2021年春ドラマ-桜の塔一覧

桜の塔 9話(最終回) 感想|正義とは何かはこっちが聞きたい

 

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「これで…サッチョウの悪魔は死んだ」「おかえり、漣」

ごめん。ちょっとポエミーがかってて、本気で何言ってんだと思ってしまった(笑)

「正義とは」「警察とは」に結論を見いだした人が

大切に思ってきた幼馴染を撃とうとするのは矛盾している。

正義以前に、それはもはや犯罪でしょ。

漣(玉木宏)に取り憑いている悪魔を浄化させたいんだったら

逮捕する事が"人を助ける警察"としての正しい在り方じゃないんですかね?

たまたま父がいなかったから良いけどさ…

実家で殺害未遂なんて起こしたら…かなりショック大きいと思いますよ?

 

そんな彼女だけでなく、漣の言う正義感が何なのかもよく分からずじまいでした。

だって、千堂(椎名桔平)、倒せてないじゃん。

警察界の膿、晴らせてないじゃん(苦笑)

私が本作で一番見たかったのは、誇らしげな表情を浮かべながら

ラストで警視総監の座席に座る漣の姿だったけれども、それもなし。

千堂だけでなく、吉永(光石研)も何事もなかったかのように楽しそうにお酒を飲んでいる。

登場人物のほとんどは普通の生活を送れているという

あまりにもハッピーエンドな最終回に…正直拍子抜けです(滝汗)

これなら、途中から思い描いていた

「目的を全うした主人公が優愛(仲里依紗)に刺される」展開の方が

まだマシだったかもしれませんね。

優愛がただただ不幸でしかなくて気の毒。

続編をやるために、あえてやんわりと終わらせたんでしょうか?

 

「5年の沈黙を続けた理由」とやらも、

放送から約30分間は、まるでワンシチュエーションドラマかと言わんばかりに

同じ場所でず〜っと説明台詞で明かしただけなので、冗長気味な感じは否めず…。

それに、恋人の心を支配して操るという、人として最低な事をしているのもあって、

亡き父を想って出る言葉にもイマイチ共感出来ませんでした。

 

何と言うかなぁ…元々「警察界を本来の姿に戻すという強い意志を持った主人公が、

憎き上司を引き摺り下ろす形で警視総監の座に上り詰めようとする」

物語を描くつもりで"出世バトル"と銘打ったのでしょうが、

途中からその「憎き上司を引き摺り下ろす」部分を誇張し過ぎて

いつの間にか"復讐ドラマ"風味に変わってしまった事が

本作の最大の痛手だったんだと思います。

本作が向かうべきゴールと、脚本家が膨らませようとしている所にズレが生じて、

気づいたら収拾がつかなくなってしまった…と言った方が分かりやすいですかね。

 

そして、余計なお世話ですが、

玉木宏さんは迂闊で復讐心に燃えている役じゃなくて、

椎名桔平さんのようなヒール役もいつか見てみたいな…とも思ったのでした。

 

 

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桜の塔 8話 感想|最終回に向けての準備…ですね。

 

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同期2人、今回はとうとう出番なし。

改革派を結成してから活躍するくだりを見たかったという気持ちは変わりませんが、

今回の場合は、"クールダウン"の要素を完全になくした事で

最終回に向けての緊張感が一気に増した…といった所でしょうか。

 

正直、ここまで長かったです。

ようやく上層部の吉永(光石研)が脱落したけれど、

残された者の刺激や闘争心の芽生えとか、

富樫(岡田健史)みたいに、次世代の警視総監候補でもある若者が

上司の命令に従って初めて、警察界で生き残っていくには

"非情さ"が大切なのだと思い知らされる残酷さとか、

「次の警視総監はお前で決まりだな」という

次に陥れるターゲットを示唆するような台詞とか…

ある種の群像劇っぽい展開をもっと早く見てみたかったです。

 

漣(玉木宏)の言っていた「5年の沈黙を続けた理由」

それが納得出来るものだったら良いですけどね。

理由次第では…作品自体の印象も変わると思います。

そのキーパーソンとなるのは恐らく優愛(仲里依紗)で、

日記を読ませて離婚を決断するまで誘導したのも仕込みでしょうし。

千堂(椎名桔平)との関係性も分かった所で、ショックを受けた彼女は

ラストで父を刺しに行く…なんて流れでもあり得そう。

そして、責務を果たした漣もまた自殺する…とか?

