ2位、決まる率はリーグ19位。この日の15本0点は、偶然ではありませんでした。

それと、鳥栖はこれでアウェイ5連敗、今季アウェイ未勝利(0勝2分5敗)です。ホームでは強いチームなので、そこの落差がそのまま順位に出ています。

あと、鳥栖の最後のシュートは85分でした。そこから試合終了まで、1本も打たせていません。

10試合ぶりの複数得点

さて、ここがこの試合のいちばん大きい数字です。

節 相手 磐田の得点
第4節 栃木シティ(A) 3
第5節 富山(H) 0
第6節 甲府(A) 1
第7節 新潟(A) 1
第8節 八戸(H) 1
第9節 仙台(A) 1
第10節 札幌(H) 1
第11節 宮崎(A) 1
第12節 大分(H) 0
第13節 いわき(A) 1
第14節 鳥栖(H) 2

8月29日の栃木シティ戦(3-1)を最後に、9試合続けて1得点以下でした(開始5分で2-0!ゴールは奪える時間帯に奪うべし|栃木C 1-3 磐田)。

約2か月、10試合ぶりの複数得点です。

今季の複数得点は、これで3試合目。第3節の徳島戦(2-1)、第4節の栃木シティ戦(3-1)、そしてこの日。

2点取っての完封は、今季初めて

そしてもうひとつ。

節 相手 スコア
第6節 甲府(A) 1-0
第10節 札幌(H) 1-0
第12節 大分(H) 0-0
第14節 鳥栖(H) 2-0

今季4度目の完封です。14試合で4つ。

でも、ここに気づいてほしいんです。これまでの3つは、1-0、1-0、0-0。

2点以上取って完封したのは、今季これが初めてです。

札幌戦は1点を守り切る試合でした(後半のシュートは1本。クリア34本で守り切った|磐田 1-0 札幌)。大分戦は取れずに0-0でした(大分のGKに前半だけで4本。これで3試合連続無得点|磐田 0-0 大分)。

守れる。でも取れない。それがずっと続いていました。

この日、守れて、取れました。

ちなみにヤマハでは、これで3試合連続無失点です(1-0、0-0、2-0)。ホームは3試合負けなし。

勝点19で11位。得失点差がプラスになりました

この勝利で磐田は5勝4分5敗、勝点19。順位は14位から11位に上がりました(※10月31日時点の暫定)。

順位 クラブ 試合 勝点 得点 失点 得失
8 いわきFC 14 20 23 20 +3
9 北海道コンサドーレ札幌 14 20 17 19 -2
10 大分トリニータ 14 19 17 12 +5
11 ジュビロ磐田 14 19 16 15 +1
12 サガン鳥栖 14 17 14 17 -3
13 徳島ヴォルティス 14 17 11 14 -3

小さいことですが、ひとつ。

得失点差が、-1から+1になりました。

今季ここまでずっとマイナスだった得失点差が、この2-0でプラスに転じています。勝点が並んだときに効いてくる数字です。

8位のいわきまで、勝点差は1。1勝で8位まで行けます。

4試合負けなし。でも、まだ連勝がない

これで磐田は4試合負けなし(1勝3分)。第9節の仙台戦以降、5試合負けていません。

ただ、正直に書きます。

磐田は今季、まだ1度しか連勝していません。

勝った試合 その次の試合
第3節 徳島 ○2-1 第4節 栃木C ○3-1
第4節 栃木C ○3-1 第5節 富山 ●0-1
第6節 甲府 ○1-0 第7節 新潟 ●1-2
第10節 札幌 ○1-0 第11節 宮崎 △1-1
第14節 鳥栖 ○2-0 第15節 藤枝 ?

連勝は第3節と第4節の1回だけ。8月の話です。

勝ったあとに勝てない。ここを変えられるかどうかが、次の試合です。

次は中2日、アウェイで藤枝

次節は11月3日(火・祝)14時、藤枝総合運動公園サッカー場で藤枝MYFC戦。

中2日です。かなり短い。

相手の藤枝は、16位・勝点15。順位だけ見れば下ですが、油断できる相手ではありません。

節 H/A 相手 結果
第9節 H 湘南 1-1 △
第10節 A 鳥栖 0-1 ●
第11節 H 山形 0-0 △
第12節 A 栃木C 2-2 △
第13節 H 徳島 0-1 ●

直近5試合は0勝3分2敗。第4節を最後に、9試合勝てていません。

でも、だからこそ怖い。藤枝のホームは2勝4分1敗で1敗だけです。勝ち切れないかわりに、簡単には負けないチームになっています。

そして、ひとつ大きな情報があります。

藤枝の槙野智章監督は、この試合も出場停止です。10月29日にJリーグから2試合の出場停止処分が発表されていて、対象は第14節と第15節。つまり磐田戦のベンチに入れません。

そして磐田には、乾貴士が帰ってきます。出場停止は1試合だけだったので、藤枝戦から出られます。

アシストもチームトップ、攻撃ポイントもチームトップの選手が戻ってくる。しかも今日、その乾がいない状態で10試合ぶりの複数得点を取りました。

中2日はきついですが、材料はそろっています。

最後に、この日いちばん効いた言葉を。試合前の見どころ記事のタイトルです。

「磐田に足りないのは決め切る力。小原基樹は意欲を燃やしている」

燃やしていました。しっかり。

火曜、藤枝で。

(今季の全日程と結果はこちらのページにまとめています)


※スタッツはJ.Leagueサイトのスタッツ(Opta集計)に基づく、試合直後の数値です。Jリーグ公式の試合記録(data.j-league.or.jp)では、シュートが11対13、CKが7対7、FKが13対16と記録されています。シュート数(鳥栖)とFK数(磐田)が2系統で食い違っています。
※Optaの数値は試合直後に修正が入りました(磐田のシュート10→11本、ゴール期待値1.89→1.97、鳥栖のゴール期待値0.96→1.02)。本稿は修正後の数値を採用しています。
※オフサイドの数は、Jリーグ公式記録とJ.Leagueサイトが「磐田2・鳥栖0」、スポーツナビが「磐田0・鳥栖2」と真逆に表示されています。どちらが正しいか確認できないため、本文には記載していません。
※89分のゴールについて、Jリーグ公式の記述は「キッカーの上原がボールを蹴り込むも、松原にクリアされてしまう。こぼれ球に反応した松原がペナルティエリア中央からシュートを放つも、ゴールの枠に当たってしまう。最後はこぼれ球に反応した小原がペナルティエリア中央から左足でゴール左上に決める」です。この「松原」が鳥栖のGK松原颯汰なのか、68分から出場していた磐田のDF松原后なのか、記述からは区別できないため、本文では名前を特定していません。
※マテウス ペイショットの得点は、今季のリーグ戦では初ゴールです。ルヴァンカップでは今季2得点を記録しています。
※小原基樹は2026年6月25日にサンフレッチェ広島から期限付き移籍で加入しており、この得点が磐田での公式戦初ゴールです。
※本文中の1試合平均の数値(ゴール期待値、チャンス構築率、シュート成功率、タックル数、アシスト数、攻撃ポイント)は、すべてFootball LABの2026年10月27日更新ぶん=第13節終了時点のものです。この試合の数値は含まれていません。
※秋葉忠宏監督および選手のコメントは、本稿執筆時点でクラブ公式・Jリーグ公式のいずれにも掲載されていません。
※2026/27シーズンのJ2リーグにVARは導入されていません。この試合もVAR・AVARは配置されていません。
※順位は2026年10月31日時点の暫定です。同日の秋田対藤枝が雷の影響でキックオフを45分遅らせたため、本稿執筆時点では試合中でした。J2の公式順位表は公式記録の確定後に確定します。

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【DAZN観戦】大分のGKに前半だけで4本。これで3試合連続無得点|磐田 0-0 大分

崩せていなかった、わけではありませんでした。

創立55周年記念マッチのヤマハで

2026年10月21日(水)19時、ヤマハスタジアム(磐田)。明治安田J2リーグ第12節、大分トリニータ戦です。

この日はクラブ創立55周年記念「セキスイハイム東海マッチ」。主審は窪田陽輔さんで、キックオフは19時03分でした。

相手の大分は、前節まで3連勝。しかもそれだけではありません。

節 日付 H/A 相手 結果
第8節 9/26 H 藤枝 1-1
第9節 10/3 H 山形 2-1 ○
第10節 10/10 A 横浜FC 2-1 ○
第11節 10/17 H 新潟 5-1 ○

前節は新潟に5-1です。そして第5節からリーグ戦7試合負けなしという状態で、ヤマハに乗り込んできました。

監督は四方田修平さん。失点はここまで9で、これは首位・仙台と並ぶJ2最少タイです。得点16に対して失点9。守備の上に立っているチーム、ということになります。

ここで叩いて大分のリズムを崩したい。そういう試合でした。

先発は前節から4人変更。山﨑浩介はメンバー外

磐田の先発は、前節の宮崎戦(1-1)から4人変更です(天皇杯の借りは返せず。宮崎には公式戦3試合で未勝利|宮崎 1-1 磐田)。

山﨑浩介、佐藤大樹、乾貴士、ジョアン ヴィクトルが外れて、金子大毅、小原基樹、藤原健介、マテウス ペイショットが入りました。

布陣は3-4-2-1。GK牲川歩見、3バックはダニーロ・ユーリ ララ・桑原航太。中盤に金子大毅、為田大貴、小原基樹、井上潮音。シャドーにイアゴ テレスと藤原健介。前線にマテウス ペイショット。

ここで、ひとつ書いておきたいことがあります。

山﨑浩介が、先発からもベンチからも外れていました。

前節の宮崎戦で54分にアクシデントで交代した選手です。第6節の甲府戦から第11節まで6試合続けてフル先発していた、ここ1か月の不動のセンターバックでした。クラブからの発表はありません。この日、山﨑が入っていた場所には桑原航太が入っています。

対する大分も3-4-2-1。前節の新潟戦(5-1)から、先発は1人も動かしませんでした。GKムン キョンゴン、3バックは宮川歩己・三竿雄斗・戸根一誓。前線にマテウス レイリア、パトリッキ ヴェロン、有馬幸太郎。

2分、15分、23分、24分

前半は、はっきり磐田の時間でした。

数字でいうと、こうです。

前半 磐田 大分
シュート 8本 4本
枠内シュート 4本 0本
ゴール期待値(xG) 0.64 0.28

そして、この「枠内4本」が、この試合のすべてだと思っています。

時間と選手を並べます。

時間 選手 形 結果
2分 為田大貴 小原のクロスにPA左から右足 ムン キョンゴンがセーブ
15分 藤原健介 Mペイショットのパスから右足 ムン キョンゴンがセーブ
23分 マテウス ペイショット こぼれ球にPA中央から右足 ムン キョンゴンがセーブ
24分 井上潮音 ドリブルで進入してPA手前から左足 ムン キョンゴンがセーブ

前半だけで、4本。全部、大分のGKに止められています。

「崩しきれない」の正体は、GKだった

見ていて「3連勝中の大分、守備もしっかりしていて固い。なかなか崩しきれない」という感覚になりました。

でも、記録を並べると、少し違う絵が出てきます。

崩してはいたんです。45分で枠内に4本も入れている。大分は同じ45分で枠内ゼロです。

崩せていなかったのではなく、崩したあとで止められていた。「固い」の中身は、フィールドプレーヤーの壁というより、まずGKでした。

ブロックされた回数も多かったです。3分にマテウス ペイショットのシュートを戸根一誓が、4分にダニーロのシュートを戸根が、11分に小原基樹のシュートを三竿雄斗が。体を投げ出す守備と、最後のGK。その2段構えでした。

ちなみに大分のこの日の枠内シュートがいつ生まれたかというと——後半の話になるので、あとで書きます。

前半のxGは0.64対0.28

時間ごとの推移も残しておきます。J2はJ3と違って、ゴール期待値(xG)が公開されています。

時点 磐田 本(枠内)/xG 大分 本(枠内)/xG
20分 6(2)/0.43 1(0)/0.03
40分 8(4)/0.64 4(0)/0.28
前半終了 8(4)/0.64 4(0)/0.28
65分 10(4)/0.78 6(0)/0.46
85分 12(4)/0.95 10(0)/0.66
試合終了 14(5)/1.46 11(1)/0.70

20分の時点で6本対1本。立ち上がりから押し込めていました。

大分の最初のシュートは13分、パトリッキ ヴェロンのPA手前からの右足で、これは藤原健介がブロックしています。

前半は0-0のまま折り返しました。

後半開始、大分がすぐ動いた

そして後半。ハーフタイムで交代カードを切ってきたのは大分でした。

茂平に代えて小田逸稀。前節から11人を動かさなかったチームが、0-0のハーフタイムで最初の1枚を使ってきた形です。

「さすがは大分、しっかり修正してきて、前半のように簡単に攻めはさせてくれない」という感覚。そのとおりでした。

52分から53分、大分が左サイドの宇津元伸弥を起点に連続攻撃。53分にこの試合初めてのコーナーキックを取っています。前半はコーナーすら取れていなかったわけです。

その53分、小田逸稀に警告。入ってきた選手がすぐカードをもらうくらい、球際が上がっていました。

磐田は54分、イアゴ テレスに代えて乾貴士を投入します。

65分、大分が一度に3人替えた

そして65分。大分が一度に3人を代えました。

時間 OUT IN
HT 茂平 小田逸稀
65分 西村恭史 榊原彗悟
65分 パトリッキ ヴェロン 木本真翔
65分 有馬幸太郎 古川大悟
90分 宇津元伸弥 森山公弥

前線とシャドーをまるごと入れ替えています。0-0の65分で、3連勝中のチームがここまで動く。勝ちに来ていたということだと思います。

磐田も応戦しました。67分にマテウス ペイショットと為田大貴を下げて太田龍之介と川﨑一輝。76分に井上潮音と小原基樹を下げて上原力也と佐藤大樹。5枚を使い切っています。

