2023年冬ドラマ-リバーサルオーケストラ一覧

リバーサルオーケストラ 10話(最終回) 感想|後日談もなく終わった最終回

 

 

見終えてからの第一声は、お、おう…といった感じ。

王道の作りではあるから、演奏も大成功して

ハッピーエンドで終わるんだろうなぁとは読めていましたし、実際そうはなったんですけど。

う〜ん…何と言うか、玉響で目指してきた目標(=物語の着地点)が

本来のテーマだった「ポンコツオーケストラの立て直し」というよりかは、

こけら落としで勝利を収める事」に挿げ替わっているような気がして、

何だか駆け足で終わってしまった感の残る最終回でしたね。

 

元々玉響の存続がかかっている対決だったので、

今後も大好きな仲間たちと音楽をやれると分かって、凄く嬉しくなったはず。

個人的には、◯年後に飛ばす形で、後日談も少し見たかったなぁ…と思ってしまいました。

本番が終わって、各々が家族や恋人と会うシーンで

クレジットが流れ始めるのも「えっもう!?」なんて驚きましたけど。

まさか…初音(門脇麦)と朝陽(田中圭)が帰り道で手を繋ぐシーンで終わりだなんて

思いもしないじゃないですか(笑)

例えば、1年後に飛んで、初音が身支度でバタバタしている姿が描かれて、

家を出た後に映った玄関前には

こけら落としの時に撮った記念写真が額縁入りで飾られていた…

そんなラストの方が、今も同じ場所で同じ仲間と充実した日々を送っている事が察せられて

良かったんじゃないかという気がします。

 

まぁ、駆け足っぽくなってしまった原因は分かっていて、

話の腰を折る蛇足なエピソードが8話以降多かったからなんですよね。

特に、これって盛り込む必要があったのかな?と思ったのは、

朝陽の高階フィルとの交換条件にまつわる話。

藍子(原日出子)が終盤で

「ご本人が言い出してご本人が撤回した。ただそれだけの事です。」と言っていたように、

彼女はそもそも、玉響に恨みを長年抱いているキャラとして描かれていなかったですし。

対戦相手である三島の父・光太郎(加藤雅也)にしても、

玉響に対して敵対心を持っているというよりかは、ただ単に自分の信念を貫いている音楽家

唯一の悪役である本宮(津田健次郎)は、小悪党の立ち位置にしか過ぎません。

なので、舞台に立たせて下さいと頼み込めば

すんなり了承してくれる訳で(本当にそうなりましたしね…)、

結果的に、朝陽の独り相撲だった…ともとれるこのエピソードで

時間を割く意味がよく分かりませんでした。

オーケストラの部分だけでは話が単調になるだろうから、どうせなら盛り上がりやすい話を…

って事で入れたんでしょうけど、

入れた以上は、藍子の過去を掘り下げるなどして、説得力のあるものにして欲しかったです。

 

しかし、ここまで勿体ない点を書いてきましたが、良かった点もありました。

まずは、「私たちは、オーケストラです。」で、条件に縛られて舞台に立つ事を拒む朝陽を

必死に呼び止める初音のシーン。

3話では、トラウマを思い出して逃げてしまいたい気持ちに駆られているのを見て、

「僕たちは、オーケストラです。」と朝陽に声をかけてもらい、勇気づけられていた彼女が、

今では後ろに頼もしい仲間を引き連れて、同じような言葉を…っていう所に、

主人公の成長と連続ドラマならではの集大成を感じさせて、

自然と胸が熱くさせられるシーンになっていました。

 

あとはやっぱり…約7分にもわたる演奏かな。

メインテーマにもなっている曲を演奏し始めたのをきっかけに、

今までのエピソードを順々に振り返りながらも、

曲調に合わせて、団員が"覚悟"を思わせる強い表情を見せたり、

表情が和らいで徐々に笑顔になったりする一連の流れは、

まさしく本番前に朝陽が言っていた「今日(事故に遭って)死ぬかもしれません」

「悔いのないステージにしましょう」が具現化されているようで、

瞬きを忘れるほどの緊張感を漂わせていました。

 

したがって、王道の良さをきちっと踏襲されている所もあれば、

時に登場人物の多さが短所にも繋がっていて、

もっとそこのバランスがとれていれば秀作になったかもしれない…という

むず痒さが残る作品だったかなぁ…と思います。

でも、「むず痒さ」と書いたのも、

応援したくなるような登場人物の描写の積み重ねが上手いのと、

役者さんとの相性が抜群だったからで、

そうでなければ、本作に抱く印象は大きく違っていたかもしれません。

 

後日談も見たかった…という気持ちに変わりはありませんが、

現在進行形で終わったって事は、続きの話が書ける可能性が高いって事にもなりますよね。

この枠のドラマは、何年か後にSPドラマとして帰ってくるパターンも多いので、

本作の"その後"もSPで見てみたいです。

その際は、対決じゃなくて、高階フィルとのコラボ演奏なんていう展開もアリかも…?

