2020年秋ドラマ-監察医 朝顔一覧

監察医 朝顔(2021) 19話(最終回) 感想|2クールじゃなくても良かったなぁ。

 

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そっか…本作で、しかも震災から10年というタイミングで

何を一番に描きたかったのかが、最後まで見てようやく気がつきましたよ。

里子(石田ひかり)の歯から始まり、骨の一部とか、体内の遺書とか、アリとか、

全体を通してやけに"生きた証"を強調してくる作りになっているなぁと思っていたけど、

今回の結婚式に帰結する話だったんですね。

もちろん、心臓をお墓に入れるというエピソードも。

世の中は理不尽さや哀しみ、痛みといった"見えない傷"で溢れているし、

人間の心も繊細で、脆くなってしまう事もあるけれど、

「この世界で生きていてくれて良かった」と思える大切な人との思い出が

"今そこにある物"でも、記憶の形でも残っていたら、

人はいつでも前を向けるのかもしれない…

最終的には、そんな強いメッセージに励まされる締め方になって良かったです。

続編が今作られるのも必然性が感じられました。

 

だからと言って、2クールに適した構成だったかと考えるとまた別の話で、

これは1クールでも全然描けたし、

その方が良さが増したんじゃないかなぁという勿体なさも残りました。

もう中盤が特にね…万木家に愛着を持っていなかったら視聴を止めようかと思うくらい

不運の連鎖が続いていたのが、ちょっとしんどかったです(汗)

登場人物、状況と色々形を変えてきてはいるけれど、

やっている事は「主要人物を辛い目に遭わせる」でワンパターンでしたし、

家族内だけでそれを描くのも飽きたのか、今度は警察内部にまで被害を及ぼして

緊張感を煽るっていうのは…ネタ切れだったのかとしか言えなくて。

そして、朝顔上野樹里)の人となりを表す

「監察医としての顔」「母・妻としての顔」のバランスが

中途半端になってしまったのも目立ちました。

これに関しては要は、プライベートでネタを盛り込み過ぎたために、

朝顔は家族につきっきりの状態にせざるを得なくて、

その抜けた穴を後輩や新人、茶子先生(山口智子)などが補おうとするんだけれども、

でも主人公も監察医なので"仕事もしてます"感を出さなきゃ

「監察医 朝顔」というタイトルに相応しくないと気づいたから、

結果的に、最後だけ美味しい所を持っていく形になってしまったんですよね。多分。

 

まぁ、最終回の「今日の事、忘れたくない」にも泣かされましたし、

終わり良ければ全て良しなんですが…

それだけに、なんで中盤をあんなに煽る作りにしちゃったかなぁ…という

残念に思える気持ちも同時に芽生えてきた続編でしたね。

もし予定通りオリンピックが開催されている頃だったら、話数も減って

コンパクトに収まったのかな?とも考えますが、そんな事言っても無意味でしょう。

 

モヤっとした部分もあったけれど、それでも完走出来たのは

やっぱり万木家の人々の真っ直ぐさや素直さが好きだからであって。

里美ちゃんも生まれた事ですし、

つぐみ(加藤柚凪)がお姉ちゃんお姉ちゃんしている所も

ぜひ「1クールかスペシャルで!」

再び続編をお願いします。↑ここ、大事(笑)

 

 

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監察医 朝顔(2021) 18話 感想|俳優・りんたろー。アリかも。

 

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個人的な事情でちょっとバタバタしてて、この時間になっちゃったので、簡単感想で。

 

今期は"忘れてしまう"話や設定が多いけれども、

中でも平(時任三郎)が家族の事を忘れてしまう様はすこぶる辛いものがあります…。

「結婚式、2人がもたもたしてるから…もう挙げたらどうだ?」「つぐみか…良い名前だな」

前者に関しては多分、「知ってるワイフ」の母じゃないけど、

里子が生きている間に挙げていれば...という意味合いで

記憶を混同しちゃってる部分もあるんだと思います。("もたもた"の表現が気になったので。)

