2025年08月一覧

しあわせな結婚 7話 感想|幸太郎&ネルラ夫婦の生活が一変

 

 

とあるドラマのとある台詞が有名になって以降、

他のドラマでも、泣きながらご飯を食べるシーンを見かけるようになったんですけど、

今回の、ネルラ(松たか子)がおにぎりを食べながら

泣いているレオ(板垣李光人)を片腕で抱き寄せる所は、

鈴木家の絆の強さが伺えるエピソードを今まで見聞きしただけにグッときちゃいましたね。

ネルラ本人も涙を流すほど辛くて悲しいでしょうに…

それでも弟を守りたい気持ちを優先し、

「(逆境に)負けない!」と言わんばかりの強い目つきへと変わる。

弟への態度とあの表情はまさしく、お姉ちゃんそのものでした。たくましかったです。

 

鈴木家の3人が、考(岡部たかし)が最後に作ってくれていたおにぎりを食べるシーンで

ここがターニングポイントになる予感はしていましたが、案の定影響を受け、

幸太郎(阿部サダヲ)は情報番組の出演休止&弁護士の仕事が激減し、

ネルラは休職を命じられる事に。

そして、事件に飲み込まれるのを防ぐべく、ステイホームと休暇満喫生活へ…。

 

大事な家族の一員である考が逮捕され、夫婦の生活は一変…という

起承転結の"転"続きの展開なのを踏まえると、

第二部スタートは今回からの方が相応しかったのでは?と思えてきますね。

前回が本当に蛇足ばっかりで……。

まさか、不動産屋の人の発言が、

今回の旅行のきっかけに繋がっていたのには驚きましたが(苦笑)

 

それにしても、事件の真相を探るサスペンスとなると

最終回まで引っ張らざるを得ないんでしょうね。

布勢(玉置玲央)を殺害した犯人は寛(段田安則)でもなく、

かと言って自首してきた考でもなく、

じゃあもしかしたらレオが?…というのが、ここ数話の大まかな内容。

話の終盤で疑惑の人物を1人あげては、次回で実は犯人ではなかった事が明かされる流れを

1人ずつ、ほぼ1話分の尺を使って描いているので、

話がノロノロしている印象は否めないのです。

 

ただ次回予告が、一酸化炭素中毒死を図った(?)レオの"その後"を全く映さない

作りになっていたのは良かったです。

ほら、たまにありますからね。ラストで生死を揺るがす事態に陥ったかと思いきや、

次回予告では生きていると分かって、な〜んだ…とズッコケる事が…(笑)

 

 

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19番目のカルテ 6話 感想|終末期患者と向き合う

 

 

以前から「なんでも治せるお医者さん」を目指すと言っていた滝野(小芝風花)。

入職式での希望に満ち溢れた彼女の姿から、

終末期医療に移る患者・半田辰(石橋蓮司)のシーンへと切り替わる流れを見て…

ああ、これは今回泣かせにかかるつもりだと、冒頭の時点で覚悟しました。

 

まだフレッシュさの残る若い医者が終末期の患者と向き合うという

成長物語の醍醐味であろうお話に、患者役を演じる役者さんの熱演。

過剰なお涙頂戴の演出さえなければ、

正直、感動する事はほぼ確定と言っても良い組み合わせなんですね。

なので私自身も、2人で辰の作った家や町の思い出を共有して"マブ"になれたり、

シャルウィダンス?と辰が手を差し伸べてから滝野と踊ったり、

そういったエピソードの積み重ねがあった上で最期を看取るラストには

確かに泣けてしまったのですが…

いや、鉄板の内容だけに、「泣けた」「感動した」で終わる訳には行かないぞ?と

逆張りしてしまう自分もいまして。

果たして今回の内容が、総合診療科が舞台のドラマで取り上げるべき内容だったのかは

少し疑問にも思いました。

 

「本当に終末期の患者には、これからはないのかね?

これからがどんなに短くても、最後の瞬間まで人生は続く。それに、私たちは付き添う。」

という赤池田中泯)の発言を聞けば、

今回の仕事も総合診療科の範疇だとギリギリ捉える事も出来るんですけどね。

ただ、若い女性が終末期の患者を…というお話自体は、冬クールの某研修医ドラマでも、

去年のドラマでも見ているので、どうしても既視感が先行してしまったのかもしれません。

 

個人的には、辰の病状が悪化していく様ももちろん辛いし悲しかったんですが、

同時に、おじいちゃんの体がもう元気ではなくなっていて、

もうすぐお別れしなければならない事を嫌でも実感させられる日々を過ごしてきたであろう

孫(男の子)の精神状態が心配で…。

(↑ゲームをしている最中でも、不安気な顔して瞬きが多かったので…)

