2024年春ドラマ-アンチヒーロー一覧

アンチヒーロー 2話 感想|異色の作品になる予感…♪

 

 

緋山(岩田剛典)は無罪なのか?それとも有罪なのか?

という謎を残して終わった前回からの今回で、

なぜ姫野検事(馬場徹)のDNA鑑定改ざん疑惑を重点的に描くんだろう…

(緋山が罪を犯したのかどうかが気になるのに…)と疑問に思いながら見ていたのですが、

法廷のシーンで、またしても「お?」と引っかかる台詞が聞こえてきました。

 

長くなりますが、後で聞き直してでも書き留めておきたかった台詞だったので

ここに書かせて下さい。

明墨「生活のため、家族のため、感情を押し殺すしかない。

   こうだと決められている事には、中々反対しにくいものではないですか?

   緋山さんがパワハラに声を上げなかったのも、

   尾形さんが耳の病気の事を隠し続けたのも、全ては生きていくために仕方のない事。

   残念ながら今の日本はまだ、そんな社会です。」

 

  「ただ、我々を含め、司法に携わる人間は、

   人の一生を左右する立場にあるという事を1秒たりとも忘れてはならない。

   歪んだ思考が、平穏な暮らしを求めていた、罪なき人の人生を奪ってしまう。

   それだけは絶対にあってはならない。」

 

  「裁判長、あなた方にも同じ事が言えます。

   裁判の数をこなす事に精一杯で、検察が提出する証拠を疑おうともせず

   判決を下しているのなら、あなた方も役割を果たせていないのと一緒です。」

 

この時点では、理にかなっていると同時に、凄い事を語るな…と思っていたんですが、

終盤の赤峰(北村匠海)に向けた台詞で、

明墨(長谷川博己)がなぜ上記のような事を言ったのか、ハッとさせられたのです。

明墨「大事な人を守るために、止むを得ず人を殺した者。

   殺意を持って人を殺そうとしたが出来なかった者。

   罪が重いのはどっちなんだろうねぇ。正義とは、何なんだろうねぇ。」

 

緋山は確かに殺害を犯しており、真犯人を野放しにしたのは事実だけれども、

明墨が重要視しているのは無罪か有罪か?ではなく。

時代とともに形成されてきた「正義」の定義の曖昧さ、歪さを問い、

そしてそれに、検事も裁判官もいつしか染まってしまっていた制度や社会そのものに

疑問を抱いている人物なのだというのが分かりました。

まぁ要は、正義に対してかなりの潔癖症の持ち主なんですよね。

前回だけではまだぼんやりとしていたのですが…今回の件で、彼の解像度が高くなった感じです。

 

弁護士モノと言えば、残酷な判決を下す検事や裁判官を敵対視し、

個(主人公)vs個(検事や裁判官)の壮大な戦いを繰り広げる作品を多く見てきただけに、

制度や構造を疑うというアプローチの仕方はかなり珍しいです。

そして…日曜劇場でかつて放送されていた同じジャンルの「99.9」についても言及。

明墨は既に「99.9」が放送されている世界を生きており、

それも含めた従来の作品とは全く違った作品を生み出すぞ!という強い意志も感じさせます。

 

前回の感想で「従来の作風とはアップデートされている気もしていて。」と書きましたが、

ちょっとだけ補足を。

「〜ねぇ」「〜だぁ」と語尾を伸ばして話す長谷川博己さん、野村萬斎さん、

悔し顔を見せる馬場徹さんといった中堅〜ベテラン俳優が

癖の強いキャラを演じられている一方で、

北村匠海さん、大島優子さん、堀田真由さんといった若手俳優

抑えた演技で魅せているバランスの良さが、日曜劇場特有のギトギト感を覚えず、

新感覚だと感じる理由に繋がっているのではないかという気がしました。

…役者さんに関してもう1つ言えば、岩田剛典さん演じる緋山の寡黙さも良かったです。

岩田さんは個人的には、台詞が少ない方が魅力的だと思っているので、

最後の、力強くかつ冷たさも残る視線にはゾクゾクさせられてしまいました。

 

緒方直人さんの役所も、あの少女が何者なのかもまだ不明なまま。

でも、明墨のあの終盤の言葉は、もしかしたらこの2人がきっかけとなっていて、

その因縁に伊達原(野村萬斎)も絡んでいるのかもしれませんね。

2話で方向性が見えてきた事で…

やっぱり本作は、伝統ある日曜劇場に挑戦状を叩きつける作品になるのでは?と、

ついつい期待したくなってしまいます。

どこまで爪痕を残せるか、最後まで見届けたい気持ちがより一層高まりました。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しております。
ポチッと押していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ

 

 


アンチヒーロー 2話 感想|異色の作品になる予感…♪

 

 

緋山(岩田剛典)は無罪なのか?それとも有罪なのか?

