2020年10月一覧

さくらの親子丼(2020) 2話 感想|設定が盛り沢山だな〜

 

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序盤から、梨花(永瀬莉子)の話に続きがあった事に驚かされる。

いや…あれで完結ではなくて、何話か進んだ後にまた出番があるんだろうなぁと

予想してはいたんですけど、まさか"続き"をもう見せてくるとは思わなかったんですよね。

雪乃(新川優愛)の「洗脳から解放するプログラムを作りたい」という強い想いからするに、

まだまだ解決への道のりは長そう…。

 

今までのシーズンは確か基本1話完結式で、誰か一人を取り上げて

その人の境遇や変化をじっくり描いている印象があったんですが、

本作に関しては、それぞれの登場人物の設定や状況を

言わば視聴者に分かりやすく紹介する作りになっている感じがしますね。

まぁ、次々と入居者が増えているので、これまでの終わらせ方を思い返してみると

また駆け足展開になってしまいそうな気もしますし、

特に第2シーズンの時みたいに、全てを描かない可能性も無きにしも非ずですが…(笑)

10話もあるという余裕からか、この人がどうして今の心境に至ったのか?

なぜあの行動に走ったのか?といった

続きを見たい気持ちにさせるのが醍醐味である「連続ドラマ」としては

今の所成功しているんじゃないかと思っています。

 

そう考えると、1話で早速「入居者を引き留められない悔しさ」を描いたのも、

インパクトを残していて中々興味深い"掴み"でしたし。

少し不安だった雪乃の出番も、今回では「プロ」と「駆け出し」の点で

さくら(真矢ミキ)と対比を効かせていた描写になっていたのが良かったですし。

まだ2話とは言え、構成に捻りがあって面白いですね。

 

そして、最も上がったのは由夏(岡本夏美)との再会シーン。

再登場するのを知らなかった分、新事業を立ち上げて

お悩み相談を受けるまでに立派に成長している姿に、思わず嬉しくなってしまったなぁ…。

 

別れ際に「がんばれ、由夏!」とこっそり応援するさくらさんも、

いかにも人情深くて世話焼きな"らしさ"が出ていて、ほっこりさせられちゃいました♪

 

 

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ルパンの娘(2020) 3話 感想|チクショー!言わないコウメ太夫。

 

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赤ちゃんだった娘・杏(小畑乃々)がいつの間にか大きくなっていた

次回予告の内容を、本編で見事に再現してみせた3話(笑)

それも、ドラマでよくある「○年後」のテロップ表示で時間経過させるんじゃなくて、

円城寺(大貫勇輔)のミュージカルで8年が経つ…というシュールさねw

いやはや…「このドラマだったらこう表現する」を徹底した演出になってますなぁ。

8年という歳月を秒で済ませながらも、

悦子(小沢真珠)は65歳に、マツ(どんぐり)は86歳になりましたと

一旦視聴者に情報整理させる時間も与えてくれる配慮も施されているから、

超越した世界観でも身を任せて視聴出来る安心感があるなぁ…とつくづく思います。

(まぁ、子供以外は全然歳を感じさせないんですけどねw)

 

時空を操れる円城寺は何者!?そして、歌って踊りながらお客さんにさり気なく

沢山の商品を買わせるスキルを身につけた今…

もしかしたら詐欺師になれちゃうんじゃないか?とか(笑)

美雲(橋本環奈)を待っていただけの割には

その数々の写真はどこから入手したん、渉(栗原類)…とか。

有能過ぎるてんとう虫3号とか、すぐに映画化にしたがるという皮肉った台詞とか。

今回も1個1個言及したらキリがないほど、ツッコミの大渋滞。

 

で、吉○鋼太郎さんの従兄弟みたいだと思いながら見ていた役者さんが

コウメ太夫さんだったと途中から気づきましたわ!

本作の事だから、終盤で職質されそうになった時に「チクショー!」と言わせるだろうと

踏んでいたんですが…なんで言わせなかったんでしょうね。

本人があくまでも役者にこだわっていて、

いつまでもあのイメージを持たれたくないからか?と考えましたけど、

Twitterのアカウントであのアイコンで、毎日チクショーチクショー呟かれているから

そんな事もなさそうですし。謎い。

決め台詞を言っている所が見たかったのに見られなかった…チクショー!