回想での柔らかさをまとったあの頃とはまるで別人で、

この2つの言葉を少し険しい顔で、冷静なトーンで流暢に語る演技があまりにも衝撃的で、

事件の結末がちょっと吹っ飛んでしまうほどでした。

 

今はつぐみ(加藤柚凪)の顔を見れば、すぐに"今の日常"には戻れるけれども…

またいつああなるか分からない。

もう一回忘れてしまったら、その先ずっと忘れてしまうのかもしれない。

今回は、そのための"記憶"の話なのかな…。

 

嶋田(柄本明)が着ていたスーツは遺族の手にわたる。

10年の付き合いだったという秘書は、

アリ好きの松本先生(片桐はいり)への配慮で、

ムネアカオオアリというレアなアリの巣を壊してしまわないようにと、別の場所を選んだ。

でも、"アリの事を、私の事を思ってくれていた"という優しさが松本先生の頭の中では残る。

たとえ何かが変わってしまっても、戻らない人になったとしても、

"物"だけは消えない…そんなメッセージが伝わったお話だったと思います。

 

で、黒フードの正体は、りんたろー。さんである事が発覚。

まだ演技は分からないけれども、個人的には、俳優…アリですね。

なんとなくシャドーボクシングをやってそうなイメージが(笑)

森本(森本慎太郎)は助かるのだろうか…。

 

 

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監察医 朝顔(2021) 17話 感想|つけられるはずのない区切り

 

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予定通りだったら夏・秋クールで放送されていたはずで、

恐らく"あの震災"を絡める事はなかったであろう本作。

ずれ込んで、こうして今回の話が出来上がったのも、運命というべきか…

なるほど、そんな見せ方で来たか〜…と思わされる内容でした。

 

生まれて8ヶ月の子供を亡くしても一見他人事かと思いきや、

実際は、家に帰れば"娘の生きた証"が残っているおもちゃや洋服を目にしてしまって、

「預かってもらっていれば、また元気に帰ってくるかもしれない」と信じ続ける

娘想いの母だった。

岡崎紗絵さんの細い体が、子供が亡くなった事で本当に精神的に追いやられて

ここまでやせ細ってしまったんだな…と感じられて、

それがまた辛い気持ちにさせられました…。

 

受け入れられるのを待っていてくれる話のすぐ後に、

ずっと見つかっていなかった里子(石田ひかり)の遺骨の一部が見つかり、

平(時任三郎)や朝顔上野樹里)達に

"死"という現実を突きつけられる話が来るのもまたキツい。

「あれから10年」って言うけど、区切りをつける事だけが全てじゃないな…と。

今までは、"何か"が見えてこなかったらずっとその事で苦しみながら、悩みながら

生き続けなければならない訳で、いつまでも過去を引きずって前に進めなくなるなら

区切りをつけるのも大事なんじゃないかと思っていた部分もあったけれど、

多分それは、自分の本当に身近な存在…両親や友達が亡くなった経験をまだ味わっていないから

言えるのかも…ですね。

今回の平の様子を見ていたら、甘い考えが変わりました。

このまま見つからない事で得られる幸せ、

「もしかしたらどこかで生きているのかもしれない」と思える

わずかな希望もあるのかもしれないのを、

遺骨があると連絡が来て、目の前にある事によって否定されて、

半ば強制的に受け入れざるを得ない状況にあるのは…中々酷ですもん。

せめて、平の記憶がはっきりしているうちに、嶋田がまだ生きているうちに

里子に会えたのが救いだったと思いたいです。

大じいじ、思い残す事がなくなったのか、最期は安堵の表情でしたけど…(泣)

あの弱って口が半開きの状態が、昔お見舞いに行った時のおじいちゃんまんまで、

凄いリアルだったなぁ…。

 

でも、恐らく20代前半の母親に対しても、平と朝顔に対しても、

震災を絡めた話らしく「これから強く生きていこう」と鼓舞を入れる形じゃなくて、

「受け入れられない時もあるよね」

「自分達が"母がいる"と思えば、目の前にいる(ある)のは"母"だよね」と

双方の気持ちに同情してくれる話になっていたのが、

ご遺体に対して向き合ってきて、

遺族に親身に寄り添ってきた主人公の姿を描いた本作らしくて。

それが逆に元気づけられました。

主題歌のタイミングも相まって、ここ最近の中では…というか、今までの中で一番?

