2021年春ドラマ-レンアイ漫画家一覧

レンアイ漫画家 11話(最終回) 感想|君は僕の…の答えは夕陽の見える防波堤で

 

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正直…どうなってしまうんだろうか、前回の感想で書いた通り本当に駆け足になって

無理くりハッピーエンド!になってしまうんではないかと、

途中までうっすらとした不安が頭を過ぎりながら見ていました(笑)

不器用な人は、自分との向き合い方もとことん不器用なんだなぁ。

漫画を忘れるためにデイトレーダーを始めたり、

内心泣きそうな心境でパリピな男を演じてみたり、島に籠って新作を描いたり…

なんで大型客船じゃなくて漁船で行った!?ってツッコミたくもなったけれど、

そんな所も含めて、ああ、なんかもう、清一郎(鈴木亮平)らしいな、愛しいなって…。

勇気を振り絞って想いを伝える彼の姿に、

2人みたいに私もぎゅっと抱きしめたくなっちゃいました。

 

最初は「???」でしかなかったキャラ変にもきちんと理由があり、

今までの物語の地続きの話だったと分からせる。

登場人物は一般的な職に勤めているのが前提で、

いかにも漫画ちっくな設定と、思わず見入ってしまう感動的なシーンを描き分ける点において、

本作ほど"ラブコメディ"のお手本と呼べる作品は中々なかったんじゃないかなぁ。

再プロポーズのくだりも、その場が防波堤だというトンチキさも吹っ飛ぶほどの

ロマンチックな雰囲気が漂っていて。まるで洋画を見ているみたい。

主題歌と物語の親和性については前々から書いてきたけれども、

今回に至っては…夕陽も良い仕事し過ぎでしょ!

って思いました(笑)

 

久しぶりに画像を使って「グッと来た部分」を書き残すとすると…

↓清一郎があいこを想って描いた漫画原稿を返す時はまだ淡いんだけど、

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↓あいこの誕生日に向けていろいろと計画を練っていたのがおじゃんになったと気づき、

清一郎が狼狽し始める時には徐々に夕陽が差し込んできて…

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↓あいこが「聞かせろ!」と強気な姿勢で攻めてきた時には

一気にオレンジの色味が濃くなっていく…

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この暖かくてかつ強いオレンジの光は、あいこの性格を表しているようでしたし、

特にここで2人にフォーカスを当てるカメラワークなんかは

"2人だけの世界"を光が包み込んでくれている感じがして堪らなかった。

「俺は…俺は君の、たった1人の、人生の相方でいたい」

精一杯頭を撫でるあいこのタイミングで流れるいつもの主題歌の出だし

「♪君は僕の何ですか? もしかして もしかして」

今まで、関係性がぼんやりと見えてきた部分も、迷い始めて分からなくなってしまった部分も

全てこの主題歌の出だしが"問いかけ"として物語を紡いできたけれども、

最終回ではしっかり"答え"の役割を果たしているのが伝わる流れ。

さらに鳥肌が立ったのは「赤い糸で絡まってゆく 2つで1つのカタワレ」もシンクロさせてきた所!

清一郎があいこを高く抱っこして、この歌詞が流れたら

今度は彼の顔を彼女の胸にうずめていくという密着具合…

まさしく赤い糸で絡まってるじゃん…なんて、胸がときめいてしょうがなかったです。

もう、絵ですよ。←あれ、さっき洋画って言ったのにw

高い抱っこのシーンは額縁に入れて飾りたいほどの美しさでした。

 

全体を振り返ってみれば、初回=第一印象はとにかく突飛な設定と演出で

面白おかしく見せようという空回りな印象が強くて、

「あ、これは私の苦手系なやつだな」と思っていて。

3話くらいまでは複数のエピソードの展開の仕方のぎこちなさに

勿体なさを感じていたけれども…

それでも、ちょっとでも「応援したい」「見守ってみたい」という気持ちで見続けてきた理由は

清一郎が時たま覗かせる"優しさ"と"ポンコツ"の二面性に惹かれてしまったからなんですよねぇ。

この描写がなければ、とっくにリタイアしていたかもしれない。

完走出来て嬉しかったです。

完璧とは言えないし、都合の良い所もあったけど、

逆にそれが清一郎とあいこを描く本作らしくて…結果的に愛すべき作品になりました。

 

