2021年夏ドラマ-TOKYO MER一覧

TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 11話(最終回) 感想|LP9は椿1人だけの組織なの?

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

まずおことわり。

最終回を見て感動した!泣けた!という方は、この稚拙な感想を読まない事をお勧めします。

読んでも共感は得られづらいと思うので…読まれる場合は自己責任で。

 

 

うーん…私は前回で感じた「なぜ涼香(佐藤栞里)を死なせる必要があったのか?」

「涼香の死と、喜多見(鈴木亮平)が闇落ちするきっかけ作りに

なぜ椿(城田優)が関わる必要があったのか?」といったモヤモヤを解決してもらうために、

答え合わせのつもりで最終回を見たのですが…

結局、最後になっても曖昧なまま片付けられてしまった事が残念でなりませんでした。

LP9とはどんな信念を持った組織なのか?なぜ椿1人しか現れないのか?

本来なら助けられてお礼を言うはずの喜多見に執着する理由は?

そもそもテロリストになった動機は?

答え合わせどころか、新しい謎がいくつも増えました。

 

個人的に本作の世界観にテロリストを絡めるのを快く思わない理由としては、

やっぱり、既に1つの群像劇として、物語として成立している本作独自のカラーに

"敵対関係"を強調する池井戸作品カラーを混ぜる違和感にあるんですけど、

ぶっちゃけて言ってしまえば、

テロ組織・LP9との対峙"自体"に興味がなくて。

じゃあ、なぜLP9=ラスボスとの対峙に心が盛り上がらないのか考えてみたら、

今更ですが、その組織の実体が掴みづらいから…なんですよね。

後に映画化するためにあえて掘り下げなかったのなら別に良いです。

でも、放送終了後にその発表はなかったから、実質今回でピリオドを打つ事にはなる訳で。

せめて連続ドラマ内で、LP9という組織についてや、喜多見との関係性には

触れて欲しかった…という気持ちでいっぱいです。

 

最終回で喜多見がまたどうせ椿を救う展開にはなるんだろうなぁとは思っていましたけど、

時間を拡大した割には、誰でも入れちゃうガバガバセキュリティの病院で

公安達が椿を撃つ形でその流れに持って行くという単純さ…(苦笑)

涼香の死にしたって、喜多見や音羽賀来賢人)を憔悴した状態から立ち直らせるために

その手段をとったのは頷けたとしても、意識不明の重体にするとか、

(こっちは酷過ぎるけど)一生歩けない体になり車椅子姿を強いられるとか、

もっといろんな方法があったんじゃないでしょうか。

だってねぇ…前回の爆発よりも規模が大きい今回の事故現場の方が

死者ゼロに出来たのも、不思議な話なんですよ。

まぁ、それを言っちゃ全てに当てはまるから元も子もないのか(汗)

 

本作はなぁ…何というか、良くも悪くも…

本当に"良く"も"悪く"も!

TOKYO MERチーム内での「絆」「医療従事者はスーパーヒーロー&ヒロイン」

重視して作られた作品だったという印象が強かったです。

良い意味で言ってしまえば、最初は木偶の坊もいれど、みんな頼もしい存在である事、

意見が割れて対立する根底にはそれぞれの葛藤や考えがある事、

そして早い段階から喜多見を筆頭にみんなの仕事ぶりが描かれたお陰で、

お決まりのパターンでもある「支え、支えられる展開」にもグッと来る事が多かったんですけど。

逆に言ってしまえば、描きたいのはそこ"だけ"…

つまり、他の要素は話を盛り上げるためにある程度付け加えておけば良いか〜という

意図が見える…とも言えるんですよね。

 

少し話はズレて、前作の「ドラゴン桜」の最終回の感想で

「年月が立たないうちに新しい池井戸作品(+"かぶれ")のドラマが

出てくるかもしれない」と書いたんですが。

目を充血させて飛沫飛ばしまくりまでは行かないものの、

分かりやすい悪党を生み出して勧善懲悪モノにするという所は共通していて、

ああ、最近の日曜劇場のフォーマットを真似た作品が

もう出てきてしまったのか…とも思えてしまいました。

 

