ひとりでしにたい 1話 感想|麿赤兒さんの贅沢なキャスティング!

 

 

本格的に夏ドラマが始まる前の放送なので…

綾瀬はるかさんが主演である事、終活を扱うドラマである事、

ポスタービジュアルからして、そんなに暗い感じにはならないんだろうな〜という

ふわっとした認識で視聴してみた初回。

 

「私も伯母さんみたいになりたい!」と憧れの眼差しを向ける幼少期の鳴海を見て、

当時は伯母の生き方を夢見ていたけど、

いざその歳になったら、仕事もプライベートも両立出来ず…で

現実を痛感する流れになるのかと思っていたら、

ベタな考えを遥かに超える現実が待ち受けていました。

 

未婚で子なし、大きな会社で定年まで働く人生を選んだ伯母・光子(山口紗弥加)。

鳴海(綾瀬はるか)の言う通り、それだけ長く働いていればお金も持っているはずじゃ…と

思いたくなるものですけど、財産は投資や宗教に打ち込んだらしくすっからかん。

多分そういった行為に走ったのも、年金暮らしでは生きていけないと薄々感じて

老後の人生に大きな不安が押し寄せたんじゃないかとは何となく察せられるんですけど、

それよりも、「罰当たり」よりもグサグサグサッと来てしまったのは、

アラフォーで焦ってマッチングアプリに登録しても、30〜40代男性は20代女性ばかり狙うし、

逆に来るとしても50過ぎの男性か、親の介護目的の男性だという情報。

私は鳴海より年下ですけど、や…やめろ!そんなの聞きたくなかった!状態で

耳を塞ぎたくなりました(苦笑)

 

立派な会社に勤めてはいませんが、

独身、推しのいる生活、今が楽しい思考は自分と重なるんですよね。

結婚願望はなくはない…たまにホームビデオを見ると

母になって子育てをしている未来を想像するけれど、今はまだ良いかなという感じ。

家庭を持てば、特に小さい子の育児なら自分を癒す時間が持てなくなるのは

ドラマや特集で見て学んでいるので、

その生活になる前に、やってみたい事・行ってみたい場所はいろいろあるし、

まだまだ1人を謳歌したいけど…将来への漠然とした不安もある宙ぶらりんさ(汗)

だから、私が伯母の死を経験しても、鳴海のように周りに振り回されて

急に婚活に走る姿が頭に思い浮かびます。

 

SNSでは賛否両論だった演出ですが、

限界ラブリ〜♪でアイドルと一緒に踊り出すシーンや、

魚眼レンズを使用したカメラワーク、

停電の中幽霊に「バカ」の称号を与えられる所など、

今まで現実逃避で乗り切ってきたけど、

いざ不安に感じると過剰なまでにその思考回路から抜け出せなくなる

鳴海の気分屋な性格が反映されているようで、個人的には好きです。

パスカルズの劇伴も、今まで他ドラマで聞いた劇伴よりはトーン低めですが、

内容を邪魔しない適度な緩さ・穏やかな曲調に

彼女の心の移ろいやすさが滲み出ているんですよねぇ…。

内容自体は自分の分身を見ているようでキツい所もありますが、そこまで重い気分にもならず

ユニークな印象が上回るのは、演出と劇伴の味付けが大きいのかもしれません。

猫の魯山人の存在も、バランスをとっていますしね。

 

鳴海が辿り着いた「終活」がどんな形になっていくのかは興味はありますが、

その興味は初回の時点では、アラフォーで終活って早くない?という疑問から来ています。

周りの友達でもニュースでも聞いた事ないですし。

終活って定年後の人がするイメージで、死ぬのは随分先であろう年代が

もう"終わり"の事を考えるなんて、現実味が湧きづらい…

まぁそれは、私が彼女よりも若いからそういう考えに陥るんですけどね。

 

とにかく、NHKのプライム帯ドラマは良作が多いので、9割ないと信じていますが、

年下男性・那須田(佐野隼斗)と付き合う事にしました!

なんて恋愛オチにならないよう願ってます。

そしたら、そりゃあ、綾瀬はるかさんだからな…で終わっちゃうので。

期待しております。

 

最後に…出演クレジットに「麿赤兒」と表示されていたので、

え?どこに?と探す目的でも見返していたら、まさかの1シーン(笑)

確かに舞踏家でもありますけど…いやはや、贅沢なキャスティングでしたねぇ。

 

 

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PJ 〜航空救難団〜 9話(最終回) 感想|あまりにも穏やかすぎる最終回

 

 

訓練生たちの成長も追っていく話なので、

「卒業おめでとう!」「感動の最終回だった!」と言いながら涙を流したかったんですけどね…

どうしよう、あまりにも穏やか過ぎる最終回なもんで、そんなに書く事がない…(汗)

個人的には、開始8分程度の落下傘降下訓練〜記念撮影の流れで

物語としては終わったように見えて、あとの話は蛇足に思えてしまったのです。

 

居酒屋で変な若者に絡まれるシーンは、

卒業論文に向けてPJや父の働きぶりを数ヶ月見学してきた

勇菜(吉川愛)の変化を強調するための、取ってつけたものに感じちゃいましたし。

訓練生1人1人への回想も3回に分けて挿入されていましたけど、

あんまり回想を入れると、尺が余ったのかな?という疑問も湧いてきます。

通常放送で終えた事、変な若者に絡まれた事で喧嘩になり騒動勃発!みたいな

展開にならなかっただけまだマシですし、全員でのTシャツ芸にはクスッとさせられましたが…

う〜ん…この内容だったら、前回を6分拡大放送にして、

そこに落下傘降下訓練+終盤の授与式(バックで論文モノローグを流す)を組み込んで

最終回という形をとっても良かったんじゃないでしょうか。

 