兄弟同士のいざこざは描かれていたものの、

辰の死に直面する患者家族に寄り添う描写が少ないのも気になりました。

先ほど「既視感」「総合診療科が舞台のドラマで取り上げるべき内容だったのか」

と書いたのも、ここのちょっとした違和感が原因なのでしょう。

恐らく、患者家族と向き合う内容は2話で既に描かれているので、

今回は家族の心情を深掘りするというよりかは、

「終末期」というテーマで違う角度から描いたんだと思いますが…。

でも、今までの患者の"その後"が、日常生活に溶け込むように

さり気なく触れられているのを見れば、きっと辰が亡くなった後も

定期的に訪問か連絡はしているのかなと。そうポジティブには考えられます。

 

赤池のノートが、終末期医療のページだけ白紙なのは何だか意味深でしたね。

赤池自身も年齢を重ね、"現実"を目の当たりにしている段階なのでしょうか…。

 

 

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しあわせな結婚 6話 感想|煙に巻かれた気分…(苦笑)

 

 

冒頭から約2分間で今までの振り返りがあり、

その後も幸太郎(阿部サダヲ)、ネルラ(松たか子)、黒川(杉野遥亮)の3人が

15年前の事件の情報整理をする様子が描かれただけに、

第二部開幕をうたう今回から本格的に真相に迫っていくのかもしれないと思い

少し気を引き締めて見ていたんですけど…

う〜ん、ここにきて事件や鈴木家と全く関係のないパートやゲストキャラを

盛り込んでくるなんて…「困惑」としか言いようがなくて……(滝汗)

 

不動産屋の管理人のキャラは独特で、

1つのエピソードとして見れば確かに面白いんでしょうけど、

"連続ドラマ"としてだと、個人的には、なんでこのタイミングで

本筋とは無関係なエピソードを?という疑問の方が先行しちゃって

特に興味は湧かないんですよね。

その後の不倫疑惑も「ふーん…」みたいな感じでサラッと見ていたものの、

釈明を受けての幸太郎の言葉が黒川に響く展開は、

あっ、そこに結びつくのかという意外性はありましたが…

正直、もう感想は良いかなと一瞬迷うくらいには、今回の内容は私には刺さりませんでした。

 

調書を何度も読んでいたらネルラの誕生日を覚えてしまい、

1人で推しの生誕祭 彼女の誕生日を祝う黒川の「おもしれー男」っぷりや、

やきもち焼きらしいネルラの新たな一面だけは惹かれて見ていましたが、

結局、話が動いたのって最後だけでは?という感想にはなってしまう訳で。

 

本作の方向性を掴もうとしているのに、掴ませてくれない…

何だか煙に巻かれている気分です(苦笑)

出頭も…ドラマあるあるの「誰かを庇ってる」が動機かもですね。

 

 

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19番目のカルテ 5話 感想|松潤、素敵な役だなぁ…としみじみ。

 

 

このドラマって本当、面白いんですよねぇ。

まだ広く知れ渡っていない総合診療科が新設される事で、

以前から魚虎総合病院で働いている医者たちとの

環境・制度の変化によるいがみ合いが始まってしまうかと思いきや、

お互いただ自分なりに、医者としてのプライドや仕事観を持って動いている

誠実な人物として描かれているし。

1人の患者の命を救うにあたって、総合診療科と他の科との対立展開はあれど、

主人公側を引き立たせるために相手側を悪役に見せるのではなく、

相手側の意見にも共感出来るような描写がされています。

 

で…今回の場合、茶屋坂(ファーストサマーウイカ)の

プライベート部分は謎のヴェールに包まれ、

弱みを一切見せないスーパーエリート医者っぷりは、

従来の医療ドラマなら、主人公の立ち位置にいそうだと思っちゃいました。

でも、「人を診る」徳重(松本潤)を前にすれば、優秀で完璧主義な彼女も

小さな傷を抱えた"1人の人間"にしてしまうんですね。

院長戦エピソードに関してはベタですが、基本的に本作を見るたび、

おっ、そう来るのかというちょっとした驚きがあるのです。

 

母・愛(朝加真由美)の手術を終えた後、へたり込んで壁に寄りかかり、

自分の手を見ながら、笑いの中に泣きも内包されているかのような複雑な笑い方をした彼女。

その笑い方は、母親による厳格な教育から自立し、

どんな患者も切る1人前の医者になれた事への誇りともとれれば、

自立したつもりなのに、母の教えから結局抜け出せない"縛り"にもとれました。

 