日曜劇場は変に世界観を誇大化させない方が、

良さが活きる気がするんですよ。

ここ何作かはツッコミどころが多くて。

なので、前回と被りますけど、来期の「日本沈没」も

同じ感じになってしまうのではないか…という不安が過ってしまう訳なんです。

日10が全然期待出来ない分、どうか、どうか純粋に面白い作品であって欲しいです。

 

最後に、もう本作も最終回を迎えたので、これだけ書き残しますけど…

GReeeeNの主題歌が最後までしっくり来なかったですなぁ…(汗)

いやね。どうしても「ROOKIES」のイメージが強いんですよ。

曲調は青春!感あるし、声質は若々しいし…

なんで中堅どころが多い本作の主題歌だったんだろう…?って思ってますw

 

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓今までの感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 10話 感想|死者1人は身近な人…。急に鬼畜になる最終回前

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

いや〜……あ〜………………そういう展開にしちゃったか…。

視聴時はあまりにもショッキングな内容で引き込まれてしまったもんですけど、

時間が経って今冷静に考えてみれば、あの展開、いる…?という疑問しか湧いて来ません。

医療ドラマとしてではなく、戦隊モノとして本作を楽しんできた私でも

流石に受け入れ難いものがありました。

 

別に、主人公の恋人とか、家族とか、一番身近にいる存在を

死に追いやる展開自体を嫌っている訳じゃないんです。(むしろバッドエンドは好んで見てる方)

そして、脚本側からしたら、最終回に向けて物語を大きく動かせる上に、

視聴者にも余韻を残せて都合が良いのかもしれません。

ただ…本作の場合、「常に"死者0人"」「誰も死なない超人過ぎるヒーロー達」という

ある種のファンタジーを貫いてきて、それが結果的に視聴者を勇気づける作風だっただけに、

最終回前になってから急に"不条理"をテーマとする内容になった事に

違和感を覚えてしまったんですよね…。

 

その"不条理"にしても、今まで「死者0人」という数字にこだわっていたのを考えれば、

初めての死者1人が涼香(佐藤栞里)である必要はないし。

喜多見(鈴木亮平)が闇落ちするきっかけを作るのがテロリストである必要もない。

個人的に凄くモヤっとしているのは、この2点。

「医療従事者にリスペクトを!」といった謳い文句を掲げている作品が、

政府やら、公安やら、テロリストやら、

特殊組織との攻防戦を繰り広げる描写に注力しているのは

矛盾しているのではないかと思えてなりませんでした。

 

どんなに粗があろうが、喜多見率いるチームのプロフェッショナルな所が

好きで見ていたんだけどな…

やっぱり、公安が登場した辺りから向かうべき方向性に迷いが生じてきたな…感は否めず。

椿(城田優)側からしたら、医者ならば一番大切な人も守れるだろうと

試した意図もあったんでしょうけど。

でも、今回のような悲劇は、テロリストを絡めなくたって、

例えば喜多見を「スーパードクターも1人の人間だった」の視点で描いて、

自分と仲間を信じて常に目の前の治療に取り組んできた彼が

ある判断ミスによって(本来助かったはずの)1人の患者を失ってしまった

=全ての患者を救えなかった責任をとって辞職願を出す…みたいな展開にしてみても

多分整合性はとれた気がします。

 

にしても…前回のラストで口を開けるシーンがなかったから

真相は漏らしていないと期待していたんですけどねぇ。

まさか本当に漏らしていたとは。なんて迂闊なのか(汗)

爆弾にしても、強い衝撃で爆発したと考えたら、

静かに置いた方が何も起こらなかったかもしれないのに…

レスキュー隊の危険物管理専門の人(?)があの場にいたらまた違っていたのかも。

まぁ、何にせよ、今回の内容は賛同出来る仕上がりではなかったのは確かです。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 9話 感想|妹は迂闊な人ではないはず!