満足度の高い回でした。

 

で、次回の「最後の悲劇」ねぇ…煽り予告をするスタイルはブレないんですな(泣)

今回で違う事件を取り扱っていたので、前回の黒フード男関係の事件は

私の解釈が間違っていただけでもう終わったんかな?と思っていましたが、

その話が本格的に展開されていくんですかね。

もう身内が不幸に遭うのは良いよ…大じいじが亡くなってしまったというのに。

それより、妹?弟?、つぐみ(加藤柚凪)がお姉ちゃんになっているシーンを見たいです!

 

 

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監察医 朝顔(2021) 16話 感想|突然の「犯人は誰だ?」みたいな展開

 

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まぁ…事件自体は、本作にしてはかなり残虐的だな…

放送終了に近づいてきているから、仕事パートはこれで完結となるのかな…

と思いながら見ていたので、次回へ引っ張る事に抵抗感はなかったですけどね。

朝顔上野樹里)がメインで動いているのも、家族との関わりが多かったですし。

これはあまり話は進まないだろうなと。

ただ1つ分かったとしたら、野間口徹さんが想像以上に良い役だった事。

相手の気持ちを自分事のように受け入れてくれるほど優しい野間口さん…珍しい気がしますわ。

三田村事件の犯人か!?なんて思っちゃってごめんなさい(笑)

次回こそは、"監察医"として活躍する彼女の姿が見られる事に期待しています。

 

それにしても、シーズン2だとたま〜に刑事ドラマっぽい要素取り入れてくるんですよねぇ。

今回の黒いフードの男が登場して顔を見せないくだりなんて、

「レッドアイズ」かと思っちゃいましたよw(あっちは既に顔バレはしているんだけども)

本作でもミステリー&サスペンスものでよくある「犯人は誰だ?」的な煽り演出をやるとは。

事件についてどう感じるかは来週を見ないと分からない事なので、今の時点では何も言いませんが。

唯一気がかりなのは、シリアスな劇伴と共に黒いフードの男が現れるシーンと

万木家が笑い合うシーンを交互に見せてくるのが凄く不穏で…(汗)

後で悪い出来事が起こるとは、この時はまだ誰も知らなかった…っていう、

また家族内で悲劇に遭う展開になるのだけはやめて欲しい。

 

次回はその他にも、いよいよ…というか、シーズン2が始まるにあたって

おそらく一番書きたかったであろう「震災から10年」にも触れる感じですね。

"生きる証"と向き合う姿を描く本作が、震災をどんなアプローチで描くのか。

里子(石田ひかり)の骨が見つかるくだりも盛り込むっぽくて、

1時間で内容が盛り沢山で"震災"が埋もれてしまわないだろうかと、少々不安ではありますが。

本作なりの答え、見守っていきたいです。

 

そして…「青のSP」から三枝(山田裕貴)と桑原(風間俊介)がコラボしたのは面白かったなぁ。

普段からやり取りしているみたいな、同僚っぽくするっと登場させたのには好感が持てました。

ドラマ好きとしては、ああいうさり気ないコラボは嬉しいし、もっともっと見たい。

あっちの方には…山倉さん(戸次重幸)か、森本(森本慎太郎)が出たりするのかしら?

