2024年冬ドラマ-春になったら一覧

春になったら 11話(最終回) 感想|これからも笑顔を絶やさないための旅立ち

 

 

いつも見慣れていた大きな鳥居のある通りで式を挙げる序盤から、もう涙が止まらない…。

瞳(奈緒)や雅彦(木梨憲武)が行き来する際に画面に映る鳥居が、

こんな住宅街に建ってるんだなぁ…それがまるで、神様が見守っていてくれているかのようで、

何かご縁が訪れてきそうで素敵だなぁと印象に残っていたんだけれども。

出産の様子を収めたあのDVDや瞳の名前の由来などで、雅彦が「忘れられない思い出」として

「瞳が産まれた時」をずっと大事に想い続けているように、

瞳にとってはあの通りが、長い間父と一緒に過ごしてきた思い出の"象徴"であり、

父に感謝の気持ちを伝えるためにどうしても必要な場所だったのだと想像したら、

ボロボロ泣けてきちゃいました。

 

真昼の日光に照らされた花嫁姿の瞳が、とても綺麗でね。

外で式を挙げると、微笑む表情があんなに柔らかく、温かく、優しく…

そしてちょっぴり儚く見えるものなんですね。

風に吹かれてヴェールがふわっと揺れる所も含めて、うっとり見惚れてしまいます。

 

今度はセレモニーホールへ移動して、父と娘2人っきりに。

展示されている数々の写真を見ながら、当時の出来事を語り合う。

個人的には、最終回であるあるの畳み掛けの回想に弱いタイプではあるんですが、

2人と同じ"展示会に来たお客さん"のつもりになって写真で振り返っていく見せ方も、

変にお涙頂戴に寄せてなくて好感が持てるなぁ…と思ったりしたのでした。

 

「旅立ちの式」はある意味、結婚式と生前葬がセットになった式。

生前葬は…実際はドラマでしか見た事がありません。

でも、「生前葬」って言うから特殊に聞こえてしまうだけで、

先生にもケイトにも再会出来て、友達や家族に囲まれて嬉しそうな雅彦の様子を見ていたら、

今後浸透したって良いのかもしれませんね。

大切な人に想いを伝えるのだったら、手紙や遺言書でも出来るんだろうけど、

亡くなってからの葬式だったら、

本人も相手も「会いたかった…」という後悔が残るばかりでしょうから…

終わりを迎える前に会えた方が、双方にとって幸せですよね。

 

私たち視聴者が最後に雅彦を見たのは、桜の木をじっくり噛み締めながら見上げた時でした。

雅彦のソロカットが数秒間映されてからCMに入ったので、

ああ、なんてタイミングで…(もっと見たい…)と最初は思いつつ。

本作は今まで、結婚式や余命までのカウントダウン、辛くても悲しくてもやって来る"明日"、

雅彦への容赦ない病気の進行を通して「時間は待ってくれない」を描いてきたからこそ、

CM明けになって、雅彦亡き後の残された人たちの日常を描くのも"らしい"なぁと言いますか。

雅彦がご臨終で、瞳が「お父さん!」なんて泣きながら縋り付くシーンや、

視聴者を泣かせようとして、部屋で2人っきりの状態で、

ベッドに寝ている雅彦が長台詞を言うシーンを一切入れなかったのも、

暗い雰囲気にさせたくない彼の意向を汲んでいるのが感じられる他に、

2人だけの時間を尊重してくれているかのようで、良かったです。

人生ノートに書かれた「全部伝えた!!」も、雅彦の声ですぐさま再生されて、また涙…。

 

人にはいつか必ず死は訪れる。

しかも、いつ、どうやって死んでしまうのかも誰にも分からない。

大切な人の悲しい旅立ちがあったとしても日常は続いていく訳で、

涙や後悔で明け暮れる日々にしないためにも、今を悔いなく生きて欲しい。

一馬(濱田岳)と龍之介(石塚陸翔)と一緒に笑顔を絶やさない瞳のラストシーンを見て、

そんな、脚本家のメッセージを感じさせる最終回でした。

 