この時間帯、磐田のシュートは65分で10本、85分で12本。20分で2本しか増えていません。大分の修正は、確かに効いていました。

82分、取り消されたゴール

82分でした。

カウンターから、完全に崩し切った形。太田龍之介がゴールに押し込みました。

——と思ったら、オフサイドの判定。

崩し切っていただけに、これは本当に悔しかったです。

ここで、正直に書いておきます。

この「ゴールの取り消し」は、公式の記録には残っていません。J.Leagueサイトのライブコメンタリーの82分にあるのは、この1行だけです。

川崎がオフサイドを取られ、相手ボールとなる

川﨑一輝は67分から入っていた選手です。オフサイドの位置にいたのが川﨑一輝で、押し込んだのが太田龍之介、という形なら、見たものと記録の両方が成り立ちます。ただし、そこまでは記録に書かれていません。

もうひとつ、気になる食い違いがあります。同じJ.Leagueサイトのチームスタッツでは、磐田のオフサイドは「0」と出ているんです。コメンタリーには82分に磐田のオフサイドが記録されているのに、チーム合計はゼロ。ゴールが取り消されたときのオフサイドは、別扱いで集計されることがあります。そう考えると、この食い違いの説明はつきます。

なお、2026/27シーズンのJ2にVARは導入されていません。この試合もVAR・AVARは置かれていないので、この判定は副審のオンフィールドのものです。

見たものを消す必要はないと思うので、本文では見たままを書きました。記録との食い違いは、末尾に注記してあります。

85分まで、大分の枠内シュートはゼロ

さっきの続きです。

大分の枠内シュートは、85分の時点でもゼロでした。

シュートは10本打っていたんです。でも、枠に飛んでいない。28分に有馬幸太郎のシュートをユーリ ララが、36分に戸根一誓のシュートをダニーロが、37分に林田滉也のシュートを金子大毅がブロック。70分には木本真翔のシュートをダニーロが、77分にも木本のシュートを桑原航太が止めています。

そして大分のこの試合唯一の枠内シュートが生まれたのが、90+3分。

左サイドで得たフリーキックを、榊原彗悟が直接狙った1本です。これを牲川歩見がセーブしました。

つまり、牲川歩見のこの日のセーブは1本。それが90+3分のフリーキックでした。前半のうちに4本止められた側と、93分間で1本だけ止めれば済んだ側。その差が、スコアに出なかっただけの試合です。

最後の10分は、殴り合いだった

「最後はかなりオープンな打ち合い。両チーム、勝ち点3を取りに、ゴールを奪いに行っている姿がよくわかりました」

この感覚も、記録に残っています。

時間 できごと
85分 上原力也のシュートを林田滉也がブロック
85分 乾貴士のクロスに佐藤大樹が合わせるも、ゴール左へ
89分 川﨑一輝のPA中央からの右足を三竿雄斗がブロック
90分 ユーリ ララのPA手前からの右足もブロック
90+2分 太田龍之介に警告
90+3分 榊原彗悟の直接FKを牲川歩見がセーブ
90+4分 大分が右コーナーキック
90+5分 大分が左コーナーキック

85分の佐藤大樹の1本が、いちばん惜しかったと思います。乾貴士のクロスに合わせて、ゴールの左。

そして最後は大分がコーナーを2本続けて取って、終了。0-0でした。

数字で見る90分

試合全体のスタッツです。

項目 磐田 大分
シュート 14本 11本
枠内シュート 5本 1本
ゴール期待値(xG) 1.46 0.70
ボール支配率 59% 41%
パス成功率 85% 78%
コーナーキック 5本 4本
フリーキック 11本 15本
ファウル 14 10

xGが1.46対0.70。ゴール期待値でいえば、磐田は1点以上を取っていておかしくない試合でした。実際に取れた点は、ゼロです。

磐田はこの試合でパス650本を記録しています。支配率59%、パス成功率85%。持てていたし、つなげてもいました。

警告は53分に小田逸稀、80分に木本真翔、90+2分に太田龍之介。大分の2枚は、どちらも交代で入った選手でした。

大分からは、3試合連続で無得点

ここから少し、重たい数字が続きます。

大分との直近3試合を並べます。

日付 会場 スコア
2025/4/25 ヤマハ 磐田 0-3 大分
2025/8/31 クラサスドーム大分 大分 0-0 磐田
2026/10/21 ヤマハ 磐田 0-0 大分

3試合、270分。磐田は大分から1点も取れていません。

2025年の4月にヤマハで0-3、8月にアウェイで0-0、そして今回も0-0。2年連続で、計3試合。

ヤマハでは4試合勝てていない

対戦成績も、正直に書きます。

磐田と大分の通算は、磐田から見て15勝9分9敗(全大会33試合)。長い目で見れば勝ち越しています。

でも、近年はこうです。

  • 直近6試合、勝ちなし(0勝3分3敗)。最後に勝ったのは2019年9月28日のアウェイ2-1で、7年以上前
  • ヤマハスタジアムでは4試合勝ちなし(0勝2分2敗)。ヤマハでの大分戦の最後の勝利は2015年3月29日

相性、という言葉で片づけたくはないのですが、数字としてはそう出ています。

第4節から、8試合続けて1点以下

そして、いまの磐田でいちばん気になるのがこれです。

節 相手 磐田の得点
第4節 栃木シティ(A) 3
第5節 富山(H) 0
第6節 甲府(A) 1
第7節 新潟(A) 1
第8節 八戸(H) 1
第9節 仙台(A) 1
第10節 札幌(H) 1
第11節 宮崎(A) 1
第12節 大分(H) 0

8月29日の栃木シティ戦(3-1)を最後に、8試合続けて1点以下です。今季のリーグ戦12試合のうち、複数得点はたった2試合(第3節の2点、第4節の3点)しかありません。

リーグ戦13得点。これが、いまの磐田の攻撃の現在地です。

ホームに絞ると、もっと厳しい数字になります。

試合 勝 分 敗 得点 失点
ホーム(ヤマハ) 6 2 2 2 5 5
アウェイ 6 2 1 3 8 9

ホーム6試合で5得点。1試合あたり0.83です。ヤマハでの内訳は 1-1、2-1、0-1、1-2、1-0、0-0。

3試合負けなし。でも、2得点だけ

悪い話ばかりではありません。

この引き分けで、磐田は3試合負けなし(1勝2分)になりました。その前が第7〜9節の3連敗だったことを考えると、流れは止まっています。

節 相手 結果 失点
第10節 札幌(H) 1-0 ○ 0
第11節 宮崎(A) 1-1 △ 1
第12節 大分(H) 0-0 △ 0

そしてこの3試合で2度目の完封です(後半のシュートは1本。クリア34本で守り切った|磐田 1-0 札幌)。リーグ戦では今季3度目の無失点になりました。

守備は、確かに戻ってきています。J2最少タイの得点力を持つ相手を、無失点で抑えたわけですから。

ただし、この3試合の得点は合計2です。守れるようになったぶん、点が取れなくなった。そういう形で勝点が積み上がっていません。

そして、今季初めてのスコアレスドローでもありました。無得点はリーグ戦では今季2試合目です。

10月の4連戦、残りは1つ

ここまでの日程も、頭に入れておきたいところです。

日付 大会 H/A 相手 結果 間隔
10/14(水) ルヴァン3回戦 H 川崎F 0-4 ● 中3日
10/17(土) 第11節 A 宮崎 1-1 △ 中2日
10/21(水) 第12節 H 大分 0-0 △ 中3日
10/25(日) 第13節 A いわきFC — 中3日

10月14日のルヴァンカップから数えて、12日間で4試合(枠内シュートは2対8。ゴール前だけが、違った|磐田 0-4 川崎)。しかも中2日で九州(宮崎)、次は福島(いわき)と、移動も重なります。

10月10日の札幌戦から数えると16日間で5試合。この日程の中で、2試合を無失点で乗り切ったのは、評価していいところだと思います。

勝点15で11位。次は中3日、アウェイでいわき

この引き分けで磐田は4勝3分5敗、勝点15。順位は11位です(※10月21日22時時点の暫定)。

大分は勝点18で7位。3連勝は止まりましたが、リーグ戦8試合負けなしに伸ばしました。今季3度目の完封で、それが3つともアウェイの0-0というのも、このチームらしいところです。

順位 クラブ 試合 勝点 得失点
7 大分トリニータ 12 18 +7
8 テゲバジャーロ宮崎 12 17 +1
9 いわきFC 12 16 +1
10 藤枝MYFC 12 15 +2
11 ジュビロ磐田 12 15 -1
12 サガン鳥栖 12 14 -3

10位の藤枝とは勝点で並んでいて、得失点差の差だけです。1勝で順位は大きく動きます。

次節は10月25日(日)15時、ハワイアンズスタジアムいわきでいわきFC戦。中3日のアウェイです。

いわきは9位、勝点16。第10節で秋田に1-0、第11節で甲府に5-0、そしてこの日は湘南と1-1で、3試合負けなし。しかも甲府戦の5-0は今季最多得点です。

監督は田坂和昭さん。今年9月に就任したばかりで、大分トリニータで監督を務めた経験がある方です。大分戦の次がその田坂さんのチーム、という巡り合わせになりました。

そして、ここも正直に。

磐田はハワイアンズスタジアムいわきで、2戦2敗。まだ勝っていません(2025年8月に1-3、2026年3月の百年構想リーグで0-1)。いわきとの直近3試合も勝ててません。

崩せていないわけじゃない。xGは1.46ありました。枠内にも5本飛ばしています。

足りないのは、最後のひと押しだけです。

日曜、いわきで。

(今季の全日程と結果はこちらのページにまとめています)


※スタッツはJ.Leagueサイトのスタッツ(Opta集計)に基づく、試合直後の数値です。J.League公式の試合記録(data.j-league.or.jp)はJ2の場合、試合の2日後に公開されます。公開後に数値が変わる可能性があります。
※入場者数・天候・気温・湿度は、本稿執筆時点で公表されていません。
※82分の「太田龍之介のゴールがオフサイドで取り消された」という記述は、中継映像からのものです。J.League公式の記録にも、J.Leagueサイトのライブコメンタリーにも、ゴールの取り消しに関する記載はありません。同コメンタリーの82分にあるのは「川崎がオフサイドを取られ、相手ボールとなる」という1行のみです。なお同サイトのチームスタッツでは磐田のオフサイドは0と表示されており、コメンタリーの記述と食い違っています。
※2026/27シーズンのJ2リーグにVARは導入されていません。この試合もVAR・AVARは配置されていません。
※山﨑浩介が先発・ベンチともメンバー外となった理由は、クラブから発表されていません。
※交代の時間は、J.League/Opta表記とクラブ公式表記で1分ずれる場合があります(マテウス ペイショットと為田大貴の交代は、クラブ公式が67分、Optaが68分)。本稿はクラブ公式の表記に合わせました。
※順位は2026年10月21日22時時点の暫定です。J2の公式順位表は公式記録の公開後に確定します。

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【DAZN観戦】天皇杯の借りは返せず。宮崎には公式戦3試合で未勝利|宮崎 1-1 磐田

耐えた90分でした。

勝点13で並ぶ相手と、アウェイで

2026年10月17日(土)19時、いちご宮崎新富サッカー場。明治安田J2リーグ第11節、テゲバジャーロ宮崎戦です。

この試合前、宮崎が10位、磐田が11位。勝点はどちらも13でした。直接並んでいる相手との、アウェイでの一戦です。

磐田は3日前、ルヴァンカップでJ1の川崎フロンターレに0-4(枠内シュートは2対8。ゴール前だけが、違った|磐田 0-4 川崎)。あれは先発11人を全員入れ替えた試合でしたが、それでも0-4という数字は残ります。切り替えて臨みたい試合でした。

天候は晴れ、気温21.9℃、湿度71%。主審は中井敏博さん。キックオフは19時03分でした。

入場者数は3,293人。宮崎の今季ホーム平均(2,985人)を上回り、開幕戦に次ぐ今季2番目の数字です。この日は「星山設計サンクスマッチ」で、「ピンクリボン活動みやざき」の賛同試合でもありました。

そして秋葉忠宏監督が試合後、2度も口にしていたのがこれです。

我々の身体を動かしてくれたのは、300人以上のジュビロを愛するファン・サポーターの皆さんのおかげです

宮崎まで、300人以上。これはすごいことだと思います。

天皇杯で2回やって、2回とも負けている

この対戦、リーグ戦では初めてでした。J2で初めて同じカテゴリーに並んだので、当然といえば当然です。

ただし、公式戦では過去に2回やっています。どちらも天皇杯で、どちらも磐田が負けています。

日付 大会 会場 スコア
2024/6/12 天皇杯2回戦 ヤマハ 磐田 1-2 宮崎
2026/8/26 天皇杯2回戦 ヤマハ 磐田 0-1 宮崎(延長)

今年8月の試合は、延長110分に土信田悠生に決められて0-1。ホームで、延長戦の末の敗退です。

つまりこの日は、借りを返しにいく試合でもありました。

結果から言うと、返せていません。1-1なので、磐田は宮崎相手に公式戦3試合で0勝1分2敗。まだ勝てていない相手です。

先発は札幌戦から、1人だけ変更

ルヴァンで11人全員を入れ替えた磐田ですが、この日はきっちり戻してきました。

10月10日の札幌戦(1-0)と比べて、先発の変更は1人だけ。吉村瑠晟が外れて、為田大貴が左サイドバックに入りました(後半のシュートは1本。クリア34本で守り切った|磐田 1-0 札幌)。

布陣は4-2-3-1。GK牲川歩見、最終ラインは桑原航太・ダニーロ・山﨑浩介・為田大貴。中盤にユーリ ララと井上潮音。前に佐藤大樹、乾貴士、イアゴ テレス。1トップにジョアン ヴィクトル。

