2025年05月一覧

PJ 〜航空救難団〜 4話 感想|やはりドラマチックには行かないか…。

 

 

前回も少し引っかかった部分はあったものの、

感想で触れておきたいとまでは思わなかったのでスルーしたんですけど…

今回ばかりは、勇菜(吉川愛)が救難団を取材する必要性に疑問が湧いてきましたね。

 

彼女に対する第一の感想は「どうしてそこまで取材にこだわるんだい?」でした。

1人だけハイキングみたいな格好をしているのに、

ヘトヘトでまともに歩ける状態ではないのに必死にもがこうとするし、

訓練生たちが登っている崖にも登ろうとする。

宇佐美(内野聖陽)も止めていたけれど、一人前の救難員になるべく

普段から厳しい訓練を受けている訓練生とは体力も筋力も違うんだから、

彼らについて行くなんて至難の業だろう…と(汗)

ハイキングが趣味の人でも難しいと思うんですよね。

あそこまでついて来れたのでかなりの根性はありますし、

そばに宇佐美がいたから大事には至りませんでしたが、

下手したら二次災害を引き起こしかねません。

 

まぁ…「あんなの、普通の人には出来ないよ」

「1人じゃ出来なかった事も、仲間となら乗り越えられるのかも」と終盤で母に言っていたように、

救難員について徐々に学んでいく・知っていく形で、

勇菜が同じく知らない立場である視聴者に情報を届ける

役割を担っているんだろうというのは分かるんですけど。

前者に関しては、日々の訓練を見ているだけでも伝わってきますし、

後者に関しては、訓練生たちが挫折しかけた時に

宇佐美がみんなで協力し合うよう適度に助言を入れているので、

あの状況での存在意義をあまり感じなかったんですね。

以前は父に理解を示さなかった勇菜が、取材を通して

ソファで腹筋するくらいまで影響を受けて、父にも優しく接するようになった。

そんなに変われたんだから、個人的には取材は

前回(今回のアバン部分)まででもう十分じゃないかと思っちゃいます。

張り切り過ぎて体に支障が出る前に、そろそろ資料を調べたりして

論文執筆にとりかかり始めた方が…なんて、余計なお世話ですけどね(汗)

もう1つ言えば、沢井(神尾楓珠)と恋愛の方向にも走って欲しくないかな〜。

 

勇菜について思っていた事を大体書けたので、ここまでにしておいて。

今回は山岳総合実習なのもあって、ガッツリ訓練の内容でしたね。

あのロケーションは…CGやスタジオ撮影では誤魔化しが効きませんね。

ドラマの展開的に最後は上手く行くんだろうと分かっていても、

実際にある山だからこそ、7人全員でゴール出来るのかとドキドキしながら見守っていました。

撮影はどうやって行われたんでしょう。

何日間に分けたのか?一定の時間を置きながら続けたのか?

崖に登る役者さん方の大変さももちろんですが、

カメラマンや照明さん、音声さんも相当苦労されただろうなと…。

 

物語自体は、人間と同じ重さにしているであろう人形を置きに行っている

教官たちを想像したり、あの芝居がかった演技を

毎年教官たちで打ち合わせして行っているのだと思うとじわじわ面白かったり。

白河(前田拳太郎)が誰かの助けが必要となった際に、

前回でいつも彼を気にかけていたランディー(草間リチャード敬太)が一番に名乗り出た所で

前回との連続性を感じてグッときたりと

見所はいくつかあって、今までの回想も含めたりなんかして、

(全9話だと想定して)折り返し地点突入前らしい"まとめ"に仕上がってはいたんですけど。

今回は内容が内容なので、話を追っていくにつれて、

こんなに体が限界な状態の中で救助者を探してくれて、

しかもそのしんどさを悟らせないように、救助者の命を守る事を最優先に

平静を装って対応して下さりありがとうございます…という

感謝の気持ちになっちゃったと言いますか、

救難員の立場を客観的に見ちゃっている自分がいましたね。

万が一私が山で重症になって救助された際には、しっかりお礼をしなきゃなと。

彼らを見ていると、山の恐ろしさを甘く見ている軽装登山者にイラッともしてきます(笑)

そういう人たちにはお金を倍とってくれても良いんですよ。

 