他の感想がいろいろと溜まっているので(いや、書いてね…さすがにね?)、

実は本作の最終回の感想はスルーするつもりだったんですが、

リアタイしていて、ついつい書きたくなってしまいました。

久しぶりに書こう…そう思わせるくらいの内容だったって事です。

 

"死"を扱っているので、こんな表現も変かもしれませんが、

なんかね…多幸感でいっぱいです。

良い意味で「演者」と「中の人」の境目がない

奈緒さんと木梨さんのやりとりももちろん良かったですが、

何より、シーンごとに流れる劇伴のチョイスも、頻度も、音量も常に完璧で。

主題歌含めて、静かで温かい世界観を作り上げる音楽のセンスが光った

作品だったとも思います。

 

 

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春になったら 11話(最終回) 感想|これからも笑顔を絶やさないための旅立ち

 

 

いつも見慣れていた大きな鳥居のある通りで式を挙げる序盤から、もう涙が止まらない…。

瞳(奈緒)や雅彦(木梨憲武)が行き来する際に画面に映る鳥居が、

こんな住宅街に建ってるんだなぁ…それがまるで、神様が見守っていてくれているかのようで、

何かご縁が訪れてきそうで素敵だなぁと印象に残っていたんだけれども。

出産の様子を収めたあのDVDや瞳の名前の由来などで、雅彦が「忘れられない思い出」として

「瞳が産まれた時」をずっと大事に想い続けているように、

瞳にとってはあの通りが、長い間父と一緒に過ごしてきた思い出の"象徴"であり、

父に感謝の気持ちを伝えるためにどうしても必要な場所だったのだと想像したら、

ボロボロ泣けてきちゃいました。

 

真昼の日光に照らされた花嫁姿の瞳が、とても綺麗でね。

外で式を挙げると、微笑む表情があんなに柔らかく、温かく、優しく…

そしてちょっぴり儚く見えるものなんですね。

風に吹かれてヴェールがふわっと揺れる所も含めて、うっとり見惚れてしまいます。

 

今度はセレモニーホールへ移動して、父と娘2人っきりに。

展示されている数々の写真を見ながら、当時の出来事を語り合う。

個人的には、最終回であるあるの畳み掛けの回想に弱いタイプではあるんですが、

2人と同じ"展示会に来たお客さん"のつもりになって写真で振り返っていく見せ方も、

変にお涙頂戴に寄せてなくて好感が持てるなぁ…と思ったりしたのでした。

 

「旅立ちの式」はある意味、結婚式と生前葬がセットになった式。

生前葬は…実際はドラマでしか見た事がありません。

でも、「生前葬」って言うから特殊に聞こえてしまうだけで、

先生にもケイトにも再会出来て、友達や家族に囲まれて嬉しそうな雅彦の様子を見ていたら、

今後浸透したって良いのかもしれませんね。

大切な人に想いを伝えるのだったら、手紙や遺言書でも出来るんだろうけど、

亡くなってからの葬式だったら、

本人も相手も「会いたかった…」という後悔が残るばかりでしょうから…

終わりを迎える前に会えた方が、双方にとって幸せですよね。

 

私たち視聴者が最後に雅彦を見たのは、桜の木をじっくり噛み締めながら見上げた時でした。

雅彦のソロカットが数秒間映されてからCMに入ったので、

ああ、なんてタイミングで…(もっと見たい…)と最初は思いつつ。

本作は今まで、結婚式や余命までのカウントダウン、辛くても悲しくてもやって来る"明日"、

雅彦への容赦ない病気の進行を通して「時間は待ってくれない」を描いてきたからこそ、

CM明けになって、雅彦亡き後の残された人たちの日常を描くのも"らしい"なぁと言いますか。

雅彦がご臨終で、瞳が「お父さん!」なんて泣きながら縋り付くシーンや、

視聴者を泣かせようとして、部屋で2人っきりの状態で、

ベッドに寝ている雅彦が長台詞を言うシーンを一切入れなかったのも、

暗い雰囲気にさせたくない彼の意向を汲んでいるのが感じられる他に、

2人だけの時間を尊重してくれているかのようで、良かったです。

人生ノートに書かれた「全部伝えた!!」も、雅彦の声ですぐさま再生されて、また涙…。

 