…あ、視聴者を悔しがらせるのが狙いだったのか?←いや絶対ない(笑)

 

 

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#リモラブ〜普通の恋は邪道〜 3話 感想|やっぱり嘘はアカン…という教訓

 

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最初は、息を吐くように嘘をつく五文字(間宮祥太朗)もヤバイ…と思っていたけど、

我孫子川栄李奈)がそれを軽々と超えていったわ。

中の人は結婚して第一子を出産したのも記憶に新しいのに、

よくあんなにキワドい役をお引き受けなさったなぁ(笑)

体での物理的な濃厚接触はOKだけど、心での濃厚接触はダメって事なんだろうか。

私も女だけど…その線引きも、普通に「セフレくん」で連絡先登録しちゃう神経もよく分からん。

次回予告では、2人はもう別れていた。それで正解だと思いますよ。

 

青林(松下洸平)と我孫子の関係もガッツリ描いて行ったから

途中までは「美々(波瑠)のラブストーリー」よりも「群像劇」に近い印象も感じましたが、

落胆して心にぽっかり穴の空いた青林が"草モチ"の事を恋しくなり、

SNSで話しかけてみる→"檸檬"の正体が明かされる までの

今回の山場に向けてのネタ振りだと考えれば納得。

変に引っ張ったりせず、物語を潔く進めて行く所は好感が持てますね。

「もうその展開をやっちゃうんだ!?」というエピソードを

どんどん積み重ねる構成になっているから、先の話が中々読めなくて楽しいです。

 

朝鳴(及川光博)の言っていた、家族全員がSNSで繋がって出来た心の闇の話には

ちょっと考えさせられてしまいました。

リモートなら相手と直接会わないから緊張する事もないし、

特にSNSであれば、寝っころがりながら、テレビを見ながらのストレスフリーな状態で

返事が出来るから楽ではある。

しかし、それに依存した生活になると、リアルでの繋がりが面倒臭くなって行くし

人との付き合い方もどうして良いのか分からない事ばかり増えて行く。

現代の人々が抱えている"病気"の真理を突かれた感じがして、ゾッとしました。

 

美々もその病気を患う一人であり、多分、五文字が檸檬だから

好きになろうとしていた部分もあったんじゃないかなぁと思います。

朝鳴の話を聞いてからだと、五文字の行動も、

リモートで一人ぼっちの生活が続いたのが響いて、早く寂しさを埋めたいがために

あの嘘作戦に走ったのだろうか…?と同情出来る部分もありますし。

 

今回の教訓は、普通に人に嘘をつくのも、

偽りの気持ちで人に接するのも心には毒だよ…というもの。

恋愛の流れとしてはベタですが、現代社会をギチギチになり過ぎない程度に取り入れていて

ちょっと毒っ気のある話に仕上がっている所が魅力的です。

社員同士での会話劇も賑やかで、キャラ変かと思うくらいの美々の飾り気のない姿にも笑えるし。

その対比で、誰も悪くないはずなのにどこかモヤモヤした心地が残りもする…。

案外、化けるかもしれませんね。本作。

 

 

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この恋あたためますか 2話 感想|雅志化しそうな新谷(仲野太賀)。

 

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前回よりも恋愛ドラマらしさは控えめになり、

その代わり"お仕事ドラマ"色が濃くなっていた印象。

「目先だけの胸キュン要素を過剰に加えないで欲しい派」の私としては

見やすくて良いのですが…中々匙加減が難しいですね。

(ちなみに、対決で勝ったマカロンっぽいシュークリームは、

インスタ用に1回買われて終わりそうな気がするんですけど(笑))

 

同じ局の「ジョブチューン」の内容を彷彿とさせる

コンビニスイーツ業界の裏側や、1つの商品が完成するまでの過程を

割としっかり描いているから、知識を得ていく分には興味深い話にも仕上がっているし。

また、素人のアルバイトが大出世するサクセスストーリーともとれる。

だからと言って、"ラブコメ"をないがしろにしている訳でもない。

それに加えて、樹木(森七菜)の登場によって社員の意識も変わってくる

"会社全体の成長"も描いているので、とにかく盛り沢山。

作り込みの高さは窺えますが…何を一番に目立たせたいのかが

よく分からなくなって来たのが正直な感想です。

前回で見続けようと思ったのは「チンアナゴ」の部分だったので、

やはり、浅羽をもっと前面に出して

樹木と二人三脚で仕事に取り組む様子を描いていったら

面白くなるのではないかという気がしました。

 