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

音羽賀来賢人)が嵌められるのは想定内でしたけど…

涼香(佐藤栞里)のあまりにも素直な性格にはびっくりたまげちゃいましたよ。

…え?なんで?って気持ちが強い。

冷静に考えたら、音羽がクビになるのになぜ

喜多見(鈴木亮平)の"空白の1年間"という、違う人で、しかもピンポイントな部分を

話さなきゃならんのだ…とは思わないのかしら(笑)

音羽が好きで助けたかったとしても、

久我山鶴見辰吾)側がどんな事情を抱えているか知らないとしても、

「彼はお兄さんやMERを守るために自分の夢や人生を捨てようとした」の流れで

私が涼香だったら「音羽先生が何をしたんですか?」くらいは聞きたくなるけどねぇ。

兄を信頼してきて、秘密を守り通してきた彼女があっさり口を開くとは到底思えません。

 

そこで…ピンと来たんですよ。

涼香が過去を話し始めるシーンが(サイレントでも)映らないまま

次の 街中にニュースが流れるシーンに切り替わったのは、

他の誰かがリークしたからなんじゃないかと。

つまり、彼女はエボラ熱とは違う嘘をついた。

あの続きは、次回の冒頭か中盤で放送される…はず。

じゃあリークした犯人は?となると、

椿(城田優)の場合、喜多見は自分にとって自由に動ける状態にしてくれた"恩人"だから

窮地に陥らせるほどの恨みを持っているとは考えづらいですし…

何となく公安なのかなぁ?と思っています。

 

白金大臣(渡辺真起子)に対する「なんで?」は、

書いたらまた同じような文章になってしまいそうなのでカット。

しかしさ…陰謀論・政治色が強くなる所は前作の最大の欠点でもあったけれども、

作品の魅力を本当に壊しますよねぇ。

公安も出てきた事によって、本来描くべきジャンルを他のジャンルが侵食していくような

違和感が徐々に強まっています。

久我山がデレてくれたって良いんですけど、最後まであの憎たらしいキャラは貫くのかな。

次作も設定的に"悪党"が絡んできそうな匂いがプンプン漂っていて…

日曜劇場テイストの勧善懲悪モノに食傷気味なんですよね、最近…(汗)

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 8話 感想|ついに明かされた"空白の1年間"

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

ついに明かされた、喜多見(鈴木亮平)の"空白の1年間"。

まぁ、1話からずっと加害者も助けてきた彼だから、大体予想出来たし、

"らしい"なぁ…とも思っています。

しかし、テロリストの存在を隠した点においては立派な犯罪で。

それが原因でツバキ(城田優)は逃走したのであって、とても褒められた行為とは言えない。

「どんな命でも助ける」これは喜多見にとって強みでもあり、弱みでもあるんですね。

赤塚(石田ゆり子)のサポートによって1年で出所したとの事で…

テロリストの犯罪行為の加担・隠避罪でよくそんな短期間に落ち着いたな…と思う以前に、

医師免許が剥奪されなかったのが不思議なんですけど、もう良いや(笑)

 

そして、音羽賀来賢人)のツンデレによりデング熱って事で解決した件。

誰が見ても嘘なのがバレバレなのは、最終回のメインの話になるであろう

「TOKYO MERを潰す→全員クビ」の伏線のつもりですかね?

あの回答で政府が納得するとは思えず。

途中までどんなに反抗しようが、

やっぱり喜多見の事が(仲間として)好きなんでしょっていうのは

今までの回を見ていれば分かるので…

もしも解雇通告される時が来たら、彼と一緒に辞める覚悟が出来ているんでしょう。

 

赤塚の病気については、最終回に合わせてもう少し引っ張ると予想していた分、

人がいる前で倒れる展開を持ってきたのは意外でした。

まぁ、「死者ゼロ」を貫く作品だから、ここは特に重要視していません。

喜多見も直接手でコードに触れて、長く気絶していた割には、後遺症はなさそうですし。

なんてったって、みんな無事な世界。治癒力の強い人々が集まった世界ですから(笑)

 

