2022年冬ドラマ-妻、小学生になる。一覧

妻、小学生になる。10話(最終回) 感想|妻が家族に残したもの

 

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今期のドラマの中では、連続ドラマならではの醍醐味が味わえた点で

最も美しい形で終わった最終回でした。

 

前回のラストを見た時は恥ずかしながら、また辛い目に遭わせるだけだし、

圭介(堤真一)を中心に前向きになろうとしている最中なんだから、

もうこれが最終回で良かったんじゃなかろうかと思っていましたが…

10年前には叶えられなかったレストランが実現出来たシーンで、

今回の内容を最終回として描く価値は十分にあったと納得させられました。

 

それ以外にも、本来なら買えなかった麻衣(蒔田彩珠)への

一生モノのプレゼントを買ってあげたり、本来なら見届けられなかった

蓮司(杉野遥亮)による新島家への挨拶=麻衣が自立する"瞬間"だったり、

本来なら放置されっぱなしだったであろう畑の手入れをしたり、遺影を決めたり…

小学生となって再び現実世界に戻ってくる事で叶えられた1つ1つの夢が、

まるでエンディングノートに書いた目標を達成して行っているかのよう。

 

魂が巡り巡って転生するケースはあるかもしれないけれども、

本作の場合は、成仏出来なかった貴恵(石田ゆり子)が小学生に乗り移って

新島家の前に現れるという、いかにもファンタジーな設定。

ファンタジー…つまり、現実性に乏しくあり得ない設定だからこそ、

新島家と白石家を繋ぐ小さな"奇跡"にも思えたし、

現実世界で生きる私たちも、その"奇跡"で不思議と元気づけられる…

そんな作品だったと思います。

そして、上記で「最終回として描く価値は十分にあった」と書いた理由もそこにあり、

何事にも終わりがあり、人にもいつかお迎えが来るのだから、

それまではどうか後いを多く残さないように精一杯生きる事が大切だと、

新しい風がまもなく訪れる時期に、そう優しく教えてもらえたような気がします。

 

匂わせは匂わせでも、守屋(森田望智)とはどんな関係性にでもなれる

含みを持たせた終わり方だったのも、

唯一次のステージへと向かっていた友利(神木隆之介)には

あえてそっと背中を押すだけだったのも好印象。

新生活のスタートに合わせて、それぞれの幸せを願いたくなる、

登場人物の個性に合わせた描写が施されていたのが良かったです。

 

再生物語というより群像劇に偏りがちだったり、

オカルト要素を盛り込むなどして、ファンタジーの線引きが曖昧に感じられたり、

似たようなエピソードを繰り返したりと、

ここまで見てきて色々惜しい部分があったのも確かですが、

終わり良ければ全て良しかな…と思ってます。

 

絶え間なく泣かされ、かつ、ほんの少しの生きる知恵を与えてくれた、

素敵なラスト。素敵な作品でした。

また、"再生の兆し"を感じさせる主題歌のふわりとした入りも、毎回好きでした。

 

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妻、小学生になる。7話 感想|介護の話になってしまったのが惜しい…!

 

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万理華(毎田暖乃)の事情を"知っている人"と"知らない人"を

1カ所に集まらせてのドタバタ劇は確かに面白かったけれども…

実家を今回の展開を繰り広げる舞台にした事で、

終盤まで「友利が母親の面倒を見るのか見ないのか」という介護問題に

焦点が当たった内容になってしまっていたのが惜しかったかなぁ…?と。

 

そう感じた理由としては、まず、万理華と母・礼子(由紀さおり)間の描写にあります。

人生経験豊富で、何でもお見通しの"母親だから"…というのは勿論、

寿命が近づきつつある立場だからこそ、万理華から唯一感じ取れる"何か"があったはず。

彼女にだけ目を合わせて返事をしていた意味深な演出もされていたのを考えると、

そこをもっと強調しても良かったのかもしれません。

 

そして、万理華と友利(神木隆之介)間の描写についても…

彼は周りとは違い「"信じる"と"疑う"の狭間にいる」人だったのに、

万理華が貴恵だと信じるまでの変化の描写がやや単調だった気がしています。

これを打破するには、例えば、実家内では友利中心の話に絞るのではなく、

姉弟で部屋を掃除するとか、アルバムを見て思い出話に花開くとか、母校に行ってみるとか…

 