本作でお見かけするまで、演じてきた役柄的に義理堅いイメージのあった鈴木亮平さんの

新境地になった作品だったと思いますし、

最終回だけで言えば、キャラ変にも柔軟に対応出来る役者さんは

役作りのために体重増減するほどの

ストイックな鈴木亮平さんでなければ成立しなかったでしょうね。

吉岡里帆さんも、悪女役は「カルテット」を最後に、

それ以降はポンコツ系の役ばかり演じられていて

イマイチ魅力的に映らなかった時もあったんですけど、

あいこという役はその系統の中では最も光っているように見えました。

等身大でしたよね…はっきりものを言う時のキリッとした表情に、

乙女らしい繊細さに、和やかな雰囲気を醸し出す佇まいに…

劇中でいろんな表情を見せる吉岡さんが好きでした。

 

2人を囲む登場人物もみな個性的で、ツッコミどころもあって楽しかったなぁ。

これはあくまでも個人的な考えですが、

竜星涼さんは、三枚目な役を極めてみてもアリなのかもしれませんね。

 

はぁ…ここまで面白くなるなら、録画を残しておけば良かった…(泣)

今期のフジテレビのプライムタイムのドラマ3本、

どれも当たりだったのって2018年4月期以来では…?

最終回も満足の行く終わり方だったのも、かなりポイントが高いです。

 

 

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レンアイ漫画家 10話 感想|ハッピーエンドになるって信じてる!

 

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何やってんのよ早瀬(竜星涼)…

なんで肝心な時にストーカー辞めてんのよ…

「主人公が弱っている時に駆けつける恋のライバル」という王道のくだりを

ここまで待ち望むなんて、滅多にない事ですよ(笑)

そして、下手な恋愛ドラマの最終回前だったら、あいこ(吉岡里帆)が歩き出した時に

車に轢かれて急展開!で視聴者を煽る形をとりそうなもんですが、それもなく、

物理的にも心理的にも2人の距離がどんどん空いてしまう所から来る切なさを純粋に描く。

もう…ひたすら胸が苦しいです。

「出来たあ!」と無邪気にはしゃぐあいこと

まんざらでもなさそうな表情を浮かべる清一郎(鈴木亮平)を返して欲しい(泣)

 

今までとは全く聞こえ方が違うように感じられる

主題歌とエピソードの重ね方も素晴らしかったですね。

他にも違う意味があるのだろうか?と思って

カタワレ…片割れという言葉調べてみたら、3種類の意味があって。

1 割れた器物などの一片。また、対になっているものの一方。「靴下の―を捜す」

2 一つのものから分かれたもの。分身。

「清をおれの―と思うからだ」〈漱石坊っちゃん

3 仲間の一人。「密輸団の―」

(goo辞書より) 

本作では、今まで1番を膨らませて"人生の相棒(シンメ)"の意味合いで

主題歌を使ってきた印象があるのですが、

今回だけは2番の意味に変えてきたように感じられました。

これはあくまでも私の想像に過ぎませんが、

「一つのものから分かれたもの」=「"両想いだった関係"を辞めてしまった2人」

とも解釈出来ませんか?

変換通りの"片割れ"だと、"割"という漢字から「ガラスが割れる」といった

ネガティブなイメージ(?)が付きやすそうだから、

いろんな意味を含ませるためにあえて"カタワレ"と表記したのか…と

ちょっと感動してしまったのです。

 

こうなったら良いな…という理想や憧れを、登場人物に命を吹き込ませる形で

漫画に落とし込む事を生業としてきた漫画家が、

現実に満足した途端書けなくなってしまった描写もリアルでした。

私も小さい頃買っていた某少女漫画雑誌で、とある作者さんの休載のお知らせがあり、

その時は「病気にかかってしまったのかなぁ」と思っていたのですが、

実際はこんなに深刻な理由で休みを取らざるを得ない方が圧倒的に多いのだろう…と

考えさせられてしまいました。

 

清一郎が恋愛をしている相手があいこなのと同じで、

ファンも刈部まりあ様の描く『銀河天使』に恋愛しているんですよね。

向後(片岡愛之助)ではなく、

可憐(木南晴夏)が「まりあ様を返して」っていうのも…なんか分かります。

代表者として、ファンの総意を背負った言葉でもありますから。

 