でも、本作の中で1つ弊害になりつつあるのは…公安の存在で。

なぜか病院内に医者がまともにおらず、ただでさえ人手の足りない現場なのに、

土砂災害に巻き込まれたらMERの面々に迷惑をかける事を何にも考えてない行為なんですよねぇ。

喜多見の弱みを握るためなら体も張るらしい。

そして、電気が不足している中で盗撮をするという悪趣味具合。

どうせなら、仲良く車掃除している所を撮ってくれ!と思ったのでしたw

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 7話 感想|白金大臣が医系技官だった事の方が意外。

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

今回も、ありえね〜…のツッコミの連続でありましたが、

なんでだろうか、慣れたからなのか、以前よりはちょっとマシに思えてきています。

「こんな政治家いない!」といくら言ったって、

つい最近、自分が目立てばそれで良いみたいな政治家が実際にいましたからね(苦笑)

本人じゃなくても何してくれてんだって感じでしたし、信じられなかったですよ。

だから、5話であまりにも悪役に仕立て上げ過ぎている事に疑問だった

天沼(桂文珍)の行為も、今だったら少しは納得出来るというか。

…まぁでも、公安に関しては、労働者を生かしておいた方が

テロに関する情報を収集しやすいだろうし、

(悲惨だけど)ビザ未取得で逮捕する人が多ければ多いほど手柄もとりやすいのなんて

考えれば分かるはずなのに…とは思いましたけど。

 

で、今回は何と言っても、

マイ@フォンチーさんの演技から滲み出る切実さが印象に残りましたねぇ。

 「日本人ホント優しい。みんな良い人たちばかり」と警官に説得するシーン…

今回の背景的に「MIU404」の外国人労働問題の回 が自然と頭に過ぎって、

あの後も日本を、日本人を好きで信じてくれていたのかと

勝手に地続きの話のように捉えてしまいましたし、

ちょっと嬉しい気持ちにさえなってしまいました。

あの作品に出演された彼女だったからこそ、警官があの説得だけで

考えを変えてくれたのにも説得力があった気がします。

まだ本作と2作品でしかお見かけしていないんですが、

いつもはにこやかでも傷を抱えながら生きている役がお似合いで…

今回の内容で見所を作るためには、キャスティングされるべくしてされた方でしたね。

 

医療ドラマかと思いきや戦隊モノ、

戦隊モノかと思いきや次回以降は刑事(公安)ドラマの最終章みたいな話へと、

本来の「患者を命がけで救うヒーロー&ヒロイン」の物語から脱線しそうで不安が募りますが、

気づけばもう8話。

最終回に向けて勧善懲悪で大々的に盛り上げたいんでしょう。

インターバルがないまま放送したのもあるし、

喜多見(鈴木亮平)の技量の高さと潔さのお陰でテンポ良く進むから、

7話まで見た感覚はあんまりないです。

何なら、つい先月まで「ドラゴン桜」を放送していたんじゃないかという気すらします(笑)

口酸っぱく言ってしまいますが、

あっという間に感じたのも"医療パート"で見応えある描写を残した所が大きいので…

放送時間を拡大するにせよ、前作のように違う話に尺を割き過ぎないよう、

そこだけはお願いしたいです。

 

あと…個人的には、城田優さんの登場よりも、

白金(渡辺真起子)が医系技官だった事の方が驚きましたよ。

人々の健康を守る仕事をしていたのに、

救急活動を阻止して、死者ゼロを悔しがるんだ…っていう(笑)

どういう心境の変化??

まさか、戦う相手が警察とツバキに変わったからって

経歴を提示しただけで終わらないですよねぇ?

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 6話 感想|ハチの音がリアル過ぎて怖いw

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

淡い期待を寄せていたクマvs喜多見(鈴木亮平)の格闘ではなく、

ハチvsTOKYO MERチームの格闘でお送りした6話…でしたね。

8月8日の山の日に、ハチに襲われてから8時間経った子供達を救う。

だからハチを扱って、だからこの日に放送したのか〜…と妙に納得してしまいましたw

 

