2021年春ドラマ-ドラゴン桜一覧

ドラゴン桜(2021) 10話(最終回) 感想|池井戸演出は池井戸作品でやっておくんなまし。

 

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今朝のTwitterでうっかり記事を見かけちゃったんですよねぇ…ビッグゲストの件。

いかん!ネタバレだ!と思ってささっと他のページに飛ばしましたが、

もう目にしてしまっているので…

山P(声のみだけど)やガッキーが出演される事を知らない状態で見たかったな。

まぁ、普通だったら喜ばしい気持ちのまま終わるんですけど、

本作の場合は内容が内容なので、

このためにわざわざ呼ばれたのかと思うと…気の毒でしかなかったです(苦笑)

逆に、前作からの出演者は誰も出てこなかった方が身のためだったんじゃないですかね?

矢島(山下智久)が助け人としてどうやって動いてきたのかは後出しじゃんけんで描かれたものの、

結局香坂(新垣結衣)が何を手助けしたのかは分からずじまいでしたし。

ただ視聴率稼ぎのために出したかっただけでは?という気がしてなりません。

 

で、内容の方は…一言で言うなら「茶番桜」でしたね。

まず茶番だと思ったのは、最後になっても陰湿な嫌がらせをする受験生が出てきた事。

嫉妬の感情をむき出しにするようなやつが一次試験通る世界ってあり得るんですかねぇ。

健太(細田佳央太)の事を監督に報告しても、席替えの対処もしてくれないし、

再度やったのにもかかわらず強制退場もなし。甘過ぎますって(笑)

岩井(西垣匠)と小橋(西山潤)がヤンキーらしく助けてくれたのは安心しましたが、

藤井(鈴鹿央士)の手を負傷させている訳で。

警察に補導されるくらいの罰を受けてもらいたいと感じるのは私だけでしょうか。

あの2人も…スクポリ案件でしょ。

 

売却桜もせめて先に解決してくれたなら、まだ最終回もマシに映ったかもしれません。

いっその事、ナレーションでサクッと済ませても良かった。

でも…福澤演出なので、それにたっぷり時間使うんだろうなぁ…というのは分かってましたよ。

飛沫飛ばしまくり。机バンバン叩きまくり。急に怒りの沸点が低くなる役員たち。

ずっと見せられる無駄に長いテーブル。

半沢直樹」を真似た演技指導や展開で尺を割いたお陰で、話が終わる頃には

「合格出来て良かったね〜!」「ああ…こっちは悔しかったねぇ…」っていう

東大専科の面々に向ける興奮やら熱い感情やらは完全に冷めてしまいました。

米山(佐野勇斗)と坂本(林遣都)がいつの間にか手を組んで寝返っていた件も雑。

つい最近まで一切出番はなく、

最終回になって「実はこうでしたー!」なんてやられても…って話ですし。

簡単に種明かしされるくらいだったら、最初っから復讐を匂わせる描写はいらなかったですよね。

 

無理に池井戸要素を入れて、悪役を大げさに仕立てて

逆転劇でスカッとさせるのが福澤さんの狙いだったようですが、

一部のスタッフはその作風が本作の持ち味と合わない事を察して

現場で衝突する日々が続いていたのか、

結果的には池井戸パートも勉強パートもお互いに納得のいく所まで手を掛けられず、

中途半端で終わってしまったような気がします。

思えば、バドミントン部のコーチは資格が剥奪されないままだったし、

数々のモンペは桜木(阿部寛)の発言だけで改心したし、

前回の売却賛成派の先生のくだりはなかった事になっているし、

天野(加藤清史郎)の方も知らないうちに親や弟と和解出来ていて…

おまけに、肝心の受験までのカウントダウンは

残り3話くらいはダイジェスト版のように淡々と済ませただけ。

無駄な要素が多過ぎたために、最後は爪が甘くなるエピソードばかりでした。

 