けれども、最初は地味だと思っていたキャスティングも、

いざ視聴してみたら良い感じです。

恋のライバルになるであろう浅羽から醸し出される"貴公子"感と、

"ごくごく普通のパティシエ"感漂う新谷(仲野太賀)で対比がとれていますし、

仲野大賀さんが雅志枠← になってしまうのも何となく頷けます。

(「あのコの夢を見たんです。」でちょっと不憫な役柄の主人公を演じているのもあり…w)

 

主人公の態度の悪さが減った代わりに、

やけに冷たく見下している(でもいつの間にか優しい人達になっている)

社員の描写は気になりましたが。

あれだけ丸くさせるのであれば、初回からあまりにも不快感を覚える

キャラクターに仕立て上げなければ、早い段階で切る人も少なかっただろうに…と思いました。

 

そうそう、本編とは全く関係ない話を。

前期では火9「竜の道」の主題歌をSEKAI NO OWARIが、

火10「おカネの切れ目が〜」の主題歌をMr.Childrenが担当していましたが、

今期では同じアーティストで放送枠が逆になっている所に

ある意味運命を感じましたな(笑)

 

 

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姉ちゃんの恋人 1話 感想|ほっこりとした日常の中に宿る小さな陰

 

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さて、まず私の嗜好を書いてしまうと…

岡田惠和脚本の作品は基本的に好きです。

今まで見てきた作品の中には結末に「あれ?」と迷走を感じさせるものもありましたし、

本作の初回に関しても、桃子(有村架純)と吉岡(林遣都)の出会いを描いただけで

話が進んでいないと言ったらそれまでなんですけどね。

でも、家族がひたすら微笑ましくて、

一人一人に愛着が湧いてしまうようなキャラクター描写も。

現代版ファンタジーの根底にはほんの"陰"も滲ませている作風も。

登場人物が魅力的に映って、ほんわかで温かい風が流れる世界観が好きな私にとっては

本作も刺さる部分が多く、岡田作品はやっぱり良いなぁ…と思わされる初回でした。

個人的には、いつも無言でムスッとしてて、顔がちょっとブルドッグ(?)に見える

警備員(西川端)にちょっとハートを掴まれた感じです(笑)

 

ただ、1つ気になったのは「コロナ禍」の描写。

はっきり「コロナ」「ウイルス」とは口に出さないものの、

そう思わせる話題がホームセンターの面々から出ていたにもかかわらず、

居酒屋で普通に密の状態で集まったり、

弁当屋では特に衛生面が関係して来るのにマスクも着用せずベラベラ会話していたりと、

あってもなくても どちらでも成立してしまいかねない中途半端な扱い方が気になりました。

ぶっちゃけ、家族事情もまだ明らかにはなっていませんが、

桃子の頭の中では「両親の事故死」が今でも鮮明な記憶として残り続けているのであれば、

現実世界を絡めずに「辛い過去を乗り越えながら毎日を過ごしてきた肝っ玉姉ちゃん」

という設定にしても問題なさそうですし。

でも、劇中でどうしても入れておきたい題材で、コロナ禍における当時の出来事が

登場人物の心や価値観に大きく影響を与えているという所を前提にした上で

物語を進めたいのであれば、先ほど書いたマスク〜などの内容は必須でないにしても、

回想を小出しにしてそれとなく匂わせるだけで終わらず、

初回だからこそしっかりと向き合う描写をすべきだったのではないのでしょうか。

 

とはいえ、気になったのはそこだけで、

口が悪い&遠慮せずガンガン攻める&無意識に相手の気を惹かせるといった

好き嫌い分かれそうな要素が揃っているのに、嫌味ったらしさを全部

親しみやすい顔立ちと明るい演技で愛されキャラに変えてしまう

有村架純さんは流石でした。

Mr.Childrenの主題歌は今回も世界観に合っていて、

ほんわかな日常生活の中で愛が芽生え始める…という本作のテーマを

象徴した曲になっていたと思います。

 

吉岡と桃子の関係は、後々「加害者家族と被害者家族」である事が

明かされたりするのでしょうかね。

未成年だったとしたら、原付で両親が乗っていた車と衝突してしまったとか。

3年前に亡くなった父も、その件で精神的に追い詰められて退職を迫られ自殺…とか?