まぁ要は…死を経験した事のある貴恵と、

(この言い方はなんですが)死をこれから経験する母親の特別な関係性を加えるだけでなく。

何かこう…故郷での"2人だけの時間・空気感"みたいなのが伝わる

エピソードも他に用意されていたら、

今回の内容、そして、友利の帰省に万理華も同行する事に

意味が感じられたのではないでしょうか。

 

ただ、守屋(森田望智)への返事、蓮司(杉野遥亮)の"大切な人"…

で、肝心の"魂の元通り"のくだりを、

残り3話もある段階で、変に引っ張らずに進めてきたのには潔さはありました。

特に最後の要素なんて、王道の最終回直前で入れたら駆け足気味になりかねませんから。

最終章突入という意味でも、また大きく一歩前進した回だったと思います。

 

あのラストとなると、「そろそろ本格的に自立する時が来たよ」という

お告げが含まれているんでしょうかねぇ…?

しばらくは交互に入れ替わって、徐々に頻度や潜伏期間が減ってきて完全にいなくなる…

そんな流れにもなりそうです。

 

まっ、娘が戻ってこない母親がいながら「幸せな1年だった」と言っている

圭介(堤真一)にも喝を入れないとですもんね(笑)

残り3話をどう紡いでいくのか、気になります。

 

↓6話の雑感はこちら↓

 

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妻、小学生になる。5話 感想|生まれ変わりの仕組みが判明?

 

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白石家と新島家を表すなら

「秒針を正確に刻み始めた時計」と「少し進みの遅い時計」って所なのかなぁ。

心残りがなくなって前進しかけている圭介(堤真一)と麻衣(蒔田彩珠)。

目の前の幸せに貪欲なあまり、万理華(毎田暖乃)の「お母さん」呼びですら

気づけないでいた千嘉(吉田羊)。

 

実際に、圭介は(きっかけは貴恵の幼少期だったにしても)他人の人となりに

積極的に興味を持つようになり、

「白石家と新島家、どちらも幸せになる方法を見つけたい」と

千嘉の幸せも考えるまでに成長した。

麻衣は麻衣で、蓮司(杉野遥亮)との恋愛を匂わせる形で、自立の準備を着実にし始める。

そして…最初は"ママに未練たらたら"な圭介に口も聞かないほど嫌悪感を感じていたけれども、

今では「夫婦って関係はなんか良いな」と尊重出来るまでに育った。

(初回の仲を知っている身からしたら、

これを微笑みながら答えているのがグッと来ましたな…。)

 

一方で、千嘉はいろんな意味で心の余裕が持てないのだろうな…と、見ていて思います。

「俺なんかまだ自分の事で精一杯だし、奥さんとか子供の事とか

ちゃんと守れんのかなって不安に思う事いっぱいでさ。

だから結婚ってなんですんだろうと思ってさ。」

と蓮司は言っていたけれど、その台詞が今の千嘉と重なるんですよねぇ。

心構えが出来ていないまま子育てするのが精一杯だったのかなって。

 

そんな感じで、一見サブエピソードに映る麻衣と蓮司の関係性の描写や、貴恵の母親の人柄、

そして新島家と白石家の双方の境遇の対比を丁寧に描いたお陰で、千嘉と照らし合わせたり、

「彼女はどんな不安・傷を抱えて今に至ったんだろう?」と想像してみたりする面白さはあり。

そういう意味では、やや評価が割れていた今回の展開については…

盛り込む意味はあったと考えております。

真実を伝えるまでの約30分間の紆余曲折は、

今まで自分の幸せばかりを求めてきた千嘉が現実に向き合うまでの時間、

そして新島家が次のステージへと動き出すまでの

"10年間の空白期間"だとすれば妥当だったんじゃないでしょうか。

 

で、終盤で少し明らかになった"生まれ変わり"のからくりは…幽体離脱

貴恵が未だになぜ成仏しないのかという謎もそこに繋がってくるのかもしれませんね。

突然亡くなった事で大きなショックを与えてしまった圭介と麻衣を償う(?)ような形で、

2人が完全に自立していく所までを見届けたいっていうのもそうですけど、

自分の母親と似ている千嘉が気がかりだからなのも含まれているのかも。

2つの目的を果たした上で…あの中学生みたいにお別れの形にはなるんでしょう。

一方で、万理華の場合はその2人とは異なっていて、

元々生きている子だからか心の奥底に魂が引っ込んでいて。

母親と距離が離れてしまったトラウマを、

そうさせてしまった本人が変化を見せて始めて万理華の自我が戻ってくる…とか?