視聴者が味わいたいのは、受験とは関係のない"学校全体"で繰り広げられる問題に

対処していく主人公たちの熱さではなく、

東大専科の面々が勉強に打ち込んで成長していき、

やがてそれが実績という形になって現れる感動ではないかと思うのです。

本来は生徒がメインの話なはず。

せっかくの原作・続編が勿体ないとしか言いようがありません。

 

最後に、少し厳しい言い方になりますが、

池井戸作品に関わっているスタッフの方はもう全く別作品の続編制作に

関わらないで欲しいですし、来年いっぱいまで休んでいただきたいです。

こんなに物語が破綻していた作品でも、視聴率は13〜15%で

通常の日曜劇場枠よりも高めの数字をキープしていた事を知って、ガッカリしました。

好評だったらまた味を占めて同じ手法をやりかねない訳で、

年月が立たないうちに新しい池井戸作品(+"かぶれ")のドラマが

出てくるかもしれないと思うと、今から萎えてきます…

いつまで続くんだろうな、無駄に熱演させて怒鳴って

コッテコテな画作りにした勧善懲悪モノ…(滝汗)

 

 

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ドラゴン桜(2021) 9話 感想|売却賛成派の教師の気持ちがよう分からん。

 

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ヤンキー2人組の岩井(西垣匠)と小橋(西山潤)は坊主にされてから半年以上経っているけど、

髪が伸びては剃り直しているんだろうか…っていうふとした疑問は置いといて(笑)

本作のマスコットはもちろんその2人なんだけれども、

同じくらい、健太(細田佳央太)にも癒されているんですよねぇ。

進学校の生徒達にバカにされても言い返さない藤井(鈴鹿央士)の変化を

後ろでこっそり見届けてからの、

休憩時間にバナナを差し入れて励ましにいく彼の優しさに泣ける。

昆虫好きで、観察するのが好きな彼だからこそ活きるシーン。

そして藤井も、東大専科のメンバーに憧れられたり、尊敬されたりで

なんやかんや愛されキャラに。

少し前だったら「ありがとう」の言葉も言えなかっただろうし、

頭を下げるなんて信じられなかっただろうし。

回を重ねるごとに驚くほど丸くなっていく成長過程も、ある意味本作の見所の1つとも言えますね。

 

…って、今回の感想はこんな感じでずっと書いていきたかったのに、

後半以降に売却桜を盛り込んでくるもんだから、

放送終了後はどうしてもそのパートの余韻が残ってしまうのがなぁ。

せめて前半で一気に解決してくれた方がマシでした。

前から書いていますがそもそも興味がないし、

米山(佐野勇斗)の逆恨みなんて知らんこっちゃないし、

1つの舞台で描いている事は「学園スポ根モノ」と「復讐モノ」で相容れない題材なので、

違う話に切り替わった途端、本作が何を目指しているのか不明瞭になってしまうのが

本当に残念でなりません。

 

藤井が文転してから勉強に食らいついていく様子とか、

瀬戸(高橋海人)がこの時何を考えていたのかとか、そういう部分を知りたいのに、

余計な話のせいでカットされるのか…と思うとモヤる。

この手の作品の醍醐味って、若者ならではの繊細な感情にも触れて

初めて成り立つ気がするんですけど違うんでしょうか。

本作の場合は、視聴者を惹きつけやすいエピソードを羅列させただけ。

セミファイナルなのにもかかわらず「いよいよか〜!」っていう盛り上がりが感じられないのは、

やっぱりそこが原因な気がしています。

いや、勉強をしているかしていないかって言われたら

確かにしてはいるんですけど、特別講師による授業を受けたり

桜木式メソッドを聞いたりする事が全てではないんですよね。

 

高原(及川光博)の裏切りの件も、まぁそうだろうな…と思っていたので、特に驚きはなく。

売却桜にイマイチ興味が持てないのは、リゾート施設開発計画に対する

現実味のなさも原因の1つなのかもしれません。

このご時世で繁盛するか?っていうのもありますが…

大体、子供と学校を守る立場の教師達がなぜ賛成の考えに至ったのかがよく分からなくて。

リゾートで働く事に賛成なのか、それとも退職金を倍出されたのか…

どちらにせよ、教え子の母校を壊そうとする教師は教師失格だと思います(苦笑)

