
録画が溜まってしまっているため、
最終回まで2話合体感想とさせていただきますm(_ _)m
そして進捗によっては、1〜2話分感想が飛ぶ可能性があります。ご了承下さいませ。
※しばらくテンプレです…。
8話「泣いても笑っても愛おしい人生」
前回のラストで、もしかして腫瘍が悪化したんじゃないかと思ってしまったんですが…
良かった。良いお知らせの方だった。
今回の内容は、シーズン1から見ている者としては嬉しくなる回でした。
このドラマの特徴の1つとして、登場人物と演者の年齢がほぼ同じに設定されています。
えりな(白本彩奈)の時もそうでしたが、年齢設定を合わせる事で
本来別々のはずの「架空のキャラクター」「現実を生きる俳優」が密接に交わり合って、
役とともに長い年月を重ねて、
その人の"延長線上"に見えてくるような魅力が生まれるんですね。
中でも、長倉真平と坂口憲二さんは「病との闘い」の点でかなりシンクロしています。
これを書くにあたって調べた部分もあるのですが…
坂口さんご自身も、2014年放送の「続・最後から二番目の恋」を最後に俳優活動を休止され、
復帰されるまでの約10年間は、2014年に結婚された奥様のサポートや、
セカンドキャリアとしてコーヒー店を立ち上げる日々を送りながら、
2年前の「風間公親-教場0-」から俳優活動を再開するという背景がありました。
その作品は途中からのご出演でしたが、本作は久々のレギュラーとしてのご出演です。
なので、それを踏まえると…和平(中井貴一)の言葉
「病気が治ったって言ってたけど、俺は治ったんじゃなくて、治したんだと思う。」
「家族の愛が、病気に勝ったんだ。」も実は、
脚本家・岡田惠和さんの、坂口さんへのメッセージも
含まれているんじゃないかと思うのです。
そして、病気の完治の知らせを受けて安堵する千明(小泉今日子)たちの涙には、
共演者としての、またこうして一緒に作品を作れて嬉しいという
気持ちも込められているのではないかと想像すると、胸に来るものがありました。
啓子(森口博子)の告白に関しては、ちょっと意外でしたね。
今まで千明や祥子(渡辺真紀子)と同じバリキャリ系だと勝手に見ていたけれど、
2人とは会社における立場が少し違うみたいです。
「頑張って残った所で、居場所がないんだよね」という言葉は、
自分が自覚して言うのも、相手が聞いてもしんどい。
でもきっと、啓子みたいな人の方が多いかもしれない。
定年後も、定年を迎えたら仕事終わり!年金生活!じゃなくて、
年金だけじゃ足りないからと、生きていくために仕事を探さないといけないのも…
長く働いてきたんですけどねぇ。
いつまで働かなきゃならないのか、その不安をこれからも抱えないとなんですよね…。
そんな啓子の話や、さっきも書いた真平の快気祝い、
三井(久保田磨希)が千明を鼓舞するエピソードを見てからだと…
劇中でも思い出野郎Aチームが披露されていましたが、
EDテーマの「ダンスに間に合う」がとても沁みましたね。
「♪今夜ダンスには間に合う 散々な日でも ひどい気分でも
今夜ダンスには間に合う 分かり合えなくても 離れ離れでも
(中略)今夜ダンスには間に合う Ah 諦めなければ」
いつも良い曲だな〜と思って普通に聞いていましたが、
今回に関しては、各登場人物の置かれた状況と歌詞が重なる部分が多かったのです。
みんなそれぞれ、私生活でいろんな想いを抱えて生きているけれど、
大切な人と集まる時間だけは、楽しく、笑い合えるものでありたいよな…と。
長倉家と千明の付き合いも、女子会も、ドラマ制作チームも…
長く長く関係性が続いて欲しいです。
9話「一緒にわちゃわちゃ生きていければ幸せ」
同じコミュニケーションでも、「文字」と「言葉(今回の感想においては話す意味合い)」で
こんなにも感じ方が違うんだな…面白いなぁと、今回の内容を見ていて思いました。
まずは、「文字」について。
冒頭のエピソードで、万理子(内田有紀)と真平が
子供時代の書き初めの課題が「生きる」だったのを、
万理子は「生きろ」と書いた話が繰り広げられていました。
「『生きろ』と書きました。『る』を…『ろ』に変えて。」
「あれ…嬉しかったなぁ。」というやり取りから察するに、
彼女は、提出した後で誤って「ろ」と書いてしまった事に気づいたのではなくて、
恐らく意図的に書いたのだと思われます。