まぁでも、本作を楽しめたのは宇佐美のキャラクターが大きいです。

1話でのヘリコプターによる大胆な登場の仕方に惹かれて…

厳しさの中に愛情やユーモアさが含まれた指導法も好きでしたが、

5・6話辺りで、1人の人間としての後悔や不安も見え隠れする繊細な一面が描かれてからは、

どんな些細な表情も注目したくなるくらいには、より魅力的に映りましたね。

最近のお仕事ドラマで見られがちだった上層部での揉め合いもなく、

訓練生同士による蹴落とし合いもなく。

ただただ純粋に、"愛"と"友情"を熱く描き続けていた作風が、

熱血とは縁のない生活をしている私には物凄く新鮮に映って、懐かしくも感じられて、

最後まで見てみようという気にさせられたんじゃないかと思います。

 

最終回は私にとって、あっぱれだ!と言える仕上がりではありませんでしたが、

主人公が素敵だったので、総じて面白く見られたのでそれで良いかなって。

最終回の感想なのにガッツリ書いていなくてすみませんが、これで〆とします…m(_ _)m

 

 

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続・続・最後から二番目の恋 10話 感想|老害になりたくてなった訳じゃないのに

 

 

誤爆をする側じゃなくて受ける側か…。

いや〜ちょっと…涙声で率直な想いを話す祥子(渡辺真起子)の様子には

考えさせられるものがありましたね。

生きていくために頑張って仕事しているだけなのに、老害扱いされたり、

早く退職して欲しいと愚痴を言われたりする。

祥子の年代の人だって、老害になりたくてなった訳じゃないのに…

若者が彼女たちの歳にならないと、気づかないもんなんですよねぇ。

 

その話とは違うけれど、私も大人になった今、

ああ、自分も歳とったんだなぁ…と思う事が時々あります。

子供だった頃は別になんの悪気もなく、

親の生まれた昭和時代をただ古いものとして捉えていたんですけど、

母から「いつか平成も古いと言われる時が来るよ」と言われていて、

その時はいやいやそんな〜って感じで、ピンと来なかったんですね。

でも、令和になり、当時過ごしてきた時代が

「平成レトロ」「懐かしソング特集」として取り上げられるようになって、

あ…こういう事か…とようやく実感したというか。

だから、今はまだ定年間近の年齢でなくとも、

自分もいつか老害扱いされる未来が来るんだろうなとは思えてしまったのです。

 

千明(小泉今日子)が、意外と後ろ向きな所があると言われるのも頷けるんですよね。

ドラマ制作チームで後輩に「老害になりたくないから〜」と

何度か言っていたのを思い出します。

打ち上げに参加しないのは、チームを本気で愛しているが故に、

自分がいる事で気を遣わせたり、喋りにくい雰囲気にさせたりして嫌われたくないから。

そうやっていつも人との関わり方への気配りを欠かさなかったからこそ、

祥子の話を聞いて、強く感情移入しちゃったんでしょう…。

1話のコロナエピソードでの「怖いよぉ」以来のあどけない一面を見て、

感情を上手く吐き出せない千明の不器用さが愛おしく、胸がキュッとなりました。

そっと抱きしめてあげる和平(中井貴一)の服装がねずみ色のジャージ姿で、

何だかホッとしちゃいました…(笑)

紳士さ、スマートさから少し外れる所が彼らしくて、それが良いんです。

 

セミファイナルにあたる今回ですが、前回の感想でも書いた通り、

やっぱり、9話が最終回と言われてもおかしくないと思える内容なんですね。

病気を治した真平(坂口憲二)は万理子(内田有紀)と一緒に

子供時代以来の山登りをして、和平の市長の件も決着はついて、夢が出来たと語り、

今までの出来事を振り返る手紙というアイテムも使われていましたし。

今回の内容は何かに例えるとすると…バラエティパックみたい。

 

流れに沿ってざっと列挙してみると、

・祥子が後輩たちに老害扱いされている話を聞いて、千明の心が傷ついてしまうエピソード

・長年一緒に暮らしてきたえりな(白本彩奈)が

 親元から離れる(離れる未来もそう遠くないと知った)事で、

 1人を痛感した和平のエピソード

・エッセーが好評で、仕事で褒められる喜びを初めて感じた典子(飯島直子)のエピソード

バインミーを持ってきたつもりがなぜか手錠と入れ替わっており、

 和平が律子(石田ひかり)を困惑させるエピソード

・広行(浅野和之)に手錠で嵌められ2人1組で動かざるを得なくなり、

 終いには一緒に荒野に行かないかと振り回されるエピソード

・典子に今までの事を土下座するも、「パス!」と断られるエピソード

が挙げられるでしょう。

 

1つ1つが違うベクトルで濃くて、いろんな意味で面白くて。

ラストに関しては「えっそんな終わり方!?w」ってびっくりしちゃって。

でも、今回の賑やかな作りを見ていたら、

なぜこの構成をとったのかも分かった気がしたのです。

 

あくまでも"ドラマ"であり、話数が限定されているから

来週で形式上の最終回にはなるけれども、

本作の世界で生きる人たちの日常はまだまだ続くんだな…って。

居酒屋で本音を言い合って絆を深めたり、誰かに振り回されたり、

「カフェ ナガクラ」で1人ずつわいわいとやって来たり、丁々発止のトークを繰り広げたり、

時に繊細な気持ちになったり…。

歳は重ねて環境は徐々に変化すれど、大切な人が身近にいる事の尊さ、

「大人って何なんだろう?」と考え続ける登場人物の描写は

第1作目の時から変わらず行われてきたので、

もしかしたら話数に合わせて、ピリオドを打つ内容にするつもりはなかったのかもしれません。

 

最終回は寂しいですが、どんな話が描かれるのか楽しみです。

あの時のプロポーズ覚えてる?にも触れるみたいですね。

 

 

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PJ 〜航空救難団〜 8話 感想|沢井の父を救えなかった後悔を描くなら…

 

 

まず初めに、私は気分屋だとは自覚しており、

先週では感動的に映っていても、新たなエピソードが追加されると

「あれ?」と思う事は時々あります。

(遅れてしまった前回の感想は、土曜日には出来上がっていたとだけ報告しておきます…)

それを前提にして今回の感想を書くとするなら…

あれ?もしかして、仁科(濱田岳)を死なせる展開にしなくても良かったんじゃない?