という謎を残して終わった前回からの今回で、

なぜ姫野検事(馬場徹)のDNA鑑定改ざん疑惑を重点的に描くんだろう…

(緋山が罪を犯したのかどうかが気になるのに…)と疑問に思いながら見ていたのですが、

法廷のシーンで、またしても「お?」と引っかかる台詞が聞こえてきました。

 

長くなりますが、後で聞き直してでも書き留めておきたかった台詞だったので

ここに書かせて下さい。

明墨「生活のため、家族のため、感情を押し殺すしかない。

   こうだと決められている事には、中々反対しにくいものではないですか?

   緋山さんがパワハラに声を上げなかったのも、

   尾形さんが耳の病気の事を隠し続けたのも、全ては生きていくために仕方のない事。

   残念ながら今の日本はまだ、そんな社会です。」

 

  「ただ、我々を含め、司法に携わる人間は、

   人の一生を左右する立場にあるという事を1秒たりとも忘れてはならない。

   歪んだ思考が、平穏な暮らしを求めていた、罪なき人の人生を奪ってしまう。

   それだけは絶対にあってはならない。」

 

  「裁判長、あなた方にも同じ事が言えます。

   裁判の数をこなす事に精一杯で、検察が提出する証拠を疑おうともせず

   判決を下しているのなら、あなた方も役割を果たせていないのと一緒です。」

 

この時点では、理にかなっていると同時に、凄い事を語るな…と思っていたんですが、

終盤の赤峰(北村匠海)に向けた台詞で、

明墨(長谷川博己)がなぜ上記のような事を言ったのか、ハッとさせられたのです。

明墨「大事な人を守るために、止むを得ず人を殺した者。

   殺意を持って人を殺そうとしたが出来なかった者。

   罪が重いのはどっちなんだろうねぇ。正義とは、何なんだろうねぇ。」

 

緋山は確かに殺害を犯しており、真犯人を野放しにしたのは事実だけれども、

明墨が重要視しているのは無罪か有罪か?ではなく。

時代とともに形成されてきた「正義」の定義の曖昧さ、歪さを問い、

そしてそれに、検事も裁判官もいつしか染まってしまっていた制度や社会そのものに

疑問を抱いている人物なのだというのが分かりました。

まぁ要は、正義に対してかなりの潔癖症の持ち主なんですよね。

前回だけではまだぼんやりとしていたのですが…今回の件で、彼の解像度が高くなった感じです。

 

弁護士モノと言えば、残酷な判決を下す検事や裁判官を敵対視し、

個(主人公)vs個(検事や裁判官)の壮大な戦いを繰り広げる作品を多く見てきただけに、

枠組みを疑うというアプローチの仕方はかなり珍しいです。

そして…日曜劇場でかつて放送されていた同じジャンルの「99.9」についても言及。

明墨は既に「99.9」が放送されている世界を生きており、

それも含めた従来の作品とは全く違った作品を生み出すぞ!という強い意志も感じさせます。

 

前回の感想で「従来の作風とはアップデートされている気もしていて。」と書きましたが、

ちょっとだけ補足を。

「〜ねぇ」「〜だぁ」と語尾を伸ばして話す長谷川博己さん、野村萬斎さん、

悔し顔を見せる馬場徹さんといった中堅〜ベテラン俳優が

癖の強いキャラを演じられている一方で、

北村匠海さん、大島優子さん、堀田真由さんといった若手俳優

抑えた演技で魅せているバランスの良さが、日曜劇場特有のギトギト感を覚えず、

新感覚だと感じる理由に繋がっているのではないかという気がしました。

…役者さんに関してもう1つ言えば、岩田剛典さん演じる緋山の寡黙さも良かったです。

岩田さんは個人的には、台詞が少ない方が魅力的だと思っているので、

最後の、力強くかつ冷たさも残る視線にはゾクゾクさせられてしまいました。

 

緒方直人さんの役所も、あの少女が何者なのかもまだ不明なまま。

でも、明墨のあの終盤の言葉は、もしかしたらこの2人がきっかけとなっていて、

その因縁に伊達原(野村萬斎)も絡んでいるのかもしれませんね。

2話で方向性が見えてきた事で…

やっぱり本作は、伝統ある日曜劇場に挑戦状を叩きつける作品になるのでは?と、

ついつい期待したくなってしまいます。

どこまで爪痕を残せるか、最後まで見届けたい気持ちがより一層高まりました。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しております。
ポチッと押していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ

 

 


アンチヒーロー 1話 感想|日曜劇場の初回なのに1話完結じゃない!!