ルヴァンの先発11人のうち、この日も先発したのは為田だけ。「川崎戦の11人は、土曜にはほぼ戻ってきます」と書いたとおりになりました。

対する宮崎も4-2-3-1。監督は大熊裕司さん。前節の富山戦から2人変更で、黒木謙吾と安部崇士が入っています。

8分、桑原航太のJリーグ初ゴール

試合は、磐田が先に動かしました。

8分、この試合1本目のコーナーキック。左CKのキッカーは井上潮音。右足で入れたボールに桑原航太が反応してシュートを放ちましたが、これはゴールの上へ。

ところがそのこぼれ球に、もう一度桑原が反応しました。ペナルティエリア左から左足でゴール右上へ。

1本目を外して、こぼれ球を自分で押し込む。8分、1-0です。

そしてこれが──桑原航太のJリーグ初ゴールでした。

桑原は2004年7月生まれの22歳。帝京長岡高から関西大学に進み、2025年7月にJFA・Jリーグ特別指定選手として磐田に。8月16日の横浜FC戦でJリーグデビューして、この日がリーグ戦8試合目です。右サイドバックが本職の選手です。

試合後、本人がセットプレーについて話していました。

セットプレーでは藤本主税さんから良い役割を与えてもらっていますし、その役割の中で結果を出さなきゃいけないとずっと感じていました

藤本主税コーチの仕込みが、きっちり形になった1点でした。

この時点でOptaが出していた数字も、悪くないものでした。

今季のリーグ戦、先制に成功した試合は5試合。4勝1分け0敗で勝率は80.0%

先制すれば、負けていない。そういうチームだったはずでした。

23分、追いつかれた

ところが15分後です。

左サイドから奥村晃司がニアへ鋭いクロス。これに橋本啓吾が合わせましたが、牲川歩見がセーブ。しかしこぼれ球をもう一度橋本が拾って中央へ折り返し、走り込んだ家坂葉光が右足で流し込みました。

23分、1-1。

家坂本人のコメントが、この場面をよく表しています。

(奥村)晃司くんがクロスを上げたタイミングで、ハッシー(橋本 啓吾)がつぶれてくれたので、マイナスのところに自分が入っていった。本当に良いボールが来たので、流し込むだけだった

これが家坂葉光の宮崎加入後初ゴール。磐田の初ゴールと、宮崎の初ゴールが、同じ試合で出ました。

宮崎の黒木謙吾は、磐田の先制点について「後ろのコミュニケーションミスで簡単に相手ボールにしてしまい、そこから失点してしまった」と話していました。つまり磐田のCKも、もとは宮崎のミスから。お互いにミスで1点ずつ、という前半でした。

前半は、押されすぎた

「せめて前半はリードして折り返したかった」という感覚、そのとおりだと思います。

ただ、数字を見ると、1-1で折り返せただけでも御の字でした。

前半終了時点 磐田 宮崎
シュート 3本 9本
枠内シュート 1本 3本
ゴール期待値(xG) 0.17 0.77
ボール支配率 43% 57%

シュート3対9、xGは0.17対0.77。しかも磐田の枠内1本は、8分のゴールそのものです。つまり前半、磐田は得点以外に枠内シュートがゼロでした。

秋葉監督も、試合後にそのまま認めています。

前半はあまりにも押されすぎました。なかなかプレッシングがはまらず、ボールを奪った後もミスがかなり多かったです。そうした苦しい前半の中で、セットプレーから先制できたのは狙い通りでした。だからこそ、あの失点は防がなければいけなかったと思います

井上潮音は、押された理由をもっと具体的に話していました。

相手のSBが高い位置を取ってビルドアップしてくることが分かっていた中で、自分たちのサイドハーフが気にし過ぎてしまい、下がり過ぎてしまったことが自分たちに勢いが出なかった1つの要因だと思います

後半、少しだけ流れが来た

秋葉監督はハーフタイムに手を打ちます。後半開始からジョアン ヴィクトルに代えて太田龍之介を投入。

ハーフタイムに修正するためのアイデアを伝えたところ、選手たちがすぐに反応してくれました。特に前半は、宮崎さんの勢いに惑わされているように我々からは見えていました

実際、15分ごとのポゼッションを見ると、1区間だけ磐田が上回っています。

時間帯 磐田 宮崎
0〜15分 40% 60%
15〜30分 42% 58%
45〜60分 40% 60%
60〜75分 54% 46%

69分に乾貴士と為田大貴を下げて、小原基樹と川﨑一輝を同時投入。ここから磐田の時間が来ました。

70分に小原のシュート、71分に小原のクロスから太田龍之介、78分に川﨑一輝が枠内へ。J.Leagueの戦評は、小原について「クロスバーに嫌われるなどゴールには至らない」と書いています。

あと一歩でした。

54分、山﨑浩介がアクシデントで

その前に、ひとつ気になる交代がありました。

54分、山﨑浩介がアクシデントで金子大毅と交代しています。クラブ公式も「アクシデント」と表現していて、負傷の程度は発表されていません。

急遽入った金子大毅のコメントです。

ダニーロと初めてセンターバックを組んだ中で、コミュニケーションを取りながらやれた部分もあったので、その点では手応えもあります

ダニーロと金子のセンターバックは、この日が初めて。それで無失点に抑えています。

中3日で大分戦が来るので、山﨑の状態は気になるところです。

後半、宮崎は10本打って枠内ゼロ

ここが、この試合でいちばん伝えたいところです。

後半のスタッツ(試合全体から前半を引いた数字)を見てください。

後半のみ 磐田 宮崎
シュート 3本 10本
枠内シュート 0本 0本
ゴール期待値(xG) 0.31 0.88

宮崎は後半に10本打って、枠内はゼロです。

そして、これは「宮崎が外しただけ」ではありません。Optaの記録を追うと、枠に向かった宮崎のシュートは、ことごとく磐田の選手に止められています。

時間 場面
51分 阿野真拓が枠内へ → 山﨑浩介がブロック
59分 家坂葉光が枠内へ → ユーリ ララがブロック
65分 宮脇茂夫が枠内へ → ダニーロがブロック
85分 松本雄真が枠内へ → 金子大毅がブロック
90+5分 松本ケン チザンガが枠内へ → ユーリ ララがブロック

5本。全部、体で止めています。

牲川歩見のセーブは、23分と29分の前半2本だけ。後半はGKが触る前に止めていたということです。

これ、札幌戦とまったく同じ構図です。あの試合も牲川のセーブは前半の2本だけで、後半はクリアとブロックで守り切りました。

クリア49本、ブロック21本

その証拠が、この数字です。

項目 磐田 宮崎
クリア 49回 14回
ブロック 21回 16回
タックル 21回 9回
1対1勝利数 13回 12回

クリア49本。札幌戦が34本でしたから、それを大きく上回っています。

ここ数試合、磐田はずっと「クリアの数」の話をしています。

試合 磐田のクリア 結果
八戸戦(9/26) 相手が42本 1-2 ●
仙台戦(10/4) 48本 1-2 ●
札幌戦(10/10) 34本 1-0 ○
宮崎戦(10/17) 49本 1-1 △

秋葉監督も、そこを聞かれて答えています。

あれだけ身体を張って、自分たちが絶対に崩れず、最後の最後まで集中し続けたところは本当に素晴らしかったです

守る力は、確実についてきています。問題は、そこではない。

数字で見る90分

試合全体のスタッツです。

項目 磐田 宮崎
シュート 6本 19本
枠内シュート 1本 3本
ゴール期待値(xG) 0.48 1.65
ボール支配率 45% 55%
チャンスクリエイト 5回 16回
クロス 11本 31本
アタッキングサードプレー 169回 302回
コーナーキック 4本 6本

ここでいちばん重たいのが、磐田の枠内シュート1本です。

90分で、枠に飛んだのは8分の1本だけ。そしてその1本が、ゴールになっています。

言い方を変えれば、打ったシュートが枠に飛んだのは1回きりで、それは入った。決定力の問題ではありません。枠に飛ばすところまで行けていない。

シュートの推移を追うと、もっとはっきりします。

時間 磐田(枠内) 宮崎(枠内)
20分 3本(1) 4本(0)
40分 3本(1) 9本(3)
前半終了 3本(1) 9本(3)
65分 3本(1) 15本(3)
85分 6本(1) 16本(3)
試合終了 6本(1) 19本(3)

磐田は20分から65分まで、シュート3本のまま止まっています。45分間、1本も打てていない。

「きちんとやりたいことをやれているのは宮崎で、磐田は大苦戦」という感覚は、この表のとおりです。

なおシュート数は、J.League公式の試合記録では宮崎13本・磐田5本と、Opta集計(19対6)とかなり違います。数え方が違うので、本稿はOpta集計でそろえました。どちらを取っても、差の方向は変わりません。

桑原航太「勝ち切れなかった悔しさの方が大きい」

初ゴールを決めた桑原航太のコメントが、いいんです。

練習からやってきたことをそのまま試合で出すことができて、結果としてゴールにつながったのは良かったです。でも、勝ち切れなかった悔しさの方が大きいですね

Jリーグ初ゴールの日に、これです。

守備についても、こう話しています。

ゴール前の守備は札幌戦から続けて粘り強くできていますし、トレーニングしてきた成果を出せていると思います。ただ、1-0で守り切れなかったことは課題だと思います

そして最後が、いちばん刺さりました。

僕は優勝も昇格も経験がないですけど、周りの選手から話を聞いていても、そういうチームはこういうゲームもしっかり勝ち切っていくんだと感じています。そのために、自分たちがここから改善していかなきゃいけないと思っています

22歳が、自分の初ゴールの話をほとんどしていません。

井上潮音「最低限の勝点1」

井上潮音のコメントには、天皇杯の話が出てきます。

最低限の勝点1だと思います。アウェイで、あのように手ごわい宮崎を相手に勝点を持って帰れたことは悪くないですけど、優勝を目指す上では勝点3が必要だったと思います。でも、いまのチーム状況や天皇杯で宮崎に負けたことを考えると、アウェイで勝点を持ち帰れたことは次につながると思います

選手のほうから、天皇杯の名前が出ました。やはり、あの敗戦は残っているんだと思います。

イアゴ テレスも、同じことを別の言い方で話していました。

もちろん勝ちに来ていたので、勝点3を取れなかったフラストレーションはある。でもリーグ戦は長いので、負けないことも大事です。耐えて勝点1を取れたことは大きいと思っている

そして秋葉監督の総括が、この試合のすべてだと思います。

この勝点1が今後大きなものになるのか、無駄になるのかは自分たち次第です

勝点14に5クラブ。宮崎9位、磐田10位

この引き分けで、磐田は4勝2分5敗、勝点14。順位は10位です。

順位 クラブ 勝点 得失点
1 ベガルタ仙台 24 +10
2 RB大宮アルディージャ 20 +10
3 アルビレックス新潟 20 -4
… … … …
8 藤枝MYFC 14 +2
9 テゲバジャーロ宮崎 14 0
10 ジュビロ磐田 14 -1
11 サガン鳥栖 14 -2
12 徳島ヴォルティス 14 -2

8位から12位まで、5クラブが勝点14で並んでいます。宮崎と磐田の差は、得失点差の1だけ。

首位の仙台とは勝点10差。「J1昇格を目指すチームが、こんなところで足踏みをしている場合ではない」というのは、そのとおりです。

ただ、この混戦は裏を返せば、2連勝すれば一気に景色が変わる位置でもあります。

次は中3日、ホームで大分

次節は10月21日(水)19時、ヤマハスタジアム(磐田)で大分トリニータ戦です。

相手は7位、勝点17。16得点9失点という、失点の少ないチームです。簡単な相手ではありません。

しかも中3日。宮崎からの移動もあって、秋葉監督は「ほとんどトレーニングはできません」と話していました。

みんなでしっかりと回復してホームに帰り、良い勝点3を取れるように、またしっかりとやっていきたいと思います

守る力はついてきました。クリア49本は、そういうことです。

足りないのは、枠に飛ばす力のほう。90分で1本では、勝てません。

でも、その1本が入ったのが、デビュー8試合目の22歳だったというのは、悪くない話だと思います。

次はヤマハで。


※スタッツはJ.Leagueサイトのスタッツ(Opta集計)に基づく、試合直後の数値です。J.League公式の試合記録ではシュート数が宮崎13本・磐田5本と異なります。数え方の統一を優先して、本稿は全項目をOpta集計でそろえました。後日修正が入る可能性があります。
※Optaの「セーブ数」欄は両チームとも0で、実際の記録(牲川歩見が前半に2本)と合っていません。本稿ではこの項目を使っていません。
※後半のスタッツは、試合全体から前半を差し引いた算出値です。走行距離・スプリント数は未公開です。
※54分の山﨑浩介の交代は、クラブ公式が「アクシデント」と表現しています。負傷の部位・程度は本稿執筆時点で発表されていません。

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【ひかりTV観戦】枠内シュートは2対8。ゴール前だけが、違った|磐田 0-4 川崎

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ゴール前だけが、違いました。

ルヴァンカップ3回戦。一発勝負で、J1川崎と

2026年10月14日(水)19時、ヤマハスタジアム(磐田)。2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド3回戦、川崎フロンターレ戦です。

この大会、2024年からグループステージがなくなって、1stラウンドから完全なトーナメントになりました。つまり一発勝負。90分で決まらなければ延長30分、それでもダメならPK戦です。

磐田はここまで、1回戦で相模原に3-0(アウェイ)、2回戦でJ1のジェフ千葉に4-2(J1千葉に4ゴール、この勢いをリーグに!|磐田 4-2 千葉)。2回戦ではJ1相手にジャイアントキリングを成し遂げています。

そして今日の相手も、またJ1。川崎フロンターレです。

サックスブルーと、フロンターレブルー。水色対決でした。

天候は晴れ、気温22.6℃、湿度48%。主審は福島孝一郎さん。なお、ルヴァンカップのVARはプライムラウンドのみの導入なので、この試合にVARはありません。

先発11人を、全員入れ替えた

そして、スタメン発表を見て驚きました。

4日前の札幌戦から、先発11人が全員入れ替わっていました(後半のシュートは1本。クリア34本で守り切った|磐田 1-0 札幌)。

札幌戦の先発で、この日ピッチに立っていた選手はゼロ。ダニーロ、桑原航太、ユーリ ララ、イアゴ テレス、ジョアン ヴィクトルの5人はベンチに回り、牲川歩見、山﨑浩介、吉村瑠晟、井上潮音、佐藤大樹、乾貴士の6人はメンバー外でした。