思えてしまったのでした。

 

具体的に言えば…

雪山での自然災害が悪化し、基地に戻るしかないという状況の中で、

意識朦朧とした沢井(幼少期:前田勝乃心)が「お父さん、ごめん…」と呟くのを聞いて、

宇佐美(内野聖陽)自身も父の事で後悔を抱えていたために、

10分捜索させてくれと申し出た。

これは、土砂が酷くなってきた頃に、学校から子供の声が聞こえてきたので、

自身の希望で1人で捜索しに行った仁科と被りますし。

「結果が全てだ」「出動から救出まで1つ1つの動作に無駄はなかったか?」

「自然に理不尽さに、日々の備えを怠っていなかったか?」などの反省文が書かれた日記は、

前回で訓練生たちに、1秒でも早く時間を稼ぐ意味を熱弁していたシーンと重なります。

 

仁科の死が描かれた、しかもそれが前回の内容だっただけに、

なぜ似たような描写を続けて放送したのか…

死を引きずっての"後悔"を描くなら、

どちらか片方に絞っても物語として成立した気がするのです。

 

そして、前回の内容を踏まえてず〜っとモヤモヤしていたのが…

何だか、仁科の死が「終わった事」にされているように見えたのは気のせいなのでしょうか?

終盤、宇佐美は訓練生たちに「誰だって、心はボロボロの中古だ。

でもな、その傷の1つ1つに意味があって、それが俺たちを作ってんだ!」と言っていたけれど。

その言葉自体は良くても、今回の訓練生たちや教官たちを見ていると…

それ本当かな〜と思えてくるのです。

だって、宇佐美と滝岡(長谷川朝晴)の間でも、彼の話題が出てこないんですよ?

 

いや、仁科のワードが劇中に全く出てこなかった訳ではないですし、超好意的に解釈すれば

訓練中でも仁科を思って動いているのかもしれないとも想像は出来るんですけど…

その言葉で魅せるのなら、前回で各々が振り返って向き合って終わりではなく、

"残された者"としての想いをもっと強調した内容だったら

説得力も増したのかもしれません。

 

勇菜(吉川愛)の性格描写でちょっと引っかかっていたものの、

ここまで好きで本作を見ていましたが…

登場人物の死の扱い方については、残念ながらう〜ん…ですね。

ラストシーンもなぁ。

本作なら、5人合格、2人も新たな道で花開いてハッピーエンド!

なのは分かりきっているけれども、

宇佐美が講義室で訓練生1人1人に制服を渡す所は先見せじゃなくて、

最終回であの主題歌をバックに、初見でじっくり堪能したかったです(汗)

 

 

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続・続・最後から二番目の恋 8・9話 感想|真平の病気完治と、自分の意志で行う選択

 

 

録画が溜まってしまっているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m

そして進捗によっては、1〜2話分感想が飛ぶ可能性があります。ご了承下さいませ。

※しばらくテンプレです…。

 

8話「泣いても笑っても愛おしい人生」

 

前回のラストで、もしかして腫瘍が悪化したんじゃないかと思ってしまったんですが…

良かった。良いお知らせの方だった。

今回の内容は、シーズン1から見ている者としては嬉しくなる回でした。

 

このドラマの特徴の1つとして、登場人物と演者の年齢がほぼ同じに設定されています。

えりな(白本彩奈)の時もそうでしたが、年齢設定を合わせる事で

本来別々のはずの「架空のキャラクター」「現実を生きる俳優」が密接に交わり合って、

役とともに長い年月を重ねて、

その人の"延長線上"に見えてくるような魅力が生まれるんですね。

 

中でも、長倉真平と坂口憲二さんは「病との闘い」の点でかなりシンクロしています。

これを書くにあたって調べた部分もあるのですが…

坂口さんご自身も、2014年放送の「続・最後から二番目の恋」を最後に俳優活動を休止され、

復帰されるまでの約10年間は、2014年に結婚された奥様のサポートや、

セカンドキャリアとしてコーヒー店を立ち上げる日々を送りながら、

2年前の「風間公親-教場0-」から俳優活動を再開するという背景がありました。

その作品は途中からのご出演でしたが、本作は久々のレギュラーとしてのご出演です。

 

なので、それを踏まえると…和平(中井貴一)の言葉

「病気が治ったって言ってたけど、俺は治ったんじゃなくて、治したんだと思う。」

「家族の愛が、病気に勝ったんだ。」も実は、

脚本家・岡田惠和さんの、坂口さんへのメッセージも

含まれているんじゃないかと思うのです。

そして、病気の完治の知らせを受けて安堵する千明(小泉今日子)たちの涙には、

共演者としての、またこうして一緒に作品を作れて嬉しいという

気持ちも込められているのではないかと想像すると、胸に来るものがありました。

 

啓子(森口博子)の告白に関しては、ちょっと意外でしたね。

今まで千明や祥子(渡辺真紀子)と同じバリキャリ系だと勝手に見ていたけれど、

2人とは会社における立場が少し違うみたいです。

「頑張って残った所で、居場所がないんだよね」という言葉は、

自分が自覚して言うのも、相手が聞いてもしんどい。

でもきっと、啓子みたいな人の方が多いかもしれない。

定年後も、定年を迎えたら仕事終わり!年金生活!じゃなくて、

年金だけじゃ足りないからと、生きていくために仕事を探さないといけないのも…

長く働いてきたんですけどねぇ。

いつまで働かなきゃならないのか、その不安をこれからも抱えないとなんですよね…。

 