その後も、冷静さを保とうとしているものの、施設の申込書にサインをする際に

母親の言葉がフラッシュバックして、サインをする手が止まったり、

後輩指導の際にも、記憶喪失状態になった母を目の当たりにしたショックからか

ぺアンを落としてしまったり。

気づこうとしていないだけで相当追い詰められている彼女の心理をついた徳重の言葉は

「あなたは、お母様にとってたった1人の娘です。

ひとりにさせるのは心配。そう思っていませんか?」でした。

直後では不安・焦りからの自己防衛本能を意味する腕組みをしていましたが、

(母親を見捨てたりなんかしたら)怒られる…と本音を吐露した時の声は

少し子供時代に戻ったように聞こえて、ようやく、繊細な心を守るために

頑丈に、過剰なまでに覆っていた鎧をどかす事が出来たのかな…と思えました。

 

茶屋坂心という名前。

フルネームを聞いた時、「心」…素敵な名前だなぁと思ったんですけど、

母娘の関係性を示すエピソードを見てからだと、その名前に苦しめられた経験も

何度もしてきたんだろうとも想像出来るんですね。

きっと…これは妄想ですけど、いつも母親を怒らせて、迷惑をかけさせて、

「心」という名前なのになんで私はママにとっての"良い子"になれないんだろうと

自分を責め続けていたのかもしれない…なんて。

タバコを吸って、医者になって家を出て。

そんな母の意見に反する事ばっかりやってきた分、せめて今は親孝行をしなきゃと

後悔の念に引っ張られていたんだと思います。

 

でも、茶屋坂が過去のエピソードを話した後の徳重の言葉も、とてもハッとするもので。

「誰かのために、ここまで心を痛めるあなたは…とても、優しい人です。」

その後の彼女の「嫌いになりきれない」もそうですし、

母親の記憶が一瞬戻って、助けてくれてありがとうと感謝してくれているのを見て、

"縛り"にはなっていたけれど、同時に、「心」という名前にぴったりな、

彼女は彼女のペースで相手を思いやる人になれたんだと。

それが分かった途端、ああ、良いものを見た…という気分になりました。

 

今更ですが、松本潤さんは素敵な巡り合わせをしましたよね。

22歳で「花より男子」の道明寺司役、32歳で「99.9」の深山大翔役で

確かな存在感と人気を得た後、

41〜2歳になった今、本作の徳重晃役で新境地を開こうとしています。

(調べて記載して思いましたが、どれも◯2歳のタイミングなんですね…ラッキーナンバー?)

台詞の間の取り方、相手にそっと寄り添うかのような優しい話し方、

相手の深い部分まで見る眼差し…

どれをとっても、歳を重ねたからこその深みが滲み出ているんです。

 

終盤で発するこの言葉も良かったので、書き残しておきます。

「好きな人を見た時、胸は高まり、誰かに傷つけられたお時、瞳は潤む。

…あなたと私。その間に心は生まれると、僕は思っています。」

あいみょんさんの穏やかで温かみある主題歌の曲調とシンクロして、より沁みました。

 

 

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しあわせな結婚 5話 感想|ネルラに振り回される男たち

 

 

ネルラ(松たか子)の周りにいる男性陣って、

彼女に振り回されている人たちばかりだよなぁ…とつくづく思える回ですね。

私がドラマを見る時は、答えが合っていても違っていても、

場面場面の登場人物の表情から今どんな気持ちなのかを想像する事も楽しみの1つなんですけど、

ネルラの場合は何を考えているのか本当に読めないんですよね。

 

幸太郎(阿部サダヲ)のメールにも気づかず

(↑まぁ、緊急性が低い内容だから分からんでもない…)

レオ(板垣李光人)と考(岡部たかし)に連絡を求めていた事。

黒川(杉野遥亮)の乗っている車から出てきたのを見かけた事。

そしてなぜか寛(段田安則)の搬送に黒川が付き合っていた事。

なんで俺じゃなくて黒川なんだ…と落ち込む彼の心境は理解しつつも、

松崎しげるさんの歌唱シーンが割と長い尺だったのも含めて、

思いっきり食らっている泣き顔を見ていたら不覚にもニヤついてしまったんですけど(笑)

その様子をテレビで見ているネルラの、真顔でじーっと見つめる表情に切り替わった途端、

一気に不穏な空気に変わるんです。

 

黒川との関わりにしたってそうで、自分を犯人に仕立てて捜査中の刑事に向かって

「好きなの?」は中々言えないでしょう。

私だって、布勢(玉置玲央)の弟でも親友でもなければ、

何をそんなに再捜査に執着しているんだろうとは疑問でしたけれど、

恋愛対象の話題を一度出されたら、嫌でも彼女を意識してしまう訳で。

これも、自分が重要参考人から逃れるための計画なのかな?と思ってしまいました。

布勢がダメダメになっていったのも、彼女と出会ったからでは…。

 

敵対同士にあった人々が、真相を見つけ出す共通目的のもと結託するという展開は、

意表を突かれる感覚が楽しく、いつ見ても面白い。

「好きなの?」「これから惚れた女のために一緒に戦いましょう」と2人に言われてから、

冷静さを保とうとするため食事に集中するも、逆にどんどん頭の中から離れないでいる、

そんな"迷い"を覗かせる黒川の様子を見ていたら、

「良い…!」という感情が押し寄せてきちゃいました。

 