と思っております。

 

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リバーサルオーケストラ 9話 感想|本宮、さすがにやり過ぎ!

 

 

「今、僕たちがやるべき事は音楽に真摯に向き合う事、それ以外にないんです!」

朝陽(田中圭)のこの言葉、今回の内容を見ていて、本当それな…と思いましたよ(汗)

大舞台が控えているとなれば空気が引き締まるはずなのに、

な〜んか、ガチャガチャしているなぁ…と。

 

恋愛パートは今までは、登場人物の個性を引き出すためのサブエピソードとして

描く事に徹底していた印象で、

初音(門脇麦)がトラウマを克服出来てからは、

本題とケンカするくらいには強まってきている所に引っかかりも覚えるのですが。

他にも、スパイは誰で、なぜ接近したのか?を考察させる展開や、

印刷会社にも手を出して、観客にも被害を及ぼすという

もはや犯罪行為に等しい本宮(津田健次郎)の嫌がらせ行為と…

音楽には特段関係のない…

むしろ、ノイズになってしまっている要素を盛り込み過ぎな気がするんですね。

 

4話で「ヨーロッパだとオケと市民の距離が近い」という話もあったように、

本作ってそもそも、音楽には縁のない家族や友達を巻き込んでいく様子や

聞き馴染みのある選曲も含めて、

「音楽って楽しい」「クラシック音楽は決して敷居が高くない」を

描き続けている物語だったと思うんです。

いや…そこがおざなりになっているとは言いません。

例えば、朝陽が人を頼るようになったり、当初はやる気のなかった団員たちが

相手のプライベートまで自分事のように喜ぶ表情を見せていたり、

団員と関わりのある人が率先して観客を集めたりと、

"音楽に影響された人々"は確かに描かれました。

描かれてはいるんですけど…

何と言うか、どこで盛り上げるかの取捨選択を間違えているが故に、

本来の見所が薄まってしまっているって感じです。

 

そして、そこに因んでもう1つ気になったのは、

(主要人物のみではあるものの)団員が集まっての、谷岡家での打ち上げシーン。

仲間の絆を感じさせる、純粋に良いシーンではあったんですが…

だからこそ、今までの回でも、こういった大人数で本音を語らう姿が

何か一仕事終えるたびに挿入されていたら、

より"団結力"が伝わってきて良かったのかもしれません。

1対1で気持ちを共有する話か、1人1人の抱えている問題を取り上げて、

他の誰かが介入する形で解決へと向かう話が多かったのも、

今となってはちょっと勿体ないなぁと思えてなりませんでした。

 

あとは…一応既にトラウマは克服しているとは言え、

10年ぶりの"大舞台"での披露なのに、チャイコの演奏は前半カットしちゃうの!?なんて

視聴時は疑問に思ったのですが。

まぁこれは、最終回での最大の見せ場のためにとっておくのだと

ポジティブに捉える事にしておきました。

構造自体は王道で、ハッピーエンドにはなる可能性は高いでしょうから…

納得行く形で終われる事を願います。

 

 

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リバーサルオーケストラ 8話 感想|穂苅さんのエピソードは良い感じだったけど…

 

 

穂苅(平田満)メイン回。

エピソード自体は良い感じで、特に、当時のカセットを再生して

演奏が始まる直前に録音が止まってしまう…という演出には、

始まりがあれば終わりもあり、幸せがいつまでも続くとは限らない現実の厳しさや、

伝えたい言葉は「いつか」で後回しにしていたら手遅れになるといった

皮肉が込められているようで、それが穂苅の後悔を増幅させていて印象的だったんですけど…。

う〜ん、全体で見てみると、三島(永山絢斗)との後日談に、熱愛報道に、

相変わらずの本宮(津田健次郎)の悪巧み描写に、スパイに…と

メインから離れた要素が多過ぎて、とっ散らかって見えたのが残念。

 

そして、素直に「良かった」「面白かった」と言えなかったのには、もう1つ理由があって。

8話で、しかも玉響の存続がかかっている定期演奏会が控えている段階で、

今回の内容って"どうしても"描かなければならなかったのかな…?という疑問符が

浮かび上がってしまったんですよねぇ。

 

よくよく考えれば…初音(門脇麦)も前回では、

生放送での無茶振りで、多くの視聴者に注目されている状態の中で演奏を成し遂げた事で

ほぼほぼトラウマは克服した訳で。

あと主人公関連で控えているのと言えば、2つの大舞台を成功出来るかどうかだけ。

つまり、もうこれ以上、重点的に描く必要はないに等しいんですね。

となると…せめて、前回と今回を逆にした方が、

最終回に向けての緊張感を持続出来たのではないか?とも思いました。

 

そんな感じで、私としては若干モヤモヤしたまま見終えてしまいましたが。

残り2話で、さすがに定期演奏会の話が描かれるでしょうから…

次回に期待してみる事にします。

今回は少しざっくりとした感想で失礼します(汗)

再び気持ちが盛り上がりますように!

