今日は、文字だけでした。
DAZNもCSもない。テキスト速報だけの夜
2026年9月29日(火)19時、ヤマハスタジアム(磐田)。Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦、ジェフユナイテッド千葉戦です。
ところがこの試合、DAZNでの中継がありません。CSも生放送はなし(フジテレビNEXTとスカパー!は録画)。つまり、リアルタイムで追う手段はネットのテキスト速報だけという日でした。
J.League公式の試合速報を開いて、更新ボタンを押しては閉じ、また押す。そんな90分です。
そして、その文字だけの画面に、思っていたよりずっと良いものが流れてきました。
先発11人のうち、10人が入れ替わっていた
メンバーが発表された時点で、まず驚きました。
3日前のリーグ第8節・ヴァンラーレ八戸戦(クリア43本の壁。25本打って、1点|磐田 1-2 八戸)の先発から、10人が入れ替わっていたんです。継続はユーリ ララただひとり。
布陣は4-2-3-1。GK三浦龍輝、最終ラインは松原后・西久保駿介、中盤に金子大毅、為田大貴、小原基樹、ユーリ ララ、井上潮音、川合徳孟。前にマテウス ペイショットとジョアン・ヴィクトル。
八戸戦でベンチ入りしていた選手が7人、ベンチ外だった選手が3人(三浦龍輝、西久保駿介、マテウス ペイショット)。
リーグ戦で出番のない選手にとって、これ以上ないアピールの場です。
試合前、マテウス ペイショットはこう言っていました。
「あまり試合に絡めていない選手がアピールできるチャンスなので、個人的にも大きな試合だと思っている」
秋葉忠宏監督も、こう話していたそうです。
「もう一度、競争力が高まる、浮上のきっかけにしたい」
「勝つ姿をしっかりと見せなければいけない」
6分、西久保駿介。古巣からの1点目
入りが良かった。
6分、小原基樹のシュートが千葉のディフェンスにブロックされます。その後、左サイドから小原が入れ直したクロスに、西久保駿介がヘディング。ゴール右下へ。
1-0。
この西久保駿介、今季のリーグ戦は出場0試合です。ルヴァンカップ1回戦(相模原戦)もベンチ入りのみで出場なし。つまり今季、トップチームの公式戦に出たのはこの日が初めてでした。
しかも相手は古巣。2022年と2023年、彼はジェフユナイテッド千葉に在籍していました。
初出場の日に、古巣から。できすぎです。
23分、マテウス ペイショット。小原基樹の2本目
23分、また小原基樹でした。
右サイドからのクロスに、マテウス ペイショットがヘディング。ゴール右下。
2-0。
マテウス ペイショットも、今季リーグ戦は出場0試合。理由は実力ではなく、外国籍枠です。190cm・94kgのブラジル人ストライカーが、枠の関係でリーグ戦に出られない。
前述の「アピールできるチャンス」という言葉どおりの、有言実行でした。
そして小原基樹。この時点で2アシストです。この日のチャンスクリエイトも4回で、両チーム通じてトップタイでした。
40分、ジョアン・ヴィクトルのPKが止められた
37分、ジョアン・ヴィクトルが鳥海晃司に倒されてPKを獲得します。鳥海には警告。
キッカーはジョアン・ヴィクトル。3日前の八戸戦で、あのオーバーヘッドを決めた本人です。
しかし右足のシュートはゴール下に向かい、GKホセ スアレスにセーブされました。
……磐田、2試合連続でPKを外しています。八戸戦は太田龍之介、この日はジョアン・ヴィクトル。ここは、そろそろ気になるところです。
42分、押し返される
そして前半終了間際の42分。
石尾陸登のシュートを三浦龍輝がセーブしたものの、そのこぼれ球を杉山直宏に押し込まれました。
2-1。悪い時間帯での失点です。
後半開始19秒。追いつかれた
そして後半、いきなりでした。
キックオフから19秒。石川大地のスルーパスから津久井匠海が折り返し、為田大貴がクリアしたこぼれ球を、走り込んだ石川大地が右足で。
2-2。
テキスト速報の画面を更新したら、もう同点になっていました。文字だけで追っていると、こういうときの「え?」が大きい。
リーグ戦の2連敗が頭をよぎりました。
66分、ペイショットがこの日2点目
しかし、この日のチームは違いました。
66分、右サイドから西久保駿介のクロス。これにマテウス ペイショットがヘディングで合わせて、ゴール下へ。
3-2。
西久保はこれで1ゴール1アシスト。ペイショットは2ゴール。リーグ戦に一度も出ていないふたりが、勝ち越し点を作りました。
67分、千葉のGKが退場
そしてその直後の67分、千葉のGKホセ スアレスに赤いカードが出ます。一発退場。
千葉は控えGKの鈴木椋大を入れるために田口泰士を下げ、10人での戦いになりました。
(退場の理由は公式の記録に記載がなく、テキスト速報だけでは分かりませんでした。ここは映像を見た方に教えていただきたいところです。)
85分、小池直矢。法政大の学生が、Jリーグ初ゴール
そして85分。
左サイドから吉村瑠晟のクロス。太田龍之介のヘディングはGK鈴木椋大にセーブされましたが、そのこぼれ球に反応した小池直矢が右足で、ゴール左上へ。
4-2。
この小池直矢、法政大学に在学中の選手です。2027年1月の加入が内定していて、今季はリーグ戦に3試合(すべて途中出場)。