そんな啓子の話や、さっきも書いた真平の快気祝い、

三井(久保田磨希)が千明を鼓舞するエピソードを見てからだと…

劇中でも思い出野郎Aチームが披露されていましたが、

EDテーマの「ダンスに間に合う」がとても沁みましたね。

「♪今夜ダンスには間に合う 散々な日でも ひどい気分でも

   今夜ダンスには間に合う 分かり合えなくても 離れ離れでも

 (中略)今夜ダンスには間に合う Ah 諦めなければ」

いつも良い曲だな〜と思って普通に聞いていましたが、

今回に関しては、各登場人物の置かれた状況と歌詞が重なる部分が多かったのです。

みんなそれぞれ、私生活でいろんな想いを抱えて生きているけれど、

大切な人と集まる時間だけは、楽しく、笑い合えるものでありたいよな…と。

長倉家と千明の付き合いも、女子会も、ドラマ制作チームも…

長く長く関係性が続いて欲しいです。

 

 

9話「一緒にわちゃわちゃ生きていければ幸せ」

 

同じコミュニケーションでも、「文字」と「言葉(今回の感想においては話す意味合い)」で

こんなにも感じ方が違うんだな…面白いなぁと、今回の内容を見ていて思いました。

 

まずは、「文字」について。

冒頭のエピソードで、万理子(内田有紀)と真平が

子供時代の書き初めの課題が「生きる」だったのを、

万理子は「生きろ」と書いた話が繰り広げられていました。

「『生きろ』と書きました。『る』を…『ろ』に変えて。」

「あれ…嬉しかったなぁ。」というやり取りから察するに、

彼女は、提出した後で誤って「ろ」と書いてしまった事に気づいたのではなくて、

恐らく意図的に書いたのだと思われます。

山の景色を見る双子の後ろ姿に、当時書いた書き初め作品をオーバーラップ。

万理子は真平に生きて欲しいと望んでいたから「生きろ」と書いて、

真平は彼女の想いを受け、今日まで「生きる」事を諦めなかった。

「生きろ」「生きる」の並びが、まるでそんな風に呼応しているようで…。

書き初めの時の回想はなくとも、子供の頃からそう誓い合っていたんだろうという

意志を感じさせました。

 

そして、書道の次は手紙へ…

万理子が投函した封筒に、企画書とともに同封されていた手紙を

千明が読み始めるシーンへと移ります。

「お?」と思えたのは、こういった手紙を読むシーンって大体、

読み手側(=千明)の声から始まって

徐々に書き手側(=万理子)の声に変わっていく演出のイメージがあるんですけど、

本作に関しては、千明は万理子からの手紙をじっくり読む姿が時折挿入されているだけで、

手紙の内容は、全て万理子の声で進めているんですね。

企画書について「すべての文字が、私が選択した意志でできています」と書いてあった通り、

万理子がこうして等身大な想いを手紙に込めるほど、

熱量を持って企画書を完成させたのだという彼女なりの覚悟をしっかり受け取り、

大事に心の中に閉まった…そう解釈しました。

企画書を読む時には、服装も場所も"お仕事モード"に切り替えていましたしね。

「今度は溶け合いたいです。」千明の言葉選びも素敵でねぇ…

この文面を読んでしまったら、頭の中から離れないであろう

万理子の気持ちにも共感出来てしまいます。

 

このように「文字」は、相手がいつ何時でも思い出を振り返られるように、

(さらに手紙の場合は、自分の考えに最も適した表現はないかと手間をかけながら)

何かに書き記しておく"記録"が良さに繋がっていますが、

「言葉」は、自分の考えている事を着飾らずに伝える"正直さ"が

良さに繋がっているんじゃないかと思うんですね。

 

和平は最終的に、鎌倉市長の立候補はしないと決意したのですが、

じっくり噛み締めて考えた事で、

この先何をすべきかしないべきなのかの選択で悩む経験が新鮮だったと語り。

両親の死があり、弟妹たちを守るためにと当時選んだ公務員の道も

「今が幸せだから、自分で大きな変化を起こしてそれを壊したくない」

それが自分の夢なんだと気づいた事を千明たちに共有しました。

私が書いた内容はあくまでも要約であり、実際はもっと語っていましたが、

話には自身の中での紆余曲折が見え、1つ1つの言葉に決して嘘がないのが伝わってきて、

これなら伊佐山(柴田理恵)も残念な気持ちだけで終わらず、

受け入れてくれただろうな…というのが想像出来ました。

 

文字と言葉についてはここで終わりにして、

最後に、ここ良かったな…と書き残しておきたい事を。

 

「どうか、この世界に生きる全ての人が、人生の選択を自分で行えますように」という

千明のモノローグがあった上で、

「さて、私はこの先、何を選択するのだろう」で締めた際に、

赤いジャケットを羽織った千明と、千明の後ろに咲く赤いチューリップを1つの画面に収める。

同じ色でリンクさせていて画が綺麗だな…と思えたんですけど、

チューリップといえば春の花。(本作の時間軸は5月くらいなのかな?)

春は出会いや別れがあり、新生活を始める人も多く、希望に満ち溢れやすい季節です。

千明にとって今、何かを選択するという事が心の弾みになっているというのが、

CM明けのドラマ打ち合わせのシーンで垣間見えました。

 

赤いジャケットは元々啓子が持っていたもので、それをメルカリで売った所、

たまたま千明が見つけて買っていたそう。

前回で啓子は職場に居場所がない旨を話していて、その時は悲しくなってしまいましたが、

自分が良いと思っていたものを買った人も良いと思ってくれているのは、

啓子自身、過去の頑張ってきた自分が報われたような感覚を覚えたんじゃないかなって…。

見ている私も、心晴れやかになる話でしたね。

 

万理子考案の企画書の結果を含めたら、

今回が最終回でもおかしくないのでは?と思える内容でしたが、残り2話。

もう「続・続・続」は難しいでしょうから…どんな着地点になるのかが気になります。

いや、時々SPではやって欲しいんですけどね。←だから、まだ9話ですよ(笑)

 

 

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波うららかに、めおと日和 6・7話 感想|芙美子&深見が出てきてからますます楽しい♪

 

 