 

 

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ドラゴン桜(2021) 8話 感想|ヤンキー坊主2人、東大専科に今更加入。

 

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へぇ…ヤンキー坊主2人組も東大専科に加入させるんですね。

個人的には、加入すると匂わせて最後までしないパターンだと思ってました。

彼らが目指すのは東大ではなかったし。

自分達で勉強するモチベーションを高め合っている様子だったから、

東大専科の手助けはなくても良さそうだったし。

東大専科の面々が合格している裏で、実はコツコツ勉強していたお陰で

MARCHに受かってました!なんていうスピンオフ(?)的な展開で

2人の成長や喜びをこっそり描くのもアリかもなぁ…と想像していたので、

やった!というより、意外な感情の方が近いです。

でも、それにしては…今更過ぎない?

「夏を制するものは受験を制す」の夏休みが終わってから誘うって(笑)

早慶よりも東大の方が可能性が高いのを彼らが知らなかったとは言え、

桜木(阿部寛)も2人を子分のように可愛がっていた事だし、

もっと早く言ってみても良かったのにねぇ。

なんか、ちょっと損したみたいで可哀想。

いや…脚本側からしたら、2人が人気で東大加入させろとばっかり視聴者に言われてきたから、

元々予定のなかった加入のくだりを急遽付け加えたとも考えられるのかな?

 

楓(平手友梨奈)の方は、再び家庭問題の話が描かれると知って、

またモンペになるのかな…また暴力シーンを見る事となるのかな…と不安でしたが、

今回の解決方法には腑に落ちました。

悪役をこれでもかと悪役に仕立て上げる割にあっさり改心するのが

ずっと引っかかっていたので、桜木達は介入せずただ遠くから見守り、

楓の説得を受けて何も反論出来なくなった父は黙ってその場を去る…という流れに

落とし込んだのは、割とリアルだったと思います。

まぁ…その分、家に帰ってきてからが本番かもしれませんが(汗)

少なからず、娘の熱意は受け取る事が出来たと信じたいです。

 

で、今回を見ていて気づいたのは…

8話という段階で、まだ夏休みにも入っていなかったんですねぇ。

良く言えば、短い期間をじっくり描いてくれた…とも言えるんでしょうけど、

その割には、生徒達が勉強して伸びていく様子はイマイチ実感出来ていないんですよね。

全10話の構成の内、受験とは関係ない所でいろいろ話を膨らませ過ぎたのが原因でしょう。

視聴者が視聴継続するかリタイアするかの重要な判断材料となる1話で描いたのは

ヤンキー撃退桜ですし、2話はバドミントン桜。

バドミントン桜に関しては今回でも描かれているので、

親を説得させる展開まで2話でやってしまえば…と思ってしまいました。

他には、藤井(鈴鹿央士)にぎゃふんと言わせる事が主な目的となる話も2回分ありましたし、

サイドエピソードで言えば、上層部の陰謀論と、元教え子の復讐、

学園売却ととにかく盛りだくさん。

天野(加藤清史郎)の家庭問題には踏み込まずに

瀬戸(高橋海人)と楓の話が多めに取り扱われているとなると、大人の事情も漂ってくるし…

うーん…あまりにもバランスが悪過ぎる(汗)

これらの内容が原作由来なのか、メインの監督の指示で

オリジナル要素を付け足すようにしたのかは分かりませんが(私は後者だとは思ってる)、

次回と最終回が拡大放送になる分、

もうちょっと東大専科の描写を重点的にやって欲しいです。

…が、どうかなぁ。予告で「東大受験&買収編」ってテロップ出ちゃってるからなぁ…

あんまり期待しないで見る事にしましょうか。

 

