2022年夏ドラマ-純愛ディソナンス一覧

純愛ディソナンス 3話 感想|5年後でみんな変わりすぎ問題

 

 

いや〜…本作は毎回、想像の斜め上の展開を持ってきますなぁ。

高校教師と生徒の禁断の恋、殺人事件…からの、既婚者との不倫。

まだたった3話なのに、ポンポンポンと飛んだこの進みよう(笑)

視聴者が盛り上がる事間違いなしのジャンルをぎゅっと詰め込んだ作りは、

まるでお子様ランチみたい。

むしろ、ボリューミーな意味合いでは、トルコライスと例えた方がぴったりでしょうか。

 

そして…登場人物の各々の設定も、5年間で変わり過ぎていて意味が分かりません(笑)

教師なら5年後でも教師をやり続けているのがほとんどなのに、全く違う仕事に転職しているし。

母の元を離れたはずなのに、当時その町にいた面々がなぜか

こぞって同じ場所に集まっている所なんかは、ドラマあるある。

で…ラストですよねぇ…。

何となく衝撃の展開が待っているんだろうなぁとは思っていたけど、ああ、そう来たか…と。

今度は5年間の空白期間が知りたくて、

早く来週になって欲しい気持ちに駆られてしまっています。

このストーリーに翻弄されていく感じ、有名作家の小説由来のものじゃなくて、

複数の脚本家がそれぞれ交代で

オリジナルで編み出していっているっていうのがまた面白いんですよね。

 

正直、高校時代の照明の当て方が本当に好きで、特に2人でピアノを弾いているシーンなんかは

お世辞抜きで"芸術品"を見ている心地がして。

淡く繊細ながらも、このまま2人を優しく包み込んでくれる過程が描かれていったら…

唯一の心安らぐ場所である、あの暖かな空間をもっと見られたら…と思っていたので、

放送開始から早々に雰囲気も劇伴もガラッと変わったのには一瞬戸惑いましたが。

この転調っぷりもきっと、変わろうとしても心の奥底では無意識に過去を引きずっている

冴(吉川愛)の心境を表す意図が込められていたのかもしれないと気づいて、

割とすぐに馴染めました。

正樹(中島裕翔)といるシーンだけ、当時を彷彿とさせる劇伴が流れ、

無機質な景色の中に、オレンジや黄色の光がぼんやりと存在しているような

映像の機微な変化がそうさせたのかもしれません。

 

毒親の件に関しては、相関図に乗っている辺り、また登場する気満々ですね。

一番下のぽつんとした場所に掲載されているのが、

這いつくばってでも娘の所に行ってやる…そんな執着心が滲み出ていて怖いですw

個人的には、正樹の「誰かを失った時、相手が大切であればあるほど、人は悲しむ」

「その運命が本物なら、どれだけ逃げても追いかけてくるはずだから」というモノローグは

母・静(富田靖子)の事も指しているんじゃないかと思っていたくらいなので…

娘に無理やり出て行かれて、そのまま…って訳にはいかないでしょう。

 

何度も言いますが、展開を惜しみなく進めつつ、

同時に衝撃展開も容赦なく盛り込むという点では、上手い作りになっていると思います。

毎回目を引かせるラストという、最近のドラマのトレンドも活かしてますしね。

まだまだ、振り回されながら楽しみたいです(笑)

 

 

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純愛ディソナンス 2話 感想|3話にしてもう第2部突入!?

 

 

劇中で不協和音について触れていた箇所がありましたが、

本作の内容自体も、不協和音になるように展開していってるなぁ…と。

 

端的に言うと、どういう方向に行こうとしているのかはまだ掴めてはいないんですよね。

2人の関係も"惹かれ合う"過程を描く程度で

「禁断の恋」までには辿り着いていない印象があるし、

謎を散りばめる描写も随所に見られる。

…でも、進路も真相も恋の進展も分からないまま、次回はもう5年後の世界。

いろんな要素が盛りだくさんなので、

下手するとジャンルが迷子で終わってしまわないだろうか…

恋の結末をきっちり描いてくれるのかどうか…

と不安を感じながら見ているのが、正直な気持ちなんです(笑)

 