録画が溜まってしまっているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m

そして進捗によっては、1〜2話分感想が飛ぶ可能性があります。ご了承下さいませ。

※しばらくテンプレです…。

 

6話「運命の人と過ごす初めての夜」

 

前回で芙美子(山本舞香)と深見(小関裕太)が本格的に登場してから、ますます楽しい。

なつ美(芳根京子)と瀧昌(本田響矢)にはない

クレバーさやビターな雰囲気を漂わせており、

お互い反応を見ながら言葉の駆け引きをする2人。

 

茶店の窓の外に映る2人でも、なつ美と瀧昌の場合は

自分たちがバレないかどうか必死でわたわたドタバタしているものの、

芙美子と深見の場合は、相手側の様子を確認出来るほどの余裕っぷりを見せているという

対比の効かせ方も面白かったのですが。

ある意味、芙美子と深見を描く事によって、なつ美と瀧昌の可愛らしさが際立つし、

後者の関係性の進展もさり気なく描写していたように思えました。

コスプレして尾行、眼鏡のかけ合いっこからの見つめ合い、ショートケーキとサンドイッチ…

活動弁士生瀬勝久)にも何しに来たんだとツッコまれていましたが、

尾行と言いつつデート気分で楽しんでいるんですよね(笑)

 

そして、そんな正反対な2組のエピソードの後は、

なつ美と瀧昌本人も知らなかった運命の出会いを知る事に。

瀧昌に将来の不安を感じた郁子(和久井映見)が急いで結婚を頼み込んだという事実を

そのまま受け取っていたので…まだ互いの両親が手を組む前から

駅で出会って、しかも助けてくれたなんて、もうそれは運命ですよね。

 

2人が初夜をするまでの心の変化が、今までの描写もあって本当に自然でね…

「俺もです…」と抱きしめた瀧昌の真っ直ぐな目には、彼女に向ける愛おしさと同時に、

何としても大切な人のために無事に帰らなければという改めて固まった決心も見えて、

馴れ初めや時代背景を思い返しながら泣きそうになりましたし。

でもって、出会い方を知ったのを機に、相手への愛が深まっていく2人を見て

口がニマニマしてしまう事も。

感極まった気持ちとキュンを一緒に味わうラブシーンは、

私にとってはあまり経験がなかったです。

 

周りの考える"一般的な夫婦"とは違うんだろうけれど、

2人は2人のペースで幸せを見つけて、共有しつつ歩み寄っていて…

相手の気持ちを尊重しているが故の、

二人三脚な愛の深め方をしている2人は素敵な夫婦だと思えたシーンでした。

 

"幸せ"で言えば、話は戻りますが、

深見が瀧昌の事を「嘘のないあいつといると、ホッとするんです」と言い、

芙美子がなつ美の事を「彼女を見ていると、いつの間にか自分の方がホッとしてるというか」

と言っていたのも、「小さな幸せの積み重ねが大きな支えに」を描き続ける本作として

一貫性を感じるやり取りでしたね。

 

優しい笑みを浮かべる表情を所々で見られたのももちろん。

今回はいつも以上にラブコメ感が増していて、活動弁士による2人の姉の代弁も、

2画面のカット割&モノローグor台詞被せの多さも含めて、

見終わった後に心が満たされました。

 

 

7話「二人で迎える初めての年末年始!」

 

昭和初期のお正月…おせちやお雑煮、家族との過ごし方など家によってしきたりが違う訳で、

そういう意味で、本当にその家の"日常"を覗き見しているような気分になりますね。

でもって、所々に懐かしさも感じられるんです。

複数人で杵と臼を使って餅をつく光景は、今ではほとんど見られなくなってしまいましたし。

おばあちゃんの家に、定刻になると鐘が鳴る置き時計があったなぁ…とか、

年末年始に遊びに行けば、兄と一緒に、長い紙を広げて絵を自由に描いて、

すごろくを何枚も作っていたっけなぁ…とか、ふと思い返してしまいました。

 

私の子供時代がそうだったから、

2人で初めて過ごす年末年始ですごろくを作るなんて

可愛らしい事するなぁと思っていたんですけど、

そう言えば、昭和初期だとまだ紅白は放送されていないんですもんね。

もちろん、ラジオすらやっていない。

でもそんな中、夫婦で何をするかで選んだのがすごろくというのが2人らしくもあって。

ノートいっぱいのマスに何を書くかを相談し合ったり、

2人で当時を思い出しては恥ずかしくなったり、

まだまだ空きマスが残っていて、戦争の影が忍び寄りつつあるが故に

なつ美をまた長い間1人にさせてしまう不安が瀧昌に過ったり、

変化に気づいたなつ美が追加するマスを提案して、些細な事でもどんどん埋まっていったり。

すごろくを通して、歩幅を合わせて少しずつ前に進もうとする夫婦の形が

改めて見えたエピソードでした。

 

2人らしい…加えて、瀧昌らしい所は指輪のチョイスにもあります。

家族に妹はいない、職業柄指輪は付けない、

最初は贈り物で何も思いつかなかった瀧昌が選んだのは、ギメルリング。

2つで1つの指輪になる…素敵なデザインです。

ダイヤがついてキラキラしていたり、彫刻が凝っているデザインも良いけれど、

ぱっと見はシンプルでも深い意味が込められている指輪なら、男女ともに付けやすい。

実は7話放送当時にネタバレをチラッと見たのですが(ちなみに6/24に視聴)、

放送後注文が殺到したのも頷けます。

なつ美と瀧昌にとっては、離れ離れの日の方が圧倒的に多いけれど、

あれを付けていれば心の支えになりそう。

 

深見のあの言葉がなかったら、瀧昌は妻の実家に顔を出した事で妻を喜ばせられて

満足したままだったと考えると…深見には感謝感謝ですね(笑)