カメラワーク、展開の進め方と、ただでさえテンポの速い本作に、

思わず顔を顰めてしまうような不気味な音を飛ばし、

アナフィラキシーショックなど 下手したら人の生死に関わる毒針を持つ

いわゆる"怖い"イメージのハチを絡ませた事によって、

刺されてしまわないか?刺されても助かるのか?という緊迫感が増して、

通常よりもハラハラしながらあっという間に見終えた作りになっていたと思います。

まっ…ハチの巣を落とさない限り大群があんなに押し寄せて来ないだろ!!とか、

冬木(小手伸也)が息子を抱きかかえて逃げた途端

「かかれー!」と言わんばかりに丁度良いタイミングで来るもんなのかとか

いろいろツッコミどころはあったんですけど(笑)

話の面白さを阻害するレベルではないので、大丈夫でしょう。

 

そして、内容自体は、チーム全員の見せ場を作るのもそうですが、

結構欲張ってきたな〜といった印象。

かと言って、欲張り過ぎて話があちこちに散漫したり、

予定調和になったりしている訳でもない。

他のドラマだったら、冬木メインの内容にするか、

あるいはホアン(フォンチー)メインの内容か、

人手&医療資材が足りない危機的状況を現す事故メインの内容か…で

今回の要素を1話ずつ描けそうなものを、全て過不足なくまとめ上げているし、

前半はホアン、後半は冬木の事情も提示したお陰で

最終的に「みんながみんな、誰かにとって頼れるヒーロー(ヒロイン)」

なのだという解決に導くのに説得力のある内容になっていたのが

よく出来ていると思わされました。

 

特に、冬木が息子に見栄を張るために言った「副チーフ」という嘘が

チームのみんなに公認されるくだりは、まるで少年漫画を読んでいるかのようで胸熱でした。

彼の話を既に聞いていた喜多見だけでなく、

他のメンバーも割と肯定的に受け入れてくれていた辺り、

それだけ普段から人望の厚い人なのだろうという"人柄"が垣間見えたのも良かったです。

また、小手伸也さんの真面目な演技も、

(出演された作品的に)最近コミカルなイメージがあっただけに、新鮮に映りましたね。

子供に憧れられるパパ…似合うなぁ。

 

で…どうやら敵は厚生労働省だけでなく、公安もいるそうで。

医療パートが本当に見応えあるので、

それ以外の要素はあんまり邪魔して来ないで欲しいんですが…。

ここ最近の話は政府が絡んでも霞むくらいには面白く仕上がっているだけに、

更に敵が増える=描写が増えるとなるとどうなってしまうのか、

そこらへんは半信半疑の気持ちで見てみます。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 5話 感想|2人のヒーローに救われる

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

前から日曜劇場に出てみたかった…というか、

本当は池井戸作品への出演をご所望だったのかなぁ…桂文珍さん。

すんごいイキイキと演じられているんですもん。

 

その役がまるで「半沢直樹」をテンプレートにしたような、

いや…そんな言動したら好感度が下がるって考えたら分かるやろ!!とツッコミたくなるくらい

頭の悪い政治家として描かれているから、

途中までは、医者を上げるためにここまで露骨に悪役に仕立て上げる必要があるのか…とか、

政治絡みの陰謀論も相変わらず要らないなぁ…とか、

ネガティブな感情の方が残っていたんですが。

海外アクション映画のヒーローのごとく現れる喜多見(鈴木亮平)や、

揺らぎつつも医者の使命を全うした音羽賀来賢人)の活躍を見ていたら、

そんな事はどうでも良いか〜なんて思えてしまいました(笑)

 

初回でも少し触れたけれど、

喜多見って不快感を与えない程度に

周りを巻き込む力に長けているんですよねぇ。

かつ、オブラートに皮肉も込める。だから気持ち良い余韻が残るというか。

ただ…「良かったですね!大した怪我はありませんよ!」「協力したら一躍ヒーローですよ!」

この台詞が最高過ぎて、ちょっとだけ撃退出来た気分になれたものの、

防犯カメラには記録が残っているだろうから…

また何か悪さをしたら、弱みにつけ込むための手段として保存しておく事をお勧めしますけどねw

 