 

まぁ、最終回でスカッと出来るんだったら何でも良いです。

こんな言い方するのも失礼ですが、見続けてきた私にご褒美をください(笑)

…で、玉木宏さんはもう復讐から足を洗いましょ!

殺気立ってないような役をそろそろお見かけしたくてねw

 

 

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桜の塔 7話 感想|最終回までスカッとさせてくれないの?

 

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毎回「面白くなりそうだなぁ」で終わる。

その期待を超える事がないんですよね…(汗)

 

前回で最もワクワクさせられた改革派結成のくだり。

「総回診vs総回診」という数の多さで

互角な関係を見せつけようとする今回の冒頭のシーンも面白かったし。

それらの内容から、てっきり、今後は千堂(椎名桔平)を倒すために

同期3人が能力・個性を活かしながら動いていく様子が描かれるのかと思っていただけに…

結局行動するのは漣(玉木宏)1人だけで、捜査協力を求めるのは優愛(仲里依紗)や

冨樫(岡田健史)、爽(広末涼子)の"いつメン"という通常運転っぷりには

物足りなさがあります。

 

それに、第1章完結の段階でスカッとさせる展開が盛り込まれなかったのは、

やっぱり痛手な気がするんですよねぇ。

こんな負け続けた状態で、あと2話しかなくて、

警察界のトップになれるの?って不安しかありません(苦笑)

倒す相手がず〜っと千堂のみ。おまけに1回も彼にぎゃふんと言わせた実績がないのが

マンネリ化させていますし、

上手く行きそうな漣→勝ち誇った顔で証拠を叩きつけるも、先手を打たれる

というパターンも何度見た事か。

 

誓約書のコピーを見せなかった冨樫も迂闊だなぁ…

本物だったら、そりゃ返してって言われるに決まってるじゃん…とは思うけれど、

漣の場合、「録音してないの!?」「中継もしてないの!?」ってツッコんだ5話と

同じ流れになっていましたから。

あれから全く成長していないって事が証明されたようなもんですよね。

今回になっても、なぜ5年後設定にしたのかが分からず仕舞いです。

 

失脚させられた人も、確か初回の佐久間(少路勇介)だけですし…

う〜ん、警視総監の座を狙うための出世バトルとなると、

誰かが退場したり、新しい人が出てきたり、

登場人物の入れ替わりが激しいイメージがあったのですが違うんですかね?

その醍醐味が感じられないのもちょっとなぁ。

 

 

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桜の塔 6話 感想|仲間を集めて脱・迂闊なるか?

 

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第2章突入で、あれから5年が経った事により、

登場人物の今置かれている現状や立場にまつわる説明が多かった今回ですが…

うーん、それよりも、時間経過させる意味が感じられないのが気になりましたねぇ。

 

確かに、刈谷橋本じゅん)が何故か社会の除け者にされていたり、

冨樫(岡田健史)が捜査二課に出世したりと、ある程度状況が変わった者は見受けられたものの、

警視総監の座席争いの主軸となる主人公や上層部には大きな変化がない様子だったのが

そうさせたのかもしれません。

千堂(椎名桔平)を陥れようとしたのが原因で

漣(玉木宏)が出世コースとは程遠い地下の部署へ左遷させられたか…と思えば、

順当に出世しているみたいですし。

千堂・吉永(光石研)・権藤(吉田鋼太郎)の間で何か交代劇が起きた訳でもない。

おまけに、月日が経てばあるあるの新キャラも登場しないし、逆に退場した者もいない、

顔ぶれはお馴染みのメンバー。

5年じゃなくて、数日後でも良かったんじゃないでしょうかね。

 

仕方ないとは言え、今回は合間合間に状況説明台詞が多かったのもあり、

中盤まではあまりのめり込んで見る事はなかったのですが、

同期達で新派閥を作るという展開には興味をそそられました。

てっきり、同期と絡むくだりは、これからますますシリアスな方向に向かっていくであろう

本作の"箸休め"的なパートになっていて、

あくまでも2人は本筋では活躍しないと思い込んでいたので、

そうかぁ…そのための「仲良し3人組」かぁ…と腑に落ちましたよ。

まぁそうなると、前々から思っていた事で、

玉木宏さんだけ先輩じゃない?浪人でもしたんか?ってくらい

同じ世代に見えない気がしなくもないですが(笑)

 