でも、鬼気迫った表情で再び漫画を描き始めた清一郎が「俺は漫画家だ!」と吠えた理由は、

あいこへの想いを断ち切るためではなく、

"呪い"を断ち切れなかった不甲斐なさや悔しさから来たんじゃないかと信じています。

彼はもう一度、漫画家である自分と戦おうとしている。

 

この手のドラマならハッピーエンドで終わるだろうから、

彼の気持ちもいつかはあいこに届くはずですが…

次回予告は一体どういう事なのか(笑)

まぁ、新展開を盛り込み過ぎて、最後の方が駆け足気味になって

残り数分で急に寄りを戻す…なんて流れじゃなければ良いです。

 

 

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レンアイ漫画家 9話 感想|早瀬はもはや気絶してそうw

 

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清一郎(鈴木亮平)の誹謗中傷の件は、とりあえずひと段落。

…まぁ、由奈(小西桜子)に対しては、自分で謝りに行け!とは思うし、

彼女を守る形で謝りに行っちゃう→傷ついている本人に「あいこ、今傷ついてますよ」って

良い人っぽく助言する二階堂(真栄田郷敦)もなんか違うとも思うんですけど、

今回の授賞式のくだりや、あいこ(吉岡里帆)の誠実な態度には

かなり気持ちの良い爽快感が残りました。

 

あいこは怒るべき所はしっかり怒ってくれるから好きだな。

以前の感想でも、彼女の真っ直ぐな性格に触れた内容を書いたけれども、

彼女のああいう部分に惹かれて清一郎は惚れていったんだなぁ…というのが

今回のシーンを見てもよく分かる。

そして、刈部まりあの正体が明かされた時の"自称"ファンの心理。

男だと判明しただけで「もう読まない」「裏切り者」などと

一気に手のひら返しする気持ちがまるで理解出来ません。

だったら、あなた達が普段利用しているSNSの世界なんて、

アニメキャラやアイドルの可愛いアイコンを使っておいて

中身はおじさんなんてアカウント、結構いますけど!?って教えたくなってしまいますし(笑)

そもそも…本当のファンだったら、作者の家に押しかける迷惑な行動はとりませんよね。

(家に押しかけるよりかは、出前による嫌がらせの方が現実味はありそうだけどね。)

だから、清一郎は全然反省する必要もなければ、怖気づいて休む必要もなくて。

表舞台に上がった時に謝罪せず、

自分をここまで立ち直らせてくれた大切な2人に感謝の言葉を伝える展開だった所に

ホッとさせられました。

 

全体的に見れば、愛を知らなかった清一郎が、あいこや向後(片岡愛之助)を通して、

同じ"ラブ"でもベクトルの違う2種類の"愛"を知る…そんな内容だったとも思える今回。

編集者として自身の気持ちを伝えて説得する向後のシーンは王道と言えば王道ですが、

2人だけの世界って訳ではなく、漫画を描き続けてきたきっかけとして

そこにあいこも静かに存在していた…という絡ませ方が、運命を感じさせて素敵でした。

 

2人からの愛を受け取った清一郎が、スピーチで"愛のお返し"をして、

今度はあいこがキスで"愛のお返しのお返し"をする、

愛の交換しあいっこみたいな関係性にもニヤニヤ。

キスシーンの演出、良かったな〜!!

1人で見ていたら騒ぎまくっていたかもなぁ(笑)

鈴木亮平さんの首が曲がるほどの身長差萌えをガッツリ映してくれたのも勿論ですが。

主題歌の流すタイミングが、毎回ベストを超えてくる。

 