この日の先発は4-4-2。

ポジション 選手
GK 三浦龍輝
DF 西久保駿介/西野陽向/金子大毅/増田大空
MF 小原基樹/上原力也/藤原健介/為田大貴
FW マテウス ペイショット/太田龍之介

土曜日には中2日でアウェイの宮崎戦が控えています。リーグ戦が最優先という判断は、順位を考えれば当然だと思います。

ちなみに川崎も、3日前のリーグ戦(名古屋戦)から先発10人を入れ替えていました。連続先発は山原怜音だけ。向こうも中2日で、次のC大阪戦もまた中2日です。

つまり、お互いに「控え組」をぶつけ合った試合でした。

17歳の西野陽向が、トップチームデビュー

そして、この日のいちばんのニュースがこれです。

背番号58、西野陽向。磐田U-18所属の17歳で、2種登録の選手です。この日がトップチームデビュー。しかもセンターバックで先発フル出場でした。

磐田は2026年に、U-18からFW奥田悠真、MF西岡健斗、DF西野陽向の3人を2種登録しています。その1人目が、J1相手の公式戦でいきなり90分です。

結果は0-4。数字だけ見れば厳しいデビュー戦です。

ただ、Optaの記録を追うと、32分・76分・77分と、川崎のクロスや折り返しを3度クリア/ブロックしています。17歳がJ1の攻撃を浴び続けて、最後まで立っていた。それは記録に残しておきたいと思います。

前半4分、3本連続で打った

「入りは悪くなかった」という印象、これは数字がはっきり裏付けています。

というより、前半4分だけで3本打っています。

時間 場面
4分 マテウス ペイショットがエリア手前から右足で枠内へ → 丸山祐市がブロック
4分 小原基樹がエリア中央から右足で枠内へ → 山口瑠伊がセーブ
4分 こぼれ球に反応した藤原健介が中央から右足で枠内へ → 丸山祐市がブロック

立ち上がりの4分で、枠内シュートを3本。ここで1本でも入っていたら、まったく違う試合になっていたはずです。

そして、この3本のうち2本を止めたのが丸山祐市でした。この名前は、このあともう一度出てきます。

17分、丸山祐市のコーナーキック

先制したのは川崎でした。

17分、左コーナーキック。キッカーの山原怜音が右足で上げたボールが磐田のDFに当たってこぼれ、そこに詰めていた丸山祐市が左足で流し込みました。0-1。

Optaの記録は「こぼれ球に反応した丸山がペナルティエリア中央から左足でゴール下に決める」。こぼれ球だったため、公式のアシスト記録はありません。

そして、ここが川崎の憎いところで──丸山祐市は2024年に加入して以来、これが川崎での初ゴールだったそうです。

前半4分に磐田のシュートを2本止めた人が、17分に初ゴールを決める。試合後、川崎公式の「アウェイで大賞」も丸山が受賞していました。完全に持っていかれた格好です。

Optaがこの直後に出していた数字が、また嫌なものでした。

今季のリーグ戦、先制に成功した試合は5試合。3勝1分け1敗で勝率は60.0%

19分、秋葉監督に警告

先制の2分後、秋葉忠宏監督に警告が出ています。理由コードはC3、異議でした。

何があったのかは記録からは分かりません。ただ、ベンチがそれだけ熱くなっていた、ということは伝わってきます。

このあと、38分に河原創(川崎)、40分に藤原健介(磐田)、71分に金子大毅(磐田)と警告が続きました。退場はありません。

13分の為田大貴と、52分の西久保駿介

磐田にも、決定機はありました。

13分、右サイドから小原基樹のクロス。ペナルティエリア内で為田大貴が頭で合わせましたが、わずかにゴール右へ外れました。

そして52分。0-2になった直後です。西久保駿介がペナルティエリア右から放ったシュートが、ゴールの枠を直撃しました。

この日、磐田がいちばんゴールに近づいたのが、この52分だったと思います。入っていれば1-2。まだ40分近く残っていました。

そういう日でした。

50分、河原創のミドル

その西久保のシュートの、2分前です。

後半開始から5分(50分)、左サイドで長璃喜から由井航太とつながり、パスを受けた河原創がペナルティエリア手前から右足。ゴール左に突き刺さりました。0-2。

Optaの記録は「河原がペナルティエリア手前から右足でゴール左上に決める」。アシストは由井航太です。

後半の立ち上がり、わずか5分での失点です。

ハーフタイムで整えて、さあここから、という時間に決められる。仙台戦の90+4分もそうでしたが、いちばん切り替えたいタイミングで失点するという形が、また出てしまいました。

72分と84分、どちらもセットプレーとクロスから

3点目と4点目は、形がよく似ています。

72分、右サイドの直接フリーキック。キッカーは、また山原怜音。右足で入れたボールに、ペナルティエリア内のペドロ ホマーノがヘディングで合わせました。0-3。

84分、左サイドからペドロ ホマーノが右足のインスイングでクロス。ファーサイドの山市秀翔が頭で叩き込みました。0-4。

整理すると、川崎の4得点はこうなります。

時間 得点者 形
17分 丸山祐市 左CK(山原怜音)からのこぼれ球を左足
50分 河原創 崩しからエリア手前の右足ミドル
72分 ペドロ ホマーノ 右直接FK(山原怜音)をヘディング
84分 山市秀翔 左クロス(ペドロ ホマーノ)をヘディング

4点のうち3点が、セットプレーかクロスから。そしてそのうち2点が山原怜音のキックです。

さらにペドロ ホマーノは46分からの出場で、1ゴール1アシスト。公式記録でのシュートは、その得点の1本だけでした。

数字で見る90分

ここからが、この試合のいちばん伝えたいところです。

試合全体のスタッツを並べます。

項目 磐田 川崎
シュート 11本 22本
枠内シュート 2本 8本
チャンスクリエイト 10回 22回
ボール支配率 47% 53%
パス成功率 80% 87%
ボールタッチ 837 1,059
タックル 14回 8回
ブロック 16回 8回
こぼれ球奪取 25回 21回
クロス 16本 12本
1対1勝利数 13回 11回
クリア 17回 20回
セーブ 4回 4回

よく見てください。太字は磐田が上回っている項目です。

タックル、ブロック、こぼれ球奪取、クロス、1対1勝利数。全部、磐田が上です。ボール支配率も47対53で、極端な差ではありません。

15分ごとのポゼッションを見ると、もっとはっきりします。

時間帯 磐田 川崎
0〜15分 40% 60%
15〜30分 53% 47%
45〜60分 44% 56%
60〜75分 59% 41%

60分から75分は、磐田が59%持っていました。そしてその直後の72分に失点しています。

「中盤のボールの動き自体は両チームそれほど変わらない」という感覚は、数字のとおりです。

ゴール前だけが、違った

では、何が違ったのか。

この2行です。

項目 磐田 川崎
シュート 11本 22本
枠内シュート 2本 8本

シュートが2倍、枠内が4倍。

シュートの推移を追うと、差がついた時間帯も見えます。

時間 磐田(枠内) 川崎(枠内)
20分 4本(1) 4本(2)
40分 6本(1) 8本(3)
前半終了 6本(1) 9本(3)
65分 7本(1) 13本(5)
85分 8本(1) 19本(7)
試合終了 11本(2) 22本(8)

20分の時点では4対4で互角でした。それが65分に7対13、85分には8対19。

そして磐田の枠内シュートは、4分から85分まで、ずっと1本のままです。立ち上がりに3本枠に飛ばしたあと、80分間ゼロだったということになります。

「ゴール前でのシュートまで持っていく力は全然違う」という感覚は、ここに出ていました。中盤までは渡り合えている。でも、最後の30メートルが違う。

アタッキングサードでのプレー数も、磐田222に対して川崎303でした。

コーナーキックが、69分まで0本だった

もうひとつ、象徴的な数字があります。

磐田がこの試合で最初のコーナーキックを獲得したのは、69分でした。

対する川崎は、開始1分でコーナーキックを取っています。そして17分、そのコーナーキックから先制しました。

前半の磐田のコーナーキックは、公式記録でも0本。シュートは打てていたのに、相手ゴール前での「次の攻撃につながる形」は作れていなかった、ということだと思います。

なお、三浦龍輝は4セーブを記録しています。8分のカイキ ケイロス、29分の山市秀翔、50分の大関友翔、88分の持山匡佑。枠内8本に対して4本止めているので、GKの出来が悪かった試合ではありません。

4,656人のヤマハ

この日の入場者数は4,656人でした。

4日前の札幌戦が12,349人ですから、およそ3分の1。水曜の19時キックオフで、しかもカップ戦となると、どうしてもこうなります。

ただ、J.League公式の表示によると、ルヴァンカップの今季平均入場者数は3,774人。カップ戦の平均は上回っています。平日のナイターに4,656人が集まるというのは、磐田というクラブの地力だと思います。

この試合、DAZNでは見られませんでした

ここ、意外と知られていないので書いておきます。

2026/27シーズンのルヴァンカップは、DAZNでは配信されません。

放送・配信はフジテレビとスカパー!の体制で、全65試合がこの2社で分担されています。

この試合はフジテレビTWOでの生中継でした。フジテレビTWOを見る方法は、だいたいこのあたりになります。

方法 特徴
スカパー! 準決勝までの全試合。いちばん王道
ケーブルテレビ 地域のCATVがフジテレビTWOを扱っていれば
ひかりTV 光回線が必要。我が家はこれ
FOD/Amazonのチャンネル加入 テレビがなくても見られる

我が家はひかりTVに入っているので、そこからフジテレビTWOでリアルタイム視聴できました。リーグ戦はDAZN、ルヴァンはフジ・スカパー系。この使い分けは、覚えておくと取りこぼしがなくなります。

ちなみにAmazonプライムビデオでも、通常のプライム会員では見られません。「サッカーLIVEライト」か「FODチャンネル」のチャンネル加入が必要です。

ルヴァンは3回戦で敗退。次は土曜、アウェイで宮崎

一発勝負なので、磐田はここで敗退です。10月28日の4回戦には進めません。

今季のルヴァンカップを振り返ると、こうでした。

ラウンド 日付 対戦 結果
1回戦 9/2 相模原(A) 3-0 ○
2回戦 9/29 千葉(H・J1) 4-2 ○
3回戦 10/14 川崎(H・J1) 0-4 ●

J1クラブと2試合やって、1勝1敗。千葉には4点取って勝って、川崎には4点取られて負けました。

悔しいですが、この大会はここまでです。

次は10月17日(土)19時、いちご宮崎新富サッカー場でテゲバジャーロ宮崎戦。リーグ戦第11節です。

そして、ここが大事なところで──この日の先発11人は、土曜にはほぼ戻ってきます。11人全員を入れ替えたということは、そういうことです。

この0-4は痛い。でも、順位を上げるための試合は土曜のほうです。

切り替えて、宮崎へ。


※スタッツはJ.Leagueサイトのスタッツ(Opta集計)に基づく、試合直後の数値です。なおJ.League公式の試合記録では磐田のシュート数が、川崎フロンターレ公式の掲載では7本、ジュビロ磐田公式の掲載では8本と食い違っています。本稿は数え方の統一を優先して、全項目をOpta集計でそろえました。後日修正が入る可能性があります。
※ルヴァンカップはゴール期待値(xG)・走行距離・スプリント数が公開されていません。
※監督・選手の試合後コメントは、本稿執筆時点で両クラブ公式・J.League公式とも未掲載です。公開され次第、追記します。
※西野陽向のトップチームデビューについて、クラブからの公式発表は本稿執筆時点で確認できていません。2種登録の経緯とこの試合の先発出場は、クラブ公式およびJ.League公式の記録に基づいています。

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【DAZN観戦】後半のシュートは1本。クリア34本で守り切った|磐田 1-0 札幌

やっと、勝てました。

秋葉監督は、試合前に「ゼロで抑える」と言っていた

2026年10月10日(土)18時、ヤマハスタジアム(磐田)。明治安田J2リーグ第10節、北海道コンサドーレ札幌戦です。

磐田はリーグ戦で3連敗中。新潟に1-2、八戸に1-2、仙台に1-2。3試合すべて1点差で、3試合すべて同じスコアでした(シュートは3本だけ。90+4分、首位仙台に力尽きる|仙台 2-1 磐田)。

この試合の前、クラブ公式に秋葉忠宏監督の言葉が載っていました。

ここで連敗を止めなければ、本当に負のスパイラルに入ってしまう

そして、もうひとつ。

今一度、全員で「ゼロで抑える」という強烈な守備の意識にマインドを変えていきたい

ここまで9試合で13失点。優勝するチームは失点が少ない、という話をしたうえでの言葉だそうです。

仙台戦のあと、チームは約2時間かけて試合映像をフルで見返すミーティングをやったとのこと。佐藤大樹は「ダメなところはダメ、いいところは続けるという話し合いがあって、いい緊張感があった」、主将の藤原健介は「全員が思っていることを話した」と話しています。

その結果がどうだったか、という試合です。

ヤマハに12,349人

この日の入場者数は12,349人。天候は晴れ、気温23.5℃、湿度55%、無風。ピッチは全面良芝。主審は清水勇人さん。キックオフは18時03分でした。

この日は「ヤマハ・ヤマハ発動機マッチ」。EXILE/三代目J SOUL BROTHERSの小林直己さんが来場して花束贈呈とハーフタイムの挨拶、ヤマハ野球部のストラックアウト、ブラスアンサンブルの演奏、電動車椅子サッカーの体験とエキシビション。キックオフ前にはジュビレーションのペンライト演出で、スタンドがサックスブルー一色になりました。

先発は3人変更。牲川歩見が2試合ぶりに戻ってきた

先発は、前節の仙台戦から3人変更です。

OUT(仙台戦) IN(札幌戦)
GK 三浦龍輝 GK 牲川歩見
MF 金子大毅 MF ユーリ ララ
MF 川合徳孟 MF イアゴ テレス

最終ラインの4人(ダニーロ・桑原航太・山﨑浩介・吉村瑠晟)は据え置き。布陣も4-2-3-1のままです。

ここで目を引いたのがGKでした。第1節から第7節まで全試合に先発していた牲川歩見が、八戸戦と仙台戦では外れていました。それが2試合ぶりに戻ってきた。今季の磐田は、これでGKが3人目です。