そういえば、楓が病院に搬送されるシーンで

この枠の次回作「TOKYO MER」のロゴが載った搬送車が映ってましたね。

こういった小さなサプライズ演出は好きです。

初回放送日は7/4で、間を挟まず始まるとの事。

やっぱりオリンピックを控えているからか、みんなスタートが早いんですねぇ。

 

 

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ドラゴン桜(2021) 7話 感想|学園売却の話も…いらんなぁ(笑)

 

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今回はそれぞれのキャラの個性が活かされていて、面白かったですね。

坊主頭のヤンキー2人は、生徒達のカウンセリングまでやってくれて

もはや天使に見えますし(笑)

早瀬(南沙良)を最初に励ましにやって来るのが

言葉が率直で単純な健太(細田佳央太)って所が、心を和らげてくれるようで良いです。

そして、唯一運動部所属だった楓(平手友梨奈)が常日頃心がけていたコンディションの維持が

受験で活きてくるんだ…そのための彼女か…という新たな発見もありました。

 

桜木(阿部寛)の、励まされて元気になった早瀬がラーメンをもりもり食べ始めると、

安堵の気持ちなのか微笑みを浮かべながら横で一緒に食べる優しさにも、

藤井(鈴鹿央士)と天野(加藤清史郎)の和解を後ろから見守る姿にも…

ちょっとグッと来ます。

今回は桜木の恩師ぶりに心動かされる。

 

早瀬が場の空気に呑まれがちな性格なのは、最初に東大専科に加入してすぐに辞めた

"意志の弱さ"の点では共通しているし。

今までの展開に対する悪い印象は完全には変えられないものの、

ここ最近訳あり家族の様子やモンペを描写してきたのは、

逆に早瀬のいる環境がラッキーだと思わせる意味合いも含まれていたのか…と

(ほんの僅かですが)その意図に納得は出来ました。

彼女の親と言えば、東大を受験させる事に文句言ってきたくらいですしねぇ。

今思えば、うん、まだ平和な方だ(笑)

 

今回の内容を担当した脚本家と演出家は誰か調べてみたら、

演出家はカメラワークやテロップの遊び具合的に福澤監督ではないだろうとは分かっていたけど、

脚本家も変わっていたんですね。

オークラさんと青山貴洋さん。どちらも4話ぶり。

この方々が担当されている回だと、きっと面白いと感じるんだろうな。

で、福澤監督回になると、陰鬱さが増して作品本来の魅力は半減されるという。

脚本家や演出家が複数体制だとこういう所に"ズレ"が出てきて、

同じドラマであるはずが違うドラマを見ている感覚になったり、

回によって面白さにバラつきを感じさせたりするから、

本当にそこが気になって仕方ないです。

 

でも、演出家が変わっても、メインがメインだから「池井戸作品要素」は健在なんですね。

シューフィッターは良いとして…売却の話っている!?

原作には多分ないでしょう。

物語が終盤になるにつれて、そっちの話が大きく膨らんでいくと思うと…

はぁ…心配だわ…(滝汗)

 

 

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ドラゴン桜(2021) 6話 感想|急にデレる藤井と急に改心するモンペ

 

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続編も金10枠で放送すれば良いものを、なぜ日曜劇場枠に移動させたのか?

理由は1つ。「家族に見てもらいたいから」でしょうね。

この枠は基本的に、老若男女とっつきやすい勧善懲悪モノが多いから視聴率は好調だし、

大ヒット作の「半沢直樹」「下町ロケット」が放送された枠としても注目度が高い。

そして、日曜日の9時という、休日かつ比較的早い時間帯だけあって、

家にいてまだ起きている子供も多い。

一方で、本作は、ベースとしては学園モノだし、人気作&漫画原作の続編だし、

若いキャストがメインで同年代には親しみやすさを感じるだろうし、

「親子揃って受験に挑む」を重視する作品でもある。

双方のニーズに合致している訳で、親の描写が多いのも頷けるんです。

 