 

 

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リバーサルオーケストラ 7話 感想|初音と三島の雪解け

 

 

最終章に向けての地盤固め…の回ですね。

あ、これ、決して"繋ぎ回"って意味ではなくて、むしろ褒めてます。

主人公のトラウマへの克服に久々に焦点が当たった話になっていた事に満足感もあれば、

本番に向けて着実にステップアップしていく彼女の成長が

個性的な登場人物を絡ませながら丁寧に描写されていて、見応えがありました。

今回は「境遇の対比」「家族の対比」「"連続ドラマ"ならではの積み重ね」

活きた話だったと思います。

 

それぞれ具体的に書くと…まず1つ目は「境遇の対比」について。

今回は何かと「10年ぶりに音楽の道に戻ってきたけど、本業は公務員である初音」

強調されていた印象を受けました。

言い方は悪いですが、初音(門脇麦)にはいつでも"逃げ道"が用意されている状態…。

そこを突くかのように、「プロとして長年努力し、地位を築いてきた立場」である

穂苅(平田満)や三島(永山絢斗)のエピソードを盛り込む事で、

彼女が音楽1本で生きていくのか、公務員に戻るのかで中途半端な状態なのを

浮き上がらせていくのです。

 

「みんなに助けてもらいながら、楽しくやってます」

「(今後について聞かれて)まだどうなるか…」「なんとか頑張ってる」

そんな初音の言葉が気に入らなくていちいち突っかかる三島の態度も、

彼女がいなくなってからもなお比較され続け、

認めて欲しい人に自分を認めてもらえない苦しみを想像させて

切ない気持ちで見てしまっていましたが、

穂苅の世代交代のエピソードに関しては、しみじみ考えさせられるものでした。

 

穂苅の場合は、課題曲である「運命」でソロパートを任されていたのですが、

あまり成果を上げられなかった結果、第二奏者の若い女性とパートを交代する事になるのです。

あの意味深なシーンを踏まえるに…きっと、妻の介護で練習時間が制限されている

生活を続けていたのでしょう。

でも、本人は朝陽(田中圭)の指示に対して、

「時間があればもっとやれたはずなのに」「まだ第一線で活躍する体力は残ってるのに」と

不満を漏らしているかと言ったらそうではなく、現実を案外すんなりと受け入れます。

これが意外だった…とともに、自身が背負う"運命"に抗おうとしなかったのも

音楽に真剣に向き合い続けて悔いが残っていないからで、

まだ10年前の出来事がトラウマになっていて、本領発揮していない初音からしたら、

この思い切った決断は出来ないんだろうな…とも思わされました。

プロとアマチュアの、音楽に対する"覚悟"の差。

彼女の成長のためには、外せないエピソードだったと思います。

 

早速脱線しかけていますが(苦笑)2つ目は、「家族の対比」について。

メインとなっているトラウマの克服を描く中の唯一の"癒し"パートとして、

初音を支える両親の様子も描かれました。

SNSで誹謗中傷を受けているのが気がかりで、遠くからはるばると…

あとは、初音が暗い表情を浮かべるたびに心配したり、肉団子を振る舞ったり、

初音が帰宅した時にすぐ母が駆け寄ってきたりで、

何かと気にかけてくれる両親を見て思い出すのは、

三島の父・光太郎(加藤雅也)と三島の関係性。

光太郎の口から出るのは初音初音ばっかりで、

息子を評価する話題が出た事はほとんどありません。

三島があれだけ拗らせているのも無理はなく、

親の接し方が、初音と三島の人格を形成していっているのだ…と思わされました。

 

そして、3つ目は「"連続ドラマ"ならではの積み重ね」について。

ざっくり言うなら、前々回と前回あっての今回…ですね。

「天才さまのお気持ちは私らには分かんない」

この言葉自体はかなり辛辣ですが、

天才にはなれなかった苦い想いをした玲緒(瀧内久美)が言うと、重みが大分違います。

珍しく感情的になって説得した朝陽もそうで、

人の部屋に勝手に入り込んでくる事自体は割とヤバいですが(笑)

でも、それも厭わないほど本音を直接伝えたくなったのも、

自分には出来なかった3人の団員の再起を手伝ってくれて、

自分もその1人だったから、才能がここで折れては欲しくない…という

気持ちが働いたからなんですよね。

 

今期は回によって人物描写や内容に

ブレを感じる作品もあるからか(それは複数脚本なのもありますが…)、

キャラ設定や今までのエピソードを大切に、慎重に扱い、

しっかり"結果"へと結びつけている本作には、本当に感心させられます…。

「安心して見られる作品」って、中々貴重だと思います。

本宮(津田健次郎)の嫌がらせについては、確かに露骨にはなっているものの、

主軸である「オーケストラの立て直し」がおざなりになっていないので

個人的にはそこまで気になりません。

 