あと書き残したい事としては…

前回の感想では、臓器移植の管理医や千住(要潤)、

高輪(仲里依紗)、駒場橋本さとし)といった

"TOKYO MERに所属していない・直接関わりのない"側の人々の変化を通して

「職業や分野は違えど、目の前の命を救いたいという想いは共通している

『熱きヒーロー達の物語』」と内容を表現しましたが、

今回は喜多見と音羽の動きをメインにし、前回とは少し対比させて、

「"TOKYO MERの仲間同士"だからこそ

目の前の命を救う事に全力をかける2人のヒーローの物語」

に仕上がった内容になっていたような気がします。

 

音羽さんに任せます」「あなたは、医者ですから」

と言われてから、ゆっくり目線を上げてハッと気付かされる表情を見せるまでの"間"で、

ああ、もう彼は覚醒した。もう彼は大丈夫だ…と自然と安心させられる

賀来さんの説得力を持たせた演技はやっぱり凄い。

 

でも、賀来さんと同じくらい、女優・佐藤栞里さんへの好感度も上がって。

偏見ですみませんが、ドラマであるあるの「タレント枠」だろうと思い込んでいたので…

機転が利いて、自分を犠牲にしてまで命を救う事に尽くす健気な役が

あんなにも馴染むとは思いもしませんでした。

もしかしたら、本作をきっかけに、役者のお仕事も増えて行くのかもしれません。

 

そんな印象に残る部分が多かった今回から一転、次回は山を舞台にした事故の話に。

喜多見が野生のクマと格闘しているシーンを見てみたい…なんて

勝手に期待してしまいますが…どうかな?(笑)

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 4話 感想|命を救いたいという想いは同じ

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

……………お?どうした??

流石にスルー出来ない粗い描写が目立った前回から一転、

今回は今までの中で最も見応えがありましたね。

 

確かにツッコミどころは相変わらずで、

瓦礫が肩に直撃した千住(要潤)の負傷シーンが

危険な現場を演出するためのアイテムとしか扱われなかったりだとか、

「死んでも落とさない」→いや、死んだらあかんやろ…とか

完璧とは言い難い内容ではあったけれども。

それでもいつもより、目の前の命を救うという強い意志を持って動く医療従事者の姿に

焦点を当てて描こうとする意図は感じられたし、

なんなら、政治絡みのゴタゴタが一切排除された事が

今回の話の見やすさに繋がったのではないかとすら思いました。

 

そして、今回はいつもと違って、

千住や駒場橋本さとし)、音羽賀来賢人)、高輪(仲里依紗)と、

喜多見(鈴木亮平)に感化される様子を

前面に押し出していた展開になっていたのも印象的。

いや、もちろん、それぞれ命を救う職業に就いていますから、

彼に感化されるの関係なしに、自分なりのプライドは持っているんですが…

でも、この展開にした事によって、

ある意味 スーパーヒーロー・喜多見の存在だけで成立しているように見えた本作に

TOKYO MER=チームならではの一体感がプラスされて。

さらに、自分を犠牲にしてまで臓器移植の子供を助けたい小山(高橋ユウ)の想いや、

そんな彼女も救ってあげたい千住の熱意、リスクを負ってでも成功させたい高輪の意志、

駒場や赤塚(石田ゆり子)の"指示する側の"覚悟といった、

喜多見の性格に通ずる "外部=TOKYO MERに所属していない者・直接関わりのない者" の

様々な感情を織り交ぜたお陰で、

職業や分野は違えど、目の前の命を救いたいという点は共通している

「熱きヒーロー(ヒロイン)達の物語」に昇華した、

思わず見ていて心が動かされる仕上がりになっていたのが良かったです。

 

個人的に何となく曖昧にされていた気がした駒場の車椅子のくだりも、

今回の話に繋げるためにあえて提示しなかったのかもしれませんね。

最初に登場した時点で「車椅子に座っている駒場」を強調した演出になっていたので、

自然と、ああ…この人もきっとトンネル事故と同じような大規模な事故で

失敗した過去があったのか…と、胸中を汲み取る事が出来ました。

もしこれが、本当に計算だったとしたら凄いですね。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 3話 感想|さすがに今回の話は無理がある…

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

基本的に力技ですよね、本作。

初回の感想でも書いた通り、医療ドラマというよりかは

戦隊モノとして見た方が楽しめるんですよ。

 