ただ、親の心境を描くにしては、あまりにも非現実な部分が多くて目に余る…

それだけなんです。

せめてモンペばかりなのは仕方ないにしても、

子供に対する歪んだ愛や憎悪を長年抱えていたにもかかわらず、

桜木(阿部寛)の説教だけでたった1話内で改心するチョロいモンペなんて

もう「あり得ない」って気持ちが勝ってしまうんですよ。

今回のDV父の場合…表向きでは優しい人の振りをするのが自然でしょうし、

結婚させるために高校中退させたら、相手は早々見つからない事だって

冷静に考えれば分かるはず。

そもそも、「女は家庭に入るべし」な考えだったら、なぜお金のかかる私立に通わせたのか。

そこが一番謎過ぎます。

 

藤井(鈴鹿央士)に関しては、

じゃあ前回の健太(堀田佳央太)への悪事は何だったの?感が強くて(笑)

将来は大丈夫なのかと真面目に心配するほどだったんですけど…

今回になったら、しれっと東大専科に混ざって合宿しているし、

しれっとピュアな人になっているし。

なんか…ここ数話見逃していたんじゃないかとすら思えてくる。

最終回で急激に漂白されるパターンと同じくらいの気持ち悪い感覚を覚えていますw

 

ごめんで済むんだったら、

10年間DVしていた父が、説教や生徒達の想いに涙するほど心動かされるんだったら

警察はいらないんですよ。

下手したら犯罪レベルの問題を蔑ろにするくらいだったら、

勉強面以外でのトラブルは作らない方が良い。

関係ない所で話を広げたり、盛り上げたりしているような…(滝汗)

 

 

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ドラゴン桜(2021) 5話 感想|藤井の将来が普通に心配。

 

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同局で放送されている金10ドラマには、嫌いになるほどイラっと来る人物がいますが…

本作の藤井(鈴鹿央人)も中々ですね。

っていうか、彼を"悪人"に仕立て上げ過ぎて、

そのうち東大専科に入る展開が来るのかどうか?よりも

社会でやっていけるのか?の方が気になってきました(苦笑)

誰かの弱点を利用出来るほど頭は良いから、東大に受かる可能性は十分高いでしょうし、

高学歴なのもあって、就活の時は誠実な人である事を装っておけば、

大企業にも内定もらって就職出来るんでしょうが…

あの人を見下す性格である限り、自分より優れていた人だったと分かっては

感情が爆発→退職の繰り返しで、仕事が長続きしなそうだと思えてしまいます。

 

まぁ、悪役がいれば物語が引き立つのも頷けますし、決して全否定する訳ではありませんが、

本作の場合は、痛快劇のオチを用意するためなのか

メインの登場人物を取り巻く人々を露骨に悪く見せる描写&頻度の多さが引っかかりますね。

何というか…勉強に励んで一歩ずつ成長していく東大専科のみんなの様子を描く作品なのに、

わざわざ「勧善懲悪」な池井戸班テイストを盛り込む必要があるのかな?と。

悪役が数分に1回出てくるたびに、本作の流れを遮っている気がしてなりません。

 

描くべき登場人物が多過ぎて、米山(佐野勇斗)の件が空気と化しているくらいだから、

やっぱり復讐要素はいらないっていうのが本音ですし。

田村(山田キヌヲ)も「2年間担任として尽くしてきた」想いを描けば良いものを、

モンペみたいに一々怒鳴ったり、崩れ落ちたりとオーバーな言動をしているために、

健太(細田佳央太)を引きとめようとする気持ちに共感する前に

見ていて疲れてしまいます。

そして、ラストの方はDV親と…なんか、次回も面倒臭そうで、

既にゲンナリしている状態です(笑)

インパクトの高い人物」じゃなくて「物語」を楽しみたいのに。

日曜劇場だと、それではダメなんですか?