強いて言うなら、三島のキャラ変にはちょっと驚いて、

もう少し"過程"があっても良かったのかな…と。

ただ、冒頭で、幼少期の初音に褒められて思わず笑顔になった事や、

子供の頃の写真を今でもバイオリンケースに入れていた事など、

彼がどんな想いでここまでやってきたのかが窺える要素はあった上に、

初音のあの演奏を聴いたら、見直すのも無理はなかったんじゃないでしょうか。

素人の私が聴いても、第一音から艶を感じさせましたからねぇ…。

彼女の微笑む姿も初めて見られて、ラストの伸びやかな音色も含めて、

最終章前に相応しい回だったと思います。

 

 

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リバーサルオーケストラ 6話 感想|エリートになり切れなかった者ならではの苦悩

 

 

もしかしたら、前回と今回で、ある意味セットになっていたのかもしれませんね。

まぁ…登場人物が多いが故に、個々のエピソードを膨らませ過ぎて

物語が散漫としていたという、前回で感じた印象は変わらないし、

それが原因で話の進みが遅くなっていたのは事実ではあるので、

あの作りに完全に賛同とまでは言い切れませんが。

前回で何かと"含み"を持たせるような描写が続いたのが、

今回で綺麗さっぱり回収されていくのを見て、

こういう展開にしたかったからか…とちょっとだけ腑に落ちた自分がいました。

 

玲緒(瀧内公美)は案の定といった所か、

幼少期は初音(門脇麦)と同様に"天才"と称され、

「才能のある人は忘れない」と言う記者・廉太郎(山中聡)から

取材を受けていた過去がありました。

しかし、覚えてもらえていないって事は、

世間の期待に上手く応えられずに挫折した…(そして玉響に)と察せられる訳で。

演奏会の件で再びブランクに陥りそうになる彼女に、朝陽(田中圭)と藤谷(渋川清彦)を

絡めていたのが良かったです。

 

藤谷と玲緒は、大まかに言えば「エリートになり切れなかった者」同士。

朝陽は天才指揮者として立派な活躍を見せているので、

一見2人とはカテゴリーが違うように思うかもしれません。

ですが…ここで思い出されるのは、前回の終盤で、かおり(相武紗季)の口から語られた

「『音楽と生きる』と決意したきっかけになった初音との出会い」。

彼もかつて、音楽を続けていく事に躊躇いがあった時期を過ごしていた点では、

2人と共通していると言えるでしょう。

団員たちに裏切られ、自信をなくし、音楽を諦めようかと考えた経験もある彼だからこそ、

この手のパターンだといつもなら初音に任せるものを、

今回はあえて自ら介入しようとしたのにも納得出来ましたし。

また、前回のそういったエピソードがあったために、

本当は音楽が一番好きなのに、なぜ自分を偽るのか?と図星を突く

朝陽の描写にも説得力を感じさせました。

 

オケの成長過程において、初音の存在や演奏に影響を受けた者が、

今度は誰かに影響を与えていく…という見せ方は丁寧な印象があります。

そこがやっぱり、登場人物を応援したくなる理由に繋がっているんでしょうね。

 

ただ、その部分で今回個人的に、ちょっとだけ惜しいかな?と思ったのは、主人公の扱い。

主人公の割には存在感が薄くて、メインエピソードにあまり参加していないからか、

グッズ担当の役どころになってしまっている感は否めませんでした。

オーケストラで大所帯である以上、

他の人の見せ場も作るのはごく自然な事だと思いますし、

別に、もっといろんな人と絡めて主人公の出番を増やせ!と言うつもりも全くないですし。

今回のキーワードになっていた"元天才〇〇"を、

玲緒や藤谷と重ねながら描いていたのも理解出来ますが…

こう言っちゃなんですが、内容を見ていると、

主人公がいなくても成立している話にはなっているんですよね。

1話分使って団員1人の事情を描いた回もせっかくあるんですから、

例えば、初音の"お陰"で「音楽を再び楽しいと思えるようになった」「音楽を続けられた」

そんな風に変われた蒼(坂東龍汰)やみどり(濱田マリ)の演奏シーンを、

まだ僅かに迷いがある玲緒が練習終わりにたまたま目撃して。

で…見られたのに気づいた2人が、当時と今とでの心境の変化を何気なく話した事で、

やっぱり音楽が好きだな…と心動かされるエピソードが

復帰シーンの前後に挟まれていてもアリだったのかもしれません。

まぁ本当に、強いて言うなら…くらいのもので、内容自体は全然悪くなかったんですけどね。

 

恋の三角関係に陥りそうな所はベタだったり、

本宮(津田健次郎)の嫌がらせが

バス会社ごと訴えられるレベルで凄くしょうもなかったりと

多少のツッコミどころもありますが(笑)