人にはいつか必ず死は訪れる。

しかも、いつ、どうやって死んでしまうのかも誰にも分からない。

大切な人の悲しい旅立ちがあったとしても日常は続いていく訳で、

涙や後悔で明け暮れる日々にしないためにも、今を悔いなく生きて欲しい。

一馬(濱田岳)と龍之介(石塚陸翔)と一緒に笑顔を絶やさない瞳のラストシーンを見て、

そんな、脚本家のメッセージを感じさせる最終回でした。

 

他の感想がいろいろと溜まっているので(いや、書いてね…さすがにね?)、

実は本作の最終回の感想はスルーするつもりだったんですが、

リアタイしていて、ついつい書きたくなってしまいました。

久しぶりに書こう…そう思わせるくらいの内容だったって事です。

 

"死"を扱っているので、こんな表現も変かもしれませんが、

なんかね…多幸感でいっぱいです。

良い意味で「演者」と「中の人」の境目がない

奈緒さんと木梨さんのやりとりももちろん良かったですが、

何より、シーンごとに流れる劇伴のチョイスも、頻度も、音量も常に完璧で。

主題歌含めて、静かで温かい世界観を作り上げる音楽のセンスが光った

作品だったとも思います。

 

 

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春になったら 3話 感想|ドンマイドンマイ…どころではなくなった結婚話

 

 

俳優・木梨憲武さん、本っ当に良いな……とつくづく感じた回。

ご本人は俳優業にも力を入れる事をあまり重視されていなかったのか

出演本数は少ないんですが、勿体ないと勝手に思うと同時に、

もっと早くから木梨さんの演技をお見かけしたかったと思ってしまったのでした。

 

印象的だった所は2つあって、

まず1つ目は、雅彦(木梨憲武)の「死ぬまでにやりたい事リスト」の1つを

叶えるべく行った遊園地で、瞳(奈緒)の作ってくれたお弁当を食べるシーン。

瞳に「どう?お父さん」と聞かれて、

少し間を空けて、瞳にチラッと視線をやり「うん…美味しい」と返してからもう一回、

何度も頷きながら「美味しい」と言って二口目を頬張るくだりがあったんですけど、

そこがお父さんっぽいなぁと言いますか。

娘の前では素直になりきれないお父さんの性格が滲み出ていたんですよね。

 

お父さんには、体に良いセンブリ茶を用意。

朝からゴソゴソしてるな〜と思っていたら、食事療法のメニューで作られたお弁当だった。

しかも、何品もぎっしりと。

自分のためにかなりの時間を費やして、慣れないながらも作ってくれて悪いな…

でも、自分をそれだけ大事に想っていてくれているんだな…みたいな。

口には決して出さないけど、最初は申し訳なさから始まって、

食べながらしみじみ娘に感謝したくなるかのような

緩やかな表情の変化がリアルで、見入ってしまいました。

 

2つ目は、妻・佳乃(森カンナ)の前で、娘と一緒に遊園地に行けた旨を報告するシーンです。

回想では、瞳が子供の時は、本来遊園地に行こうと約束していたはずが

自分が急遽仕事が入ってしまったために断らざるを得なくて、

いつか埋め合わせをしようとその日を待つものの、いざ余裕になった時にはもう遅くて、

高校生の娘は反抗期になってしまっていた事が描かれていて。

土日休みが関係のない親は、きっとこんな経験を

しょっちゅうしているんだろうなというのが想像出来ます。

 