獰猛な牙を隠していたとか言われながらも全然隠せていない漣の表情を見て、

頭が切れたフリしてまたいつか大きくやらかすんじゃないかと心配しておりましたが、

流石に今度は権藤もバックにいるので大丈夫でしょうね。

で…派閥のトップとして、まず隙を見せない上で大事なのは、

庁内で事件内容を普通の声で話すべきじゃない事だと思うのw

冨樫はツンデレだから良かったけど、彼関係なしに、

目撃されて報告されてしまう方が自然でしょ。

っていうか、捜査の協力を求めるんだったら、

以前所属していた公安とか、内閣情報官になった権藤に頼んだ方が

リスクは低かったかもしれないのに。

 

そうそう、最後に余談ですが…

授乳室が現金を受け渡すのに有利な場所になると知った時にゃあ、目から鱗でしたわ。

防犯カメラがない…なるほどー!とはなりましたけど、

そんな目的で使うなって話ですな(笑)

 

 

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桜の塔 5話 感想|急にピュアになった主人公

 

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5年前の傷害事件で犯人が捕まらなかったのは、その犯人が優愛(仲里依紗)で

千堂(椎名桔平)が隠蔽していたから→ですよね〜

千堂は漣(玉木宏)と長年の付き合いがあるだけに

彼と同じような手段で罠に落とそうとした→ですよね〜

佐久間(少路勇介)とはグルだった→ですよね〜

志歩(高岡早紀)もグルだった→ですよね〜

 

…そんな妥当な展開が続いたから、最後にはやっぱり、

ここでキメるのが主人公「ですよね〜」なオチがやってくるだろうと予想していたけど…

まさか丸腰で行ってやられっぱなしで終わるとは思わなんだ(笑)

え…あの一部始終を近くで録音してないの!?

実は生配信でしたー!でもなかったの??

ある意味そこに驚きましたよ。

「第一部完結!」って言うから、何かしらのケリはつけてくれそうな気がしたんですが、

モヤモヤを残したままのパターンもあるんですね。

期待していたのと違ったかなぁ…。

 

でも、今回で一番気になったのは、漣ってこんなにピュアで真っ直ぐな人だったっけ?という所。

詰めの甘さはあれど、初回の頃はもうちょっとずる賢くて

頭の冴える性格に見えたんですけど…気のせいでしょうか。

プロファイリングの資格を持っているなら、あっさりとお願いに乗ってくれた佐久間の動向や

作戦をやめるよう促した志歩の心情を探ってみると思うんですよ。

なのに簡単に受け入れてしまうなんて。

素人の私ですら、そんな上手く行くはずがないと疑っていたのに(笑)

彼があまりにも落ちぶれた姿を見せるもんだから、千堂の方が主人公に映りましたw

 

それにしても、悪い椎名桔平さんもかっこいいですね。

「おっけー」の軽い返事がもう"余裕"を物語っていて…

ああ、この人を敵に回したらタダじゃ済まないだろうなと。

個人的には「コード・ブルー」の部下をサポートする"良い人"のイメージが強いですが、

権威を振りかざす役も中々しっくり来てます。

 

さて、警官だらけの結婚式を終えて、第二部突入との事ですが…

うーん、どうも刺されて亡くなるバッドエンドで終わりそうな気しかしませんな。

今回でほんのり描かれた爽(広末涼子)の恋愛感情が絡んできてもおかしくないですし…

彼は陰謀論がうごめく警察界のトップになるより、

専業主夫として転生した方が幸せな人生を送れるのかも(笑)

 

 

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桜の塔 4話 感想|フェイク映像だとまだ疑ってる自分がいる…w

 

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え〜?そんな簡単に尻尾出しちゃうの?ってくらい、上層部がチョロい。

「いよいよ我が薩摩派の時代が来た!」とか活気づいていた人が、

勇仁(岡部たかし)の真相が明かされた途端

自分の過去の罪をあっさり認めるのかどうかが疑問ですし。

あのビデオだって…脚本家の過去作品から考えれば、

漣(玉木宏)と爽(広末涼子)を騙すために用意されたフェイク映像だと思ってしまいます。

そもそも顔も映っていなければ、ライターが本当に貰い物だったという確証も持てません。

何とでも言えそうな気がするんですが…そこんとこ、どうなんでしょう。

っていうか…ビデオの日付が記入された文字から筆跡鑑定すれば、

誰が当時の事件の関係者だったか、それとも上司の命令で若い刑事が書いたのか

おおよそ特定出来ると思うんですけど、

2人とも、証拠があるという嬉しさが勝って"刑事の勘"とやらは働かなかったんですね(苦笑)

 