私としては、前回からの今回で、少し持ち直した感じです。

 

 

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リバーサルオーケストラ 5話 感想|団員たちの心の中にいる"初音の存在"

 

 

乗り越えるべき壁を抱えた者同士で支え合う

初音(門脇麦)とみどり(濱田マリ)の姿を経て、

みどりが再び音楽の楽しさを取り戻し、

娘とも無事和解出来たという"変化"までを描いた前回。

そうなると、今度は初音がトラウマを克服する番か!?と期待してしまう訳で、

自宅で必死に練習する序盤のシーンでてっきりそう思っていたんですが…

今練習しているのとは別の演奏曲・演奏会を新たに盛り込んで来るんですね。

 

おまけに、今までの描き方だと「"逃げてしまった10年前"を想起させる

チャイコフスキーの曲」がトラウマとなっていた初音に、

朝陽の友人でもあり副編集長でもあるかおり(相武紗季)経由で取材を受けたのをきっかけに

コンマスなのに団員の足を引っ張ってしまっている」という新たなトラウマも追加される。

トラウマにトラウマを重ねて来たので、正直、またお預けを食らってしまった気分です(笑)

これはあくまでも主観でしかないですが、

5話が、物語が大きく動きだすターニングポイント回だと考えている私としては、

どこかへ寄り道するよりも、チャイコフスキーの曲にとことん向き合って一皮むけた主人公を

描ききった内容であって欲しかったです。

 

で、「寄り道」と書いたのももう1つ理由があって…

今回、主人公を描いた話に一応なってはいたんですけど、

団員を筆頭に、それぞれの個人的な事情に手を出し過ぎていて

かえって散漫としていたような気もします。

 

いや…補足すると、その描写が不必要とまでは思っていなくて。

後半になるにつれて、ちゃんと意味は見出せたんです。

例えば、期待・心配・羨望・嫉妬…いろんな意味で初音を気にかけていたし、見ていたという

「自分の心の中には常に彼女がいた」そんな主人公を取り巻く人々の想いに触れる事で、

玉響の団結力がまた一段と増す"兆し"は見えたし、

玉響や初音を気に食わない側にとっては

"ライバルの関係性"の輪郭がくっきり際立つようになったと言いますか。

 

ただ何しろ、登場人物を絞り込まないままあちこちの過去が描かれたり、

本筋である「トラウマの克服」から少し脱線したエピソードが続いたりしただけに、

途中までの展開が遅く感じた…そこに尽きますね(汗)

外部の人間である三島(永山絢斗)や高階(原日出子)のエピソードで

場面転換が行われていたのも、余計にそう感じさせていたんじゃないかと思ってます。

 

まぁ今回は新キャラが登場した以上、内容に関わらせざるを得なかった…と考える事にします。

前回から勃発した恋愛模様については、今の所は団員たちの直向きさの方が

メインで描かれている印象が強いので、話を食ってしまっている違和感は特に覚えませんが、

次回予告を見るとどうかな…?と僅かながら不安でもあります。

 

 

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リバーサルオーケストラ 4話 感想|「こうあるべき」に囚われていた母と娘

 

 

まさか、2つのエピソードを同時進行させてくるとは。

不思議な構成だなぁ…と途中まで思いながら見ておりました。

勝手に推測するに、きっと、初音(門脇麦)はトラウマになっている曲に向き合い、

みどり(濱田マリ)は大好きな音楽を続けづらい環境下にいるという

「"課題"を与えられた者同士」で共通項を作って、

お互いが協力しながら乗り越えていく姿を描こうとして

今回のような内容になったのかもしれませんが。

初音の"その後"に進展はなく、次回に引っ張ったとなると…

最初から「みどり回」としてガッツリ描いていった方が

見やすかったのかな?という気がします。

彼女に玉響に復帰してもらう作戦を練り、暗躍する団員たちの様子なんて、

1人ずつ個性が確立されているのもあって絶対面白いでしょうからね。

(特に女子高生に、亜美の好きな曲が何かを尋ねる佐々木のシーンは(笑))

個人的には、そこにもっと尺を割いて欲しかったです。

 

とは言え、みどりのエピソードについては…今回もすっかり魅せられました。

最初は友達にみどりとの関係性をはぐらかしていた亜美(凛美)が、

彼女の楽しそうに演奏している姿を見て、気持ちが変わって

堂々と母親だと紹介するようになるといった"逆転""変化"のオチは

王道中の王道だと思います。

でも、その状態に至るまでのプロセスが地道に積み重ねられているから、

王道だと分かっていてもグッと来るものがあるんですよねぇ。

 

みどりは音楽が好きで、亜美はそんな「音楽を伸び伸びとやっている母」が好きである事。

しかし、2人とも中々、希望や願望の言葉は口に出せないままで、

周りの顔色を伺いながら過ごしていたが故に、「こうあるべき」という型に

いつの間にか自分を嵌めてしまっていた事。

この2点が描かれた上での「Mela!」は、

張り詰めた心を優しくほぐしてくれているようで泣けてしまいました…。

 