俺たちは付き合ってる訳じゃないのか?交際するの意味は何なんだ?とパニクる清一郎に

勢いでキスするあいこのシーンで流れ始めた

『ああ、夢見てた王子様じゃ ないけど君が好きなの』という歌詞。

ここの曲の小さな入りは、

果たしてこの真っ直ぐな愛に向き合ってくれるのかというほんの少しの"不安"や"期待"で

相手の気持ちを伺うあいこの繊細な心境を表現していたのだと思うんだけれども、

それと同時に、清一郎側の「こんな俺でも良いのか?」という"自信のなさ"を

表しているようにも見えた。

「意味は2人で作っていきましょう」こう返すあいこの言葉の意味を

ゆっくり咀嚼していく清一郎の様子を描く時には、

『ねえ、へたくそなエスコートしてよ エンドロールの続きも』の部分で

音量が徐々に大きくなり…

それが自分に向けられた"愛の告白"だと確信し、微笑んでキスを返した時には、

『さあ、始めよう 運命は君と僕とで…』で、

溢れんばかりの喜びを抑えきれない感情を出す清一郎とシンクロするかのように

大音量で聴かせて恋愛を"魅せる"。

今回ほど主題歌の使い方が上手かった回はないです。

ここ最近終盤は毎回泣かされているのに…もう、クスッとさせられたり、

心動かされたりで、情緒が忙しいです(笑)

私、結構ハマってるんだなぁ。

 

しかし、次回はまた、あいこが自信をなくす姿と、

漫画がピンチになるエピソードが描かれるんですな。

幸せカップル生活は中々見せてもらえない焦ったさが、ドラマ…って感じですね。

で、みんな大好き早瀬(竜星涼)は、

最後のキスで気絶してそうなのが目に見えます(爆)

 

 

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レンアイ漫画家 8話 感想|野獣み溢れるキスで恋愛解禁!

 

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「刈部くんは僕の人生を変えてくれた人」という向後(片岡愛之助)の言葉。

そこから、自分の人生にとって大切な人は誰か?が

清一郎(鈴木亮平)、あいこ(吉岡里帆)、レン(岩田琉聖)の3人の視点で描かれていく…

 

今回の内容を見て、なるほど…それで「"レン"・"アイ"=あいこ・"漫画家"=清一郎」かと、

ようやくタイトルの意味に気づかされましたよ。

レンアイをなんでカタカナにしたんだろうなぁってずっと疑問に思っていただけに。

これなら、初回からレンと清一郎の関係性の変化を別軸として描いてきたのも頷けます。

 

清一郎との思い出が、橋に行った時と、水族館で頭鷲掴みにされた時の写真の

わずか2枚しか残っていないあいこに対して、

高校時代から繋がっていた美波(内田理央)とは、あの時の情景が今でも蘇るかのような絵が

何枚も残されているという"数"の対比が

「自分には全然敵わない」という劣等感を物語らせて切なくなりましたし。

レンを生んだ張本人だけあって、"関わった年数"マウントで自分がママである事を匂わせる

美波の言動にはやきもきさせられましたが、

清一郎もレンも、まだ一緒に暮らして間もないあいこを人生のパートナーとして選んだ所に、

一番大切なのは"数"ではなく"質"なのだ…と考えさせられる爽快感がありました。

それに、レンにフラれた時は泣かなかったのに、清一郎にフラれた時は涙を浮かべていた辺り、

この人、本当に清一郎しか見えていなかったんだな…と思えてね(汗)

「手を差し伸べてくれる人はまた現れる」「それは俺じゃない」

関係性をぴしゃりと断ち切る彼の言葉はかなり残酷ですけど、

小悪魔な性格の彼女だから、このくらいはっきり言わないと気づかない事ってあるんですよね。

 

そして、回を重ねるごとに残念キャラになっていく早瀬(竜星涼)の存在が

ブコメな本作において良いスパイスになっています。

彼はとっくに丸の内のサラリーマンを辞めているんじゃないかと思うくらい

自由自在に動いているのが面白いです(笑)

スマホで撮っていたの、もしかして…いややっぱりお前か!

見ているだけでハッピーな気持ちになれるストーカーは本当に珍しいw

 

今期のドラマは唐突なキスシーンも多い。

でも、清一郎の場合は前後のギャップが激しい分、

恋愛行為をすると急に雄っぽくなる所に胸がときめきましたなぁ…。

あいこが公園にいるのもよく分かったなぁとも思いましたが、

息を切らしている姿で、必死こいてあちこち探し回ったんだと想像出来ました。

 

恋愛解禁!自分に素直になってハッピーエンド!で終わる訳にも行かず、

次回からはまた新たな"恋の障がい"が訪れるみたいです。

正直言うと、SNSに個人情報を漏らして2人の恋を邪魔するくだりは

「ザ・典型的」感満載なので、あんまりなくても良い気はしてしまうんですよね。

同枠の前回のドラマでも似たような展開がありましたし。

まぁ…犯人は二階堂(真栄田郷敦)でしょうけども。

 