対する札幌は3-4-2-1。監督は川井健太さん。前節から1人だけの変更で、白井陽斗が外れて長谷川竜也が入りました。札幌は前節、いわきに2-1で勝って開幕戦以来8試合ぶりの白星。今季初の連勝を狙って乗り込んできています。

前半、磐田は10本打っていた

「押し気味の前半」という印象でしたが、数字で見ると、思っていた以上に押していました。

前半終了時点 磐田 札幌
シュート 10本 3本
枠内シュート 2本 2本
ゴール期待値(xG) 1.48 0.10
コーナーキック 2本 0本

シュート10対3。ゴール期待値にいたっては1.48対0.10です。15倍近い差がついています。

20分の時点で、磐田6本に対して札幌は0本。Optaも10分の時点で札幌について「10分が経過するも、まだシュートに至るシーンを作り出せない」と出していました。

でも、枠内は2本だった

ただ、「なかなかシュートまで持っていけない、もどかしい展開」という感覚も、間違っていません。

10本打って、枠に飛んだのは2本だけです。

しかも20分時点の枠内は1本、40分時点でも1本。つまり前半の大半、打ってはいるけれど枠には行っていないという時間が続いていました。

ポゼッションの推移も、途中で入れ替わっています。

時間帯 磐田 札幌
0〜15分 57% 43%
15〜30分 31% 69%
前半トータル 50% 50%

最初の15分は磐田のものでしたが、15分から30分は札幌が69%。この時間帯に札幌も出てきて、29分と34分に長谷川竜也のシュートがありました。どちらも牲川歩見がセーブしています。

押していたけれど、決めきれない。そして相手も出てくる。もどかしい、というのはそういう前半でした。

40分、佐藤大樹が倒された

そして40分でした。

桑原航太のパスがペナルティエリア内の吉村瑠晟につながり、そこから佐藤大樹が西野奨太にファウルを受けてPK獲得。西野には同時に警告が出ています。

ここに、小さいけれど大事な話があります。

佐藤大樹は、北海道出身で、札幌のアカデミー育ちなんです。つまりこの日は古巣との一戦でした。

試合前、本人はこう話していました。

すごく思い入れのある相手からゴールを決めてアピールしたい

結果から言うと、佐藤大樹はこの日ゴールを決めていません。

でも、決勝点を生んだのは彼でした。古巣から奪ったのは、ゴールではなくPKだった。これはこれで、十分に「アピール」だったと思います。

もうひとつ皮肉だったのが、ファウルをした西野奨太のほうです。この選手、Jリーグ公式の試合前の見どころで札幌の「キーマン」として名指しされていた選手でした。「今季はチーム最多のデュエル勝利総数を記録し、前節はセットプレーから先制点を奪うなど、攻守両面でチームを支えている」と。

その守備の要が、PKを与えて警告を受けました。

42分、イアゴ テレスが右下へ

キッカーはイアゴ テレス。

右足で、ゴール右下。落ち着いたものでした。42分、1-0。

イアゴ テレスは26歳のブラジル人で、今年7月9日にロンドリーナEC(ブラジル)から期限付き移籍で加入した選手です。8月8日の秋田戦でJ初出場、8月22日の徳島戦でJ初ゴール。そこから栃木シティ戦で2点を決めて、この日が今季リーグ戦4点目になります。

前節の仙台戦は出場していません。その前日の10月3日にU-21Jリーグで先発フル出場していました。そこから中6日での先発復帰です。

Optaが42分にこんな数字も出していました。

イアゴテレスはここまでで5本以上のシュートを放っている

前半だけで5本以上。磐田の10本のうち半分がこの人です。相当に積極的でした。

流れの中からの得点ではありません。でも、前半のゴール期待値1.48という数字を見れば、入るべくして入った1点だったとも言えます。

後半、磐田のシュートは1本だけ

両チームとも、ハーフタイムの交代はゼロ。札幌ボールで後半が始まりました。

そして、ここからの45分が、この試合のすべてです。

後半、磐田のシュートは1本しかありません。

48分、桑原航太がペナルティエリア手前から右足で枠内へ。これは田川知樹にセーブされました。以上です。

後半のゴール期待値は、磐田が0.03。ほぼゼロです。

後半のみ(全体−前半) 磐田 札幌
シュート 1本 9本
枠内シュート 1本 1本
ゴール期待値(xG) 0.03 0.62

「一進一退」という感覚だったとのことですが、少なくともシュートの数では一方通行でした。磐田1本、札幌9本。

ただし、ここが重要なところで、札幌の9本のうち枠に飛んだのは1本だけです。

終盤、札幌の猛攻

札幌は64分にヴィニ ペイショットを投入します。この交代が、終盤の圧の中心になりました。

時間 場面
75分 Vペイショットのクロス → ダニーロがクリア
78分 Vペイショットがエリア中央からシュート → ゴール上に外れる
81分 Vペイショットがエリア手前からシュート → ゴール上に外れる
83分 Vペイショットのクロス → ダニーロがクリア
84分 Vペイショットが枠内へ → ブロック
85分 青木亮太がエリア手前からシュート → ゴール上に外れる
90+3分 内田瑞己が枠内へ → 野澤零温がブロック
90+4分 スパチョークが枠内へ → ブロック
90+5分 内田瑞己が枠内へ → 川﨑一輝がブロック

アディショナルタイムだけで、枠内シュートを3本ブロックしています。

75分から90分までのポゼッションは、磐田38%に対して札幌62%。ボールはずっと札幌が持っていました。

牲川歩見のセーブは2本。どちらも前半だった

ここが、この試合でいちばん面白かったところです。

牲川歩見のセーブ数は、90分を通じて2本。29分と34分の長谷川竜也のシュートです。

つまり後半のセーブは、記録上ゼロ。

札幌が9本打った後半、牲川がボールを触って止めた場面がない。枠に飛んだ1本も、ブロックや守備陣の対応で終わっています。

これは「GKが当たっていたから守り切れた」という試合ではありません。ゴールの前に行く前に止めていたという試合です。

クリア34本、ブロック16本

その証拠が、この数字です。

項目 磐田 札幌
クリア 34回 18回
ブロック 16回 11回
タックル 17回 22回
ボールタッチ 783 1,181
1対1勝利数 17 25

クリア34本、ブロック16本。ボールタッチ数では400近く下回り、1対1でも負けている。それでもゼロで抑えた。

八戸戦のとき、磐田はクリア43本の壁を崩せずに負けました(クリア42本の壁。24本打って、1点|磐田 1-2 八戸)。仙台戦では、自分たちがクリア48本の側に回って、90+4分に崩されました。

そして今回、クリア34本の側に回って、今度は崩されなかった。

3試合続けて、同じ構図を別の立場で見ています。そして3試合目で、ようやく守り切りました。

数字で見る90分

試合全体のスタッツです。

項目 磐田 札幌
シュート 11本 12本
枠内シュート 3本 3本
ゴール期待値(xG) 1.51 0.72
ボール支配率 45% 55%
パス成功率 78.2% 82.3%
チャンスクリエイト 10回 9回
クロス 15本 22本
コーナーキック 5本 3本
ファウル 8回 13回
警告 2枚 1枚

シュート数も枠内シュートもほぼ互角。支配率は札幌。でもゴール期待値は1.51対0.72で磐田が倍以上です。

この試合の磐田は、少ない機会をいい形で作っていたチームでした。そしてそのほとんどが、前半に集中していました。

個人で見ると、チャンスクリエイト数の最多は乾貴士の5回。69分に小原基樹と交代していますが、それまでの69分間でチームの半分を作っています。

「ゼロで抑える」は、実現した

試合終了。1-0。

この完封は、今季リーグ戦で2度目です。1度目は9月12日の甲府戦(1-0)。つまりホームでは今季初の無失点になります。

節 日付 対戦 結果
第5節 9/6 富山(H) 0-1 ●
第6節 9/12 甲府(A) 1-0 ○
第7節 9/19 新潟(A) 1-2 ●
第8節 9/26 八戸(H) 1-2 ●
第9節 10/4 仙台(A) 1-2 ●
第10節 10/10 札幌(H) 1-0 ○

3連敗を止めて、4試合ぶりの勝点3です。

秋葉監督が試合前に掲げた「ゼロで抑える」が、そのまま結果になりました。内容が美しかったかと言われると、後半のシュート1本というのは正直かなり苦しい。でも、宣言したことをやったという意味では、この試合には意味があります。

ちなみにヤマハスタジアムでの直近の札幌戦は、今年3月14日の百年構想リーグで0-1でした。同じ場所で、きっちり返しています。

ジョアン ヴィクトルが、9月度のベストゴールに

試合とは直接関係ありませんが、うれしいニュースがありました。

ジョアン ヴィクトルが、Jリーグの2026年9月度・J2月間ベストゴールを受賞しています。

磐田が9月のリーグ戦で挙げた得点は、甲府戦の川合徳孟、新潟戦の佐藤大樹、そして八戸戦のジョアン ヴィクトルの3つだけ。つまり受賞したのは、9月26日の八戸戦で決めた、あのゴールです。

井上潮音の浮き球を胸でコントロールして、そのままオーバーヘッド。負けた試合の中の、唯一の得点でした。

あのときは「1点しか取れなかった」という書き方をしましたが、その1点が、月間でいちばんのゴールだったわけです。

この日のジョアン ヴィクトルは先発フル出場とはいかず、69分に太田龍之介と交代しています。それでも、前半はよく体を張っていました。

15位から10位へ。次はアウェイで宮崎

この勝利で、磐田は4勝1分5敗、勝点13。順位は15位から10位へ、一気に5つ上がりました。

順位 クラブ 勝点 試合
1 RB大宮アルディージャ 20 10
2 ベガルタ仙台 20 9
3 アルビレックス新潟 19 9
… … … …
10 ジュビロ磐田 13 10
… … … …
20 北海道コンサドーレ札幌 8 10

勝点13は、8位の藤枝・9位の秋田と並んでいます。1勝で景色が変わる位置に戻ってきました。

秋葉監督が仙台戦のあとに言っていた「中断期間までに最低限、勝点5差まで持ってこられるように」。首位の大宮・仙台とは勝点7差です。まだ届いていませんが、10差から7差になりました。

一方の札幌は、これで最下位(20位)に転落。今季初の連勝を狙った試合でした。

次節は10月17日(土)19時、アウェイのいちご宮崎新富サッカー場でテゲバジャーロ宮崎戦です。

内容はまだ、胸を張れるものではありません。後半のシュート1本は、次も通用するやり方ではない。

でも、まずは止まりました。ここからです。


※スタッツはJ.Leagueサイトのスタッツ(Opta集計)に基づく、試合直後の数値です。本稿執筆時点でJ.League公式の試合記録がまだ発行されておらず、後日数値が修正される可能性があります。なお後半のスタッツは、試合全体から前半を差し引いた算出値です。走行距離・スプリント数は未公開です。
※本文中に引用した秋葉忠宏監督・佐藤大樹・藤原健介のコメントは、いずれも試合前にクラブ公式およびJ.League公式に掲載されたものです。試合後の監督・選手コメントは、本稿執筆時点で両クラブ公式・J.League公式とも未掲載です。公開され次第、追記します。
※PK獲得の場面について、Optaの記録は「佐藤が西野からファウルを受けてPKを獲得する」とのみ記しています。ファウルの種類は確認できていません。

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【テキスト観戦】リーグ戦で先発ゼロの3人が、4ゴール。J1千葉に快勝|磐田 4-2 千葉

今日は、文字だけでした。

DAZNもCSもない。テキスト速報だけの夜

2026年9月29日(火)19時、ヤマハスタジアム(磐田)。Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦、ジェフユナイテッド千葉戦です。

ところがこの試合、DAZNでの中継がありません。CSも生放送はなし(フジテレビNEXTとスカパー!は録画)。つまり、リアルタイムで追う手段はネットのテキスト速報だけという日でした。

J.League公式の試合速報を開いて、更新ボタンを押しては閉じ、また押す。そんな90分です。

そして、その文字だけの画面に、思っていたよりずっと良いものが流れてきました。

先発11人のうち、10人が入れ替わっていた

メンバーが発表された時点で、まず驚きました。

3日前のリーグ第8節・ヴァンラーレ八戸戦(クリア43本の壁。25本打って、1点|磐田 1-2 八戸)の先発から、10人が入れ替わっていたんです。継続はユーリ ララただひとり。

布陣は4-2-3-1。GK三浦龍輝、最終ラインは松原后・西久保駿介、中盤に金子大毅、為田大貴、小原基樹、ユーリ ララ、井上潮音、川合徳孟。前にマテウス ペイショットとジョアン・ヴィクトル。

八戸戦でベンチ入りしていた選手が7人、ベンチ外だった選手が3人(三浦龍輝、西久保駿介、マテウス ペイショット)。

リーグ戦で出番のない選手にとって、これ以上ないアピールの場です。

試合前、マテウス ペイショットはこう言っていました。

「あまり試合に絡めていない選手がアピールできるチャンスなので、個人的にも大きな試合だと思っている」

秋葉忠宏監督も、こう話していたそうです。

「もう一度、競争力が高まる、浮上のきっかけにしたい」

「勝つ姿をしっかりと見せなければいけない」

6分、西久保駿介。古巣からの1点目

入りが良かった。

6分、小原基樹のシュートが千葉のディフェンスにブロックされます。その後、左サイドから小原が入れ直したクロスに、西久保駿介がヘディング。ゴール右下へ。

1-0。

この西久保駿介、今季のリーグ戦は出場0試合です。ルヴァンカップ1回戦(相模原戦)もベンチ入りのみで出場なし。つまり今季、トップチームの公式戦に出たのはこの日が初めてでした。

しかも相手は古巣。2022年と2023年、彼はジェフユナイテッド千葉に在籍していました。

初出場の日に、古巣から。できすぎです。

23分、マテウス ペイショット。小原基樹の2本目

23分、また小原基樹でした。

右サイドからのクロスに、マテウス ペイショットがヘディング。ゴール右下。

2-0。

マテウス ペイショットも、今季リーグ戦は出場0試合。理由は実力ではなく、外国籍枠です。190cm・94kgのブラジル人ストライカーが、枠の関係でリーグ戦に出られない。