まぁ、これらはただの憶測に過ぎませんが…(苦笑)

 

ここ最近は"現実"と向き合う圭介の描写や、万理華に貴恵の姿を重ねる頻度が増えた代わりに

ファンタジーっぽさが薄まってきたのもあって、

幽体離脱を加える事によって、また摩訶不思議な雰囲気が戻ってきた感じですね。

何となくミステリーの趣も感じさせ、ますます本作の描く過程に興味が湧いてきました。

次回が楽しみです。

 

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妻、小学生になる。4話 感想|不法侵入ながらもちょっと同感…。

 

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※雑感集に加えるつもりでしたが、文字数がそこそこ多かったので単独の記事にしました。

それ用に書いた感想ではないので、多少雑かもしれません。どうかご了承くださいませm(_ _)m

 

うん。「1人の女の子を救うまでの物語」として見ればかなり見やすい。

そして、本筋はまた大きく動き出した感じ。

お弁当を届けない。父親はDVで、母親は周囲の存在がありながら剣幕を立てる…

そんな親の下で育っている万理華(毎田暖乃)の実態を知る圭介(堤真一)。

「僕が引き取る!」と言ってしまうのも無理はないなぁ。

 

その考えの元には少なからず、前回は迷子になって

"妻がまたいなくなってしまいそうで"心配していたのとは違い、

同じ娘を持つ父親として"女の子を助けてあげたい"気持ちが働いている事を願いたいです。

…まぁ少なからず、勢い余って「妻」というワードは出していないから、

変化はあると思っています。

 

で、吉田羊さんは羊さんで、何となく置かれた境遇的に

「生きるとか死ぬとか父親とか」の主人公と重なりますねぇ。

ぱっと見は酷いんだけど、一方で娘を思いやりたい気持ちはわずかでも残っているし。

でも、肝心の娘は自分を置いて、嘘をついてまでどこかへ行ってしまう。

旦那とも離婚したから…だから"裏切られた"って言葉が出てくるんでしょう。

結果的に、ぽっかりと空いた穴を埋めに走った先が

ヒロキの存在だったのだろうな…と、そんな背景は描き出せます。

ただの悪人とは捉えられない、いろんな事情を抱えているような

複雑な役が上手いなぁと改めて思わされました。

 

ただ、本筋はそんな感じで少しずつ興味を持てるようにはなっているんですけど…

前回で書いた「物語が散漫しそう」としたサブエピソードの部分は、

そのまま思惑通りに進んでいってるのが気がかりです。

新島家と白石家だけでも十分掘り下げ甲斐があり、充実してそうなんですが。

圭介に恋した女性社員はともかく…

今回新たに加わりそうな二者のストーカーの存在と、弟と高校生のくだりは

どうも本筋と繋がっていく内容には思えないんですよねぇ。

(原作通りかは不明ですが)何というか、

"尺を埋めるため"だけに作られたような印象が今の所は強いです。

 

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妻、小学生になる。3話 感想|万理華が発したSOS

 

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前回の感想は偏って書き過ぎちゃったかな…とちょっと反省しつつ。

"おじさん"である圭介(堤真一)と"小学生"の姿になっている貴恵(石田ゆり子)が

一緒にいるというコミカルさを強調していた内容から一転、

今回は話が少し前進した印象がありました。

「妻が小学生で、別の家庭があるから」もう前と同じようには行かないという

現実を知る父娘の描写、現在万理華(毎田暖乃)の姿で暮らしている

白石家の実態が分かってきたのが大きいんでしょう。

そして…新島家と白石家2組の単なる家族再生物語でもないのかな?とも。

 

というのも、万理華の立場で見ると、思った以上に悲しくなる場面が多かったのです。

部屋は洗濯物で散らかっており、食事は母・千嘉(吉田羊)がいたとしても

注文した弁当を別々の場所で食べるし、会話もほとんどない。

最も切ないのは…圭介や麻衣(蒔田彩珠)といるとあんなに気ままで楽しそうなのに

千嘉の前だと笑顔すら見せない所。

そしたら、学校なら父娘のように明るく振る舞っているんじゃないか?とも考えられるんですが、

クラスメイトからキャラ変した?と言われていた辺り、

貴恵の記憶が蘇る前=元々の人格の万理華は、

大人しくて周りと積極的に関わるタイプではなかったのかもしれません。

家では母と上手くいかず、学校では1人ぼっち…

居場所がなくて心細かった万理華がSOSを発した結果、

貴恵の記憶が棲みついた今の状態になったんじゃないかという気がしました。

彼女の"頼もしいキャラ"のイメージが強いだけで、

圭介や麻衣の前で堪えきれずに泣き、「また来ても良い?甘えても良い?」とお願いする姿が

"今"の貴恵の心境でもあり、万理華そのものでもあるんだろうな…とも思います。

 