 

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レンアイ漫画家 7話 感想|あいこの真っ直ぐさが響く…

 

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前回、可憐(木南晴夏)が清一郎(鈴木亮平)の部屋に勝手に侵入するくだりを始め、

二階堂(真栄田郷敦)や由奈(小西桜子)も

恋愛事情に入り込んでくる展開は"恋の障がい"あるあるでも、

あいこ(吉岡里帆)と清一郎の成長には必要な要素だと、好意的に捉えて見ていたものの。

今回は更に美波(内田理央)も参戦してきて、

あいこのいる空間では二階堂や由奈がかき回し、

一方で清一郎のいる空間では可憐や美波がかき回し…と

どっちもパンチの効き過ぎるキャラが物語を先導していく流れが続いたため、

これでは比較的大人しい方のあいこの存在感が

霞んでしまうのではないか?と思っていたのですが、

その"霞んでしまう"にはちゃんと理由があったのですね。

 

いきなり合わせる事になってしまった夫婦設定、

美波が登場して再び現れる当時のモヤっとした想い、レンくん(岩田琉聖)への配慮…

そんなドタバタした出来事が続いて、やっと落ち着けたのが、一人でお酒を飲む時間ですが…

今度はあいこが彼の心をかき回す形で近づいてきます。

静かな夜になると、一人で何か考え事をしたり、

会話を通して誰かの言葉がストンと胸に響いたりする事が増える訳ですが、

その時間帯と、人に優しくて素直な性格であるあいこの組み合わせは、実にぴったりでした。

 

「…なんだ、これは」「……………愛です」

衝動に駆られて咄嗟に言葉が出てしまったらしい。

でも、美波との再会で頭がいっぱいいっぱいになってしまった彼の様子は

前半のカオスな場面で十分に描かれてきたから、

急に抱きしめる行為に走るのにも頷けるものがあります。

 

10年前に踏みにじられた清一郎の純情を、愛で包みこもうとする苦労人あいこ…。

素敵な関係だな。"ヒューマンドラマ"…だな。

主題歌の流れるタイミングが絶妙なのもまた、うっかり泣かされてしまいました。

 

別の相手と離婚して独身になり、純(白石隼也)が亡くなったのを知った途端、

寂しさを埋めようと子供ごとまるっと清一郎を自分の物にする事を考える美波は

清一郎よりもよっぽど闇が深そうですし、

親子の事情まで絡めなくても良いだろうに…という気もしますが。

それ以上に、向後(片岡愛之助)の存在が最大の壁となりそうですね。

 

変わり者で野獣のように煙たがられてきた清一郎が、

あいこの真っ直ぐな愛情によって人間の温かさを知り、

最終的に目の前の物事に立ち向かっていくであろう残り数話が楽しみです。

 

 

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レンアイ漫画家 6話 感想|近づきそうなのにまた拗れるもどかしさ…

 

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遅い…遅い…おっそいな…

仕事が手につかなくなるほど、あいこ(吉岡里帆)の帰りを内心楽しみに待つ

清一郎(鈴木亮平)の様子ににんまり。可愛いが過ぎる!

清一郎目線で描かれるシリーズの中で一番にやける口が止まらなかったかも。

それだけに、互いにちょっとずつ距離が近づきつつある2人が

1枚の写真をきっかけに「君は他人だ」と遮断されて、

またスタートラインの状態に戻ってしまったのが悲しい…。

 

可憐(木南晴夏)が引き起こすトラブル、由奈(小西桜子)の宣戦布告、

二階堂(真栄田郷敦)が恋人として本格的に立候補するといった展開は、

普通だったらただの"恋の障がい"扱いで、

別にそんなギスギスした要素いらないのに…と思ってしまうけれども、

本作の場合は、2人にとっては必然的なものなんだろうなぁという謎の説得力があります。

(でも、レンくん(岩田琉聖)が怒られるシーンは見ていてしんどかったけどw)

可憐の行動は最早悪質なファンと同じですし、由奈は何かと面倒臭い事になりそうですし、

二階堂は清一郎にも喧嘩を売ってきたけど、

全員に共通して言えるのは「相手への想い・感情をストレートにぶつけられる人」なんだと。

 