ただ、冒頭で「本作の内容自体も、不協和音になるように」と書いたように、

"破綻している"とは思わないのは、

冴(吉川愛)と正樹(中島裕翔)が教師と生徒の関係である以上

「自分の気持ちなんて、説明したって生徒(冴)には分かりやしない」と"壁"を作っていたのが

ある日どっと崩れるまで…を、正樹が常に後悔の念に駆られ続けていた

「小坂の死の理由」と絡めながら描かれていたからなんですよね。

ラブストーリーとサスペンスという異なるジャンルが、

実は細〜い根っこの部分では共存出来ているというのか。

多くは語られないものの、冴に対してぴしゃりと遮るような様子やモノローグを

定期的に挿入したのも、2人の揺るがない関係性を物語らせていて。

視聴者にそう強く印象づけさせた所で、最後はひっくり返す…という

"意外性"の見せ方も良かったです。

 

あとは…冴の格好がほとんど制服な事かな。

レストランなら制服にする必要がないのに、そこでも制服って事は、

教師と生徒が恋に落ちる物語であると強調したいからなんでしょうね。

ずっと同じ服装でいてくれるお陰で、本来どんな話なのかが視覚的に分かりやすいし、

テーマを見失いにくい…っていう利点がある。ここもさり気ない工夫だったと思います。

 

そして、これは最近気づいた事ですが、ライティングにもこだわる演出も好み。

土方政人さんが演出に携わった今回の方が、より顕著だったんじゃないかと。

不協和音でデュエット演奏する時の、鍵盤に優しいオレンジの光が照らされていくのも

美しかったんですが、個人的に一番良いなぁ…と思えたのは、「もう良いよ」のシーン。

確か、バックに2つ隣接していた街灯が画面に収まるようなカットだったんですよねぇ。

その街灯の淡く黄色い光が、気持ちが少しでも分かち合えて、1つになった2人の喜びを

ささやかに見守っているような気がして、何だか勝手にグッときてしまいました。

 

3話にして、もう学校が舞台じゃなくなるという急展開。

制服という名の"枷"が外れた次回からが、試金石になるような気がします。

でも、演技派揃いなのもあって、純粋に見入ってしまいますし、純粋に先が気になりますね。

まだまだ期待したいと思います。

 

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純愛ディソナンス 2話 感想|3話にしてもう第2部突入!?

 

 

劇中で不協和音について触れていた箇所がありましたが、

本作の内容自体も、不協和音になるように展開していってるなぁ…と。

 

端的に言うと、どういう方向に行こうとしているのかはまだ掴めてはいないんですよね。

2人の関係も"心を通わせる"過程を描く程度で

「禁断の恋」までには辿り着いていない印象があるし、

謎を散りばめる描写も随所に見られる。

…でも、進路も真相も恋の進展も分からないまま、次回はもう5年後の世界。

いろんな要素が盛りだくさんなので、

下手するとジャンルが迷子で終わってしまわないだろうか…

恋の結末をきっちり描いてくれるのかどうか…

と不安を感じながら見ているのが、正直な気持ちなんです(笑)

 

ただ、冒頭で「本作の内容自体も、不協和音になるように」と書いたように、

"破綻している"とは思わないのは、

冴(吉川愛)と正樹(中島裕翔)が教師と生徒の関係である以上

「自分の気持ちなんて、説明したって生徒(冴)には分かりやしない」と"壁"を作っていたのが

ある日どっと崩れるまで…を、正樹が常に後悔の念に駆られ続けていた

「小坂の死の理由」と絡めながら描かれていたからなんですよね。

ラブストーリーとサスペンスという異なるジャンルが、

実は細〜い根っこの部分では共存出来ているというのか。

多くは語られないものの、冴に対してぴしゃりと遮るような様子やモノローグを

定期的に挿入したのも、2人の揺るがない関係性を物語らせていて。

視聴者にそう強く印象づけさせた所で、最後はひっくり返す…という

"意外性"の見せ方も良かったです。

 

あとは…冴の格好がほとんど制服な事かな。

レストランなら制服にする必要がないのに、そこでも制服って事は、

教師と生徒が恋に落ちる物語であると強調したいからなんでしょうね。

ずっと同じ服装でいてくれるお陰で、本来どんな話なのかが視覚的に分かりやすいし、

テーマを見失いにくい…っていう利点がある。ここもさり気ない工夫だったと思います。

 

そして、これは最近気づいた事ですが、ライティングにもこだわる演出も好み。

土方政人さんが演出に携わった今回の方が、より顕著だったんじゃないかと。

不協和音でデュエット演奏する時の、鍵盤に優しいオレンジの光が照らされていくのも

美しかったんですが、個人的に一番良いなぁ…と思えたのは、「もう良いよ」のシーン。

確か、バックに2つ隣接していた街灯が画面に収まるようなカットだったんですよねぇ。

その街灯の淡く黄色い光が、気持ちが少しでも分かち合えて、1つになった2人の喜びを

ささやかに見守っているような気がして、何だか勝手にグッときてしまいました。

 