今は貴恵と再会出来て浮かれている状態の圭介と麻衣だけれども、

「"万理華"としての生活を過ごしている」事実を知った上で、白石家の実態に踏み込んでいき、

貴恵が小学生の姿で戻ってきた理由が万理華のSOSから来ていた事に気づいて、

人生の歯車が動き出した2人が今度は白石家を救ってあげる…。

展開が基本的にゆったりなのも恐らくちゃんと意図があり、

様々な人物や出来事を絡ませる形で物語の全体像を作っていき、

上記のような大きな結末を見せるためなのかな?とようやく気づかされました。

まぁ、とりあえずは…特に圭介ですが(笑)

次のフェーズに移ってくれる事を期待したいです。

 

強いて言うなら、友利や守屋(森田望智)、大きく関わるであろう愛川(杉野遥亮)と

ただでさえ新島家の2人に影響される立ち位置の人物が多いのに、

そこにまた生まれ変わり疑惑の中学生の小説家のエピソードも盛り込んでくるとなると

話が散漫しそうな予感はしております。

でも、あのオチだけでは、中学生のエピソードがどう展開されていくのかはまだ分からないので、

ここら辺に関してはツッコまず、何話かじっくり見守るしかなさそうですね。

 

 

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妻、小学生になる。2話 感想|妻にデレデレ過ぎて逆に心配

 

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うーん、そうなるかぁ…。

確かに前回でも、貴恵(石田ゆり子)がいた頃は

彼女なしでは生きていけない!ってほど依存していた圭介(堤真一)の姿が描かれていたし、

再会するまでの10年間はゾンビのような生活を送っていたという事実も

十分に見せられてきた訳で、

その流れを踏まえれば、どっぷりのめり込む今回の変化も理解は出来るんですが…

ヒューマンとコメディのバランスが程良かった前回の雰囲気と

あまりにも風変わりしていて、ちょっと困惑している私がいます。

何というか、"小学生の女の子と一見不審者なおじさん"の組み合わせ、

なぜか仲良しである見かけの可笑しさをコメディとして消化して、延々と描いている感じ。

 

まぁ、まず言えるのは…デートのエピソードが長過ぎる!に尽きるんですよね。

極端に言ってしまえば、今回の内容は"夫婦のいちゃこら"なんです。

そう見えた理由は、表現は悪くなってしまいますが、

娘・麻衣(蒔田彩珠)を合コンに行かせる形で"両親"と"娘"を別々に分け、

娘の方は傍に回して話を展開させてしまったから…っていうのもあるんでしょう。

 

それはそれで、圭介のボケっぷりで楽しめるし、奇想天外な言動に笑わされる

違う魅力は生まれるのかもしれませんけど…

これが"通常運転"で、しばらくこの流れで進めていくの…?という疑問は出てきます。

起こりもしないはずの"奇跡"が招く、家族再生の物語ではなかったの…?

前回で、妻(母)の死をきっかけとした麻衣との関係性の変化や、麻衣自身の挫折、

母だと受け入れるまでの葛藤が"あった"という

彼女の心情を映し出す描写をしたのも、そんな物語だと伝えるためではなかったの…?と。

 

公式サイトに記載されている通り

本作が本当に「ちょっと変わった3人による家族再生の物語」だったとしたなら、

前回と今回とでコンセプトにブレがあるようにも感じさせます。

これは、エピソードと娘の絡め方次第で、

印象もかなり変わったのでは?と思えてなりません。

せっかく提供バックでホームビデオ風演出もしているんですし…。

 

例えば、"デート"にするのではなく、合コン用の服選びか、

あるいは就職用のスーツ選びに付き合うついでにショッピングを楽しむだとか。

万理華(毎田暖乃)の見た目に合わせて選んだ映画が当時見た映画を彷彿とさせて、

思い出話に話が弾むだとか。

あとは、万理華が映った写真を待ち受けにしてからの、終盤での家族写真…という

分かりやすい共通点があったのですから、

待ち受けを 万理華だけのものを3人のものに変えるくだりをオチにして

"家族再生の物語"である事を印象付けるシーンにしても良かったのかもしれません。

 

そもそも、重箱の隅をつつくようですが、麻衣が就職出来た件に関しても、

10年間父ともまともに会話しない、1階に下りるのは弁当を取りに行く時だけ、

あとは基本的にゲーム三昧で引きこもりだと就活(特に面接)に苦戦しそうなはずなのに、

あっという間に内定がもらえているのもなんか不思議で…?