前述の「アピールできるチャンス」という言葉どおりの、有言実行でした。

そして小原基樹。この時点で2アシストです。この日のチャンスクリエイトも4回で、両チーム通じてトップタイでした。

40分、ジョアン・ヴィクトルのPKが止められた

37分、ジョアン・ヴィクトルが鳥海晃司に倒されてPKを獲得します。鳥海には警告。

キッカーはジョアン・ヴィクトル。3日前の八戸戦で、あのオーバーヘッドを決めた本人です。

しかし右足のシュートはゴール下に向かい、GKホセ スアレスにセーブされました。

……磐田、2試合連続でPKを外しています。八戸戦は太田龍之介、この日はジョアン・ヴィクトル。ここは、そろそろ気になるところです。

42分、押し返される

そして前半終了間際の42分。

石尾陸登のシュートを三浦龍輝がセーブしたものの、そのこぼれ球を杉山直宏に押し込まれました。

2-1。悪い時間帯での失点です。

後半開始19秒。追いつかれた

そして後半、いきなりでした。

キックオフから19秒。石川大地のスルーパスから津久井匠海が折り返し、為田大貴がクリアしたこぼれ球を、走り込んだ石川大地が右足で。

2-2。

テキスト速報の画面を更新したら、もう同点になっていました。文字だけで追っていると、こういうときの「え?」が大きい。

リーグ戦の2連敗が頭をよぎりました。

66分、ペイショットがこの日2点目

しかし、この日のチームは違いました。

66分、右サイドから西久保駿介のクロス。これにマテウス ペイショットがヘディングで合わせて、ゴール下へ。

3-2。

西久保はこれで1ゴール1アシスト。ペイショットは2ゴール。リーグ戦に一度も出ていないふたりが、勝ち越し点を作りました。

67分、千葉のGKが退場

そしてその直後の67分、千葉のGKホセ スアレスに赤いカードが出ます。一発退場。

千葉は控えGKの鈴木椋大を入れるために田口泰士を下げ、10人での戦いになりました。

(退場の理由は公式の記録に記載がなく、テキスト速報だけでは分かりませんでした。ここは映像を見た方に教えていただきたいところです。)

85分、小池直矢。法政大の学生が、Jリーグ初ゴール

そして85分。

左サイドから吉村瑠晟のクロス。太田龍之介のヘディングはGK鈴木椋大にセーブされましたが、そのこぼれ球に反応した小池直矢が右足で、ゴール左上へ。

4-2。

この小池直矢、法政大学に在学中の選手です。2027年1月の加入が内定していて、今季はリーグ戦に3試合(すべて途中出場)。

そして、これがJリーグ初ゴールでした。

84分に投入されて、1分後に決める。しびれます。

数字で見る、この90分

項目 磐田 千葉
シュート 13 12
枠内シュート 6 6
ボール支配率 47% 53%
パス成功率 77% 79%
コーナーキック 4 5
フリーキック 9 18
ファウル 15 7
警告/退場 2/0 2/1

見ていて感じたとおり、内容はほぼ互角でした。シュート13対12、枠内は6対6。

いや、それどころかボールを持っていたのは千葉のほうです。支配率47%対53%、パス数も378対458で下回っています。

支配率67%で1点、支配率47%で4点

ここが、この試合のいちばん面白いところだと思いました。

9/26 八戸戦(J2) 9/29 千葉戦(ルヴァン)
結果 1-2(●) 4-2(○)
ボール支配率 67% 47%
シュート 25本 13本
枠内シュート 4本 6本
得点 1 4

3日前は、ボールを67%持って、25本打って、1点。

この日は、ボールを47%しか持てず、13本しか打たずに、4点。

持てば勝てるわけじゃない、というのが数字にそのまま出ています。枠内シュートは4本から6本に増えているのも見逃せません。

3日前、乾貴士が言っていたこと

八戸戦のあと、乾貴士がこう話していました。

「一個のパス、一個のトラップ、もちろんシュートもそうです。全ての質を上げないと、結局勝てないです」

「もちろん秋葉さんになって変わった部分もあったと思いますけど、それは変わったようで、変われていないと思うので。やるのは結局、選手です」

その3日後に、リーグ戦で出番のない選手たちが4点を取りました。

「やるのは結局、選手です」。それを、いちばん出番の少ない選手たちが証明した夜だったのかもしれません。

実はこの流れ、前例があります。ルヴァンカップ1回戦(9月2日、アウェイで相模原に0-3)で得点した山﨑浩介はその後リーグ戦の主力になり、同じく先発した佐藤大樹も新潟戦で今季初ゴールを決めて八戸戦で先発に戻っています。

ルヴァンで結果を出した選手が、リーグで使われる。このチームには、その道がちゃんと通っています。

次は日曜、アウェイで首位・仙台

これでルヴァンカップは1回戦・2回戦と連勝。3回戦は10月14日(水)、川崎フロンターレ戦です。またJ1が相手。

そしてリーグ戦は、10月4日(日)15時、ユアテックスタジアム仙台でベガルタ仙台戦。相手はJ2首位です。

磐田はここまで8試合で3勝1分4敗、勝点10の13位。2連敗中。

正直、相手としては最高に難しい。でも、この日ピッチに立った選手たちを見たあとだと、少し違う気持ちで日曜を待てます。

この勢いを、リーグに。

この日の記録

項目 内容
大会 2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦
日時 2026年9月29日(火)19:00 キックオフ
会場 ヤマハスタジアム(磐田)
スコア ジュビロ磐田 4-2 ジェフユナイテッド千葉(前半2-1/後半2-1)
得点(磐) 6分 西久保駿介(アシスト:小原基樹)/23分 マテウス ペイショット(アシスト:小原基樹)/66分 マテウス ペイショット(アシスト:西久保駿介)/85分 小池直矢
得点(千) 42分 杉山直宏/46分 石川大地
磐田の交代 65分 為田大貴→吉村瑠晟、ジョアン・ヴィクトル→太田龍之介/76分 井上潮音→ダニーロ/84分 マテウス ペイショット→小池直矢、西久保駿介→川﨑一輝
入場者数 2,892人
天候 雨/21.6℃/湿度82%
主審 御厨貴文
警告 37分 鳥海晃司(千)/67分 吉村瑠晟(磐)/90+1分 エリソン(千)/90+1分 松原后(磐)
退場 67分 ホセ スアレス(千)

※得点シーンの記述、メンバー、交代、審判、入場者数はJ.League公式の試合ページ(テキスト速報・スタッツ・メンバー)を参照しています。閲覧は2026年9月29日23時時点です。

※シュート数は、J.League公式(Opta)が磐田13本・千葉12本、ジュビロ磐田公式の記録が磐田11本・千葉12本と異なっています。上の表はJ.League公式の数値です。

※マテウス ペイショット選手と秋葉忠宏監督の試合前コメントは、J.League公式の試合ページ「見どころ」から引用しています。乾貴士選手のコメントは、9月26日のヴァンラーレ八戸戦後にジュビロ磐田公式サイトに掲載されたものです。

※両チームの試合後コメントは、本稿公開時点では未掲載です。掲載され次第、追記します。

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【DAZN観戦】クリア42本の壁。24本打って、1点|磐田 1-2 八戸

連敗だけは、避けたかったんです。

連敗だけは、避けたかった

2026年9月26日(土)17時、ヤマハスタジアム(磐田)。明治安田J2リーグ第8節、ヴァンラーレ八戸戦です。

前節は敵地でアルビレックス新潟に1-2。攻め込みながら決めきれず、少ないチャンスを決められて落とした試合でした(新潟は7本で2点、磐田は15本で1点|新潟 2-1 磐田)。

だからこの日は、ホームで確実に取り返したかった。

相手のヴァンラーレ八戸は、リーグ戦では初めての対戦です。2025シーズンにJ3を2位で終えて、クラブ史上初のJ2昇格を果たしたチーム。ここまで2連敗、しかも3試合連続で無得点という状態で磐田にやってきました。

この日も雨。気温21.6℃、湿度73%。入場者数は11,086人でした。主審は小林拓矢さん。

ボールは、持てていた

立ち上がりは悪くありませんでした。

ボールを支配して、八戸陣内に押し込む。前半だけでシュート13本を記録しています。八戸は8本。数字の上でも、磐田の時間でした。

秋葉監督はこの日、直近のリーグ戦から先発を4人入れ替えています。川島永嗣、吉村瑠晟、佐藤大樹、太田龍之介。布陣は4-2-3-1でした。

9分、一瞬の隙

そんな入りだったのに、9分でした。

ペナルティエリア内から岡健太が入れたクロスに、音泉翔眞が反応。ペナルティエリア中央から右足で、ゴール左上へ。

0-1。

押し込んでいた側が、一瞬の切り替えで失点する。前節の新潟戦とまったく同じ入り方でした。

28分、ハンドでPK

それでも磐田は攻め続けます。

28分、右サイドから川﨑一輝のクロスに山﨑浩介がヘディング。これを八戸のディフェンスが体で止めたのですが、平松航の手に当たっていた。ハンドリングの判定で、磐田にPKが与えられました。

ここで追いつければ、前半のうちに逆転までいける。そう思いました。

31分、大西にセーブされた

キッカーは太田龍之介。

右足で放ったシュートは、ゴールの左下へ。しかし八戸のGK大西勝俉が、これをセーブしました。

うわ、と声が出ました。

結局、前半は0-1のまま終了。シュート13本を打って、枠に飛んだのは2本だけでした。

57分、秋葉監督が3人を替えた

後半に入っても、構図は変わりません。押し込む、跳ね返される、また押し込む。もどかしい時間が続きました。

57分、秋葉監督が動きます。一度に3人。

ユーリ ララに代えて井上潮音。イアゴ テレスに代えて川合徳孟。そして太田龍之介に代えて、ジョアン・ヴィクトル。

PKを外した選手が、ここでピッチを去りました。

62分、ジョアン・ヴィクトル

その5分後です。

右サイドから井上潮音が入れたクロスが、ペナルティエリア中央のジョアン・ヴィクトルへ。これを右足で、ゴール右上に突き刺しました。

1-1。

交代で入った選手のクロスを、交代で入った選手が決める。しかも、PKを外した太田に代わって入った選手です。ヤマハの空気が、はっきり変わったのが画面越しにも伝わってきました。

ここから、と思ったんです。

69分、高吉。こぼれ球が沈んだ

ところが、その7分後でした。

左サイドから音泉翔眞のクロス。これに反応したオウイエ ウイリアムがペナルティエリア中央から左足でシュートを放ち、吉村瑠晟がブロック。しかしこぼれ球が、ペナルティエリア手前に走り込んでいた高吉正真の前に転がりました。

左足。ゴール右下。

1-2。

ブロックした先に相手がいた、という失点です。誰かのミスと言い切れる形ではありません。でも、勢いがこちらに傾いていた7分後というのが、あまりにも痛かった。

最後まで押し込んだ。それでも届かなかった

そこからの20分間、磐田はずっと相手陣内にいました。

けれど、八戸の守備が本当に固い。最後は全員が自陣に戻って、跳ね返して、また跳ね返す。

そのまま1-2で試合終了です。

クリア42本。これが「厚い壁」の正体

試合中、何度も「壁だな」と思いながら見ていました。その感覚を、スタッツがそのまま裏づけていました。

項目 磐田 八戸
クリア 13 42
ブロック 20 21
タックル 15 18
タッチ数 1,284 508

クリア42本。磐田の3倍以上です。

タッチ数は1,284対508。ボールに触った回数が2.5倍も違うのに、それでも割れなかった。八戸は、割らせないことに徹して勝ち切ったということだと思います。

3試合連続で無得点だったチームが、この日は2本のシュートチャンスを決めました。悔しいですが、そういう試合です。

数字で見る、この90分

項目 磐田 八戸
シュート 24 18
枠内シュート 5 5
ボール支配率 67% 33%
パス成功率 83% 61%
コーナーキック 6 2
フリーキック 9 15
ファウル 13 10
警告 2 0

シュート24対18、支配率67%対33%。85分時点でのゴール期待値は、磐田2.82に対して八戸1.24でした。

数字の上では、勝っていておかしくない試合です。

でも、枠内シュートは5対5。24本打って、枠に飛んだのは5本だけでした。

2試合続けて、同じ負け方をしている

ここが、いちばん引っかかっているところです。

第7節 新潟戦 第8節 八戸戦
結果 1-2(●) 1-2(●)
磐田のシュート 15本 24本
相手のシュート 7本 18本
磐田の得点 1 1
相手の得点 2 2

打っている本数はむしろ増えています。それでも、取れる点は1点のまま。

前節のあとに私が書いたのは、「決めるべきところで決めないと、決められてしまう」でした。2試合続けて、同じことを書くことになってしまいました。

ちなみに磐田は、ここまでの全試合で相手をシュート数で上回っています。上回り続けて、3勝1分4敗です。

J2初対戦の相手に。7年前は6-0だった

磐田とヴァンラーレ八戸が公式戦で顔を合わせたのは、これが2度目です。

1度目は2019年8月14日の天皇杯3回戦。同じヤマハスタジアムで、当時J1の磐田がJ3参戦1年目の八戸を6-0で下しています。

それから7年。八戸はJ3を2位で終えてJ2に上がり、ヤマハで磐田から勝点3を持ち帰りました。

これがサッカーなんだよな、と思います。悔しいけれど。

13位、勝点10。次はルヴァンで千葉

これで8試合を終えて3勝1分4敗、勝点10で13位。得点10、失点11です。試合前は9位でしたから、一気に4つ落としました。

八戸も勝点10で14位。得失点差の順で、秋田12位・磐田13位・八戸14位と並んでいます。

次は9月29日(火)19時、ヤマハスタジアムでJリーグYBCルヴァンカップ2回戦、ジェフユナイテッド千葉戦です。リーグ戦の第9節は10月4日(日)15時、アウェイでベガルタ仙台戦。