3話にして、もう学校が舞台じゃなくなるという急展開。

制服という名の"枷"が外れた次回からが、試金石になるような気がします。

でも、演技派揃いなのもあって、純粋に見入ってしまいますし、純粋に先が気になりますね。

まだまだ期待したいと思います。

 

 

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純愛ディソナンス 1話 感想|ディソナンスどころか最早サスペンス

 

 

タイトルについている「純愛」からは程遠い、ホラーサスペンスな雰囲気から始まり、

ホラーサスペンスな雰囲気で終わった初回。

"純ドロ"とうたっているように、

てっきり、ピアニストの夢を諦め音楽教師にならざるを得なかった青年と、

彼の弾くピアノに惚れ込んで行った女子生徒による、禁断の恋を描く話だと捉えていて。

立場の違う2人が惹かれていく過程を疎かにした

話題性重視の仕上がりになったらモヤるな…と不安に思っていたのですが、

全く想像と違う形で攻めてきて、ちょっと意表を突かれてしまいました。

 

本作に出てくる登場人物、誰1人として向日葵のような明るい人がいないんですよね。

前任の教師は突如いなくなって物騒だし、

誰もいない夜の学校にわざわざピアノを弾きに来る教師がいるし、

娘に依存し過ぎてもはやメンヘラ化している母親がいるし、

冴(吉川愛)や正樹(中島裕翔)をはじめ、学校の人々は皆どこか心が屈折した人ばかり。

見ていてどことなく感じるこの窮屈な感覚は最初だけかと思いきや…

物語が進んで行くごとに、どんどんどんどん募っていって、

逃げ場がないくらいには苦しくなる。

今後どう展開していくのかは不明だとしても、

この「街(高校)自体がヤバそう」っていう前提が、

2人が互いに惹かれていくのに説得力を持たせる

良い"目くらまし"になっているのかな?という気がしています。

 

ピアノを弾いている時は貴公子のような顔をして、

平然と嘘をつく時は詐欺師のような顔をする…

爽やかな見た目の裏にはジメジメとした闇を抱えながら生きているものの、

ある日その闇を分かってくれそうな(実際に見抜かれた)冴の存在で

世界がほんの少しだけ開けた変化を見せる、中島裕翔さんの機微な演技が素晴らしい。

そして、吉川愛さんは前期の出演作「明日、私は誰かのカノジョ」から

凄く良いステップを踏まれているなぁ…と思います。

「本当は継ぎたくないんでしょ?良かった。つまんない大人じゃなくて」と言って

正樹の顔を覗き込んでからの、にたっと笑う表情がね…

縛られた日々の中で"同士"を見つけた喜びで

自分側の世界へとズルズル引き込んでいく感じがあって、

ああ、それだけ今の環境から抜け出してもっと自由になりたかったのだという

切実な心境が察せられたんですよねぇ。

…からの、感情をぶつける演技は、涙腺に訴えかけるほど切なくて。

少なくとも、吉川愛さんの演技を見るだけでも視聴する価値はあると思うし、

大袈裟ではなく、この2人でなければ全く印象の違う作品になっていたかもしれません。

 

もしかしたら両想いになったかも?までを描くだけでなく、ラストはまさかの事件勃発。

眞島秀和さん、手塚とおるさんと、中々曲者なキャストもそうですが、

全体的に一筋縄ではいかない複数の人間関係と、

二部構成の割にはかなり詰め込まれている感じですね。

個人的には、この詰め込み具合が逆に、どんな世界へと誘(いざな)ってくれるのだろう?

というワクワク感さえ覚えます。

でも、案の定、風呂敷を広げっぱなしで終わる可能性もある訳で、初回で興味が湧いても、

これは大丈夫だろうと身を委ねる状態にまでは行っていないのも事実…。

もう1つネックなのは、複数体制の脚本家で、回ごとにクオリティに

差が出てしまうのではないかという心配も残っています。

 

どちらも毒親を抱えた"子供"的立場にいる2人が、

世間ではあまり良しとされていない、年齢や関係性が一生変わる事のない

「教師と生徒」の差を埋めるようにして出会う…という内容からするに、

恋愛モノメインというよりかは、しがらみから脱却したくても出来ない

現代ならではのもどかしさを描く話にもなりそうです。

いずれにせよ、不幸に向かって行く気がしてなりませんが…

初回のクオリティを保ち続ける事に期待しつつ、最後までじっくり見届けて行きたいですね。

 

 

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