 

 

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監察医 朝顔(2021) 15話 感想|生きた証を探したい人はどこにでも存在するね…

 

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茶子先生(山口智子)も非常勤講師としてやり取りが増える。

桑原(風間俊介)も五十嵐(松角洋平)のお陰で神奈川県警に戻れる事になった。

(まぁ、その代わり誰かが退場になるんじゃ…と疑ってしまうけどw多分なさそう。)

仕事の部分は苦く、家庭の部分はほっこりとさせるメリハリを効かせた作りも帰ってきて、

最終章で"元の形"に戻ろうとしてきている。

 

ただ、以前と違うのは、やっぱり平(時任三郎)のアルツハイマーの進行の件で、

つぐみ(加藤柚凪)と一緒に居るシーンに癒されたのが、

今では「2人で大丈夫かな?」「行方不明になったりしないかな?」と

心配になってしまうシーンになりつつあるのがちょっと悲しい。

でも…きっと、老後はまだまだ長い。

朝顔や桑原やつぐみがいれば、今回の事も思い出の一部に変わるだろうし、

お酒を飲みながら昔を語り合ったり、ごめんポイントで盛り上がったり、

そうして笑顔が戻ってくる日が増えるんじゃないかなぁ…と思ってます。

 

事件の方は、本人の意思で体の中に遺書を入れてもらうのには驚いたけれど、

同時期にキャストと境遇が被るのは、ジャンルによってはあまりよろしくないのかも(笑)

序盤の方で藤堂(平岩紙)が関西弁が移ったっていうくだりもあっただけに、

ますます「美保純の家の話」に思えてしまいましたw

という冗談は置いといて…

 

 

包まれていた歯、里子(石田ひかり)のものではない事が判明しましたね。

40キロ遠くの町の人だと、そんな細かい所までよく分かったもんだと思いましたが、

今回の事件の娘のように"生きた証"をただただ知りたくて、

時間やお金を犠牲にしてまで根気強く探し続けてきた人が向こうにもいたのでしょう。

その一方で、「もう調べない方が良いんじゃないか」と捉える存在もいる。

私は多分前者の考え方になるだろうけど、後者もその人の事を想って言っているのは分かるし。

自身が歳を重ねて死に不安を覚えるようになったら、どん底を味わったら…

後者のような考え方にもいつかなるのかもしれない、とも考えさせられました。

 

そして、とうとう嶋田(柄本明)が危篤状態に。

違う人の歯だと分かった今、人生の終わりを迎えるであろう彼に

真実を伝えるのか。それとも秘密にしておくのか。

その答えは、来週に出されるのでしょうかね…。

 

 

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監察医 朝顔(2021) 14話 感想|「おかえり」と言い合える家族でいて欲しい

 

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ついに終わった。

長く長く感じた「孤独編」…ようやく終わった。

もうホッとしてます。もうこれが最終回でも良いくらい。←それは言い過ぎ(笑)

 

そもそも「孤独編」というネーミング自体、

視聴者に可哀想と思わせる意図的な表現のようで抵抗感を覚えまして…

そして、桑原(風間俊介)も平(時任三郎)も同じタイミングで転居させて

家族をバラバラにする意味はあったのかとも疑問でした。

まぁでも、終わり良ければすべて良しとまでは言いませんが、

久々に4人で囲む団欒や、つぐみ(加藤柚凪)と仲良く遊ぶ光景に

実家に帰ってきた時の懐かしさを感じて、思わず「おかえり」と言いたくなりましたし、

4人の間にある絆の深さを改めて噛みしめるための「孤独編」でもあったのかな…とは、

今となっては、そう思います。

 

今回の何が最も"本作らしかった"かって、

朝顔上野樹里)の大人で真面目な性格が描けていた所。

普通だったらほんの嫉妬心で美幸(大竹しのぶ)に顔を見せに行きたくないだろうし、

「実はお父さんの事が好きだったんでしょ?」なんて

オブラートに相手の気持ちを確かめる事だってあり得ると思うけど、

朝顔はそれをせず、ひたすら「お母さんと仲良くしていたお友達」として接し続けた。

どう思っているのかハッキリさせるとか、変にドロドロした展開にならなくて良かったです。

 