 

あまり"陰"が濃くなり過ぎない程度に。基本はラブ&ホームコメディで。

今後も期待しています。

 

 

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共演NG 1話 感想|秋元康カラーが出て来なければ…

 

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原案が秋元康さんなのが個人的最大のネックでありつつも、

中井貴一さんと鈴木京香さんという、普段では中々同時にお目にかかれないような

大人の雰囲気を醸し出す役者が揃った事、

そして脚本が大根仁さんである事にわずかな期待をかけてみましたが…

やはり「想像していたのと違ったな」という感じで見終えてしまった初回でした。

何というか…テレビ業界の裏側の見せ方が、露骨過ぎて品がないんですよね。

 

序盤から「2人が共演NGと言われてきたほど仲が悪い」関係性の紹介を、

スタッフからの説明台詞や接触事故、記者会見での台詞の応酬劇などを通して

頻りに強調する作りになっていたのは、"コメディ"としては許容範囲。

しかし、25年前の破局会見の映像をスクリーンに大々的に映して、

傷ついた過去を面白おかしくほじくり返す流れになってからは

正直「ない」と思ってしまいました。

あの展開、復讐モノと一緒じゃないですか。悪趣味なんですよ…。

「ほら、こうした方が面白いんだろ?」「人と人を争わせた方がワクワクするだろ?」

っていう作り手の"狙い"が、視聴者がどこにこだわりを見出したのかを考えるよりも先に

分かりやすく画面に滲み出てしまうのは、あまり好きじゃないんですよねぇ。

 

そもそも、25年も長い月日が経っているのなら、

2人もとっくに水に流して性格も丸くなっている方が、

今でも子供みたいにいがみ合っているよりも現実味があると思うんですけども。

もうそのつもりはないのに、スタッフ達が勝手に気を使い過ぎた結果

事態が徐々にややこしくなって、2人の間にギクシャクした溝が生まれる所から始まる

「共演NG」にしたら、中井貴一さんと鈴木京香さんの持つ上品さが

活きたのではないかという気がしました。

 

まぁ、炎上したり非難されたりしても、それでSNSを中心にバズるんだったら

"美味しい"よね…みたいな作りは、いかにも秋元康さんらしい感じですね。

でも、その世界観に主演お2人の組み合わせは勿体なかったです。

 

月曜日は11時からも見たい番組がある都合上、感想は基本1本と決めています。

ちなみに、今期の場合は続編の某月9を優先して、こちらは今後視聴のみとなる予定ですが…

(何か強く思う事があれば、コメント欄に追記して行くかもしれませんが)、

来週の次の日は祝日なので、2本とも書こうと思えば書けます。

しかし、それは2話が面白く感じられたらかな?とりあえず様子見です。

 

 


極主夫道 3話 感想|「極道」というモチーフが最も活かされてたかも。

 

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毎回「〇〇が面白かった」の箇条書き感想になりそうだから、

気軽に笑いながら楽しむだけで良いかな?と思っていたけれど、

今回の話は書きたい気持ちにさせられちゃいましたなぁ。

より「ホームドラマ」らしい形に捻りを効かせていた印象。

 

本作のモチーフである「極道」は現実世界では人に恐れられている存在なので、

世間で話題にされる事も、あまり表沙汰に取り上げられる事もない。

言い換えれば「裏社会でのみ活躍する職業」ともとれる。

それらの要素が今回で言う、自分もアシストしたにもかかわらず

PTAの会長(鈴木浩介)に花を持たせる事に徹する所と、

桃太郎の発表会で面白おかしく見せているつもりで、

娘の向日葵(白鳥玉季)だけには唯一、龍(玉木宏)が自分の背中を押してくれる

ヒーローに映った所にかかっており。

「極道」という職業を扱う事に意味があると最も感じる内容に仕上がっていた点で、

まさかここまで完成度が高い話が見られるとは…と驚かされもしました。

 