それに、最初はみどりのソロ演奏から始まって、徐々に人が歩み寄ってきて、

徐々に音が重なっていって…で、

「欠けてはならない存在」である彼女に対して、

団員たちが敬意を示しているのが伝わって来る演奏スタイルだったのもニクい見せ方でした。

 

選曲もまた良いんですよね。

前回は「威風堂々」で、メロディーを聴けば誰もが知っているクラシック音楽から始まったので、

オーケストラだから次はより専門的な曲を演奏する事になるのか?と言ったらそうではなく、

今度は聴き馴染みのあるポップソングを持ってくる。

劇中でも朝陽(田中圭)が、ヨーロッパだとオケと市民の距離が近いと話していたように、

音楽ってそもそも、みんなにとって身近にあるものなんだと思わせてくれるのです。

 

そして、共通テストを終えて、今日から私立大学入試が始まったタイミングで、

いよいよ受験生だという現実味を帯びてきた高校2年生にとっては、

今回の「Mela!」は心の支えになったんじゃないかなぁ…とも。

私ももし、その歳で今回の内容を見ていたら、忘れられない出来事になっていたでしょう。

 

素人視聴者なだけに、次はどんな曲を演奏するんだろう?ってワクワクさせられますね。

そこも見所の1つになりつつあります。

 

 

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リバーサルオーケストラ 3話 感想|3話目にして好感度爆上がり

 

 

まだ3話で、演奏シーンも"成長物語"としては序章の段階なのに、

まさかもう胸が熱くなるとは思いもしませんでしたなぁ…。

 

回を重ねるごとに、それぞれのキャラが本当に立ってきているんですよね。

「登場人物が好き」よりかは

「役者さんが演じている登場人物が好き」といった方が近いんでしょうか。

例えば、大好きな音楽を諦めさせないでくれた人を、

今度は自分が…と同じ分だけ"恩返し"しようと行動に移す蒼は、初音(門脇麦)と歳が近く、

真っ直ぐさが滲み出る坂東龍汰さんでなければ成立しないし。

そんな彼を引き止め、発する言葉からは人生経験の豊富さが伺える穂苅は

平田満さんでなければ成立しないし。

マイペースなようで、ふとした時に頼もしさを見せてくれる

気の利いた面も持ち合わせている藤谷は、渋川清彦さんでなければ成立しない。

脚本家の清水友佳子さんの1人1人の個性のつけ方が上手いのはもちろんですが、

その役のイメージにぴったりハマる・馴染みやすい役者さんをキャスティングする事で

相乗効果が生まれて、より魅力的な人物に魅せているんだと思います。

 

人物描写に既に安定感があるから、時折挟まれるコミカルな言葉選びややり取りも

"その人らしさ"を加速させて、ますます面白く感じられますし。

それに加えて…今更ながら、児玉交響楽団の団員とSNS担当となった奏音(恒松祐里)全体の

年代のバランスが、若手・中堅どころ・人生の大先輩で

ちょうど良くまとまっているのも効いています。

年代が違うからこそいろんな考えが生まれる訳で、

若者が自分とは歳の離れた相手の言葉に刺激を受けたり、逆に若者に刺激をもらったりで、

それぞれ影響を与え合いながら"みんなで"オケの立て直しを図っていく様は

見ていてとっても楽しいのです。

 

そして、他に良かったのと言えば…初音の"克服"の描写も挙げられますね。

彼女を取り巻く人物は皆、音楽と、音楽を一緒に作る仲間を愛してやまない

優しい人々なんですが、ただ優しいのではなく、

その根底には、初音も通ってきた挫折や苦悩が含まれています。

この、過去を乗り越えようとしているのは初音だけじゃない…

という描かれ方も、本作の好きな所です。

彼女と同じくブランクの大きい藤谷を始め、

自身のトレーニングにも時間を費やせるようになった蒼や、

姉の様子を一番間近で見届けてきた奏音、1ヶ月間で玉響の成長を実感しつつある朝陽や、

練習に精を見出している団員たちなど、

「再び音楽をやり始めた初音」と関わってからの"経過"の描写を積み重ねた事が、

結果的に視聴者に、まだみんなとは同じステージに立てていない彼女を

自然と応援したい気持ちにさせた…。

こんな感じで、初音の心情変化に無理がなく、

最後の感動シーンに向けてきちんとプロセスを踏む構成になっていたのは、

よく出来ているとしか言いようがありませんでした。

 

「威風堂々」のあの盛り上がる部分に関しては、

本番まであえて引っ張り続ける演出をとっていたのも良かったです。

特に、本番の1個前の練習シーンで、大サビ前のフレーズを何度も弾かせたのなんかは

盛り上げ方が分かっていてズルいなぁ…なんて(笑)