時折交互に挟まれる芙美子と深見のエピソードも興味深く視聴。

なつ美と瀧昌が「動」の2人ならば、芙美子と深見は「静」の2人なんですよね。

終始口角が上がってしまうような甘酸っぱくて初々しいなつ美と瀧昌とは対照的な、

紳士的で大らかさのある深見と芙美子のパートが挟まる事によってメリハリが生まれて、

ラブストーリーとしても純粋に楽しいです。

それにしても…瀧昌、柔らかい表情をするようになりましたね…。

 

 

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PJ 〜航空救難団〜 7話 感想|1秒でも早く動くということ

 

 

ああ…「もしかして」と思ったら、本当にその通りに行ってしまうのが本作なんですよね…。

ここ最近ドラマでお見かけした濱田岳さんの中では、

かっこよくて、強さの中に優しさもある一番好きな濱田さんだっただけに、

最終回まで見ていたかったです。

 

悲しみに暮れる時間も余裕もなく、1日が過ぎていく。

いつもと変わらず終了のチャイムは鳴るし、

あっという間に教育停止から1週間が経つくらいには、日常が淡々と進んでいく。

辛いのは大前提ですが。宇佐美(内野聖陽)たちは、

同僚や先輩、後輩の死を何度も経験しては「救う」事について向き合っているんですよね。

 

警官服の宇佐美と堀越(宍戸開)が仁科の家に訪問し、死亡を報告。

そばで泣いている赤ちゃんに駆け寄る妻のシーンを見て、しみじみ考えさせられちゃいました。

家庭持ちの救難隊もいる事は1話から時折描かれ続けては来たけれども、

無事に家族の元へ帰って来れる事がいかに大切であるか。

生まれてきたばかりのあの子にとって、父との思い出はないに等しいですし、

ある程度大きくなって、自分にはなんで父親がいないのかと

疑問に感じるようになった時の寂しさも容易に想像出来ます。

もちろんそれは、兄とは言えどまだ幼い長男にも言えるんですけどね…

「パパ、本当に天国に行っちゃったの?」って事は、ママは正直に話したんですね…。

 

前回の感想でも、私が仁科(濱田岳)でも、子供の声が聞こえたら助けたいって思っちゃう

と書いたけれど、訓練生たちの言う通り、

じゃあ助けなきゃ良かったの?と動揺してしまうのも分かります。

そんな彼らに対し宇佐美は、靴を履くのがあと10秒早ければ、

発見するのがあと5秒早ければ、ドアオープンがあと1秒早ければ…

それが積み重なれば、1分という時間が稼げたかもしれないと教える。

その発言でまた気づかされました。

 

訓練生たちの前では変わらず"教官"であろうとする宇佐美だけど、

講義室を出れば、みんなと同じで、仁科の死をまだ悲しんでいる1人。

宇佐美の「片想いで上等」は仁科譲りで、仁科のウィンクは宇佐美譲り。

宇佐美は、自分に憧れて救難員を志望してきた彼を可愛がっていたんだろうなというのが、

お互いの言動の節々から伺えるのです。

最後の飛行の、仁科の遺影を抱える宇佐美の丸まった背中で一気に来ちゃいましたねぇ…。

強さたくましさの奥にある素の部分に、やられやすいのですよ…(泣)

 

長谷部(渡辺碧斗)の決断は、宇佐美の敬愛ぶりを見ていれば納得の選択でしたね。

で、勇菜(吉川愛)は…それ、余計な事言ってませんですかい?

私の記憶が確かなら、その事については本人に言うなと

宇佐美から言われてませんでしたっけ??

 

 

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しあわせは食べて寝て待て 9話(最終回) 感想|過去も選択も肯定して、自分らしく生きる。

 

 

ああ、良かった。良かったねぇ…。

見終わってから、そんな感想が真っ先に出てきます。

さとこ(桜井ユキ)の人生の一部を見させてもらえた事が嬉しいと思える最終回でした。

 

前職でのフルタイム勤務から、週4のパート勤務に変えた事。

マンションを買うという将来の夢。

副業のレンタルスペース。

移住への憧れ。

旦那の愚痴を聞いて欲しいという友達のお願いを、理由をつけて断ってしまった事。

団地に住む前も住んでからも、

自身が一生付き合っていかなければならない病気を患っているがために、

断念せざるを得なかったり、後悔を覚えたりした経験が何度もあったさとこ。

 

体と心に美味しいものを食べれば「う〜ん」と噛み締めるさとこの表情が本当に好きで、

それくらい感情豊かで素直な性格だからこそ、

なんで自分は…とため息をつく彼女の様子を見るたび、胸が痛かったのです。

でも、最終回での「やれるだけやった」という言葉には、確かに芯を感じさせて。

今のさとこにとって、過去の自分も、自分がした選択にも意味があり、

肯定しても良いのだと思えるほど変われた姿を見て、

心が浄化されたというか、こちらまで吹っ切れた気持ちにさせられました。

 

さとこが提案したレンタルスペースでの薬膳カフェの妄想図にいたのは、

ハンドメイドコーナーで接客する弓(中山ひなの)と、

スカートの宣伝をする鈴(加賀まりこ)。

個展を開いている高麗(土居志央梨)。

野菜を届けにきた反橋(北乃きい)と八つ頭(西山潤)。

料理を盛り付けているウズラ(宮崎美子)。

料理の宅配に出かける司(宮沢氷魚)。

従業員として働いている吉富(塚田美津代)に、会話に花を咲かせる住人たち。

そして…薬膳茶を味わうさとこの母・惠子(朝加真由美)。

 

生き生きと接客をするさとこの表情が物語っています。

団地に引っ越してから出会った人々が勢揃いなのと、

母親と良好な関係を築けているのを見ると、

この妄想図自体が、まるで彼女の宝物を映像化しているように思えて

ボロボロ泣けてしまったのでした…。

 

最終回らしいハッピーエンドなオチではありましたが、

司が帰ってきたのにもホッとしましたね。

ネギを持っていた辺り、去年のこの時期は鈴さんと麦巻さんと一緒に

すき焼きを食べていたっけな…鈴さんのためにネギを買って帰ろうかな…と

思い出してくれたのかなと、想像しちゃいます。

 