どうせじっくり描くのであれば、麻衣の就職を両親(小学生)がサポートする話でも

面白そうだった気がしますね。

 

"2人の時間"に尺を割いているから、白石家というもう1つ描くべき家族があるのに

片方だけに偏っているようにも見えるし。

白石家の実態がチラッとしか描かれないから、

ハートフルよりもぞわぞわした気持ちが勝ってしまうんだし。

他には、今回はサプライズ的な登場をした神木隆之介さん(役名不詳)の出番が

かなりあった印象ですが、ちょっと唐突だったのでは?とも思えます。

ただの憶測ですが…後で登場させる予定だったのが、

いわゆる"大人の事情"で早めに回したとか、そんな事ないですよね?

 

とりあえずは、もっと娘も、白石家の謎も絡めて、

小学生の姿をした妻にデレデレな夫…という構図から

早めに抜け出して欲しいと願うばかりですが…

 

 


妻、小学生になる。2話 感想|妻にデレデレ過ぎて逆に心配

 

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うーん、そうなるかぁ…。

確かに前回でも、貴恵(石田ゆり子)がいた頃は

彼女なしでは生きていけない!ってほど依存していた圭介(堤真一)の姿が描かれていたし、

再会するまでの10年間はゾンビのような生活を送っていたという事実も

十分に見せられてきた訳で、

その流れを踏まえれば、どっぷりのめり込む今回の変化も理解は出来るんですが…

ヒューマンとコメディのバランスが程良かった前回の雰囲気と

あまりにも風変わりしていて、ちょっと困惑している私がいます。

何というか、"小学生の女の子と一見不審者なおじさん"の組み合わせ、

なぜか仲良しである見かけの可笑しさをコメディとして消化して、延々と描いている感じ。

 

まぁ、まず言えるのは…デートのエピソードが長過ぎる!に尽きるんですよね。

長過ぎると感じた理由は、表現は悪くなってしまいますが、

娘・麻衣(蒔田彩珠)を合コンに行かせる形で"両親"と"娘"を別々に分け、

娘の方は傍に回して話を展開させてしまったから…っていうのもあるんでしょう。

 

それはそれで、圭介のボケっぷりで楽しめるし、奇想天外な言動に笑わされる

違う魅力は生まれるのかもしれませんけど…

これが"通常運転"で、しばらくこの流れで進めていくの…?という疑問は出てきます。

起こりもしないはずの"奇跡"が招く、家族再生の物語ではなかったの…?

前回で、妻(母)の死をきっかけとした麻衣との関係性の変化や、麻衣自身の挫折、

母だと受け入れるまでの葛藤が"あった"という

彼女の心情を映し出す描写をしたのも、そんな物語だと伝えるためではなかったの…?と。

 

公式サイトに記載されている通り

本作が本当に「ちょっと変わった3人による家族再生の物語」だったとしたなら、

前回と今回とでコンセプトにブレがあるようにも感じさせます。

これは、エピソードと娘の絡め方次第で、

印象もかなり変わったのでは?と思えてなりません。

せっかく提供バックでホームビデオ風演出もしているんですし…。

 

例えば、"デート"にするのではなく、合コン用の服選びか、

あるいは就職用のスーツ選びに付き合うついでにショッピングを楽しむだとか。

万理華(毎田暖乃)の見た目に合わせて選んだ映画が当時見た映画を彷彿とさせて、

思い出話に話が弾むだとか。

あとは、万理華が映った写真を待ち受けにしてからの、終盤での家族写真…という

分かりやすい共通点があったのですから、

待ち受けを 万理華だけのものを3人のものに変えるくだりをオチにして

"家族再生の物語"である事を印象付けるシーンにしても良かったのかもしれません。

 

そもそも、重箱の隅をつつくようですが、麻衣が就職出来た件に関しても、

10年間父ともまともに会話しない、1階に下りるのは弁当を取りに行く時だけ、

あとは基本的にゲーム三昧で引きこもりだと就活(特に面接)に苦戦しそうなはずなのに、

あっという間に内定がもらえているのもなんか不思議で…?