実際、作り手の思惑通り、大サビが聞けた時には本当にグッと来ましたし、

張りのある音だったのもあって、それぞれの"自信"が演奏に現れているようで、

ここでも目頭が熱くなりました。

また、個人的に「いつか触れる時が来るのかな?」と気になっていたコンマスについても、

説明じみた表現ではなく、日常生活でぽろっと生まれたような表現に落とし込まれていたのは

凄いなぁ…とも思わされました。

 

今まで動向がよく掴めなかった三島(永山絢斗)も、

どうやら次回から本格的に物語に絡んでくるようで。

でも…同じく(?)敵側の立場でも、本宮(津田健次郎)の場合は

演奏会で使用する楽器を壊すとか、団員の1人を出られなくするいった陰湿さからは程遠い、

食べ物で釣るという、人間臭くて中々憎めない嫌がらせをしてきたので(笑)

三島の件もきっと大丈夫かなぁ…と信じております。

 

 

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リバーサルオーケストラ 2話 感想|仲間たちが協力的なのが良いねぇ。

 

 

仲間と団員の描き方が、見ていて気持ちの良い作品ですね。

今回のメインはフルート奏者・蒼(坂東龍汰)で、「玉響」の中では一番若手になる訳ですが、

"今時の若者"を際立たせようとして、

自分の才能がこのオケで活かせないから、やり甲斐を見出せず辞めたがっているとか、

才能を自負するがあまりに周りの人たちを見下す態度をとるだとか、

そういったスカした性格に描くのではなく。

あくまでも生活費と親との関係性に悩んでいるだけで、

もっと演奏が上手くなりたい向上心はある…という

夢を追おうと直向きな青年っぽく描かれている所に好感が持てます。

 

それに加えて、団員たちが基本協力的なのも見やすいです。

プロとして遅刻は厳禁だと、注意するべき所はしっかり注意しながらも、

相手の考えには尊重し、嫌々言わず全力でサポートする。

騒動や揉め事を挟まず、登場人物の"再起"を

三者目線でも見守れるような内容になっているので、変なストレスを感じさせません。

 

あとは…何気に良く出来ているのは、主人公や妹・奏音(恒松祐里)、団員たちの

メインエピソードへの絡ませ方でしょうか。

最近のドラマは、1本のドラマに対しての登場人物が多い気がして、

それ故に、本筋はもちろん、脇役のエピソードもあっちこっち盛り込んだ結果

全体がとっ散らかって映ってしまう事もあるんですが。

本作の場合は適材適所で、この場面にはこの人を…という感じで。

単純に主人公が周りを牽引して解決!ではなく、メインとなる人物を引き立たせるように

出番を作っている匙加減も上手いのかなと。

おまけに、"動き"を描きながらも、各々のキャラクターをさり気なく立たせている。

ライバル側が本領発揮していないのと、

薄暗かったり、影が下から当たっていたりする演出もあって、

本宮(津田健次郎)の悪役っぷりが

今後強調されていかないかという不安要素はまだ少しだけあるものの、

この作りであれば、普通に楽しめるのかもしれません。

 

そんな中で…唯一気になったのは、初音(門脇麦)の描写ですかね。

蒼に焦点が当たった内容になっているっていうのもありますが、

今回の彼女はほとんど朝陽(田中圭)のパシリに描かれていたので、

蒼の心情に自分の心情を重ねた終盤のシーンは、

主人公の見せ場としては、ちょっと下地作りが弱く感じたのも事実です。

「私が玉響に入ったきっかけは、蒼くんのフルートだったから」と言わせ、

応募者の「生まれて初めて、やりたい事が見つかりました」という

メッセージを見せる流れならば、

やっぱり演奏シーン・練習シーンはもう少し欲しかったですし。

そこで、最初は慣れないながらも、徐々に楽しさや生き甲斐を見出す初音の様子を描いた方が、

彼女が蒼を必要とするのにもより説得力が持てた気がします。

まぁ、本当にそれだけで、全体的には悪くない印象です。

 

前回ではなぜか後半キャラ変?した朝陽も、

今回ではツンツンデレ…な感じで一貫して描かれていたのも良かったです。

あの悪魔の微笑みは最高でした(笑)

 

まだまだ様子見状態で、次回も見てみます。

 

 

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リバーサルオーケストラ 1話 感想|"敵"がどう描かれるか次第…かな?