喜多見(鈴木亮平)を始め、TOKYO MERの面々の活躍ぶりを立てるために

あえて「チームを敵視する存在」「水面下で潰す計画を立てている政府」といった

日曜劇場らしい陰鬱な登場人物が多いのは確かに気になるし、

大規模な事故に派遣される医者なのにヘルメットを着けさせないとか、応援要員が少ないとか、

素人でもあり得ないと感じる部分も散見されるんですけど、

それでも最後まで見てネガティブな感情が残らないのって、

役者さんの演技力から出る頼もしさに助けられているからだと思っていて。

細部をどんなに荒削りしようが、役者さんがちゃんと"胸に訴えかけるシーン"を作ってくれるし、

立てこもり事件や爆発などで現場を派手にすればするほど、

ピンチな時に駆けつけるチームの絆の深さを描いて、見応えのあるものにしてくれる。

…で、手術シーンで手が震える事もなく、

どんな状況でも柔軟に的確に対応するスーパーヒーロー・喜多見に安心する。

今期は"プロ"とは名ばかりの社会人が目立つドラマが集っている分、

(一部を除いて)私情を絡めずに仕事をこなす人々の様子が描かれるだけで

個人的にはポイントが高いのです。

 

ただ、そうやって好意的に本作を見てきた私でも、

さすがに今回の話は無理がありました。

 

1つ目は、医療従事者以外の描写。

本作は別に刑事ドラマではないから、犯人の立てこもりの動機だとか、

どんな職業で、どこから銃や大量の弾を仕入れてきたのだとかは

掘り下げなくても良いとは思います。

問題なのは、保育士・SIT・警察上層部があまりにも無能に描かれている事です。

保育士に関しては、幼い子供達が立てこもり現場の生中継を見たらトラウマになり、

下手したら心的障害を起こす子だって出てくるかもしれないのに、

テレビを全く消さず、子供に見させないようにもしないで

夢中になって見ているのが不思議ですし。(そもそも保育園ってテレビ点けるのか?って話ですし)

SITの方は、人質の娘を手放し一旦顔を出したタイミングで犯人を狙撃したり、

近くまで出動させたりもしないで、なぜか指揮者となった喜多見の指示で

初めて動くというヘタレ具合。

そして、警察上層部は、あの…

「万が一の事があれば警察のメンツは丸潰れ」って言ってますけど、

冷静に考えれば、人質を死なせた方が

メンツが潰れるって事は分かると思うんですよ(苦笑)

どの職業にしたってプライドを持って目の前の物事に取り組む点は

共通している気がするんですが…

片方を上げるために、もう片方をまともに仕事をしていない風に下げる手法は好みませんね。

 

2つ目は、医療従事者の敬意・感謝の描写。

冒頭で蔵前(菜々緒)の「医療従事者差別」を持ってきたのは、

最後の方でSITに敬礼させて「彼らがどれだけ国に貢献しているか分かってくれる人がいる」

「頑張りをしっかり見ていてくれる人がいる」という有り難みを際立たせる、

医療従事者に対する偏見をなくす意図があったのかもしれませんが、

冒頭のシーンがなくても描けた事だと思います。

むしろ、それがあった事で不自然さが増しました。

医療従事者とその子供を嫌がる保護者達は

「うちの子が感染させられるかもしれないから」避けようとしているのに、

果たしてそういう人々が現場の中継を最後まで見て、拍手喝采して

心に響くものなのか?という疑問しか出てきませんでした。

 

3つ目は、死者ゼロの描写。

池井戸作品かのように大きなリアクションをする姿には小っ恥ずかしい気持ちを覚えても、

受け流してはきたんですが、

今回のケースは、流石に素直に喜べるものではないでしょう。

元旦那…殺し屋ですよ?娘を脅迫して人質にしたんですよ?