1話での肉団子スープも含めて、本作の世界ではもう1年が経ちます。

毎日を過ごしていれば、またどこかで苦悩を抱えたり、

不安が募ったりする日は訪れるけれど。

視聴者はこの先の物語をもう見られなくとも、

さとこなら、鈴や司、住人たちと関わりながら、そして新たな出会いに刺激を受けながら、

きっと上手くやって行ける…と信じられる締めでした。

 

自分を自分のままでいさせてくれる居場所。

自分の考えに共感してくれ、分かち合ってくれる人との美味しい食事。

日常に転がる小さな幸せの積み重ねが、心の栄養に繋がる様を

コツコツ描き続けた作品でした。

 

 

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P.S. 2週間ほど、3話から追っかけ視聴していた本作。

最終回まで無事感想を書けました。はい…もはや自分のためです(汗)

3・4話、5・6話、7・8話で途中から2話合体感想続きになってしまっていますが、

過去の感想も気軽に読んで下さると嬉しいです…m(_ _)m

 

 

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PJ 〜航空救難団〜 6話 感想|フラグが立ちまくりの回。

 

 

何だか、前回から本作の見え方が変わってきましたね。

教官と訓練生によるスポ根学園風ドラマから、

宇佐美(内野聖陽)の心情に迫るヒューマンドラマの装いになってきました。

 

教育停止を告げられ心神喪失状態だったさやか(石井杏奈)に補備を強要したとして、

パワハラ疑惑で告発されてしまった宇佐美。

これにより教育指導は一定期間自粛。

宇佐美自身はちっとも弁解をせず、さやかが辞退を申し出る事になったのは

俺に責任があると感じていたのです。

 

告発で改めて問題が浮上した事で、誰と接するにも、

俺の指導方法はやはり間違っていたんだろうか…と、

目線が下がり気味で思い悩む表情が何度も見受けられました。

 

そんな中でも、自宅にまで押しかけるほど

訓練生たちが自分を慕ってくれていると分かったら、一瞬でも嬉しくなるでしょう。

でも、あくまでも"教官"なので、訓練生たちの前で線を引かなければならない。

「感情に流されて動くような者を、部隊には送れない。」

宇佐美のために何とかしたい長谷部(渡辺碧斗)の思いやりは受け取りたいけれど、

宇佐美の言葉は、人命救助に関わる者として実に正しい。

ただね…長谷部が号泣しながら土下座した後何も言えなくなったのも、

3人が帰っていくのを優しい眼差しで窓から見守るのにも共感出来るんです。

可愛くてしょうがない訓練生たちですもん。怒れないですよ…。

教官としての気持ちと家族の一員としての気持ちが、せめぎ合っているように映りました。

 

その後も、事態が大きくなって処分となる可能性が浮上してからは、

訓練中の訓練生たちの前であえて屈伸や腕立て伏せをしたり、

「救え」の看板の近くで仁科(濱田岳)に電話をしたり。

宇佐美はこの時こう考えているのかも…と、彼の一挙一動に注目してばかりでした。

 

特に目が離せなかったのは、屋上でのくだり。

柵のない所から宇佐美が見下ろすシーンを上から撮るのなんて

力が抜けるほどの怖さがあったんですけど、

なんでこのカットなんだろうと意図を考えていたら、

彼が今立たされている状況と重なって見えたんですね。

パワハラ告発により、まさしくクビか存続かの瀬戸際にいる。

処分によっては教官どころか、最悪、社会人としての生命が絶たれるかもしれない。

もうこの辺りの感想は完全に妄想なので、軽く読んで欲しいのですが(汗)

そんな不安と戦いながら、長谷部に続いて端っこに座るのを引きで撮る所は、

長谷部も今、取り返しのつかない事をしてしまった…もうお終いだと

覚悟しながらその場所にとどまっている点で、ベクトルは違えど、

2人とも同じラインにいる事を表しているんじゃないかとも思えました。↓

「『人を救う資格』ってのが気に入らねぇな。じゃあ、その資格を持ってるのは誰なんだ?」

「本気で人を救うって、何だ?」

訓練生の気持ちに上手く寄り添えなかった自分を悔いる、

宇佐美自身への問いかけにも聞こえるこれらの言葉の後で飛び降り…

いや〜、昭和時代の熱血教師さながらの指導でした…。

 

既に名前を出した通り、告発者は長谷部だった訳ですが、

1人だけ深刻な表情を見せていたので分かりやすかったですね。

宇佐美大好きな彼がそんな事をしてしまうなんてちょっと信じられませんが…。

でも、それよりも気になったのは、当事者であるさやかが全く出てこない件。

連絡をとった形跡さえあれば、あそこまで事態が深刻にならずに済んだのに(汗)

 

一方で、同じくフラグが立ちまくりの仁科(濱田岳)のエピソード。

前回、妻と子供が災害に巻き込まれるんじゃないかとも思いましたけど、

よくよく考えたら、そのリスクが高いのは現場に出向く仁科の方ですもんね。

家族でテレビ電話、「大丈夫。ちゃんと帰ります。」「待ってます!」のやり取りは

いかにもな感じなんですけど…どうなんでしょう?