桃太郎の発表会を山場にし、そこに強盗犯を絡めさせた事で、

本作のコンセプトである「愛する家族のためにこの町の平和を守り抜く」にも

無理なく帰結出来ていたと思いますし。

また、母の美久(川口春奈)も気づけなかった"向日葵の悩み""友達との些細な変化"に

いち早く気づいて、我が子のために積極的に行動に移すという

龍の"元極道"だけではない、"父親"としてのプライドも

新たに知れる描写になっていたのも良かったです。

 

インスタグラムで多くの人から「いいね」をもらうのも「いい」けど、

実際に誰かの役に立つ行動をした事が真の「いいね」じゃない?といったメッセージ性も。

バーゲンで買ったワンピースで最後にしっかりオチをつける所も。

様々な伏線をカオスにシュールに回収!

自然な笑顔の向日葵も含めて、視聴後にほっこりさせられる

今までの中では一番好きなお話でした。

 

 

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危険なビーナス 3話 感想|第2の"テセウス"を目指してます?

 

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あの〜…そもそも遺産相続の話ですよね。

前回からただでさえ、遺産相続とは直接関係ない「誰が突き落としたのか?」という

探偵が犯人探しをするようなミステリー路線になっていて軸がブレて来ているのに、

そこに関係者以外の話を盛り込む必要はあったのかと

疑問に思わずにはいられない内容でした。

 

他の感想記事でも時々言及した事があるかもしれませんが、

正直、公式の相関図にも載っていない新キャラが犯人っていうパターン…萎えるんですね。

考察力が弱くても、自分なりに今まで推理してきた事が無駄にされた気がするから。

今回の話は原作通りなのでしょうか?

それとも、全10話だと考えて、尺を埋めるためだけに追加されたオリジナルなのでしょうか?

前者だったら話の展開の仕方が勿体ないで終わりますが…

もし後者だったとしたら、あれこれ脇道に逸れて"引き延ばし感"満載の作りにするよりかは、

最近増えつつある全5話構成とか、あるいは潔く2時間SPの特番で作ってみた方が

原作の持つ面白さが引き立ったと思うのです。

3話の時点で新キャラのエピソードを持って来るとなるとなぁ…

もうネタ切れなんでしょうかね(汗)

 

他にも"引き延し感"を覚えたのは演出。

これは邪推なので軽く流して欲しいんですけど、

「テセウスの船」のような煽る路線で行って欲しいと

上層部から頼まれているのかな〜なんて思ってしまう部分が多く見受けられるんです。

今回で言えば、楓の元に謎の男が手を近づけようとしているシーンで

スリリングな劇伴を差し込みながらCMに入る流れ。

いくつかの謎を散りばめる事で、視聴者に考察させる"機会"を作る内容。

特に目立つのは伯朗(妻夫木聡)の妄想シーン。

…あれ、毎回やらなくても良いんじゃないのかな?

あまりにも壮大な展開が続くから、妄想だと分かりやすくて緊迫感がないし。

割と長めに時間を割いているから

「それに費やすんだったら本題を進めてよ!」ともツッコみたくなってしまうし。

童貞設定なのは初回で提示したので、毎回ガッツリ挟まなくても

主人公はそういうキャラだと理解してくれていると思うんですよ。

 

中華屋のくだりで、3人の座る位置を

それぞれ着ている赤白黒の衣装と

後ろの壁の色にが同じになるように合わせた引きのカットだけは、

芸術作品らしい美しい画になっていて印象的でしたけど。

予告の明人(染谷将太)が監禁されてるっぽいシーンは…

まさか妄想じゃないですよね?

 

 

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35歳の少女 3話 感想|"成長物語"らしくなってきた!