医者の立場なら、1人でも命を助けたいのは分かります。

しかし、さっき書いた話に関係してきますが、やっぱり犯罪を犯した者は

それ相応の罰を受けるべきですし、

治療して元の状態に戻して、万が一また2人に近づきでもしたら…

母親も娘も、なんであの人を助けたんだろうって思いますよね。

犯罪者を救った事で、再び危機にさらす可能性を生んでしまった。

「死者ゼロ」がコンセプトにしても、

命を救う事が全て誰かにとっての喜びに繋がるとは限らない…という

ある種の"責任の重さ"を仄めかす場面は欲しかったです。

 

医療従事者以外の職業との現場での対立、反対を押し切って強行突破する主人公、

そんな主人公&メンバーの行動を阻もうとするアクシデント展開、

外部の人間とも揉めるが最終的に都知事が助け船を出す、

…で、「死者は…ゼロです!」で大喜びするまで、

状況や人物は変えて一応違いを出そうとしているものの、

全体の流れもほぼ似通っている感じも否めませんね。

少なからず、たまには敵の存在をガッツリ描かない回があったって良いんじゃないでしょうか?

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 2話 感想|局長の方は早く失脚させるべき。

 

f:id:rincoro_ht:20210704233351p:plain

 

やだ…最後の厚生労働大臣に注意される時の2人の姿が、

戦隊モノの序盤〜中盤の方で活躍するヴィランの手下に見えてきて…。

特に局長・久我山鶴見辰吾)なんか、「申し訳ございません!」の次に

「次こそはあいつらを必ず倒してみせます!もう一度チャンスをください!」

って言いそうな気がして堪らなかったです(笑)

すぐやられるザコキャラっぷりが半端ない。

 

いやね、MERを潰すどうこうより、人が死にそうになっているのを見て

茶化している方がどうかしているんですわ。

あの場を録音されていたら一発で失脚するレベル。

日曜劇場でお馴染みの政府の陰謀論を持ってくるくらいだったら、

それでスカッとさせて欲しかったなぁ…。

一方で、同じく潰す側の音羽賀来賢人)は、当然ですけど

あくまでも医療事故を起こして解体させようとは思っていない。

彼は最初は孤立状態でも、途中から正式に仲間入りする追加戦士みたいなもので、

そのうち喜多見(鈴木亮平)の心に触れて光堕ちする展開が

やってくるんじゃないかと踏んでおります。

 

今回メインで取り扱われた比奈(中条あやみ)の件に関しては、

腕のある医者達の中になぜやる気のない研修医が配属されたのか疑問でしたし、

何も出来ない割には上司に文句を言ってくる態度にちょっとした不快感を覚えていたので、

2話で早々にそういった"モヤモヤ"を回収してくれたのは助かりました。

そもそも1年目の研修医なんだから、サポートドクターに回した方が妥当な気はするんですが、

「人の命を救いたいからです。」という簡潔な志望動機だったからこそ、

使命感の強い喜多見が彼女に惹かれて、執刀医を任せてみたくなったんだろうなぁ…と頷けます。

 

ただ、実際に研修医に手術させる事ってあるんでしょうかねぇ。

大規模な現場に向かうよう要請する7人体制のチームの中で、

手術出来る権利を持っている医者が、プロ2人・研修医1人しかいないって…

その少ない人数で持つのかな?って思います。

そして、東京内で起こる事故は、「コード・ブルー」の最終回でありそうな爆発事故ばかりで、

オリンピックも控えたコロナ禍の時間軸の割には

全体的に危機管理が足りなさ過ぎて不安(汗)

まぁ、そういう事故現場で活躍するチームを描く作品ですから

ドラマチックな場面に頼るのは仕方ないにせよ、

レスキュー隊だけじゃなくて、他の近くの病院からも応援を呼んで

MER以外の医者も治療に当たるカットがあっても良い気はしました。

 

池井戸作品の演出を担当された経験のある松木彩さんだからなのか、

前回よりも顔どアップが増えたり(それでも某演出家ほど暑苦しくはないけど)、

本題とは関係ない陰謀色が強まったりしたのも少し引っかかりましたが、

今の所はまだ好意的には見られています。

やっぱり…すぐ感情的にならない、技量もちゃんとある人が主人公だと大分救われますね。

 

 

↓次回の感想はこちら↓ 

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net