どうせじっくり描くのであれば、麻衣の就職を両親(小学生)がサポートする話でも

面白そうだった気がしますね。

 

"2人の時間"に尺を割いているから、白石家というもう1つ描くべき家族があるのに

片方だけに偏っているようにも見えるし。

白石家の実態がチラッとしか描かれないから、

ハートフルよりもぞわぞわした気持ちが勝ってしまうんだし。

とりあえずは、もっと娘も、白石家の謎も絡めて、

小学生の姿をした妻にデレデレな夫…という構図から

早めに抜け出して欲しいと願うばかりですが…

 

 

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妻、小学生になる。1話 感想|ママだ!と分からせる説得力よ…

 

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最愛の妻が小学生になる作品は見かけた事はないものの、

おじさんに生まれ変わるという設定ではよく見かけるこのパターン。

となると、妻だとは到底信じられないビジュアルになっている以上、

初回は"生きていた頃"の幸せな日常を存分に描き、

中盤辺りで小学生が妻であると分からせ、主人公にそう思わせるまでの話にし。

今度は主人公が娘を説得するまでの話を、次回で描くのが定番なイメージがありますが…

まさか、初回だけでそのどちらのエピソードも解決してしまうとは意外でした。

開始5分で妻の死を、アバンの段階で本作のコンセプトが何かを提示出来ていたのも含めて、

中々テンポの良い内容だったと思います。

 

そして、この手のドラマだと「妻が小学生になっている」と分からせるために、

終盤の自転車2人乗りのシーンのようなキャスト入れ替え演出を節々に施したり、

小学生のモノローグに妻の声を重ねたりしそうなものですが、

あえてそうしなかったのは、ひたすら親子で「本当に妻(ママ)なのか?」と訝しむ様子を

追体験させるため…だったんでしょうね。

個人的には、これが功を奏していた気がします。

堤真一さん、蒔田彩珠さん、そして朝ドラに幼少時代の主人公役として出演経験のある

毎田暖乃さんといった実力派の役者さんが揃っていれば、

妻の命が宿っている事、それが本当なのだと確信が持てる姿は

"演技だけ"でも見ていて伝わってきますし。

逆に、本作の設定がファンタジーなので、実際に上記の演出をしていれば

現実味を覚える視聴者も多く、世界観が壊れてしまっていたかもしれません。

ぱっと見は演技に頼っているようでも、実は意図が隠されている…

万理華(毎田暖乃)のスキンシップを受け、妻を重ねて心が浄化されていく時に

いつものシワやたるみがなくなり若返ったように見えた圭介(堤真一)のカットや、

生きる意味を見出した父娘の目に光を宿すなど、ライティングにも緻密さが感じられ、

演出部分でも好印象で見終える事が出来ました。

 

あとは、引っかかりがちな設定への配慮も抜かりないなぁ…と。

例えば、小学生の姿になって天上界から舞い降りたのではなく、

万理華としての記憶もありつつ、ある日突然「圭介の妻だ」と神から言い渡された事に

なっていたのには驚いて(笑)

それもあって、圭介や麻衣(蒔田彩珠)に1人で平気に会いに行ったり、

夜遅い時間帯でも自由に動き回れたりしているシーンには、親は心配しないの?

警察に捜索願でも出して探してるんじゃないの?というツッコミどころはあったものの…。

でも、小学生を持つ親なら、8時付近の時間であれば

子供の支度の世話をして早起きしているはずが、

万理華が家を出てから少し陰鬱そうな顔をして、ようやく起きてきたのを見る限りは、

少なからず、子育てが苦痛で現実逃避しているんだろうなぁ…とは何となく察せられます。

他には、不審者だと疑われそうな圭介の行動も、

(1〜3年なら分かるが)10年も経てば流石に前を向き始めているんじゃないかと思えそうな

圭介の心境もしっかり回収!

神から言い渡された件に関してはまだ言及はなかったですが、

そのうちメカニズムが分かる日が来るんでしょうね。

そして…新島家の再生物語であると同時に、白石家の再生物語にもなるのかも。

 

設定が設定なので、最終回には貴恵(石田ゆり子)としての記憶は消えて

普通の小学生になってしまう悲しいオチは読めますが、

良い意味でひょうきんな劇伴やSEのお陰もあって

コミカルとシリアスでバランスがとれている感じもし、最後まで興味深く見られそうです。

とにかく、まだまだ序章に過ぎませんが、

視聴予定の冬ドラマが出揃う最後の作品が本作で、

期待通りの出来になっていて良かった…の一言に尽きます!

 

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