前々回の恋愛ミッション、前回の恋人ごっこを通して

「「きゅん」はどんな人の、どこから来るのか」を知った2人は、

今度は「恋愛と、相手が"気になる"という感情とどう向き合っていけば良いのか」の段階に

突入しようとしているんだと思います。

 

本人はあえて気づこうとしていないだけで、既に居候と雇い主の関係性を超えている。

意識しかけているけど、そこから出てくる感情はまだ自分の中にしまってある。

で、もっと知りたいが故に相手のプライベートな部分に踏み込もうとすると、

相手もどう対処して良いか分からなくなって思わず傷つける言葉をかけてしまう。

気持ちの伝え方がまだ不器用な状態。

 

お互い、デリバリーがあいこじゃなくてしょんぼりしたり、

「せっかくのきゅんなのに!」と口走ってしまったり、

寝顔を見て無意識に「かわいい」って言ったりしているから…

照れ隠ししないで、それが相手に伝わればどんなに嬉しいだろう…

どんなに"必要とされている自分"に自信がつくだろう…というもどかしさがあります。

 

とは言え、恋愛はまだまだ勉強中の2人だから、

大切な事に気づくにはもう少し時間がかかるでしょうね。

ラブラブまでは行かなくとも、いつか心が開ける関係になれるよう見守っていきたいです。

 

それにしても、主題歌の「君は僕の何ですか?もしかして もしかして」という歌詞が

今回はいつも以上に沁みたな…。

 

 

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レンアイ漫画家 5話 感想|最も"ラブコメ"してる!楽しい!!

 

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どうしちゃったんだ。

5話、純粋に面白かったけど??

ブコメを取り扱った今期の作品で、

本作が一番、そう呼ぶには微妙な作りが続いていたのに(特に1〜3話)…

なんなら、今回がどの作品よりも最もラブコメらしかった気がします。

いや〜本当、なんでこんなに満足しているんだろう。

 

まず演出で言えば、少女漫画原作だけにいかにも漫画ちっくなカットを入れる

さじ加減が丁度良くなってきたんだと思いますよ。

今考えれば、初回の方はそれに加えて、可愛らしさを出すために

ちょっとした動作でもコミカルで大袈裟なSEを取り入れたり、

視聴者によっては小っ恥ずかしくなる「きゅん♡」のテロップを表示したりして、

元々奇抜に味付けされた登場人物を上書きする形で

見た目をラブコメ風にしようという"気合い"だけが伝わってきて、

それが本来の持ち味であろう「愛を知らない人間同士が交わる面白さ」を

打ち壊してしまっていたような印象があったのですが。

今回は何と言うか、あいこ(吉岡里帆)と清一郎(鈴木亮平)が

積極的に交わろうとする可笑しさ、そこから生まれる感情…

つまり、役者の演技に身を任せている感じがしました。

 

いつもは恋愛ミッションを命令されている側のあいこが、

るりこ(観月ありさ)を安心させるために2人が付き合っていると嘘をつく事になってから、

二度とないチャンス!と思う存分清一郎をいじり倒している時の

心から楽しそうな様子が笑えましたし。

逆に自分がミッションを実行する側に立たされた途端、勝手が効かなくなって

頭の中の1本のネジが抜けたようなポンコツな部分が見え隠れしてくる清一郎も

やたらと可愛らしくて、2人の「形勢逆転」っぷりを楽しんで見られました。

でも、最終的には、どちらの魅力も引き立たせた観月ありささんの存在が

大きかったからじゃないかなぁと思います。

 

視聴前は「姉にしては歳が離れているんじゃ?」と疑問でしたが、

異父姉妹だったという事で納得。

並んだ時にあいこが子供に見えてしまうくらいの身長の高さ、持ち前の大らかさも相まって、

小さい頃から面倒を見てきたお母さん的ポジションなのにもしっくり来ました。

話し方はかなり独特でしたけどね(笑)観月さんが画面に登場するだけで漂う

自由自在でのびのびとした空気感にも圧倒されました。

 