そして、その人間性の高さはお父さんから遺伝しているのもよく分かる。

歳を重ねるにつれプライドが高くなって、強がりな性格になる人が多分増えていく。

「先に謝っておきたい」「これから迷惑かけると思うけど」と

正直にありのままを伝えられる人はそうそういないと思う。

つぐみちゃんの「どうして離れ離れなの」は

そこまで深く考えた上での言葉ではないかもしれないけど、

自身の病気の件や、妻の"生きた証"と一緒に死に向かう人生を歩もうとしていて、

心に翳りのあった平に一緒に暮らす事を決断させた

"生きる希望"を見出させたきっかけになったのには間違いないですし。

三世代にわたって、親の考え方や生き様がこうやって子供に伝わって…という

日常生活においての家族の存在の大きさを感じさせたお話だったのが、

今回の満足度に繋がった理由なのではないかという気がします。

 

つぐみにクリスマスプレゼントをみんなで渡しに行って、

ドジをやらかして笑って、酌み交わしながらお喋りして…

ずっとそんな家族であって欲しいです。

カセットテープにもどんどん記録を残して欲しい。

骨よりも案外そういう思い出の積み重ねが、

心の拠り所になるのではないかな…と思ってます。

 

 

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監察医 朝顔(2021) 13話 感想|"◯◯編完結"と聞いて嬉しくなるのも珍しい。

 

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何だか…久しぶりにガッツリお仕事している姿を見た気がしますね。

ここ最近の話でも全くしていないって訳じゃないんだけど、

どうも家族内でトラブルを延々と描き続けている印象が強かったので。

若林(大谷亮平)や茶子(山口智子)が取り掛かるエンバーミングについて少しの間だけでも

知識を得られたのは良かったし(グリーフケアは…「アライブ」でも取り上げられてましたね)、

薬物中毒で亡くなった紗英(依田ゆい)に友人の愛菜矢作穂香)を会わせる事で、

まだあなたは生きているからやり直せる…といった

朝顔上野樹里)なりの世話焼きな部分が再び垣間見えたのも嬉しかったです。

 

前半は薬物中毒のご遺体の話で、後半は人食いバクテリアに侵されたご遺体の話。

前半のはわざわざ2週にわたって描かなくても…

むしろ後半の方をじっくり見せて欲しかったかな?という気がしないでもないですが、

「みんな誰かのお陰で生かされている」を最後に伝えたかったのだと思うと、

2つの事件エピソードを詰め込んだ理由にも少し納得。

愛菜がいたから、紗英は本来の自分の姿のまま家族にもお別れを告げる事が出来た。

隣人がビーフシチューを受け取ってくれたから、これからもお裾分けして喜ばせようという

モチベーションに繋がった。

まぁ、後者の場合は、他人の手料理を食べたくない

(検査に回されたものなら尚更食欲は湧かない…)人の方が多いだろうし、

丸屋(杉本哲太)の「あなたのために料理を作ったんだ」と発言したのも、

良い話にしようとしているけど

それは相手に罪悪感を植えつけてないか…?とも思ったんですけどね。

震災で母親を失って、桑原(風間俊介)や平(時任三郎)、つぐみ(加藤柚凪)や茶子先生と

ここまでいろんな人に支えられてきた朝顔が言うからこその重みと説得力はある。

 

薬物疑惑のあった愛菜は元彼に騙されたとか、無意識に摂取させられていたとか

そういう訳ではなく、促される形で自ら摂取したっぽくて、

高橋(中尾明慶)にとっては失恋よりもショックな案件でしたが…それも今回で解決。

残るは、平の認知症の件ですね。

次回で"孤独編"が完結だと知って、一つの区切りに対して嬉しく感じる事も滅多にないです(笑)

 

独り占めしようとしている美幸(大竹しのぶ)とはどう決着を付けるのか。

で、じいじの事情は承知の上で、

やっぱりまた朝顔達と一緒に暮らす…なんて展開にはならないんでしょうかねぇ。

車の運転とかガスコンロとか、ストーブとか…身の回りには危ない物だらけだから、

今の彼にとっては誰かが近くにいてあげる事が一番大切だと思うんですよ。

 

 

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監察医 朝顔(2021) 12話 感想|株を上げる桑原くん。茶子先生がカムバック!