(ただし、坊主のヤンキー2人には、変わらずちょいちょい出て欲しい。癒し!w)

 

福澤演出特有の顔面ドアップによるギトギト感はなかったのは良かったですが、

その代わりに、典型的な悪役が増えたって感じですかね。

今回はあくまでも「仲間を迎え入れる」回だったのもあり、

全体的に物足りなかったです…。

 

 

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ドラゴン桜(2021) 4話 感想|坊主頭のヤンキーも今ではマスコット的存在に♪

 

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前回から勉強編に突入した本作ですが、桜木メソッド自体が斬新なので

普通に面白く見られています。

この前までバーの店主役をやられていた品川徹さんが、

今度は仙人みたいな髪型で竹刀を振り回すスパルタ教師役をやられるという

役の振り幅の大きさには、不思議と元気づけられてしまいますね(笑)

85歳かぁ…凄いわ…。

 

数学を鍛え始める生徒達と同時進行で描かれた

瀬戸(高橋海人)の家庭事情が絡んだエピソードは、

大受験をテーマにした本作から乖離しているともとれるかもしれませんが、

桜木(阿部寛)が保護者に対して「非日常な空間を作らない事が大切」と言っていたように、

なるべく生徒にストレスを与えない"通常の生活の維持"を徹底させるための

1つの解決法を実践している…と思えば、特に違和感はありません。

 

そして、初回ではウザい印象しかなかった坊主頭のヤンキー2人組の

"その後"がちらっと描かれるシーンが、今では本作らしさに繋がっており、

全体的に陰謀論が渦巻く本作において緩衝材にもなっていて、良い感じですね。

っていうか…マスコットキャラに見えて最早愛らしい(笑)

桜木の教えを聞いてちゃんと勉強するくらい根は真面目な子なんだから、

直接東大専科で教えてもらえればメキメキ実力も伸びそうは気はしますけどねぇ。

独学で早慶レベルを合格出来る可能性は低そうですが、

最終回で「俺ら受かったぞー!」って大喜びする姿を見てみたいとも思えたり。

 

強いて言えば、受かるわけがないの一点張りだったモンペが

あっさり浄化されたのが気になったので、

GTO桜とかバドミントン桜とかに時間を割くくらいだったら、

「親子の価値観のズレ」という現代の問題を提起する意味合いでも

そっちを丁寧に描いて欲しかったなーとは思いますが、

以前の事を取り上げてももう後の祭りなので仕方がない。

 

ただ、今後の内容で凄く不安なのが…"復讐"の部分をどう処理するのかという事。

ぶっちゃけ、米山(佐野勇斗)が法律事務所に接触するという

外部の話は全然興味が湧かないのです。

でも、初回で何者かに復讐するらしいエピソードを提示してしまった以上は

ここも一応描くしかないのでしょう。

まっ…2話連続で彼を従えている坂本(林遣都)はめっきり姿を見せなくなりましたが。

 

取り上げるなら早めの段階で取り上げて

あんまり尺を費やさない程度に解決していただきたいですし、

可能ならば、それは福澤演出以外の回でやって欲しい。

だって…福澤演出に任せたら「ぐぬぬ顔」「勧善懲悪」を前面に出す事に集中しちゃって

勉強要素が薄まりそうじゃないですか(汗)

別にアンチではありません。池井戸作品ならOK!って話ですよ。

 

 

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ドラゴン桜(2021) 3話 感想|ここからが初回ですw

 

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今回の演出家は石井康晴さん。

まぁ…確認するために一応調べましたけど、見ているだけでも

演出家が変わっているのは分かりやすかったですね。

そもそも、池井戸作品だったら、動画撮影の際に表示されたテロップとか、

英作文の意訳を紹介する際のシネマレターっぽいフォントは

まず使いませんもんねぇ…(笑)

でもそれだけでなく、カメラワークにおいても、これまでの演出を取り入れて

世界観を一貫させてはいるものの、やり方がまるで違います。

 