まずは火曜日。ホームで勝って、空気を変えたい。

この日の記録

項目 内容
大会 2026/27 明治安田J2リーグ 第8節
日時 2026年9月26日(土)17:00 キックオフ
会場 ヤマハスタジアム(磐田)
スコア ジュビロ磐田 1-2 ヴァンラーレ八戸(前半0-1/後半1-1)
得点(磐) 62分 ジョアン・ヴィクトル(アシスト:井上潮音)
得点(八) 9分 音泉翔眞(アシスト:岡健太)/69分 高吉正真
磐田の交代 57分 ユーリ ララ→井上潮音、イアゴ テレス→川合徳孟、太田龍之介→ジョアン・ヴィクトル/70分 佐藤大樹→小原基樹/78分 ダニーロ→為田大貴
入場者数 11,086人
天候 雨/21.6℃/湿度73%
主審 小林拓矢
警告 50分 ユーリ ララ(磐)/89分 藤原健介(磐) 八戸は警告0・退場なし

※得点シーンの記述、スタッツ、交代、審判、入場者数はJ.League公式の試合ページ(テキスト速報・スタッツ・メンバー)を参照しています。

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【グラフトンで観戦】新潟は7本で2点、磐田は15本で1点|新潟 2-1 磐田

アウェイ、デンカビッグスワンスタジアムに乗り込んでのアルビレックス新潟戦。
久しぶりの対戦なので遠征しようと考えていたのですが、断念しました。

シルバーウィークに、ライブが重なった

まず、シルバーウィークです。そこに新潟市内でライブが重なって、宿が高騰。

調べれば調べるほど「これは無理だ」という値段になっていきました。悔しいけれど、今回は見送りです。

ただ、家でひとり画面に向かうのも寂しい。そう思っていたところに、ちょうどいいイベントを見つけました。

かわりに、五反田へ

東京・五反田の英国風パブ「THE GRAFTON」で、この試合の観戦+生解説イベントが行われるというのです。

オーサキ監督イベント看板

オーサキ監督イベント看板

ゲストはオーサキ監督。東京外国語大学サッカー部の監督を務めていて、ジュビロ磐田の試合を毎節、戦術の面から分析している方です。

行ってきました。

オーサキ監督イベント会場の様子

オーサキ監督イベント会場の様子

目の前での解説、とても参考になりましたし、何より面白かったです。

ひとりで見ていたら「なんで今そこ?」で終わっていた場面に、その場で理由がつく。試合の見え方が変わる体験でした。

立ち上がり15分は、完全にジュビロの時間だった

2026年9月19日(土)19時、デンカビッグスワンスタジアム。明治安田J2リーグ第7節です。曇り、気温25.7℃、湿度84%、無風。主審は吉田哲朗さん。

磐田は4-2-3-1。GK牲川歩見、最終ラインは川﨑一輝・山﨑浩介・ダニーロ・松原后。ボランチに小原基樹とユーリ ララ。前に乾貴士、藤原健介、イアゴ・テレスを並べ、1トップにジョアン ヴィクトル。

立ち上がりは、完全に磐田の時間でした。

4分イアゴ・テレス、6分ダニーロのヘディング、8分藤原健介、10分乾貴士、13分ジョアン ヴィクトル。最初の13分で5本です。

オーサキ監督は「最初の17分間」と言っていましたが、体感としてもまさにそのくらい。珍しく、と言っては失礼ですが、セカンドボールも磐田が拾えていました。

J.League公式の戦評も「15分までに5本のシュートを放つ」と書いています。見ていた印象と、記録がぴたりと合っていました。

前半、磐田12本・新潟1本。そして0-1

今になって思えば、この時間帯に先制点を奪えなかったのが、すべてだったのだと思います。

そして30分。新潟のこの日はじめてのシュートが、そのままゴールになりました。

加藤徹也のクロスを磐田がクリア、そのこぼれ球を大西悠介が拾ってワンタッチで送り、マテウス モラエスがダイレクトで左足。0-1です。

前半の数字が、この45分を残酷なくらい正確に表しています。

前半終了時点 磐田 新潟
シュート 12 1
枠内シュート 2 1
ゴール期待値(xG) 1.16 0.06
パス成功率 84% 65%
コーナーキック 4 0
得点 0 1

※ゴール期待値(xG)は、そのシュートがどれくらいの確率でゴールになるかを位置や状況から数値化したもの。1.16対0.06というのは「平均的には磐田が1点は取れていた内容で、新潟はほぼ何も起きていない」という意味になります。

12本打って0点、1本打って1点。数字だけ見ると、何かの冗談みたいです。

ハーフタイムに、3枚替え

後半開始から、秋葉監督は一気に3枚を代えました。

  • 小原基樹 → 川合徳孟
  • ジョアン ヴィクトル → 太田龍之介
  • 松原后 → 吉村瑠晟

甲府戦で決勝ゴールを決めた川合徳孟を入れて、前線も左サイドも入れ替える。「取りに行く」という意思がはっきり見える交代でした。

新潟の後半2本目が、2点目になった

ところが、です。

49分にイウリ カスティーリョのシュートを牲川歩見がセーブ。これが新潟の後半1本目。

そして60分。早川史哉のサイドチェンジから、加藤徹也を経由して白井永地が左からクロス。イウリ カスティーリョがヘディングで合わせて0-2。

新潟の後半2本目のシュートが、そのまま2点目になりました。

この試合の新潟のシュートは、90分を通して7本。そのうち2本がゴールです。

88分、佐藤大樹。磐田でのリーグ戦初ゴール

67分にイアゴ・テレスに代えて佐藤大樹、乾貴士に代えて小池直矢。

そして88分。藤原健介からボールを受けた小池直矢が左サイドからクロスを上げ、佐藤大樹がファーサイドでヘディング。1点を返しました。

佐藤大樹は今年6月にブラウブリッツ秋田から加入したばかり。これが磐田でのリーグ戦初ゴールです。

ただ、時すでに遅し。2-1のまま、試合終了でした。

秋葉監督「たった一度の攻撃で失点してしまった」

試合後の秋葉忠宏監督のコメントが、見ていた私の気持ちとほとんど同じでした。

「率直にもったいないゲームだったと思っています。あれだけの内容を見せながらも勝点1も持ち帰れなかったのは、本当にもったいないですし、痛かったです」

「特に前半にビッグチャンスを生かせず、たった一度の攻撃で失点してしまったのが非常にもったいなかったです。点を取れないのであれば、我慢して取らせないことももっと必要でした」

決めるべきところで決めないと、決められてしまう。そして、決められないなら決められないなりの守り方がある。そういうことなのだと思います。

「ビッグスワンの魔力」

後半についても、監督は正直に話しています。

「後半は自分たちでイライラしてしまい、前半のように冷静にプレーできれば問題なくひっくり返せたと思っています。それなのに、ビッグスワンの魔力みたいなものや空気感、判定も含めて、セルフコントロールができず、慌ててしまいました」

「こういったビッグマッチでの経験や、90分間のメンタルコントロールをまだまだ積む必要があると感じた試合でもありました」

この日の入場者数は20,708人。警告は前半45分にイアゴ・テレス、68分に小池直矢、そして試合終了後に乾貴士。数字にも、その「慌て」は出ていました。

相手の監督は、新潟OBで秋葉監督の後輩

この試合、もうひとつ書いておきたいことがあります。

新潟の船越優蔵監督は、秋葉監督と2002年から2004年まで新潟でチームメイトだった方です。2013〜14年には群馬で、秋葉監督のもとコーチも務めています。

その船越監督が、試合後にこう話していました。

「ゲーム自体は、はっきり言って磐田さんとの差があるなと。内容のところではまだまだ満足できません」

「本当に素晴らしいチームだったと思いますし、次はコテンパンにやられるのかなという恐怖心すら感じています」

「秋葉監督と僕の勝負ではなく、チーム同士の勝負なので。でも、負けたくなかったですし、本当に素晴らしい人間で、素晴らしい指導者です。僕はいつもあの人の背中を追いかけていて、まだまったく追いつけていないですし、追い越そうと頑張っています」

勝った側の監督が、ここまで言う。負けたのは悔しいけれど、この言葉は素直に嬉しかったです。

数字で見る、この90分

項目 磐田 新潟
シュート 15 7
枠内シュート 3 4
ボール支配率 61% 39%
パス本数(成功率) 579(77.4%) 280(61.1%)
コーナーキック 6 0
得点 1 2

コーナーキックは6対0。パスの本数は倍以上。それでも1-2です。

※シュート数には2系統あり、主審記録ベースの公式記録では磐田12本・新潟5本となっています。船越監督も会見で「シュート数こそ5対12で」と話していました。上の表はトラッキングデータによる数値です。

9位、勝点10。次はホームで八戸

これで7試合を終えて3勝1分3敗、勝点10で9位。得失点差はゼロに戻りました。

一方の新潟は5勝0分2敗の勝点15で、今季初の単独首位。ただし得失点差はマイナス1です。船越監督は「この時期の首位は全く意味がない」と言っていました。

対新潟は通算15勝12分7敗。直近5試合は3勝2分と負けていなかったので、久しぶりの対戦で止まった形になります。

次は9月26日(土)17時、ホームのヤマハスタジアムでヴァンラーレ八戸戦です。

12本打って0点だった前半を、ホームでひっくり返してほしい。

ハイライト

J.League公式チャンネルにハイライトが上がっています。

この日の記録

項目 内容
大会 2026/27 明治安田J2リーグ 第7節
日時 2026年9月19日(土)19:00 キックオフ
会場 デンカビッグスワンスタジアム
スコア アルビレックス新潟 2-1 ジュビロ磐田(前半1-0/後半1-1)
得点(新) 30分 マテウス モラエス(アシスト:大西悠介)/60分 イウリ カスティーリョ(アシスト:白井永地)
得点(磐) 88分 佐藤大樹(アシスト:小池直矢)
入場者数 20,708人
天候 曇/25.7℃/湿度84%/無風
主審 吉田哲朗
警告 45分 イアゴ・テレス(磐)/59分 マテウス モラエス(新)/64分 船越優蔵監督(新)/68分 小池直矢(磐)/試合終了後 乾貴士(磐) 退場なし

※監督コメントおよび試合データは、J.League公式の試合ページ(戦評・ライブテキスト・スタッツ)、新潟日報、スポーツナビから引用・参照しています。

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【DAZN観戦】17本打って、枠内3本。雨のヤマハで止まった連勝|磐田 0-1 富山

見ていて、ずっともどかしかったんです。
ボールは持てている。相手陣内まで運べている。それなのに、最後の一本が出てこない。
試合が終わってスタッツを見て、その正体が分かりました。
シュートは、17本打っていたんです。打てていなかったわけじゃなかった。
枠に飛んだのが、3本でした。

雨のヤマハ。風は、東北東から

2026年9月6日、明治安田J2リーグ第5節。ホーム・ヤマハスタジアムにカターレ富山を迎えました。

徳島戦、栃木シティ戦とリーグ2連勝。9月2日のルヴァンカップ・相模原戦も3-0で勝って、公式戦3連勝。チームの調子は間違いなく上向いている——そう思って画面の前に座りました。

ただ、天気が心配でした。
公式記録は雨、気温23.7℃、湿度79%。ヤマハスタジアムは水はけがいいことで知られていますが、この日は雨だけでなく、風もありました。

気になったので、気象庁のアメダス磐田観測所(スタジアムから約2km)の記録を調べてみました。

時刻 雨(1時間) 風速(10分平均) 風向
19:00 6.0mm 6.4 m/s 東北東
19:20 6.5mm 8.1 m/s 東北東
20:00 4.5mm 7.1 m/s 東北東
20:50 3.0mm 7.5 m/s 東北東

正直に書くと、「激しい雨」というほどではありませんでした。1時間3〜6.5mmは、気象庁の分類では「やや強い雨」の手前です。
ただ風は、ずっと7〜8メートル。東北東から吹き続けていました。傘がさしにくいくらいの風です。しかも90分間、向きが変わらない。

ロングボールもクロスも、思ったところに落ちない。そういう夜だったと思います。
入場者数は9,958人。今季ここまでのヤマハの平均が13,031人なので、雨がなければもっと入っていたはずです。それでも1万人近くが来ていたことのほうが、私にはすごいことに思えます。

22分、小川慶治朗

立ち上がりは、悪くありませんでした。
前半2分、藤原健介のクロスにジョアン・ヴィクトルが右足で合わせています。ブロックされましたが、いきなり相手ゴール前まで運べていた。

ところが前半22分でした。
古川真人のパスから、小川慶治朗がペナルティエリア中央で右足。ゴール右下に、決められました。
0-1。
リズムは悪くなかっただけに、これは効きました。見ているこちらのショックも大きかったです。

ただ、そこから磐田は押し返しています。前半30分時点の直近15分のボール支配率は、磐田65%対富山35%。データの上では、ちゃんと反撃していました。
それでも前半のうちには届かず、0-1で折り返します。

17本打って、枠内3本

後半も、同じ感覚が続きました。ボールは持てる。でもゴールの匂いがしない。
私はずっと「シュートが打てていない」と思って見ていました。フラストレーションが溜まっていくのが、自分でも分かるくらいに。

でも、終わってみたら違ったんです。

項目 磐田 富山
シュート 17 13
枠内シュート 3 7

打ってはいたんです。17本も。富山より4本多い。
問題は、そのうち枠に飛んだのが3本しかなかったこと。逆に富山は13本中7本が枠内でした。

つまり「打てなかった」のではなく、「打ったけれど、枠を捉えられなかった」。私がもどかしかったのは、そこだったんだと思います。
もうひとつ、この試合を象徴する数字があります。スポーツナビが掲載しているゴール期待値(xG)です。

※ゴール期待値:そのシュートがどれくらいの確率でゴールになるかを、位置や状況から数値化したもの。合計が2.0なら「平均的には2点入る内容だった」という意味になります。

項目 磐田 富山
ゴール期待値(xG) 2.35 0.84

数字の上では、磐田は2点分以上のチャンスを作っていたことになります。それで0点。富山は0.84の内容で1点。
内容で負けていたわけではない。でも、勝負には負けた。サッカーのいちばん厳しいところが、そのまま出た試合でした。

