行って参りました、栃木。
正直に言うと、ちょっと遠いです。関西からだと、なかなかの距離。それでも行くことにしたのは——行かないで後悔したくなかったから。それだけです。
結果は栃木シティ 1-3 ジュビロ磐田。
やった~! 遠征した甲斐がありました。
……ただ、手放しで喜べる内容だったかというと、そこはまた別の話でして。
鈍行で3時間、両毛線に揺られて
我が家の最寄りは新川崎。そしてCITY FOOTBALL STATIONの最寄り駅は、両毛線の岩舟です。
今回は「のんびりホリデーSuicaパス」を使って、鈍行だけで向かうことにしました。新川崎から岩舟まで、実に3時間以上。小山駅で両毛線に乗り換えます。
ちなみに岩舟駅はフリーエリア内なので、今回の行程は往復すべてこの1枚でまかなえました。大人2,850円。CFSへの遠征を考えている首都圏在住のジュビロサポの方は、覚えておくと便利かもしれません。
【おトクなきっぷ】「のんびりホリデーSuicaパス」を使って甲府遠征してみました
↑切符に関して、こちらの記事もお読みいただければ幸いです。
小山駅で乗り換え。ここから両毛線で岩舟へ
オレンジと緑の帯をまとった車両。行先表示には「両毛線」の文字。
この電車を見た瞬間、「遠くまで来たなあ」という実感が、じわりと湧いてきました。新幹線でびゅんと行ってしまうのとは、やっぱり違うんですよね。車窓を眺めながら、だんだんとアウェイの空気に入っていく感じ。これはこれで、遠征の醍醐味だと思います。
心配していた雨は、思ったほどでもなく
この日いちばん気がかりだったのは、天気でした。
予報では雨。アウェイ遠征で雨となると、気持ちの重さが違います。ところが実際に着いてみると、思ったほど強くない。ぱらぱらと降る程度で、後半には止んでいました。
気温20.7℃。8月末とは思えない涼しさで、むしろ観戦しやすいくらいでした。
CITY FOOTBALL STATIONは、栃木シティの新しいホーム。今季からJ2に上がってきたクラブの、きれいで見やすいスタジアムでした。遠かったけれど、来てよかったと思える場所です。
キックオフ前のCITY FOOTBALL STATION。まだ小雨が残っていました
バックスタンドから|声が、聞こえる
この日はバックスタンドからの観戦でした。
これが、とても良かった。フィールドが近いんです。
どのくらい近いかというと、選手の声も、審判の声も、しっかり聞こえてくるくらい。コーチングの声、要求の声、笛の前後のやりとり。テレビ中継では絶対に届かないものが、ここにはありました。
生観戦の良さって、結局こういうところなんだと思います。
コイントスの「異変」
そして、キックオフ前に小さな出来事がありました。
コイントスのあと、いつもと攻撃する陣地が逆になったんです。
サッカーではよくあることですし、そのときは「へえ」くらいの感覚でした。ただ——今にして思えば、あれは「今日は何かが起きるぞ」という予兆だったのかもしれません。
そして本当に、何かが起きるまでに2分もかかりませんでした。
開始2分。そして5分。
前半2分。
ゴールを決めたのはイアゴ・テレス。徳島戦で加入後初ゴールを決めたばかりのブラジル人が、いきなりネットを揺らしました。
スタンドは沸きました。沸いたのですが——正直、私の心境は半々でした。
「今日は行ける」と「まだ、わからない」。
だってこれまでのジュビロは、先制してもすぐ追いつかれる展開が何度もありましたから。開幕の秋田戦だって、開始18秒の先制点を守り切れずに1-1。徳島戦も、先に取って43分に追いつかれています。
喜びきれない自分がいました。
ところが、前半5分。
またイアゴ・テレス。この日2点目、5分で2-0です。
さすがに「いつもとは違う」と思いました。思いましたが、それでもまだ落ち着けなかった。2-0のあとの1点がどちらに入るかで、試合の流れは大きく変わりますから。ここで返されたら、逆に苦しくなる。
サポーターというのは、勝手なものです(笑)
43分、3点目
前半43分。
今度はジョアン・ヴィクトル。3-0。
ここでようやく、スタンドの空気が変わりました。「さすがに今日は行けそう」——そんな、ふっと肩の力が抜けるような空気感です。