こんな感じで、まるで3話分のダイジェストでも見ているんじゃないかと思うくらい

スイスイと父の死の真相が明かされていく展開を素直に受け入れがたい自分がいるのですが、

次回で第一部完結との事なので、とりあえず今回で大体のものが解決して、

第二部からは現代を舞台にした話に移っていく形になるのでしょう。

まぁそれでも、あの映像にはまだ秘密が隠されていると疑い続けてはいますけど…w

 

ちょっとツッコミ所はあったものの、

今回は今までよりも物語の方向が大きく変わってきたので、体感はあっという間でした。

次回の内容への興味を惹くための内容に仕上がっていた気がします。

 

しかし、眉をしかめて苦虫を噛む表情をする玉木宏さんは

「最近どこかで見た」状態に陥りますね(笑)

真っ先に思い浮かべるのは、やっぱり「竜の道」。

最終回、しびれを切らした優愛(仲里依紗)が

彼を刺して終わるバッドエンドになってもおかしくないのかも?

 

 

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桜の塔 3話 感想|監察官の方が向いているかもね。

 

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警視正に昇格するのは分かるけど、まさか監察官に異動する事になるとはねぇ…。

でも、もしかしたら、最初からそっちの設定で始めてみても良かったのかもしれませんね。

"やり方"が違うだけで、他の刑事と同じように手柄をとる展開が続くと、

バトルものとしての面白味には欠けるし。

前回で「警察のトップに立つ事で組織の膿を浄化したい」と言っていたので、

内部の掃除をする仕事はその目的と理にかなっていて、

漣(玉木宏)にとっては天職みたいなもんでしょう。

 

そして、監察官にしたお陰で、たまに見せる「用意周到そうで実は迂闊」な所が

今後の物語に活きて来そうな予感もさせました。

吉永(光石研)の悪どさや、千堂(椎名桔平)が一枚上手だったのも効いています。

自分の得意な悪知恵で計画が成功したつもりでいたら、それ以上に悪知恵を働かせる上司がいて、

現実では自分の出世を阻もうとする"最大の壁"の存在がある事を思い知る…

内部を観察すると、今まで知らなかった汚い部分が見えてきた時に

絶望感を覚える漣の姿が、本作の見所にもなるんだと思います。

 

個人的には前回までは、正義と悪の衝突が見たいという物足りなさを感じていましたが、

今回のような狐と狸の化かし合い路線になるんだったら全然アリですね。

漣も、ボイスチェンジャーを使わないまま電話する人とは別人で、

上司よりもまともに見えました(笑)

 

で…最後の内通者の件、刈谷橋本じゅん)か志歩(高岡早紀)と

ターゲットを狭めて問い詰める展開がもう来るのは意外。

志歩も中の人的に怪しいけど、"化けの皮"はまだ後の方にとっておきそう。

そうなると…やっぱり刈谷なんですかねぇ?

ほら、昨日のドラマとの掛け持ちがありますしw

 

 

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桜の塔 2話 感想|主人公に魅力が足りない?

 

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初回で事件の裏で漣(玉木宏)が暗躍していた事が明らかになってからの

今回でありますが…流れは最後のくだり以外同じなので、特に感情は動かされず。

というか、2話にして既に飽きてきた感じがしましたなぁ…。

 

その理由は2つ。

プロファイラーである漣の"ずる賢さ"の描写が不足している事と、

出世バトルがテーマの作品ならではの、

主人公側と上層部との間にある"正義感"の対立構造が曖昧になっている事。

この2つに尽きると思っています。

 

まず前者から触れるとするならば、

彼の出世をするための行動は基本的に誰かを蹴落とすのではなく、

手柄を取りまくって、その実績でのし上がろう…っていうものなんですよね。

いくら演出でずる賢そうに見えても

「他より変わったやり方で事件を追っている」だけなので、そこがちょっと物足りない。

相手を蔑むような態度・発言をしたり、

手柄を取ったと分かった時にみんなの前で高笑いしたりして

周りの反感を買うキャラクターにしたら物語にインパクトが残るかもしれないし。

それに…漣の企みを知る人物は爽(広末涼子)より

先に同期の馳(渡辺大知)にしておいた方が、

票を多くとった彼に憎しみの気持ちが生まれるのに説得力があった気がしました。

だって、いつもは仲良さそうにしていて、特に嫉妬を思わせる素振りもなかったので…

急に態度が変わったら違和感ありまくりじゃないですか?