私が仁科でも、子供の声が聞こえたら助けたいって思っちゃいますね…。

 

 

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続・続・最後から二番目の恋 6・7話 感想|「生きてる」んだなぁ、みんな。

 

 

録画が溜まってしまっているため、

最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m

そして進捗によっては、1〜2話分感想が飛ぶ可能性があります。ご了承下さいませ。

※しばらくテンプレです…。

 

6話「どうせならファンキーに年をとりたい」

 

千明(小泉今日子)は母に似たんですね。この親にしてこの子あり…でしたねぇ。

友達と1年1万ずつ共同貯金して、

最後に生き残った1人がそのお金をもらう話はびっくりもんでした(笑)

 

でも、母の年代になれば、1人ずつ亡くなっていくたび

死が近づく不安が募りそうなものだけれど、それを"ゲーム"に仕立てて

よし1人減った…ってポジティブに捉えるのは、

人生を楽しく生きていく上で良い事なのかもしれないなと。

私の場合、母方の祖父母は私が小学生の頃に、

父方の祖父母も家が凄く遠かったために、遊びに行く頻度が少なかったまま亡くなったので、

自分の親とその親がいろんな話を語らう姿を見ては、

微笑ましく思う経験は出来なかったんですよね。

だから…2人の会話も、有里子(三田佳子)の考え方も何もかも興味深く聞けました。

 

で…そんなファンキーな彼女に対して

父・隆司(小倉蒼蛙)は、ちょっと和平と重なりますね。

千明たちが賑やかに話している途中で目覚めても、

笑みを浮かべながらずっと静かに聞き続けている所。

基本温和だけれど、少年心も忘れていない所が何となく似ています。

最初はタイプではないし性格も正反対だけど、なんだかんだで気が合う関係性が

千明と和平みたいでほっこりします。

 

「続・続」になってからホームドラマ要素が増えたように思いますが、

今回は千明と和平の場面が一際多く、満喫出来ました。

石投げが1回で終わっちゃう所が和平らしいですし、

枕投げになると「うぇーい!武器は俺がもらったんだ!」なんて言いながら

子供っぽい表情をする所は、いつもはあまり見ない表情でめちゃくちゃ魅力的w

 

千明の小学校時代の回想は一切出て来ませんでしたが、逆にそれが良くて。

例えば…千明の舎弟・清(天蝶二)との、短い尺で挿入された通話の様子。

仮病だと分かっていても騙されるフリをしてくれなくて

不満気な母が言った「優しさみたいなもの…」に対して、

「ない〜!」と強気に返す千明のシーン。

そして、小学校でボール遊びをしたり竹馬で遊んだりする子供たちの姿を風景に、

千明が小中時代のエピソードを語るカメラワークがあったお陰で、

千明はこんな子供だったんだろうなぁと想像したくなる楽しさがありました。

川での石投げのシーンも、小学校と同じでそこを風景にしながら2人を中央に映していましたが、

石投げの時の彼女たちが浮かんでくるようでしたね。

 

他にも触れたい所はあり…

あのバラード調な劇伴とともに和平の「(お尻の火傷は)ありませんよ、もう」で、

後悔を覚えている有里子への気配りかなと思ってしんみりしちゃってましたが、

ここで忘れかけていた「まっぱ」のくだりと繋がるなんて!(笑)

本当に油断してましたよ。あ〜そうきたか!とw

で、ラストは登場人物がぞろぞろ集まり出してカオスな雰囲気に。

 

最近のドラマじゃ、大人の事情もあってか中々見られませんでしたが、

同じ場所に一斉に集まるのを見ると、やっぱりワクワクしちゃうもんですね。

なんかもう…最後までツボを突いてくるんですよねぇこの作品は。

 

 

7話「ときめきに、年齢制限なんかない」

 

千明がドラマスタッフに言っていたらしい

「正直言って、私は共感っていう言葉が好きじゃない。よく分からない。」

「(物語は)知らない、自分とは違う人生を教えてくれるものだから。」。

これが今回、最も印象に残る言葉でした。

 

からしたら本作は確かに…登場人物の気持ちを「知る」楽しさがあるんですよね。

以前も書いたけれども、私とは年齢が離れている人物ばかりだからこそ、

その人の考え方とか人生を楽しむ方法とか、年代ならではの悩みを知っては

なるほどそんな見解もあるのだなと、徐々に視野が広がっていく感覚が楽しいし、

人って面白いなぁと思えるというのか。

でも、主人公などの特定の人物に自分を重ねて、

感情移入したり応援したりしながらドラマを見る事も好きで。

(前期の「まどか」がそうでした。大学1年の頃を思い出しちゃいましてね…)

だから、千明というか脚本家・岡田惠和さんご自身の考えであろう

「共感って言葉が好きじゃない」は結構衝撃的ではあったんですけど。

私がこうしてマイペースにでも長くいろんなドラマを見続けているのは、

それぞれの人生を覗き見する事で、

自分の中に生まれる感情でも新たな発見でも、"気づき"が得られるからなんだろうな…と

再確認させられたようでした。

 

今回は各登場人物の変化が描かれました。

妻が亡くなってから残された人生は静かに生きるつもりだった成瀬(三浦友和)は、

千明と和平の関係性を見てから胸がチクチクし始め、

それが自分にとって必要な痛みだと思うように。

万理子(内田有紀)は佐久間(上川周作)の「やれよ!」の後押しで

月9企画用のオリジナル脚本を生み出せた。

(↑パソコン画面端に手を添えて、愛しい宝物を見ているような

万理子の表情が良かったですね…。その作品、私も見たい!)

典子(飯島直子)は新たな一歩を踏み出してみたものの、

逆に踏み出したからこそ自分には何もないと気づき、

自宅では孤独を痛感して落ち込んでしまう。

そして、真平(坂口憲二)は脳に腫瘍が見つかったようで…。

 

嬉しい、寂しい、怖い、痛い…様々なんですけど、

今ターニングポイントを迎えようとしている姿を見ていると、

ああ、みんなは「生きてる」んだなぁって。

上手く言えないんですが、その事実に胸がギュッとなると言いますか、

キラリと光る結晶の欠片にも思えるのです。

みんなが抱いているものが次でどんな形になり、

どこに行き着くのか…ずっと見ていたいです。

 

千明と和平の関係性も、長年変化がないと周りから思われがちですが、

少しず〜つ変化はしているんですよね。

だって…勢いでラブホテルに行こうとしたら、

どこも満室だった出来事もありましたよね、昔(笑)

そう考えると大分落ち着いてきました。

ちょっと嫉妬を覚えるだけで、何だかんだ一緒にいる所は熟年夫婦のようでもあります。

…本人たちは「恋人じゃない」と言うんですけどねぇ。

 

 

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