内容自体は5話という中間地点らしく、"恋人同士のふり"を通して、

今まで遠ざけてきたであろう自身の恋愛感情に初めて向き合う、

言わば清一郎が大きな一歩を踏み出し始めたターニングポイントのような話。

それを「あいこには幸せになって欲しい」とお節介心を働かせるるりこが

彼に促すというのも自然な流れでした。

「あいこを甘えさせてくれてありがとう」「そんな男の人は、初めてだわ」

こんな事を囁かれたら、そりゃあ覚えていた台詞も忘れてクラクラしちゃうわなぁ…(笑)

で、精一杯絞り出した「はい」…う〜ん、分かる。

 

ちょっと変わった女性に翻弄され、徐々に自分の中で意識し始めるという構図は王道でも、

やっとラブコメとして頭角を現すようになってきた所に期待感が増しました。

でも、1つ意外だったのは、あいことの関係性ですね。

一緒にいるうちに当時好きだった彼女だったと気づく展開だと思っていたんですが、

声をかけた時点から既に気づいていた事になるんですよね…?

清一郎の過去編、俄然気になってきましたなぁ。

 

 

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レンアイ漫画家 4話 感想|やっと要素が絡まり始めた感じが…

 

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恋愛ミッションの相手には感じなかった「きゅん♡」を清一郎(鈴木亮平)には感じて、

清一郎も相手に率直な想いをぶつけた時に、あいこ(吉岡里帆)は俺にとって

案外特別な存在なのかもしれない…?という"気づき"があって…と、

ようやく恋愛ミッションパートと2人の人間的な成長部分が

絡み始めた話に仕上がった…という感じですね。

 

まぁ、どうせ最後は2人が結ばれるオチになるんだろうし、

本作の作風からしたらこの流れは妥当なんですけどね。

でも、今までの数々のエピソードの構成はただ"乱立"されていた所に歯痒さがあり、

今回も同じような内容なら同じような感想しか書けないから

もう見るだけにしてしまおうか…と考えていたので、

中間地点突入の前に変化が見られたのにはホッとしました。

 

「俺の役に立つ」つまり、彼女の存在が自分にとっては

プラスになっていると自覚したシーンがあったお陰で、

清一郎の笑う頻度が増えたり、相変わらず素直ではないけど

「あいこの手料理を俺も食べたい」「1人だけ違うのは寂しい」という意思を示したり、

1時間ルールを早々に撤回したり…という"デレ"な部分を

立て続けに見せる展開があったのにも納得。

やっぱり、この役の鈴木亮平さんは好きだなぁ。

最終回までにはどこまでデレてくれるんでしょ。

 

そして、ストーカー男は…多分、早瀬(竜星涼)でしょうね。

彼だけあいことの出会いの中では唯一「良い人」止まりで、

その後に登場する男性はとことんクズな性格なのも

彼を引き立たせている感じだから尚更そう思うんですが、

実はストーカーしていてこの人もダメ男でした!ってパターンだったら、

彼女がいかにダメ男ホイホイかの説得力が増しますし。

あと…ゲスト扱いだった割には、相関図に名前が載っているというのも、ね…(笑)

 

 

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レンアイ漫画家 3話 感想|いろいろ描き過ぎな気がしてきたなぁ。

 

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うーん…「恋愛ミッション」「レンと家族になっていく過程」

「恋愛が出来なくなった清一郎(鈴木亮平)の過去」

やっぱりこの3つのエピソードが組み合わさっていないから

ぎこちなく感じる…というのは前回と変わらず。

今回も「清一郎、優しい表情するなぁ…」で終わってしまった。

でもこれだと感想が数行で終わってしまうので、もう少しその理由を噛み砕いてみます。

 

本作は漫画原作で、私はそれを未読なのであくまでも憶測で書きますが、

多分、話が進んでいくのに伴って状況も登場人物も変わってくる

「〇〇編」を同時に描き過ぎているんだと思うんです。

つまり、整理整頓が出来ていない。

最初は「なんか面白そうなやつだな。こいつなら漫画に活かせそう…」という体で

あいこ(吉岡里帆)をスカウトし、丸の内のOLなりギャル風ママなり

いろんな恋愛ミッションをさせてみる…これが「①恋愛ミッション編」

次に、そのうち彼女が当時気になっていた高校生の女の子だったと気づいて、

今まで愛を知らなかった清一郎が次第に興味を示すようになる…のが「②主人公の過去編」

最後に、あいこと関わる事で愛との向き合い方が分かってきた清一郎が、

共に住んでいるちょっと控えめなレン(岩田琉聖)にも同じように愛を与え、

家族として互いに心を開くようになっていく…のが「③家族編」

本当に勝手な想像でしかないですが(謝)