環境や状況、年齢の変化によって、

子供の想いや親の想いに徐々にすれ違いが生まれるのはよくある事で、

1つの約束を叶えるって中々難しいと思うんです。

「親とどこかに遊びに行く」は、小学生くらいまでだったら"楽しい"出来事になるけど、

大人になればなるほど、そのうち"恥ずかしい"出来事に変わってしまいがち。

それが遊園地となると…賞味期限は特に短いのかもしれません。

「…やっと一緒に行けたよ、佳乃」

若干笑みを浮かべて、ぶわっと出てきそうな感情を抑えるように妻に話すその姿に、

私も心から、ああ、叶えられて良かったねぇ…と安堵させられました。

 

瞳が妊婦の娘・凛(泉谷星奈)に、ママの事を応援してあげて欲しい

(出産に立ち会って欲しい)とお願いした件については、

母親本人が望んでいたから…っていうのもそうなんですけど。

その切実な気持ちはきっと、自分は幼い頃に母を亡くしていて、

家族3人で十分には過ごせなかった後悔の念があるからこそ、

後で"思い出"としてみんなで楽しく振り返れるように、

出来るだけ家族の時間を作って、少しでも悔いのない幸せな生活を送って欲しい…

そんな想いからきていたんじゃないかと想像します。

 

そして、姫野家での出産に背中を押されて、

やっぱり私もお父さんとの時間を大事にしたい!と考えるようになった瞳。

遊園地での写真は、もはや家族写真みたいな感じで微笑ましかったですけど、

帰り道で1人ぽつぽつ歩く父の姿を見ちゃうとね…

このままいなくなってしまいそうな不安が過るのも分かります。

 

結局、あれだけ押し通そうとしてた一馬(濱田岳)との結婚話は保留に。

ドンマイドンマイ!どころじゃなくなっちゃいましたけど(汗)

でも、そうなると雅彦の生きようとする意欲も減ってしまうんじゃないでしょうか。

 

 

3/12追記:

 

現状、感想がごっそり溜まってしまっている上に、6話以降をまだ視聴出来ておりません。

最終回までに追いつきたい…というのはもちろん、

4月中旬くらいまでには冬ドラマを完走しておきたいため、

残念ですが、こちらの作品は視聴に専念する事にいたしました。

 

感想を待って下さっていた方には申し訳ございません。

本当は書きたい気持ちもあるんですが、サクサクっと書けない人間なので(汗)

どうかご理解下さいませ…。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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春になったら 2話 感想|最期が迫っているからこそ、語り合える2人

 

 

「この親にしてこの子あり」ということわざが

相応し過ぎる2人だな…と思いながら見た回でした。

前回で、数ヶ月前にがんだと診断されても娘に報告せず、

治療を受けない事を独断で決めていた雅彦(木梨憲武)に対して

「私のために治療受けてよ!バカ!」なんて瞳(奈緒)も怒ってはいたんだけれども、

瞳も瞳で、お父さんに似て一方的に話を進める所があるんですよねぇ。

…本人は自覚していないんでしょうけど。

 

結婚の話をどんどん進めてしまえば、お父さんにも生きる理由が出来て

治療を決心してくれるかもしれない!と思いついてからの医者にかけるマシンガントーク

結婚式の打ち合わせでも1人で勢い良く提案して、

一馬(濱田岳)もアドバイザーも置いてけぼりに(笑)

親子でここまで似るんか!?ってくらい、瞳の暴走っぷりには雅彦の面影を常に感じさせて、

可笑しいと同時に、それだけ父親からの愛情をいっぱい受けて育ってきたのだと

微笑ましい気持ちにさせられました。

 

