2023年春ドラマ-ラストマン一覧

ラストマンー全盲の捜査官ー 1話 感想|警察が早く味方になってくれますように(祈)

 

 

期待度を低く設定していただけに、思ったより悪くはなかったかなぁ…と。

そんな印象で見終えました。

 

まず良かったのは、皆実(福山雅治)の個性・特性の描き方。

指を鳴らすだけで空間認識が掴める…少し距離があっても匂いだけで相手が誰かが分かる…

全盲である分、非常に鋭い嗅覚・聴覚を持っている主人公ともなれば、

ただの「何でも出来ちゃうスーパーエリート捜査官」で

キャラ設定してしまいがちなのですが。(その方が"ヒーロー"を前面に出しやすいでしょうし)

実際は優等生では終わらず、腹黒い部分も持ち合わせていたり、

協力してくれた相手への感謝を忘れなかったりと、

劇中の台詞の通り「特別ではない、ごくありふれた人間」であるかのように描かれているのが、

今後もいろんな顔を見せてもらえそうで、純粋に、魅力的だなぁと思いました。

 

また、刑事モノというジャンルで、ハンディを扱っているのも何だか新鮮です。

よく扱われている恋愛ドラマも、目の前の壁にぶつかりながら

パートナーと乗り越えようとするまでがじっくり描かれていくので、

それはそれで共感出来たり、後々噛み締めたくなる余韻があったりして好みなんですけれども、

たまには恋愛から離れた作品があっても良いじゃないか…というのが私の考えなので。

違った形で"支え合い"の物語が見られると思うと、興味深いのです。

 

そして、皆実や心太朗(大泉洋)にまつわる初期設定や背景も、

事件の捜査過程に織り交ぜながらさらりと描かれていっているのも、何気に凄い技な気がします。

昨日一昨日と、設定を描いているだけで物語としては成立出来ていないドラマを

続けて見たから、余計にそう感じるのかもしれませんが…(苦笑)

皆実が「全盲」「鋭い嗅覚・聴覚の持ち主」「FBI捜査官」「41年前の事件の関係者」ならば、

心太朗は「東大卒」「正義感が強い性格」「どんな手段も選ばない刑事」

「由緒正しき警察一家とは少し違った道を歩む者」で、

2人につけられた設定がこれだけ欲張りでありながら、欲張りに映らない上に、

話の流れに停滞感を覚えないように盛り込んでいる辺りに

脚本の作り込みの高さが伺えました。

 

事件パートも良い感じで、犯人の「ありがとうって言われて、嬉しかった」という動機が

吾妻(今田美桜)の心情と重なって、印象的でしたね。

自分の頑張りを労ってくれる存在がいたら誰だって嬉しくなるし、励みになる…

そんな人間の心理に触れながらも。

"純粋な喜び"で終わった吾妻と、

孤独な環境下であるために、その"感謝"に縋った結果罪を犯してしまった犯人で

対比をとっていたのがちょっぴり切なかったです。

 

強いて言うなら、割と気になったのは…警察のツンケンした態度かなぁと。

皆実否定派か肯定派で、すんごい極端で(笑)

全盲なのに捜査出来るの…?という不信感から来ているのも分かるんですけど、

新入りを除け者にするかのような言動がステレオタイプ過ぎて

そこだけは引っかかりましたね。

今の時代、新入りに寛容的な組織が多いので尚更ね…(汗)

皆実の存在を面白く思っていないけど、かと言って相手にしていない訳でもない…

例えば、馬目(松尾諭)辺りで、

「彼の事は気に入らないが、上手く利用して早く事件解決させれば出世出来ちゃうかも!?」

みたいな中立的な立場を1人用意した方が、

警察の描き方に対する違和感も減ったのかもしれません。

 

コンビの描写も、FBI捜査官譲りの捜査方法を取る皆実と相性が合いそうな

心太朗の「どんな手段も選ばない刑事」らしさはまだ薄いのかな?とも思いましたが。

まぁここは、皆実とコンビを組む事になって、

彼の予想斜め上をいくやり方に驚くばかりだった…という解釈は出来ますし。

(大体、偽の爆破予告なんて考えつかなそうですしw)

次回以降、場数を踏む事でお互いの良さを活かし合う展開になったら…と思います。

 

そんな訳で、初回はまずまずの出だしではありました。

あとは、TBSの黒岩脚本は、何かと話を壮大にしては

後半が失速気味になりがちなので…(個人的印象)

そうならないよう願いながら、今後も見続けるつもりです。

 

ただし、日曜日は来週から始まる「日曜の夜ぐらいは…」を本命としているため、

感想は初回のみとさせていただきます。

でも…雑感集という形か、コメント欄にたまに書き残すかはするかも?

 

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