夕日のインサートは尺の短さがそうさせているのかどうかはっきりと答えられませんが…

少なからず、あるあるのエキストラ大量発生シーンからは

「こんなに揃えました!」っていう、数の多さで見せつけるような

作り手側の威圧感は感じさせなかったですし、

登場人物をアップで見せる所もライティングでメリハリをつけていないので

画面から漂うクドさがありません。

全体的にあっさり目な作りで、"日9"ではなく"金10"で放送されていた

前作の雰囲気に寄せに来た印象を受けました。

 

内容の方も、脚本家が単独体制に変わったからなのか、複雑さがなくなってかなり見やすい。

終盤で必ず小出しで描かれていた坂本(林遣都)の復讐のくだりが

今回ではバッサリカットされたって事は、本作にはいらないって言っているようなもので…(笑)

理事長の陰謀論も抑えめにして、勉強に打ち込む生徒達を前面に押し出した

作りになっていたのは良い流れです。

 

今後も3話のような感じだったら安心出来そう。

"数字(偏差値)を取る"よりも"本質を考える力を持つ"方が

社会では役に立つというのは、視聴者によっては言われなくても

分かりきった事だとは思いますが、

本作はあくまでも、考える事の重要性を説く成長物語なので。

薄暗い余計な軸を付け加えて盛り上げようとすると、むしろ蛇足になる。

今回が初回でもおかしくないんじゃないか?ってくらいの"らしさ"があって、

純粋に面白かったです。

評判を伺って1話と2話を未視聴の方は2倍速再生にして、

下手したら2話は見なくても十分かもですねw

 

でも、演出に関しては、恐らくメインは福澤さんだから、

また別の回になればコッテコテの池井戸作品風に戻っちゃうんでしょうねぇ…

石井さんだったら、最初の方の内容が酷くても、

作品自体の第一印象はもう少し変わっただろうに…(苦笑)

 

 

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ドラゴン桜(2021) 2話 感想|来週から授業開始…本当かな〜?

 

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百歩譲って、演出や映像が池井戸作品風味になるのは別に良い。

ただ、脚本が…原作を読まないで書いてる?と思えるくらい

内容のあちこちから頭の悪さが伺えるのが、何だか悲しくなってきます。

まさか、あんなに酷かった初回の方がまだマシに映るとは…。

 

ヤンキー撃退だって、スポ根だって、学園モノとしては王道の要素だから

それ自体を否定する訳ではありませんが、

本作は「バカとブスこそ東大へ行け」がコンセプトなんでしょ?

だったら、桜木メソッドを取り入れた授業はそっちのけで

仲間が加わるまでの過程をチンタラ描いて、

しかも、どうでもいい治療法の説明テロップや試合のシーンに力を入れてどうすんの?

東大を目指して勉強に励む生徒達の成長を実感する所に価値を見出す

「普通ではない学園モノ」だからこそ活きる作品なんじゃないの?

という話。

延長分合計40分使っても、まだ本題に触れようとしない

このだらしなさっぷりにはイライラします。

 

肝心の、後に東大を志望するであろう生徒達の描写にしたって、

それを決心するまでの説得力の持たせ方が弱過ぎますね。

水野(長澤まさみ)も言っていたように放火は犯罪。万引きは言い換えれば窃盗罪。

コーチに至っては選手を意図的に潰そうとしていたのに、

わざわざ証拠に残していた「未成年に手を出す」所は完全にスルーされて

何事もなかったかのように解決する楓(平手友梨奈)のオチも、学校組織の甘さも酷い。

少なからず、こんな犯罪&隠蔽だらけの学校から東大合格者が出るとは到底思えません。

学校内警察でも雇って意識改革させた方が、

"社会で生き残れるまともな人間"に変えるための一番の近道なのではないかと考えるレベルです。

 

