28日にJリーグの理事会があり、今シーズンのJリーグ(J1,J2,J3)、ルヴァンカップ、XEROXスーパーカップに関する対応が決定されました。
2021シーズン 試合実施・大会ルールについて【Jリーグ】
↑詳しくは、こちらをお読みください。
交代枠は5人
昨年、コロナ禍における過密日程への対策ということで世界的に導入された、交代枠を5人に増やす案については、2021シーズンも導入とのこと。
今年は(まだ100%開催と決まった訳ではありませんが)オリンピックによる中断もありますし、試合日程は過密。
それに、新型コロナ等の感染症の拡大で選手への負担が増大しないとも限りませんよね。
・1試合における交代人数は5名以内(交代回数はハーフタイムを除き3回まで)とする
これにより、一気に3人交代などの試合の流れを急激に変える展開が生じるかも知れません。
昨年同様、楽しみです。
通年で飲水タイムあり
昨シーズンは、夏場だけでなく冬場も導入していた飲水タイム、今年も同様とのことです。
・原則、各試合においてWBGT値(湿球黒球温度)※によらず前半1回、後半1回の飲水タイムを設ける
・両チーム合意の場合は飲水タイムを設けないことも可能とする(WBGT値が基準を超えない場合のみ)
・2021年7月末までの実施とし、8月以降についてはその時点の状況に鑑み再検討する
WBGT値というのは、気温、湿度、日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境を取り入れた、暑さに関する指標のことです。
環境省熱中症予防情報サイト 暑さ指数とは?
↑WBGT値の細かな話は、上記ページをご覧ください。
選手の負担軽減や、感染予防の観点による飲水ボトルの共有禁止などを鑑みると、良いことだと思います。
また昨シーズン、飲水タイムで流れが変わるという試合が見られましたので、試合の流れと言う観点でも注目したいところです。
中止試合の”みなし開催”の扱い
そして、新型コロナの影響で試合が中止になる等を想定して、こんなことも決定されました。
2021シーズン 公式試合の中止に関する対応について【Jリーグ】
昨シーズン、試合の直前で選手やスタッフなどの関係者に感染者が発見されたり、濃厚接触者とわかるなどした際に、試合の延期がなされました。
同様の事象は、恐らく今シーズンも発生する可能性が高いことでしょう。
基本的には代替日にて開催という方向となりますが、中止となった試合の代替開催日やスタジアムが確保できない場合は”みなし開催”とすることとなりました。
- 双方のチームの責めに帰すべき事由によらず、不可抗力による中止(荒天など)
- 0-0の引き分け
- 一方のチームの責に帰すべき事由による中止
- 帰責性あるチームが0-3で敗戦
- 双方のチームの責に帰すべき事由による中止
- 双方のチームが0-3で敗戦
※エントリー下限人数:トップチーム登録、第2種トップ可および特別指定選手合計13名以上(ゴールキーパーを必ず1名含む)をエントリーしなければならない
要は13名はエントリーしなさいね、できなかったら延期して代替日開催、それも無理だったら0-3で敗戦の記録になりますよ、ということです。
こればかりは新型コロナウィルス感染症を取り巻く環境次第なので、なんともわかりません。
コロナが収束して、延期や中止、みなし開催の扱いなどが議論されない世の中になってくれることを祈るしかありません。
脳震盪による交代の試行
また、国際サッカー評議会(IFAB)より通達のあった「脳振盪による交代(再出場なし)の追加における試行」について公式試合すべて及びプレシーズンマッチにおいて導入することが決定されました。
Jリーグ公式試合等における脳振盪による交代の試行について【Jリーグ】
<原則>
・1試合において、各チーム最大1人の「脳振盪による交代」を使うことができる
・「脳振盪による交代」は、その前に何人の交代が行われているにかかわらず、行うことができる
・氏名を届け出る交代要員の数が、交代の最大数と同じである競技会においては、既に交代で退いた競技者であっても「脳振盪による交代」に基づき、交代で競技者になることができる。
<交代の回数>
・「脳振盪による交代」は、「通常の」交代の回数の制限とは別に取り扱われる。
・チームが「脳振盪による交代」を「通常の」交代に合わせて行った場合、1回の「通常の」交代としてカウントされる
一旦、交代した選手でも、この「脳振盪による交代」が適用された際は再び出場することができる、という日本語となります。
でも現実問題の適用を想定すると、選手の安全が最優先されるべきであって、例え脳震盪で一旦、フィールドから出た選手に「私、出られます!」と直談判されても、『とりあえず今日は休むべし』の判断になるのが通常ではないでしょうか。
これはJリーグだけでなくてユースリーグやU-14でも適用されるようなので、どのような運用となるのか、要注目です。
さて、どうなりますことやら???
5人交代枠や飲水タイムの継続は、選手にとって良いことですし、観戦する側の楽しみも増えるように思います。
“みなし開催”に関しては、このような事象が発生しないことを祈るばかり。
脳震盪による交代も、選手の安全第一で運用していただきたいですね。
いずれにしても、結局のところ、新型コロナを取り巻く環境次第であり、まだシーズンに関して不確定要素が多いと感じます。
11都道府県の緊急事態宣言は、とりあえずは2月7日まで。
解除論も延長論も聞かれまして、まだどうなるかは、わかりませんよね。
万が一にも緊急事態宣言が2月末まで延長となったら、Jリーグの開幕事態が延期の可能性もありますし、開幕できても無観客でしょうね。
新型コロナが無事に収束するよう、祈っています。