 

 

良さげな感じだなぁと思いながら、最後までそれが途切れる事なく視聴。

やっぱり、面白いドラマは放送開始の5分間で決まるもんなんですね。

 

冒頭での、明墨(長谷川博己)が顔の見えない被疑者に語り続ける長台詞。

「過ちを犯してもやり直せる。日本はそんな優しい国とでもお思いですか?

例えば隣に殺人犯が引っ越してきたら?

『私、人を殺したんです』と言われて、そうですかと笑えますか?」

「法律というルールの中では許されても、

リアルな世界では、一度罪を犯した人間を許す気なんかないんです。」

他にも引用すると長くなるので一部抜粋にしましたが、

この後のスピード違反のくだりも含めて、

前半の段階では、理屈臭いし、敵に回したら面倒なタイプだけど

言っている事は確かに筋が通っているなぁ…と。

目の前の人に嘘偽りなく向き合おうとする"正しい人"なんだという印象を覚えたんですね。

しかし、物語が進むにつれて、羽木の息子・湊(北尾いくと)が

当時ボールを拾ってもらった「お兄ちゃん」が

実は緋山(岩田剛典)でない事が明らかになると、

あれ…捏造…?「証拠の数は多ければ多いほど良い」って、

もしかして、こじつけで作った証拠も含まれているって事…?などと、

明墨の歪んだ一面が見え始めてくる。

 

裁判を勝ち取るためなら、障害も子供も利用するなんてエグいなぁと思っていたんですが、

本人も発言していた通り、最終的には

不確定である物事は徹底的に排除するのが彼のモットーで、

障がいのある人には知識を与えたりと、完全に"悪い人"ではない事が分かる。

なんだけれども、捏造しちゃってるからなぁ…というモヤモヤは残る訳で。

彼は何が狙いなのか?何を考えているのか?どんな人間なのか?

もっともっと彼を知りたい。

そんな純粋な興味で、引き込まれるように見てしまった1時間半でした。

 

明墨の異様さを引き立たせるためか、

日曜劇場らしからぬダークな雰囲気が終始漂っています。

でも、後のラスボスになるのだと分かる人物はしっかり用意されているし、

やたら壮大な劇伴は、長年培ってきた日曜劇場"らしさ"とも言えるでしょう。

…ただ、こう書いてはみたものの、従来の作風とはアップデートされている気もしていて。

昔だったら、顔面どアップ!顔芸バーン!憎き悪役を倒す勧善懲悪!のキャッチーな演出で

この物語を魅せていたかもしれませんし、←私の日曜劇場への偏見も大分酷いけどねw

劇伴だって、壮大ながらも神秘的で、高級感もまとわせていて、

じわじわと緊張させられる曲調で相当珍しいと思うんです。

結局何が言いたいかって言うと、この枠ならではの良い部分はそのままに、

新しさも取り入れられているなぁと。

 

そして私は、この枠の良さとしてもう1つ、盛り上げ上手な所も挙げておきたいです。

先ほど少し触れましたが、終盤で伊達原(野村萬斎)が登場してきて、

まるで彼と対話しているかのように、冒頭での明墨の語りを被せてくる演出には

ワクワクさせられてしまいました。

主人公とは真反対の考えを持つ存在…

どんな設定で、どう見せれば視聴者が「次も気になる!」と思えるのかが

ちゃんと分かっていて、そこは、さすが看板枠だと思いました。

 

まぁ強いて言うなら、姫野検事(馬場徹)がポンコツに描かれ過ぎていないか?

というのは気になりましたけどね。

だって…証人リストに2名しか記載されていないなら、

いや覚えとけ!って話になりますからねぇ(笑)

あとは…24分も拡大したのに、次回に続くとは!

でもそこは、主人公の描写のお陰であまり引き延ばし感を覚えなかったので、

特に不満ではないかな?

 

緋山が殺害したのか?していないのか?に関しては、

冒頭で「人を殺してるんですから」と明墨が言っていたので、

そのまま犯人で、次回は、何としてでも無罪に持っていく流れになりそうですね。

 

きっとこの主人公を演じるのが楽しいんだろうな…というのが伝わってくる

長谷川博己さんの活き活きとされた演技も良かったです。

次から次へと出てくる台詞が、聞いていて本当に気持ち良い。

目は笑わず、ニタァ…とゆっくり口角を上げる表情も、食えない感じがして魅力的です。

そして、北村匠海さんのポジションは、同じく主人公が強烈で、

去年のこの時期の放送だった点から、どことなく「教場0」を思い出してしまって。

今度は最後まで無事でありますように…なんて、

本作とは脱線した事もふと考えてしまいました(笑)

 

果たして、どんな結末になるのか?

今はただ、明日の放送が楽しみです♪

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しております。
ポチッと押していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