こうやって時系列を追って展開していった方が、

不気味な装いの清一郎がたまに見せる"優しい一面"を終盤で重点的に描く作りからしても、

「不器用だらけのコミック・ラブストーリー」として

しっかり形にはまるんじゃないかなぁという気がしてきました。

 

ネタ振りも多くて、それが全体をごちゃごちゃさせちゃってるんですよね。

特に、正体を探る金條(木南晴夏)のくだりは、もう少し後でも良い。

恋愛ミッションにしても、劇中で合間合間に手の内を明かすんじゃなくて、

最後にまとめて「実は全部向後(片岡愛之助)がプロデュースしていました!」って

サプライズ性を持たせても面白いかもしれないのに。

 

今期の木曜日、2本ともあまり惹かれていないんだよなぁ…。

どっちかと言うとこっちの方が、主人公も主題歌も好きな感じで

応援したくはなるんだけど、内容がそれに追いついていないっぽいのが…

どうしたもんかなぁ…(汗)

 

 

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レンアイ漫画家 2話 感想|照れ臭く微笑む鈴木亮平さんを見ていたい

 

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「泣け、泣いて良い。」「連れて行けと俺に言え。一緒に捨てに来てやる。」

言い方はそっけなくても、その言葉の本質にはちょっとした愛情が込められているのが伝わる

表情や声色の僅かな変化だったり、

手作りコーヒーを飲んでくれた事に対して喜びを隠せないレン(岩田琉聖)に向ける

ハハッと誤魔化した笑いだったり、

自分の作品を一晩で読んでくれた事に対してこっそり嬉しそうだったり…

無愛想な性格の中にときたま現れる"素直な一面"を見せる清一郎(鈴木亮平)に、

劇中で言う「きゅん♡」をしてしまいましたなぁ…。

世間知らず過ぎてバスの乗り方も降り方も分からない所も、

知らない人の前ではフードを被ってささっと逃げる人見知りな所も含めて、なんか可愛い。

 

やっぱり、もう少し清一郎が変わっていく様を見ていたいかも…

応援してみたいかも…と思えた回でした。

そして、彼をそばで支えていく立場になるのはあいこ(吉岡里帆)なのだと仄めかす

丸子橋でのシーンもグッと来ました。

 

演出的にも、今回の話がある意味「後編」みたいな展開であるためか、

SEやコマ割りなどのコミカルな表現も減って見やすくなったと思います。

ただ、はっきりと面白いと言いづらいのは…

まだぎこちない部分が残っているこの感覚は…

多分、エピソードが箇条書きになっていて、

繋がっているようで繋がっていない作りに原因があるのかな?と。

レンとの親子関係。恋愛が出来なくなった清一郎の過去。そして、恋愛ミッション。

本作の内容はこの3つの種類に分けられるけど、

あいこと清一郎の不器用な2人が成長して行く"人間的な部分"を描こうとしているのを、

恋愛ミッションが邪魔しちゃっているんじゃないかなぁ

という気がしてならないんです。

例えば、ダメんずと付き合った過去〜葬儀場をクビになった設定は同じで、

初めて出会って立ち聞きしている所に「人付き合いが下手」という点で親近感を覚えて、

この人なら気持ちが分かり合えて緻密な心情描写が出来そうだと踏んで

「俺のアシスタントになれ!」と誘う流れから始まる物語にしても成立出来そうなんですよ。

早々に恋愛ミッションを止めちゃうか、上手い事別の軸と絡めるか、

もうちょっと主題が分かりやすかったら良いんですが…

とりあえず、そのエピソードも、あいこに近づく男性キャラも

現段階では必要性を感じないというのが私の考えです。

 

でも、主人公の"気になる度"は確実に上がったので、もう少し見続けたい。

主題歌も、以前にラジオで流れていた時から気になっていたけれども、

ぽつりぽつりと語りかける歌い出しが

2人の繊細な心と重なって聞こえて好きなんですよねぇ。

 

 

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