親子で似た者同士…なのが、今回の話では結構強調して描かれていて。

前半はそれでクスクス笑っていたのが、

思い出の海でのシーンからなだらかに切ない雰囲気へと変わり、

ある意味、二部構成の形になっていた気がします。

 

切迫流産の妊婦に「気づいてあげられなくてごめんなさい」と言っていた所を

旦那に見られてしまい、病院側に落ち度があったのではないかと疑われ

訴訟を起こされそうになった事で、

医者や先輩から注意を受けてしまった辛い過去を、初めてお父さんに話した瞳。

病院を辞めて助産師に転職するという大事な過程を

なぜ今まで言わなかったのかは…お父さんに心配をかけたくなかったから。

「大切な人を想っていて、大好きだから言わなかった」

やっぱりここも、雅彦と一緒なんですよね。

カメラを前にして、自分が頑なに治療をしない理由をはっきり伝えてくれた

お父さんの様子を見て、顔を逸らして泣いてしまう瞳のカットがありましたが、

自分が当時、苦しい日々が続いて、

恐らく悩みを聞いて欲しい衝動に駆られていたにもかかわらず

長年ずっと話してこなかった経験があるからこそ、反論はしづらかったし。

雅彦が治療を長期間続ける事で、娘に迷惑や負担をかけさせたくなかった…という

お父さんの隠された想いも、手に取るように共感出来たんじゃないかなと思います。

 

同じ家に2人で住んでいるのに、お互いの苦しみや葛藤には気づけなかった。

子供が男性ではなく女性で、反抗期を迎えていたら

ますます何もかも語り合う関係性ではなくなっていたでしょう。

でも、コミュニケーションが多少減っても、食卓を囲むし、毎日を共にする。それが家族。

そんな家族が初めて自分の抱えていた想いを吐露出来たのは

"最期"が迫っているから…っていうのが、またもどかしいですね。

 

しかし、仲直りし切れていなかったり、上京して遠い距離になったりで

想いを伝えられないままお別れとなってしまう家族が多いのが現実。

だから、助産師への転職、恋人との馴れ初め、治療を受けない理由…と

2人でああしてゆっくり話せる機会が作れて良かった…とも思うのでした。

 

今回の件で親子が分かり合えた所で、

次回からが実質、本編スタートといった感じですね。

題材が題材なので、結末は読めてしまうのですが。

最終回までどうか、しみじみと温かい雰囲気を貫き通していっていただきたいです…。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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春になったら 1話 感想|日常ってそういうもんだ…と思わせてくれるお話。

 

 

奈緒さんと木梨憲武さんのW主演。

キャストが発表されてから、どんな化学反応が生まれるのかと

楽しみに待っていた作品がようやく始まりました。

 

やっぱり、「あ、これは良さげかも」と思わせてくれる作品って、

開始3分で決まってくるもんなんだなぁ…と、本作を見ながら実感しましたね。

というのも、説明台詞を加えなくとも、瞳(奈緒)が産まれた時のホームビデオや

お正月での父・雅彦(木梨憲武)との会話のやり取りを見ただけで、

その人がどんな人で、日頃からどんな暮らしをしていて、どんな家庭環境にあるのかが

すんなりと理解出来たのです。

 

例えば前者の場合だと、母(妻)を撮っていて雅彦は声のみのビデオになっているんですが、

「頑張って!」「何か手伝う事ある!?」などの積極的な声がけが聞こえてくる辺り、

娘が生まれてくる事をずっと心待ちにしていて、

妻をどれだけ大事にしてきたかも伝わってきましたし。

後者の場合だと、郵便配達員がポストに年賀状を1束投函するカットから

恐らく親子ともども人付き合いを長年欠かさずにしている事、

瞳の「今年のは何?」という、毎年違うおせちを取り寄せているかのような発言から

雅彦が太っ腹な性格(楽しみのためなら出費を惜しまない?)である事、

後ろにさり気なく映る仏壇&2人しか映らないシーンから

現在は母親が他界していて、ずっと2人暮らしをし続けている事が読み取れました。

 