3点リードでハーフタイム。
御の字です。ハーフタイムのアウェイ側スタンドは、明るかった。
しっかり修正してきた栃木シティ
しかし、後半は違いました。
栃木シティが、明らかに修正してきたんです。
後半12分(57分)、セットプレーの流れからキャプテンの奥井諒に決められて1-3。
「あぁ、やっぱり」。
スタンドにも、そういう空気が流れました。3-0からの1失点は、点差以上に嫌なものです。ここからもう1点入れば、本当に分からなくなる。
秋葉監督は後半17分、イアゴ・テレスとジョアン・ヴィクトルを同時に下げて太田龍之介と角昂志郎を投入。その後も小池直矢、加藤大育、川﨑一輝と、5人の交代枠を使い切って試合を締めにいきました。
そして、逃げ切り。
今節も「やったー!」と「ヤレヤレ」が、両方ありました。
ナイターのCFS。バックスタンドからはフィールドがこの近さ
栃木C 1-3 磐田|スタッツで見ると
| 項目 | 栃木C | 磐田 |
| シュート | 12 | 14 |
| 枠内シュート | 2 | 5 |
| 支配率 | 62% | 38% |
| コーナーキック | 3 | 7 |
| 警告 | 3 | 0 |
見ていただきたいのは支配率です。
栃木シティ62%に対して、磐田は38%。3点を取って勝ったチームのほうが、ボールを持てていなかったということです。
現地で観ていた実感とも、ぴったり重なります。後半のジュビロは、ボールを持てていませんでした。そして——正直に書きますが、後半はほとんどゴールの臭いがしませんでした。
一方で、枠内シュートは磐田5本、栃木シティ2本。少ないチャンスをきっちり決め切った、とも言えます。
入場者数は3,566人。曇り時々雨、気温20.7℃、湿度90%でした(主審は田邉裕樹さん)。
試合後の選手は、笑顔ではなかった
試合終了後、選手たちが挨拶に来てくれました。
勝ったのだから、さぞ晴れやかな顔をしているだろう——そう思って見ていたのですが。
試合終了後、アウェイスタンドへ挨拶に来た選手たち
違いました。疲労困憊、という表情だったんです。
もちろん勝った安堵はあったと思います。でも、あの表情は「やりきった」というより「耐えきった」に近いものでした。
それだけ、特に後半は厳しい戦いだったということなのでしょう。スコアは3-1でも、ピッチの上で起きていたことは、数字ほど楽な試合ではなかった。選手の表情が、それを物語っていました。
だからこその、教訓
この試合、振り返るとはっきりしています。
勝因は、ジュビロが流れを掴んでいた立ち上がりの時間帯に、しっかり2点を取れたこと。これに尽きます。
もしあの2分と5分を決めきれていなかったら。もし1点止まりだったら。後半のあの展開で、結果はどうなっていたか分かりません。押し込まれた45分を、リードの貯金なしで戦うことになっていたわけですから。
サッカーには、流れというものがあります。押している時間帯は、必ず終わります。
だから——
ゴールは、奪える時間帯に奪っておくべし!
今日いちばんの教訓は、これでした。
後半の内容には反省点が多い試合です。それでもアウェイで勝点3。天皇杯で宮崎に敗れた悔しさから中2日で、しっかり結果を出したことは評価したいと思います。
これで磐田は2勝1分1敗の勝点7で7位。上位が見えてくる位置まで戻ってきました。
次はホーム、ヤマハスタジアムです。
我らがジュビロ、この勢いのままヤマハで連勝といきましょう!
この日の記録
| 項目 | 内容 |
| 大会 | 2026/27 明治安田J2リーグ 第4節 |
| 日時 | 2026年8月29日(土)18:00キックオフ |
| 会場 | CITY FOOTBALL STATION |
| 結果 | 栃木シティ 1-3 ジュビロ磐田 |
| 得点 | 2分 イアゴ・テレス(磐田)/5分 イアゴ・テレス(磐田)/43分 ジョアン・ヴィクトル(磐田)/57分 奥井諒(栃木C) |
| 入場者数 | 3,566人 |
| 天候 | 曇り時々雨、気温20.7℃、湿度90% |
| 主審 | 田邉裕樹 |