 

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とりあえず、つぐみちゃん(加藤柚凪)が無事だったのは良かった。

そして、仕事に真摯に取り組む"監察医朝顔"としての姿だけでなく、

震災や家族での日常も通して"万木朝顔"という一人の人間を描くドラマなのは

シーズン1の頃から見ていれば分かるから、

結果的に、共働き夫婦に必ずのしかかる「子育て問題」にも踏み込みたかったのだろう…と

思う事にします。

まぁそれでも、車のライトが照らされて、もしかして轢かれてしまうのでは…?

なんて不安を煽る演出は余計だったし、10分くらいで解決するくらいだったら、

今回の薬物事件をもっとじっくり見せて欲しかったって気持ちはあるんですけどね(汗)

 

子供を心細くさせないためには、親戚や近所、託児所に任せる手もあるけど、

なんだかんだ言って子供は親が大好きですからねぇ。

かつて一緒に過ごしていたじいじが遠くに行ってしまった事も、

つぐみにはかなり大ダメージだったかもしれない。

でも、平(時任三郎)には平なりの"こう過ごしたい"という人生のプランがあって、

実際に引退して妻(が生きていた"証")と共に生活を送っている今、

それを失わせてまで孫のためにこっちに戻ってきてくれとは言いづらいし。

朝顔上野樹里)は監察医で、桑原(風間俊介)は単身赴任で警察官という

世の中の最前線に立つ仕事をしていて、確実にキャリアを積んでいるから辞めづらい。

「つぐみのせいでいつもママが大変」なんて率直な言葉…胸が痛かったです。

 

だからこそ、スーパーマンのように駆けつけてくれた桑原の頼もしさと

朝顔怒るよ?あなたが辛い時とか大変な時とかに、そばにいるために結婚したんだよ」

の言葉には泣けてしまいましたよ。

大切な人がみんな一気にいなくなって、心に"ぽっかりとした穴"が空いていた朝顔

もう彼がいるから、大丈夫だと信じたい。

 

心のぽっかりが埋まった案件と言えば…茶子先生(山口智子)も復活!

1週間前に撃たれてから生き返った大谷亮平さんと共に(笑)

彼女のぱあっとした明るい表情を見た途端、最近の重苦しい雰囲気を

元に戻してくれそうな安心感がありましたね。

登場するたびいつも心をざわつかせる美幸(大竹しのぶ)が出てこなかったのも

今後の展開をポジティブに捉えられた理由なのかもしれませんw

 

何やら、高橋(中尾明慶)の周りでまた1つイベントが起こりそうですが…

あんまり引っ張らない程度にお願いします!

 

 

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監察医 朝顔(2021) 11話 感想|つぐみちゃんまで巻き込まないで!

 

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万が一、桑原(風間俊介)が遺体として運ばれる展開になるのだけは嫌だったから、

登場人物の目線に立って見れば、本当に無事で良かったって安心するんですが…

今度はつぐみ(加藤柚凪)の番…ですか。

小さい子供まで巻き込まないで欲しかったなぁ。

車に轢かれそうな予告を見せた所で

どうせ最後は助かるオチになるのは分かりきっているんだからさ。

次から次へと家族の誰かを不幸にさせる流れにしているのが

尺稼ぎのためだとしか思えないのが辛い。

 

 

平(時任三郎)の痴呆の悪化の件も…

知るのが怖いから、自分が記憶障がいを患っている事を認めたくないから

病院に行きたくないという気持ちも分かるし、

朝顔上野樹里)だって、父にそんな思いがあるのが分かるから

安易に「心配だから検査に行ってこよう」なんて言えないんだとも思います。

そこで躊躇うのは理解出来る。

でも、頻繁にボケを繰り返しているのを見て、あれだけ不安そうにしていたにもかかわらず

美幸(大竹しのぶ)の「だったらどうなの?」に対してすんなり引き下がってしまう朝顔の姿と、

後半での近隣の住民達によるクレームに対して"自分達が今ここで仕事をする理由"を

自分なりの言葉で伝える朝顔の姿に、

"朝顔らしさ"で矛盾が生じているように感じるのは気のせいでしょうか。

「いつも通りだよ」と言ってあの進行具合。

父本人はもちろん、美幸からも記憶障がいである事も告げられていないままなので、

このまま見過ごそうとしているんじゃないかと疑ってしまうのも不思議ではないはず。

美幸が怖かったからなのか?