最近はタイムパフォーマンス重視の視聴者が増えたからなのか、

登場人物の抱えている感情や、見ただけで何となく分かりそうな状況まで

全て台詞に書き起こしてしまうドラマが増えてきているだけに、

映像を通して初期設定を簡潔にまとめてみせた本作のアバンはかなり貴重だと思わされます。

 

また、雰囲気自体も、全体的に良い塩梅に収まっているんですよねぇ。

重いテーマを扱っているにもかかわらず、時々流れる軽やかなピアノ調だったり、

ちょっとノリの良い劇伴が物語の引き立て役程度に優しく流れているためか、

不思議と心地良さを覚えて、2人の日常をいつまでも見ていたい気持ちにさせられるんです。

で、その代わりに、映画のような質感の映像で調整を…って所でしょうか。

とりあえず、設定が設定なので今後は辛い展開も待ち構えているとは言え、

お涙頂戴のアイテムにされやすい「病気」「余命」が、

基本的にはほのぼのとしたトーンで描かれていきそうなのには安心しました。

 

脚本面で言えば…父の余命を聞かされてもなお、

その日のうちに助産師として出産に立ち会わなければならない、

いつもの自分に戻らなければならない一連の描写に最も"日常"を感じさせましたね。

そう…ガンだと発覚してからの残り3ヶ月だって、

決して悲しみに暮れる日々ばかりではないはずで。

毎日変わらず仕事はするし、笑い合う日もあるし、ケンカする日もあったりする。

いろんな感情や出来事が散りばめられて出来上がる…日常ってそういうもんなんだろうと、

2人の関係性からもふと考えさせられる初回だったと思います。

 

役者としての木梨憲武さんは、wikipediaで過去の出演作を調べてみたら

世にも奇妙な物語」の「思い出を売る男」で当時お見かけしたっぽい。

切ないラストだった記憶はあるけれど…

どちらかと言うと、某有名アニメ映画のマーリンの方が頭に焼き付いてますね。

なので、連続ドラマで存分に木梨さんの演技を見られる所にかなり新鮮味を感じてますし、

そもそも芸人さんがドラマ出演となるとチョイ役か犯人役が多いだけに、

大御所芸人が主演を…って所も、物珍しさでついつい惹かれてしまいます。

 

声が大きいなぁと思っていたら、実演販売者だと知って合点が行きますし、

ナンバーワンなのもご本人にぴったりで!

オリジナルドラマならではの良さも出ていて、瞳との「お父さんにお笑い分かるの?」

「分かるよ!」の会話には特に笑かされました。(そりゃ大御所ですから!なんてw)

脚本家の福田靖さん…木梨さんを起用して、どんな台詞を言ってもらおうか考えるのが

楽しみでしょうがなかったんだろうなぁ…というのが話の節々から伝わってきて、

私も次、雅彦が何て言うのかワクワクさせられっぱなしでしたし。

そんなひょうきんさだけでなく、ほんの哀愁も滲ませていて、

とても魅力的なキャラクターに映りました。

 

対する奈緒さんは、「ファーストペンギン!」の初回のラストでもあったように、

ふつふつと込み上げてきた感情を爆発させる演技を得意とする女優さんなので、

めちゃくちゃ泣いて笑って、気持ちが揺さぶられる作品になりそうな気がしております。

これも、今後に期待出来そうですね。

 

それにしても…先週の月9の感想でも、重たいテーマ被りについて書きましたけど、

フジテレビとカンテレで会議とかってしないもんなんでしょうかね?

どちらも"死"を扱っているという(苦笑)

カンテレプライム枠は1枠だけだから…枠をいっぱい持っているフジテレビ側が

調整すべきだと思うんですけどねぇ。うーん。

(※ちなみに…月9の感想は辞める事にしました。月10を優先します!)

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

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