ラストは、とうとう脱落者が登場という事で…

いや〜、よりによってあの人か…ああ…と思ってしまいましたね。

本作がとことん熱血&王道青春系の作品で、

からしたら新鮮で一周回って真新しく映っていた分、

全員で合格する事を密かに望んでいたのですが…やはりそうドラマチックには行かないみたいです。

次回予告にも一切出てこない徹底ぶり。

退学届を出されて巻き返そうとする「教場」のようには行かないか…。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しております。
ポチッと押していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ

 

 


PJ 〜航空救難団〜 3話 感想|教官と訓練生で泥んこ相撲。青春!

 

 

まだ3話ではありますが、私が本作を見ながらいつも「良いなぁ」と心動かされる時って

大抵、夕焼けのシーンなんですね。

今回の場合は、宇佐美(内野聖陽)と白河(前田拳太郎)を筆頭に、

教官対訓練生たちで服が泥まみれになりながらの相撲。いや〜…青春でした!

夕日をバックに、お互い本音をぶつけ合い全力で戦っている姿を見ると、

王道を通り越してもはや新鮮といいますか。

境遇や環境は違えど、一人前の救難員になる事を目指して、みんなで何かを学び

みんなで助け合い、みんなで目の前の物事に打ち込んでいく…。

嫉妬や足の引っ張り合いもしない、

同じ志を持った仲間が1つの場所で暮らしているという事が、

社会人の私からしたらある意味非日常みたいなもので、

彼らの真っ直ぐさが刺さって魅力的に映るのかもしれません。

 

「あらら、汚れちゃったヒーロー」と宇佐美が煽っていたけれど、

草が生えている場所もある中であえてぬかるんだ土で相撲をとったのは、

完璧主義であろう白河に、ヒーローは最初から強い訳ではなく、

弱さを自覚して乗り越えてこそ真のヒーローになれるのだと

教えたかったからなんでしょうね。

宇佐美関連でもう1つ言えば、本物の海に飛び込む二度目の訓練で、

派手に登場するのが大好きな人間なのにもかかわらず、

今回はヘリコプターからあえて降りなかった所も印象的でした。

訓練生たちが成長した瞬間を、ずっと見て噛み締めたいんですよね…分かります。

 

けれども、そういった部分部分のシーンにはうっとり見入っても、

内容全体を踏まえてみれば…白河のトラウマ描写がこれまでの2人と比べたら弱かったような?

やや説得力に欠けていたような?そんな気がしないでもなかったかなと。

白河がヒーローになりたいと思ったきっかけは、少年の頃に参加した相撲大会で優勝して

弟や妹(みたいな存在)たちからそう呼ばれた事から。

で…今回トラウマとして描かれたのは、さやか(石井杏奈)がプール訓練で溺れた際に

足がすくんで助けに行けず、

また同じ失敗をしてしまうのではないかと不安に襲われていた事。

私の中ではこの2つがあまり結びつかなかったんですね。

 

だって、あの時は彼女とバディでもなかったですし、

状況的に助けられる人が自分しかいないにもかかわらず

ただ見ていただけだった…なら分かるんですけど、他の訓練生たちや教官もいましたし。

ヒーローはヒーローでも、少年の頃に"お兄ちゃん"として

小さな子供が困っている所を助けた経験を何度かして

ある日誰かからそう呼ばれたのではなく、

何か大成を果たして周りの人から称賛される意味合いから来ているので…。

これ以上の言い方が出てきませんが、

そこまで自分を追い込むほどなのか?とは思ってしまったのでした。

 

描写が弱いと思うのには他にも原因があって、

今回は宇佐美とその家族絡みのエピソードが

いつもより多めに盛り込まれていたのも関係しているのかもしれませんね。

「家族」で白河と対比させていたのでしょうか?