そして、これがJリーグ初ゴールでした。
84分に投入されて、1分後に決める。しびれます。
数字で見る、この90分
| 項目 | 磐田 | 千葉 |
|---|---|---|
| シュート | 13 | 12 |
| 枠内シュート | 6 | 6 |
| ボール支配率 | 47% | 53% |
| パス成功率 | 77% | 79% |
| コーナーキック | 4 | 5 |
| フリーキック | 9 | 18 |
| ファウル | 15 | 7 |
| 警告/退場 | 2/0 | 2/1 |
見ていて感じたとおり、内容はほぼ互角でした。シュート13対12、枠内は6対6。
いや、それどころかボールを持っていたのは千葉のほうです。支配率47%対53%、パス数も378対458で下回っています。
支配率67%で1点、支配率47%で4点
ここが、この試合のいちばん面白いところだと思いました。
| 9/26 八戸戦(J2) | 9/29 千葉戦(ルヴァン) | |
|---|---|---|
| 結果 | 1-2(●) | 4-2(○) |
| ボール支配率 | 67% | 47% |
| シュート | 25本 | 13本 |
| 枠内シュート | 4本 | 6本 |
| 得点 | 1 | 4 |
3日前は、ボールを67%持って、25本打って、1点。
この日は、ボールを47%しか持てず、13本しか打たずに、4点。
持てば勝てるわけじゃない、というのが数字にそのまま出ています。枠内シュートは4本から6本に増えているのも見逃せません。
3日前、乾貴士が言っていたこと
八戸戦のあと、乾貴士がこう話していました。
「一個のパス、一個のトラップ、もちろんシュートもそうです。全ての質を上げないと、結局勝てないです」
「もちろん秋葉さんになって変わった部分もあったと思いますけど、それは変わったようで、変われていないと思うので。やるのは結局、選手です」
その3日後に、リーグ戦で出番のない選手たちが4点を取りました。
「やるのは結局、選手です」。それを、いちばん出番の少ない選手たちが証明した夜だったのかもしれません。
実はこの流れ、前例があります。ルヴァンカップ1回戦(9月2日、アウェイで相模原に0-3)で得点した山﨑浩介はその後リーグ戦の主力になり、同じく先発した佐藤大樹も新潟戦で今季初ゴールを決めて八戸戦で先発に戻っています。
ルヴァンで結果を出した選手が、リーグで使われる。このチームには、その道がちゃんと通っています。
次は日曜、アウェイで首位・仙台
これでルヴァンカップは1回戦・2回戦と連勝。3回戦は10月14日(水)、川崎フロンターレ戦です。またJ1が相手。
そしてリーグ戦は、10月4日(日)15時、ユアテックスタジアム仙台でベガルタ仙台戦。相手はJ2首位です。
磐田はここまで8試合で3勝1分4敗、勝点10の13位。2連敗中。
正直、相手としては最高に難しい。でも、この日ピッチに立った選手たちを見たあとだと、少し違う気持ちで日曜を待てます。
この勢いを、リーグに。
この日の記録
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦 |
| 日時 | 2026年9月29日(火)19:00 キックオフ |
| 会場 | ヤマハスタジアム(磐田) |
| スコア | ジュビロ磐田 4-2 ジェフユナイテッド千葉(前半2-1/後半2-1) |
| 得点(磐) | 6分 西久保駿介(アシスト:小原基樹)/23分 マテウス ペイショット(アシスト:小原基樹)/66分 マテウス ペイショット(アシスト:西久保駿介)/85分 小池直矢 |
| 得点(千) | 42分 杉山直宏/46分 石川大地 |
| 磐田の交代 | 65分 為田大貴→吉村瑠晟、ジョアン・ヴィクトル→太田龍之介/76分 井上潮音→ダニーロ/84分 マテウス ペイショット→小池直矢、西久保駿介→川﨑一輝 |
| 入場者数 | 2,892人 |
| 天候 | 雨/21.6℃/湿度82% |
| 主審 | 御厨貴文 |
| 警告 | 37分 鳥海晃司(千)/67分 吉村瑠晟(磐)/90+1分 エリソン(千)/90+1分 松原后(磐) |
| 退場 | 67分 ホセ スアレス(千) |
※得点シーンの記述、メンバー、交代、審判、入場者数はJ.League公式の試合ページ(テキスト速報・スタッツ・メンバー)を参照しています。閲覧は2026年9月29日23時時点です。
※シュート数は、J.League公式(Opta)が磐田13本・千葉12本、ジュビロ磐田公式の記録が磐田11本・千葉12本と異なっています。上の表はJ.League公式の数値です。
※マテウス ペイショット選手と秋葉忠宏監督の試合前コメントは、J.League公式の試合ページ「見どころ」から引用しています。乾貴士選手のコメントは、9月26日のヴァンラーレ八戸戦後にジュビロ磐田公式サイトに掲載されたものです。
※両チームの試合後コメントは、本稿公開時点では未掲載です。掲載され次第、追記します。
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