山の景色を見る双子の後ろ姿に、当時書いた書き初め作品をオーバーラップ。
万理子は真平に生きて欲しいと望んでいたから「生きろ」と書いて、
真平は彼女の想いを受け、今日まで「生きる」事を諦めなかった。
「生きろ」「生きる」の並びが、まるでそんな風に呼応しているようで…。
書き初めの時の回想はなくとも、子供の頃からそう誓い合っていたんだろうという
意志を感じさせました。
そして、書道の次は手紙へ…
万理子が投函した封筒に、企画書とともに同封されていた手紙を
千明が読み始めるシーンへと移ります。
「お?」と思えたのは、こういった手紙を読むシーンって大体、
読み手側(=千明)の声から始まって
徐々に書き手側(=万理子)の声に変わっていく演出のイメージがあるんですけど、
本作に関しては、千明は万理子からの手紙をじっくり読む姿が時折挿入されているだけで、
手紙の内容は、全て万理子の声で進めているんですね。
企画書について「すべての文字が、私が選択した意志でできています」と書いてあった通り、
万理子がこうして等身大な想いを手紙に込めるほど、
熱量を持って企画書を完成させたのだという彼女なりの覚悟をしっかり受け取り、
大事に心の中に閉まった…そう解釈しました。
企画書を読む時には、服装も場所も"お仕事モード"に切り替えていましたしね。
「今度は溶け合いたいです。」千明の言葉選びも素敵でねぇ…
この文面を読んでしまったら、頭の中から離れないであろう
万理子の気持ちにも共感出来てしまいます。
このように「文字」は、相手がいつ何時でも思い出を振り返られるように、
(さらに手紙の場合は、自分の考えに最も適した表現はないかと手間をかけながら)
何かに書き記しておく"記録"が良さに繋がっていますが、
「言葉」は、自分の考えている事を着飾らずに伝える"正直さ"が
良さに繋がっているんじゃないかと思うんですね。
和平は最終的に、鎌倉市長の立候補はしないと決意したのですが、
じっくり噛み締めて考えた事で、
この先何をすべきかしないべきなのかの選択で悩む経験が新鮮だったと語り。
両親の死があり、弟妹たちを守るためにと当時選んだ公務員の道も
「今が幸せだから、自分で大きな変化を起こしてそれを壊したくない」
それが自分の夢なんだと気づいた事を千明たちに共有しました。
私が書いた内容はあくまでも要約であり、実際はもっと語っていましたが、
話には自身の中での紆余曲折が見え、1つ1つの言葉に決して嘘がないのが伝わってきて、
これなら伊佐山(柴田理恵)も残念な気持ちだけで終わらず、
受け入れてくれただろうな…というのが想像出来ました。
文字と言葉についてはここで終わりにして、
最後に、ここ良かったな…と書き残しておきたい事を。
「どうか、この世界に生きる全ての人が、人生の選択を自分で行えますように」という
千明のモノローグがあった上で、
「さて、私はこの先、何を選択するのだろう」で締めた際に、
赤いジャケットを羽織った千明と、千明の後ろに咲く赤いチューリップを1つの画面に収める。
同じ色でリンクさせていて画が綺麗だな…と思えたんですけど、
チューリップといえば春の花。(本作の時間軸は5月くらいなのかな?)
春は出会いや別れがあり、新生活を始める人も多く、希望に満ち溢れやすい季節です。
千明にとって今、何かを選択するという事が心の弾みになっているというのが、
CM明けのドラマ打ち合わせのシーンで垣間見えました。
赤いジャケットは元々啓子が持っていたもので、それをメルカリで売った所、
たまたま千明が見つけて買っていたそう。
前回で啓子は職場に居場所がない旨を話していて、その時は悲しくなってしまいましたが、
自分が良いと思っていたものを買った人も良いと思ってくれているのは、
啓子自身、過去の頑張ってきた自分が報われたような感覚を覚えたんじゃないかなって…。
見ている私も、心晴れやかになる話でしたね。
万理子考案の企画書の結果を含めたら、
今回が最終回でもおかしくないのでは?と思える内容でしたが、残り2話。
もう「続・続・続」は難しいでしょうから…どんな着地点になるのかが気になります。
いや、時々SPではやって欲しいんですけどね。←だから、まだ9話ですよ(笑)
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