後半46分には、桑原航太のシュートがゴールの枠を叩いています。あと数センチでした。
※xGはスポーツナビ(データスタジアム)の掲載値です。Jリーグ公式サイトやクラブ公式には掲載がないため、参考値として扱ってください。

オフサイド7回。半歩、早かった

もうひとつ、見ていて気づかなかった数字があります。
磐田のオフサイドが、7回。富山は0回でした。

前半だけで3回、すべてジョアン・ヴィクトルです。後半は吉村瑠晟が1回、太田龍之介が2回、そしてアディショナルタイムにもう1回。
「最後の一本が出てこない」と感じていた場面のいくつかは、実は出ていたんですね。ただ、走り出しが半歩早かった。
裏を返せば、それだけ抜け出そうとしていたということでもあります。7回オフサイドを取られるチームは、7回以上は裏を狙っている。

※Jリーグ公式サイトのスタッツ表では、オフサイド数が磐田0/富山7と表示されています。ただし試合速報を1回ずつ確認したところ、7回すべて磐田の選手に対する判定でした。この記事では速報にもとづいて「磐田7/富山0」としています。

イエロー9枚の90分

この試合、警告が合計9枚出ました。激しい試合だったのは、間違いありません。

時間 チーム 選手
33分 富山 谷本駿介
42分 磐田 藤原健介
45+2分 磐田 吉村瑠晟
45+2分 富山 古川真人
53分 富山 カン ミヌ
60分 磐田 ダニーロ
64分 富山 深澤壯太
69分 富山 キム テウォン
83分 富山 平尾駿輝(GK)

内訳は磐田3枚、富山6枚。意外にも、富山のほうが倍でした。
しかも富山の6枚のうち4枚が、リードしてからの53分以降に集中しています。83分にはGKの平尾駿輝にも出ました。

1点を守り切ろうとする側の必死さが、そのまま枚数になった。そう読むこともできると思います。
退場はありませんでした。

磐田 0-1 富山|スタッツで見ると

項目 磐田 富山
シュート 17 13
枠内シュート 3 7
ボール支配率 54% 46%
パス成功率 79% 76%
コーナーキック 9 5
フリーキック 14 13
オフサイド 7 0
警告 3 6

支配率54対46、CK 9対5、パス成功率でも上回っています。数字だけ並べれば、磐田が押していた試合です。
それでも0-1。

後半20分時点では、枠内シュートが磐田2本に対して富山6本という時間帯もありました。押していても、危なかったのは磐田のほうだった瞬間がある。0-1というスコア以上に、薄氷だったのかもしれません。

富山との相性、実は悪くない

富山は苦手な相手、という印象を持っていました。でも調べてみたら、少し違いました。

日付 対戦 結果
2014/5/18 富山(A) 磐田 1-0 ○
2014/8/17 富山(H) 磐田 3-2 ○
2025/3/9 富山(A) 磐田 1-3 ●
2025/8/23 富山(H) 磐田 2-0 ○
2026/9/6 富山(H) 磐田 0-1 ●

リーグ戦の通算は磐田の3勝2敗。勝ち越しています。

ただし直近3試合では富山の2勝1敗。2025年3月には富山のホームで1-3と敗れています。「相性が悪い」というより「最近やられている」というのが正確なところでした。
そしてこの日、ヤマハスタジアムでは初めて富山に負けました。

連勝は止まった。次は甲府

節 対戦 結果
第1節(H) 秋田 1-1
第2節(国立) 横浜FC 1-3
第3節(H) 徳島 2-1
第4節(A) 栃木シティ 3-1
第5節(H) 富山 0-1

2勝1分2敗、勝点7で11位。得点7、失点7、得失点差0。きれいに五分の位置です。

リーグ2連勝とルヴァン勝利を合わせた公式戦3連勝は、ここで止まりました。

リーグ戦、次節は9月12日(土)19時、アウェイでヴァンフォーレ甲府戦。JITリサイクルインクスタジアムです。
管理人、馳せ参じます!

17本打って3本しか枠に飛ばなかった夜のあとで、次にどれだけ枠を捉えられるか。
内容は悪くなかった。あとは、決めるだけです。

この日の記録

項目 内容
大会 2026/27 明治安田J2リーグ 第5節
日時 2026年9月6日(日)19:03キックオフ
会場 ヤマハスタジアム(磐田)
スコア ジュビロ磐田 0-1 カターレ富山(前半 0-1/後半 0-0)
得点 22分 小川慶治朗(富山/アシスト:古川真人)
入場者数 9,958人
天候 雨 気温23.7℃ 湿度79%
主審 田中玲匡
磐田先発 GK牲川歩見/DFダニーロ・桑原航太・吉村瑠晟/MF金子大毅・小原基樹・ユーリ ララ・乾貴士・イアゴ テレス・藤原健介/FWジョアン ヴィクトル
磐田交代 57分 ジョアン ヴィクトル→太田龍之介/65分 藤原健介→井上潮音/65分 小原基樹→川﨑一輝/73分 イアゴ テレス→野澤零温/73分 金子大毅→渡邉りょう
警告 磐田3枚(藤原42分・吉村45+2分・ダニーロ60分)/富山6枚
順位 磐田 11位(勝点7/2勝1分2敗) 富山 6位(勝点9/3勝2敗)
次戦 9月12日(土)19:00 J2第6節 vs ヴァンフォーレ甲府(アウェイ・JITリサイクルインクスタジアム)

雨の中、1万人近くが最後まで見届けた夜でした。

次は甲府。切り替えていきましょう。

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【天皇杯】届いたLINEは「残業」の二文字…3年連続の初戦敗退|磐田 0-1 宮崎

<h2中継が、ない

この日、私は自宅でお留守番でした。

そして天皇杯の2回戦というのは、テレビ中継もネット配信もない試合が多いんですよね。この磐田×宮崎も、映像で追う手立てがありませんでした。

だからこの日の私にとって、試合はすべて「文字」でした。

ネットの速報を更新しては、スコアが動いていないことを確認する。それと、現地に行っている関ジュビ(関西ジュビリスト)のメンバーから届く速報。この2つだけが、ヤマハとつながる糸でした。

スタメンも、文字で知りました。GKは川島永嗣。前線にはマテウス・ペイショットと、徳島戦で決勝弾を決めた太田龍之介。「おっ」と声が出ました。いける、と思ったんです。

3年連続、ヤマハでの初戦敗退

この結果、どうしても書いておかなければいけないことがあります。

ジュビロ磐田は、3年連続で天皇杯の初戦(2回戦)敗退。しかも3年とも、ヤマハスタジアムでの試合です。

年 結果 入場者数 2024年(第104回) 磐田 1-2 テゲバジャーロ宮崎 3,519人 2025年(第105回) 磐田 1-2 SC相模原 3,569人 2026年(第106回) 磐田 0-1 テゲバジャーロ宮崎(延長) 3,846人

そして今年の相手は、一昨年と同じテゲバジャーロ宮崎。同じ大会の、同じ2回戦で、同じヤマハスタジアムで、2年ぶりに同じ相手にやられた——という構図です。

2024年6月12日のあの試合も、磐田が61分にブルーノ・ジョゼのゴールで先制しながら、77分に阿野真拓、90+4分に井上怜のPKで逆転されての1-2。あのときの記憶が、まだ生々しいところにこれです。

宮崎との通算対戦成績は、これで0勝2敗。2試合とも天皇杯で、2試合ともヤマハでの敗戦になりました。

スタメン|川島永嗣がゴールマウスに立った

この日の磐田は、リーグ戦とは顔ぶれを大きく変えてきました。

GKは川島永嗣。最終ラインに松原后、山﨑浩介、川﨑一輝。中盤は上原力也、為田大貴、井上潮音、角昂志郎。前線はキャプテンマークを巻いたマテウス・ペイショット、野澤零温、そして徳島戦で決勝弾を決めた太田龍之介という並びでした。

対する宮崎は3-4-2-1気味の布陣。GK松山健太、最終ラインに黒木謙吾(キャプテン)、安部崇士、堤奏一郎、田中誠太郎。中盤に家坂葉光、山内陸、坂井駿也、井上怜。前線は松本ケン チザンガと橋本啓吾でした。

この井上怜こそ、2年前のヤマハで90+4分の決勝PKを決めた張本人です。

開始5分の、想定外

試合は思わぬ形で動き始めます。

開始からわずか5分。宮崎のFW松本ケン チザンガが接触プレーで倒れ、脳振盪の疑いによる交代で佐藤遼と交代となりました(JFAの公式記録にも明記されています)。

相手にとっては完全な想定外だったはずです。ところが——この日チーム最多となる5本のシュートを放ったのが、その佐藤遼でした。

サッカーは、こういうことが起こるから怖いです。

決めきれなかった90分

前半、そして後半。磐田はボールを持ちながら、最後の一枚を割ることができませんでした。

秋葉監督は次々と手を打ちます。ハーフタイムに野澤零温を下げて佐藤大樹。68分に為田大貴→増田大空。77分にはマテウス・ペイショット→ジョアン・ヴィクトル、太田龍之介→乾貴士という2枚替え。87分に井上潮音→金子大毅、88分に川﨑一輝→西久保駿介。

乾貴士まで投入して、交代枠を使い切っての総力戦でした。それでもゴールは遠かった。

一方の宮崎も、ハーフタイムに橋本啓吾を下げて土信田悠生、69分に渡邉英祐、84分に阿野真拓と村越凱光を投入と、こちらも次々にカードを切っていきます。

画面の中のスコアは、0-0のまま動きません。

「残業」

そして、現地の仲間からLINEが届きました。

「残業」

二文字だけ。

サポーターの間では、延長戦のことをこう呼んだりします。つまりこの二文字で、90分では決着がつかなかったことを理解したわけです。

正直に言えば、90分ですっきり勝ってほしかった。週末にはリーグ戦の栃木シティ戦が控えています。延長30分は、この時期の身体には確実に効いてきます。

うまく言えないのですが、この「残業」の二文字を見たとき、少なくとも嬉しくはないし絶望でもない、なんとも宙ぶらりんな気持ちになりました。まだ負けていない。でも、勝ってもいない。

あとはもう、待つしかありません。

そして110分

延長後半5分、110分でした。

宮崎の右コーナーキック。100分から入っていた奥村晃司が蹴ったボールを中央で村越凱光がそらし、そこに詰めていたのが土信田悠生。ワンタッチで左足を合わせ、ボールはゴールへ吸い込まれました。

0-1。

ハーフタイムから入った選手が、延長で決める。しかも起点は100分に入ったばかりの選手。宮崎の交代が、ことごとくハマった格好です。

残り時間で磐田も反撃に出て、決定的なシュートがポストを叩く場面もあったといいます。しかし、届きませんでした。

試合結果|磐田 0-1 宮崎

試合結果|磐田 0-1 宮崎

ジュビロ磐田 0–1 テゲバジャーロ宮崎
——この一連を、私は文字で知りました。

結果を知ったときの落胆は、言葉では言い表せません。

スタジアムにいれば、少なくとも自分の目でその瞬間を見届けられます。映像があれば、何が起きたのかを追える。でもこの日は、ただ「0-1」という数字だけが、画面の上にありました。

ゴールの歓声も、スタンドのため息も、私には届きませんでした。それでも、いや、だからこそ、ショックは大きかったです。

スタッツで見ると

項目 磐田 宮崎 シュート 16 21 コーナーキック 8 9 直接フリーキック 22 9 警告 0 1 退場 0 0

シュート数は16対21で下回りました。とくに後半、宮崎に押し込まれた時間帯があったことが数字にも表れています。カテゴリーは同じJ2とはいえ、ホームで、これは正直こたえます。

入場者数は3,846人。晴れ、気温26.7℃、湿度90%という蒸し暑い夜でした(主審は本多文哉さん)。宮崎からも約100人のサポーターが駆けつけていたそうです。

宮崎にとっては、今季初勝利だった

ここは、きちんと書いておきたいところです。

テゲバジャーロ宮崎は、今季クラブ史上初めてJ2に昇格したチームです。2025年のJ3を4位で終え、昇格プレーオフで鹿児島に2-0、FC大阪に4-0と勝ち上がっての昇格でした。

J2に上がってからのリーグ戦は0勝2分1敗。横浜FCに0-1、甲府と1-1、湘南と0-0という戦いぶりで、まだ勝利がありませんでした。

つまりこの試合は、宮崎にとって今季の公式戦初勝利。大熊裕司監督は「難しい試合でしたけれども勝つことができて、非常にうれしく思っています。本当にハードワークを最後まで続けた選手たちに感謝したい」とコメントしています。

決勝点の土信田悠生は「自分は触るだけだったので、折り返してくれた選手に感謝したい」と。CBの安部崇士は「ペイショット選手と太田選手は高さがあって収める技術も高かったですけど、ボックス内では仕事を何もさせなかった」と振り返っています。

相手には相手の物語があって、この日はそれが上回った。悔しいですが、そういう試合でした。

切り替えるしかない。次は栃木シティ戦

正直、しばらく引きずりそうです。

ただ、幸か不幸か、次の試合はすぐにやってきます。

  • 8月29日(土)18:00 J2第4節 栃木シティ vs ジュビロ磐田(CITY FOOTBALL STATION)

 

リーグ戦の磐田は1勝1分1敗の勝点4で12位。徳島戦で今季初勝利を挙げたばかりで、流れを掴みかけていたところでした。

天皇杯が8月に終わってしまった以上、これからはリーグ戦に集中できる、と前を向くしかありません。3年連続の初戦敗退という数字は重たいですが、それを変えられるのは来年の自分たちだけです。

今日は、ゆっくり寝ましょう。

我らがジュビロ、土曜日は栃木で。切り替えていきましょう!

この日の記録

項目 内容 大会 天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会 2回戦 日時 2026年8月26日(水)19:00キックオフ 会場 ヤマハスタジアム(磐田) 結果 ジュビロ磐田 0-1 テゲバジャーロ宮崎(延長) 得点 110分 土信田悠生(宮崎) 入場者数 3,846人 天候 晴、気温26.7℃、湿度90% 主審 本多文哉

 

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