私だったら「他人の事にまで口出さないで!」って思っちゃうけど、

父に検査を勧めたら怒鳴られたから何も言い返せなかったのか?

理由は分かりませんが、朝顔には仕事においても家庭においても

"プライド"を持って目の前の事に向き合っているイメージがあったので、

今回のあっさりした対応にはちょっと違和感を覚えました。

 

大学のゼッケンを着て、ご遺体を預かる施設を作るまでの過程、想いは

前作の焼き回しと言えばそれまでなんですが、本作の"原点"を感じさせたかなぁ。

しんどい気持ちにさせるのは、事件だけで十分満足してますよ。

平の件もまだ引っ張りそうですし…

運転中にボケて事故らないかどうかも心配です。

とりあえず、まだ自覚症状がある内に、運転免許を返上させてあげて欲しい(泣)

 

 

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監察医 朝顔(2021) 11話 感想|つぐみちゃんまで巻き込まないで!

 

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万が一、桑原(風間俊介)が遺体として運ばれる展開になるのだけは嫌だったから、

登場人物の目線に立って見れば、本当に無事で良かったって安心するんですが…

今度はつぐみ(加藤柚凪)の番…ですか。

小さい子供まで巻き込まないで欲しかったなぁ。

車に轢かれそうな予告を見せた所で

どうせ最後は助かるオチになるのは分かりきっているんだからさ。

次から次へと家族の誰かを不幸にさせる流れにしているのが

尺稼ぎのためだとしか思えないのが辛い。

 

 

平(時任三郎)の痴呆の悪化の件も…

知るのが怖いから、自分が記憶障がいを患っている事を認めたくないから

病院に行きたくないという気持ちも分かるし、

朝顔上野樹里)だって、父にそんな思いがあるのが分かるから

安易に「心配だから検査に行ってこよう」なんて言えないんだとも思います。

そこで躊躇うのは理解出来る。

でも、頻繁にボケを繰り返しているのを見て、あれだけ不安そうにしていたにもかかわらず

美幸(大竹しのぶ)の「だったらどうなの?」に対してすんなり引き下がってしまう朝顔の姿と、

後半での近隣の住民達によるクレームに対して"自分達が今ここで仕事をする理由"を

自分なりの言葉で伝える朝顔の姿に、

"朝顔らしさ"で矛盾が生じているように感じるのは気のせいでしょうか。

「いつも通りだよ」と言ってあの進行具合。

父本人はもちろん、美幸からも記憶障がいである事も告げられていないままなので、

このまま見過ごそうとしているんじゃないかと疑ってしまうのも不思議ではないはず。

美幸が怖かったからなのか?

私だったら「他人の事にまで口出さないで!」って思っちゃうけど、

父に検査を勧めたら怒鳴られたから何も言い返せなかったのか?

理由は分かりませんが、朝顔には仕事においても家庭においても

"プライド"を持って目の前の事に向き合っているイメージがあったので、

今回のあっさりした対応にはちょっと違和感を覚えました。

 

大学のゼッケンを着て、ご遺体を預かる施設を作るまでの過程、想いは

前作の焼き回しと言えばそれまでなんですが、本作の"原点"を感じさせたかなぁ。

しんどい気持ちにさせるのは、事件だけで十分満足してますよ。

平の件もまだ引っ張りそうですし…

運転中にボケて事故らないかどうかも心配です。

とりあえず、まだ自覚症状がある内に、運転免許を返上させてあげて欲しい(泣)

 

 

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