 

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今頃?と思われそうですが、3話になって新たな発見がありました。

それは、10歳の頃の望美の声と35歳の望美(柴咲コウ)の声がほぼ同じな事。

役者の点で言ったら、柴咲コウさんが10歳の頃の望美の動きだけでなく

高くてあどけない声まで寄せて演技されている事。

 

今までにも2種類の声(モノローグと実際の話し声)を使い分ける

演出が取り入れられていましたが、

今回はその切り替えが頻繁に起こっていたために、冒頭の件に気づけたんだと思います。

それだけでなく、その演出を多用した事で何が良くなったかって、

望美の持つ子供ならではの「等身大の気持ち&感情」が前面に出た所。

結人(坂口健太郎)との代行業で「なんか全然楽しくない」と感じたり、

25年の間に変わり果てた母・多恵(鈴木保奈美)にショックを受けて

「こんなの私が大好きだったママじゃない!」と言ってしまったり。

理想と現実のギャップを目の当たりにしながらも、時間は戻らないのだから

経験を重ねて徐々に受け入れて行かなければならないのだ…という

望美の"逆境をバネにしようとする"姿が画面から伝わって来る

主人公の成長物語になっていた気がします。

 

さらには、前回で本作を「子育て奮闘記」と例えたように、

主人公だけでなく、多恵の成長も感じられる内容にもなっていました。

理由は、亀のぬいぐるみに対して「なんでこんな事になっちゃったんだろう」

「あの子が目覚めたら、嬉しい事ばっかりだと思ってたのに」

本音を漏らす台詞を挿入した事で、

多恵にも25年間眠っていた娘にどう接してあげれば良いのかという

母親なりの葛藤が垣間見えたから。

だから、最初はちょっと引いた監禁生活のくだりも

その台詞を聞いてからだと何となく理解出来る気がしましたし、

最後のハグのシーンでも"みんなに愛されているママ"だった頃の柔らかさが

少し表情に滲み出ていたのには嬉しい気持ちにさせられてしまいました…。

 

また、前回は"主人公が関与していない"場面まで万遍なく描き過ぎていて、

それが蛇足に繋がっている印象がありましたが、

今回では上手く整理整頓されており、

「主人公が変わる事で、周りも変わっていく」話としては

今回が初見の方でもどんな方向性になるのか掴みやすい仕上がりだったと思います。

 

逆にこうした事で陰鬱な場面が増え、主人公に襲いかかる現実や多恵の行動を中心に

好き嫌い分かれる方も出て来るかもしれませんが。

個人的には、本作で描くべき"目的"はしっかり果たせていた感じがしたので、

このまま二人三脚の路線で行く事を期待しています。

 

 

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さくらの親子丼(2020) 1話 感想|第2のさくら、爆誕か?

 

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放送から1週間経っているため、初回ですが簡単感想で。

 

初回放送日である事を認識済みとは言え、

1週分見逃してもう2話の放送になっているのかと勘違いしてしまうアバンでしたな(笑)

まぁ…舞台は一緒で、後は「誰がやって来て、どんな事情を抱えているのか」を

一人ずつ見せて行くだけですもんね。

さくら(真矢ミキ)が新しく子どもシェルターを設立した事にしたみたいですし。

金八先生」のような長寿シリーズものにはしやすいでしょうけど…

初期からの馴染みの登場人物が出て来ないのは、

シリーズファンにとってはちょっと寂しかったりもします。

肉Tシャツの子、クレヨンの人、あざみちゃんは元気かしら。

 

唯一懸念点があるとしたら、新キャラの新人弁護士・雪乃(新川優愛)の描写ですかね。

第2シーズンの初回で、子供たちの価値観のズレを知った時のさくらと重なりました。

感情移入しやすくて、お節介な行動もしがちな所が共通しています。

…それだけに、今後はこの子が物語を動かすメインの扱いになって、

代わりにさくらの存在感が薄まってしまうのでは?

岡林(鶴見辰吾)との恋愛パート要員になってしまうのではないか?

という心配も出てきた…そんな感じでしょうか。

 

でも、フォーマットはしっかりありますし、シリーズ第3弾に突入したので

あまり大きくクオリティが崩れる事はないと思っています。

シェルターの住人の個性も増し増し。多喜(山崎静代)も新キャラなのにもう安定感抜群。

回を増すごとに一人ずつ、家族とのどんなエピソードが深堀りになっていくのか楽しみです。

 

それにしても、初回から「救えなかった」重くて苦い内容を持って来るとは…

中々挑戦的でしたねぇ。

 

 

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