 

 

はっきりしろ!とツッコまれるかもしれませんが…

正直、面白かった訳でも微妙だった訳でもなく、

「分からない」というのが、初回を見ての感想です。

というのも、良かった所もこれはどうなの…?って所も、どっちも感じたから。

まず、前者について具体的に書くとするなら…

 

もう音楽の道には行かないと決めていた主人公が

児玉交響楽団に加入するまでを描く上で欠かせない「なぜ第一線を退いたのか?」を、

思わせぶりな描写も、回想を何度も映しての情報の小出しもせず

初回から惜しみなく明かしてくれたのには、潔さがありました。

この手の題材なら特に、初回は主人公の心情変化にフォーカスを当てて描く事が

大事だと思っています。

平穏に過ごしている中でひた隠しにしてきた本音や等身大さが見えて

初めて応援したくなるものだと思うので、その点では成功していたんじゃないでしょうか。

 

そして…楽団のみんなの「音楽って楽しい」という"心の動き"を描いてきた所も。

次回以降はどうなるかは不明ですが、あのやる気のなさそうな面々だと

ニューカマーが入ってきた事で空気が変わって、それによる衝突とか仲間割れとか、

ギスギスしたシーンがしばらく続くんじゃないか…と危惧していた部分もあったので。

あの演奏シーンでとりあえず、音楽をやってみようと思った"原点"みたいなものは、

弾き終わった後の初音(門脇麦)やみんなの表情から感じ取れたのには安心しました。

 

じゃあ今度は、これはどうなの…?って所についてですが。

う〜ん、何と言うか、「ポンコツ」の描写や人物描写が

全体的に過剰気味なのは否めないんですね。

過剰じゃなくて過剰"気味"なので、この人はこう感じたのね…くらいの軽い気持ちで

読んでいただきたいのですが…

ざっと箇条書きにするなら、

①序盤のファミリーコンサートでの子供の態度が悪過ぎ

(演奏に緩急がなくて惹かれないから、退屈でゲームをしているか、寝てしまったか…なら

まだ分かるけど…ポスターを何人かの子供が踏んでいくくだりも必要?)

②プロの楽団の態度が悪過ぎ

③プロの割には演奏を下手に描き過ぎ(中学の吹奏楽部の方が数倍上手いのはこれいかに…?)

④急に演奏が上手くなり過ぎ

⑤朝陽(田中圭)のキャラクターが強引過ぎ

⑥でもって後半は大人しくなり、最後にはニカッと笑顔。キャラ変し過ぎ

こんな所でしょうか。

 

この中でも特に気になったのは、②と④について。

「かろうじてプロ」と言われようが、一応、それを仕事にして

お金もきちんともらっている立場な訳ですよね。

遊び感覚で、ほんの軽い気持ちで楽器を触り始めただけで

本業にしようとは思っていない人や、「未経験者も参加OK!」のビラにつられて

参加してみた人が集まったサークルが、

都市開発計画により急遽"プロの楽団"に仕立て上げられる事になった…という導入があれば

あのやる気のなさもまだ理解出来ますが、

最初からプロの楽団だと設定づけられているとなると…

プロなのに、なんでそんなに音楽が楽しくなさそうなの?

そもそもなんで所属し続けてるの?っていう、変な疑問が湧いてしまうんです。

 

で…演奏が下手なら下手で、そこから応援したくなるように

段階を踏んで上達具合を描いていくんだったら良いんですが。

初音の絶対的な存在感と、生まれ持った才能を表現したかったのかもしれませんが、

彼女の演奏に合わせて弾き始めた途端、

音に急に一体感・立体感が生まれるというのにも違和感を覚えました。

コンマスコンサートマスター)がいるかいないかで、

そんなに劇的に変わるもんなのでしょうか?

私としてはイマイチ現実味が持てなくて…

そのシーンで純粋に胸を膨らませられなかったのが残念でした。

 

あ…あと、やっぱり⑤にも触れておきたいですかね。

初音が楽団への参加を拒む理由を聞かずに、ストーカーのようにしつこく追いかけ回して、

最後は父・修介(生瀬勝久)に頼んで、彼の勢いで半強制的に参加させるというのは…。

ドラマではお馴染みの「ひょんな事」でも、

これだけ個人の要望を押しつける描写が続くとなると、

「フィクションだから」では消化出来ません(泣)

朝陽自身も、父に勝手に仕事をキャンセルされ、家も売られて

止むを得ず今の仕事を受け持つ事になったという流れだったために、

こっちもこっちで辛いものがありました。

なので、前半部分はあまり楽しめなかったなぁ…と。

 

最後に、懸念材料として書いておきたいのは、

"敵"の存在を主軸にどう絡めていくか?って所でしょうか。

というのも…事前に予想していた通り、「ヒロインが組織を立て直す物語」という意味合いでは、

根本的には前期の「ファーストペンギン!」と同じ内容ではあるんですよね。

その作品は、根っこは悪くなかったものの、黒幕との対立や仲間割れ、嫌がらせ描写で

本題からどんどんズレていった勿体ない感じで終わってしまったので、

本作も二の舞になってしまわないかどうかは、少しだけ不安でもあります…。

 

まだ楽団との関わりを見せていない状態ですから、どんな方向に転ぶかも分かりません。

言い換えれば、敵の介入の塩梅次第で、本作の面白さも決まってくると思っています。

そんな訳で、しばらく様子見するしかなさそうです。

 

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