いやでも…宇佐美の家庭パートはほとんどが家族内で、

本筋とは独立した形で展開されていっていましたし、

白河の家族の話は沢井(神尾楓珠)にしか伝えていなかったので…

特に対比にもなっていなかったような(汗)

結果的に、話の進みの遅さも招いていた気がします。

 

沢井、さやか、白河と、ここまでは1対1で向き合う

熱さ全開青春感強めの1話完結型が続きましたが、

次回は少し味変して、沢井が12年前に救出出来なかった

父・上杉の息子である事にも触れるようです。

面接時にてっきり知っているもんだと思っていたので、気づいていなかったのは意外でした。

苗字が違うので…まぁ確かにピンとは来ないのか。

 

しかし、個人的にはそのエピソードが現在にもたらす影響よりかは、

宇佐美の膝の方が気になります。いつか絶対大ごとになるでしょ…。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

↓前回の感想はこちら↓

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しております。
ポチッと押していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ

 

 


PJ 〜航空救難団〜 2話 感想|「人に頼る」を学ぶ

 

 

自分がその訓練の補備でなかったり、同期に励まされたりすると

頑なに「女性だからと思われたくない!」と突っぱねてしまう藤木さやか(石井杏奈)の回。

男女にこだわり囚われ過ぎているのは自分自身じゃないか?と思いながら見ていましたが…

機体にアンニュイに寄りかかったポーズをして欲しいと言われたら、

女性だから舐められていると感じるのも無理ないのかな。

 

女性初の社長。女性初のパイロット。…もっと昔なら女性初の裁判官も。

男性社会の中に飛び込もうとすればどうしても目立ってしまうし。

ましてやPJの場合なら、体力や忍耐力を必須とする職業だから、

訓練を通じて男女の体の作りの違いは浮き出てしまうし、

比較されやすくもなってしまうんですよね。

…まぁ、彼女自身もそれは薄々実感していた訳だから

過去に水泳で上位の成績を収めていたんでしょうけど、

整備士時代のトラウマも含めて、そういった経験の積み重ねが

いつしか自分の心の壁をガッチガチに固めてしまっていたのかもしれません。

 

そんな彼女の心を、今回はどうやって「救う」のか?

再び真正面から宇佐美(内野聖陽)が向き合うのか、

はたまた、女性操縦士の森野(野村麻純)の出番を増やすのか

気になりながら見ていましたが、

なるほど…前回を機に殻を破ろうとしている最中の沢井(神尾楓珠)とともに

"一緒に"課題を乗り越え成長する機会を与えて、

宇佐美は一歩引いた所で見守る展開になるんですね。

 

宇佐美は沢井に「脱力」を教え、さやかには「心をやわらかくして人に頼る」を教える。

スマホも外出も禁止!な、一日中宿舎生活を強いられるような

厳しい環境なのかと思っていたんですけど、

(多分許可制で)夜に外出しても良いし、ゲームセンターに行っても良いんですね。

だったら、利用出来るものは適度に利用しちゃった方が心に余裕が生まれそう。

プールでのバディ再試験で交わした2人のハイタッチがね…

パチンッ!と大きく響く音が、あの日をきっかけに2人の絆が

いかに強くなったかを物語っていてグッときちゃいました。

 

宇佐美も宇佐美で一歩引いただけでは終わらず、途中差し込まれた職員会議のシーンでも

「要救助者から見れば男女は関係ない」

「あの時歩き続けたのは藤木だけだった。俺は藤木の底知れない精神力を感じた」と

彼女の強さを認めて尊重している上で、男性と同じ条件の訓練を課しているという

意図を明確に知れたので、終盤の熱さ全開の声がけもより魅力的に映ります。

確かに、性別は関係ない…私女だから助けられませんとか言われても、

じゃあなんで救助の仕事に就いたの?という話になってしまうし。

変な事を言ってしまうけれども、

「男性だから」「女性だから」自然災害の度合いが変わる訳でもなく、

自然の前では皆平等なんですよねぇ。

 

今回は沢井との成長、宇佐美の鼓舞の二段階展開に魅せられたお話でした。

そして、見てきて思うのは…女性だから舐められていると思い込んでいるさやかや、

日本人なのに見た目で判断され外国人だと思われてきたランディー(草間リチャード敬太)や、

次回描かれるであろう、ヒーローになりたい白河(前田拳太郎)など、

本作ってもしかしたら、「こうならなきゃいけない」「こうありたい」という

自分の中で固めてしまっていた壁や固定観念を払拭していく物語なのかもしれませんね。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

↓前回の感想はこちら↓

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しております。
ポチッと押していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