ちなみに、前作は初回だけ見てみましたが、もうびっくりするほどテンポが良くて。

早々に生徒達が進路に触れて今後の不安を仄めかす描写があったお陰で、

桜木(阿部寛)が東大へ行くよう促すのも納得出来ましたし、

「社会は頭の良い奴らで作られている」「バカな奴らはそいつらに振り回されて損する」

「税金、年金、保険、みんな頭の良い奴がわざと分かりにくくして、

ろくに調べもしない頭の悪い奴から多くお金を搾り取る」

といった例え話には、勉強するのには意味があると思える点でとてもタメになりましたよ。

学生の時に見たかったな…って気持ちにもなりました。

なのに本作は…桜木が関わるのは学校内外でのイベントで、

基本的に「東大へ行け」の一点張りで。

なぜ生徒達の心を"桜木の言葉で"動かす事をしないんでしょう。

 

次回からようやく授業開始とのアナウンスがありましたが、

ここまで引っ張ってきた本作ですから、

授業をやるにも放送時間残り20分まで引き延ばし…とかあり得そうですね。

そして、落ちこぼれである事を示すために

生徒が犯罪を起こすくだりをやるのは構いませんが、

それだったら「一度でも世間から"犯罪者"のレッテルが貼られた奴は

絶望的な道しか歩めない」のを分からせてからやって欲しいです。

 

 

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ドラゴン桜(2021) 1話 感想|半沢直樹かと思ったらGTOだった。

 

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最初に江口のりこさんと及川光博さんが映った途端…

あれ?これって半沢直樹だったっけ?

って錯覚しちゃいましたよ(苦笑)

で、話が進んでいったらいつの間にかGTOに。

そんな初回でした。

 

まぁね…前作は金10で放送されていたのが日9に移動して、

脚本・演出・音楽がガラッと入れ替わって、

しかも池井戸班の福澤克雄さんが加わっているとなると…

前作を見ていなくても察しますよね。

ああ、日曜劇場(池井戸作品)風に味付けされちゃうんだろうなって。

学園モノに似つかわしくない「賛成派」「反対派」というワードに、

長テーブルで議論するシーンに、顔を左右片方に寄せてどアップにするカメラワークに、

陰影のコントラストの強い演出に、土下座に、どん底から這い上がる主人公の設定に、

必ず出てくる銀行に、主人公(?)を潰そうとする陰謀論に…

唯一やっていないのは夕日が沈む映像のインサートくらいか?って思うほどには

「あるある」を盛り込んでくるから、もうみんな同じ作品に見えちゃいますよ。

年に最低1回は池井戸作品っぽい作りにしなきゃいけない決まりでもあるのかなぁ。

 

でも、既視感は置いといて、単純に内容も酷い。

特に言いたいのは…上層部の描写が多過ぎる!

アバンの展開にしても、会議シーンが続くお陰で、放送開始約21分でやっと生徒達が出てきて、

桜木(阿部寛)が壇上に立って挑発的な発言をしたのが約27分後…

で、ようやくOP映像が流れるというテンポの悪さ。

流石に30分拡大SPだから、彼の言動に影響を受けて東大専科を志望する生徒が出てきて、

お馴染みの「桜木メソッド」を用いて授業を開始する所までやるだろうと思ったら、

まさかのヤンキー撃退のくだりに尺を存分に使うとは…。

 

本作は何を目指したドラマなのか分からなくなってしまいました。

色々と無駄な要素を付け加え過ぎて、

東大を目指す人達の話だという本質を見失っているんじゃないでしょうか。

私の想像では、東大に志望する生徒が

最初は手に負えないほどダメダメで、落ちこぼればかりでも、

桜木の熱気と叱咤激励で成長していく…

その過程に熱い気持ちにさせられる物語だと思っていたんですが、

前作もこんな感じだったんですかね。

 

いつも明るい太陽のようなイメージのある高橋海人くんが、

個人的に所望していた腹黒い役を演じるのが分かった所だけは

少し心が動かされましたが…

もう既に、毎回溜めて溜めて溜めて…スカッ!という重苦しい展開ばかりになるのかと

半ば諦めの境地でいます。

 

初回までに間に合いそうにないからと思って

結局前作の予習をするのは断念してしまいましたが、

どれくらい変えてしまったのか逆に気になってきましたね(汗)

3話くらいまで見て比較してみようかな。

 

 

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