 

で、後者の「"正義感"の対立構造が曖昧」というのは、

言い換えれば、警察官みんなどこか"ズレている"人たちしかいないという事。

漣のやり方は被害者を生み、爽は彼の秘密を自白させるためなら銃で脅迫する。

警察内部の人々は通り魔事件なんてなんのそのでトランプで遊んでいるし、

クラブのママにも平気で情報を漏らす。

ドラマの世界の警察が無能なのはあるあるだけどさぁ…

本作でそれをやったらダメでしょ!って思いますよ。

この手の作品は、伝統を重んじて、正しいやり方でコツコツと出世してきた上層部がいて、

そこに違法とも言えるやり方で組織を崩壊し

革命を起こそうとする新参者が割り込んできて、

両者で正義と悪の衝突が生まれるから面白くなるんじゃないんでしょうか。

今の所、どの人も「なんか悪そうな人ばっかりだな」くらいにしか見えなくて。

登場人物のバランスが悪くなっているのが残念過ぎます。

 

漣の復讐にしたってですねぇ…

回想を通して動機を毎回小出しに提示していくつもりなんでしょうが、

その遅さもかえって内容を薄味にしてしまっている気がしてなりません。

「警察に殺される」じゃ、いろんな意味が含まれていて分かりづらいですよね(苦笑)

事件を追うごとに父が追い詰められた手がかりがあれば良いんですけど、それもなし。

事情も何も今は知らなくても、警察界のトップに立てば父の真相も全て分かるだろう!

って思い込んでいる、ある意味お花畑状態の人に見えますよ。このままだと…

 

うーん、バイオレンス的描写があるかどうかが気になって構えている以前に、

内容にイマイチはまりきれない…。

どうしようかなぁ。

 

 

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桜の塔 1話 感想|不思議と関テレドラマのかほりが…

 

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あ〜なるほどね…というオチ。

最後まで見て、主人公がどんな人で、どんな物語になっていくのかが

ようやく掴めた気がした初回でした。

にしても、漣(玉木宏)…かなり悪いやっちゃな〜!

やけに順当に事件が進展して行くので、未成年の子とラブホのくだりは

佐久間(少路勇介)を陥れるために仕込んだハニートラップではないかと

勘ぐっていたけれど、まさか事件そのものを作り上げた張本人だったとは想像つかず。

…まぁ、ボイスチェンジャーなしで蒲生(森崎ウィン)に電話していた迂闊さは

「竜の道」を思い出しもしましたけども(笑)

 

中盤までは、テレビ朝日でよくある硬派な雰囲気で、1話完結型の事件を取り扱って

取調室で真相を突き止めたり、人情味の強い劇伴で泣かせにかかったりするという

今までの刑事ドラマの既視感を覚えて特に惹かれなかったのですが、

昇りつめるためだったらどんな手段でもとるダークヒーローとして徹する姿が

これから描かれていったら、面白さが増すんじゃないかと踏んでおります。

 

ただ、私が本作で少し不安に思っているのは…むしろ警戒しているのが脚本家でね。

初回は初期設定・背景の紹介がメインなだけに

過剰なシーンがあまりなかったから見やすかったものの、

本作の警察側の登場人物はみんなライバルの設定なので…

上層部に近づいていくごとに漣が感情的になって揉めたり、

暴力を振るったりする場面が今後出てくるのだとしたらちょっとキツい。

「3年A組」も「ニッポンノワール」もその描写で捻じ伏せようとしている感じに

モヤっとした過去がありました。

初回の時点でも、改善策を見直すための会議のはずが

"対立""威圧"の構図になっているように思えましたし、

たまに感情の沸点の湧き出るスピードが急過ぎて理解が追いつかない時もあったので、

どうか以前の作品みたいな展開にならない事を願いたいです。

とにかく警察達による「騙し合い」「頭の切れの良さ」が見たい。

 

組織に対して復讐心を抱いている様子の主人公は

「竜の道」での前世の姿かな?と思っただけでなく、

機捜隊で経験を積んでから違う部署に異動を命じられて、

またそこでいろんな事を学んでいく事になるのかな〜と思える九重くん@岡田健史さんだったり、

引退して今度は外の立場から見守る選択をとったんだと思える

陣馬さん橋本じゅんさんだったりと、

過去の出演作と照らし合わせながら見る楽しみ方もアリなのかもしれません(笑)

岡田さんと橋本さんの共演はあるかしらね…♪

 

まだ"嫌な予感"はわずかに残りつつはあるものの、

もう少し様子見してみるつもりです。

 

 

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