次回から第二部開幕で、恐らく事件パートの描写が本格的になるからか…

今まではホームコメディとサスペンスの二本立てで、分離してなくはないものの

どちらをメインで押し出していきたいのかがやや不明瞭な印象だったのですが、

今回は最初から、15年前の事件を集中的に描いた事で

サスペンスという軸をしっかり感じさせる内容になっていた点でも、興味深く見られましたね。

 

 

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19番目のカルテ 4話 感想|相手の話に耳を傾けるって、案外難しい。

 

 

赤池田中泯)や徳重(松本潤)に影響を受けて総合診療科に転科したものの、

患者に感情移入し過ぎるきらいがある滝野(小芝風花)。

一方、ミスをした時の対処法も機嫌の取り方もものにするほど

自分自身をよく知っているからこそ、

難しい事・出来ない事はすっぱり諦め要領良く生きようとする鹿山(清水尋也)。

そんな両極端な2人に「人を診る」が出来るのか気になって見ていましたが…

今回も徳重の存在感は確かに残していましたね。

 

「極端に強い面が表に出てる人ほど、その裏に隠された『何か』がある事は多い。

患者さんと向き合う時、一生懸命になればなるほど、

視野がせま〜く、ミクロなレンズで物事を捉えがちになる。」

この言葉がきっかけで、諦めかけていた2人が

まるで舵を切るように変化し、同じ方向を進み始める。

本当に魔法みたいでした。

手で表現する動作も、視野がいかに狭くなるかが目に見えて分かりやすかったです。

 

今回は今までと違い、若手メイン回ではありますが…

滝野と鹿山の医者としての苦悩を描いた上で、

徳重が上記のようなアドバイスを適度に投げかけてあげる立場に回る事で、

総合診療科の仕事や「人を診る」とは?が理解しやすいだけでなく、

テンポも生み出していた気がします。

 

夫婦に関しては個人的にはどっちもどっちで、

医者の目の前で「ラスボス」とか言っちゃう妻・早智(倉科カナ)は

自分の意見をガンガン押しつける所があるし(栄養面で努力してるのは分かるけど)、

夫・耕太(浜野謙太)は妻にもクライアントにも気を遣う八方美人で、

両親の現状を見ているにもかかわらずダブルランチ、しかし妻には怒って欲しくないから

1人で抱え込むという、なよっとした性格ではあるんですよね。

 

でも、夫婦がそうなってしまったのも、徳重の言う通り、

「病気になった時に、気持ちや考え方は揺れ動く」から。

しかし、結果的に離婚せずに済んだのは、

滝野と鹿山がお互いに相手の妻or夫に対するありのままの愛を聞き出す事が出来、

滝野がもう一押しをしてくれたから。

 

徳重からは、2人を静かに見守り、2人がつまづいている時には手を差し伸べてあげる

ささやかな頼もしさを感じさせましたが。

滝野は滝野で、何とかして患者夫婦の気持ちに寄り添いたいという真摯さが

彼女の良さだと思っていますし、

鹿山も普段からメモをとる習慣をつけていなければ、

患者のモヤモヤを可視化し、原因に辿り着くまでが中々難しかったかもしれません。

それぞれの良い所が束となり、患者夫婦の"病い"を治す事が出来た。

素敵なチームでしたね。

 

前回気になっていた堀田(津田健次郎)の現在も、少し触れてくれて嬉しかったです。

「最後まで堀田さんの隣にいると約束します」と言ったからには、

その責任を感じさせる描写がどこかには欲しかったんですよね…。

しかも驚いたのは、徳重がネットニュースで彼の記事を見て

頑張っている旨を言及していた所。

今回の見せ方で、患者が今どんな悩みを抱えているのかに耳を傾け、

治療に繋げる事だけが総合診療科の仕事ではないという、

今までの医療ドラマとは違う新しい作品を作るのだという制作陣の本気が伝わってきました。

今後も、今回のようなプチ情報で良いので、

今まで関わってきた患者の"その後"、見てみたいです。

 

 

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しあわせな結婚 4話 感想|黒川(杉野遥亮)はアラフォー?

 

 

最初に個人的な好みを言ってしまうと、匂わせる演出・描写ばかりで

視聴者に"考察"を促そうとするドラマは苦手です。

 

例えば、同じ放送局で事件を取り扱ったドラマで、今期は「誘拐の日」もありますが、

そちらは謎が増える一方で整理される事なく進むストーリーになっているのと、

提供クレジットで「衝撃」煽りした割には

な〜んだ…か、またこれか…とズッコケる展開が続いたため、

ズルズル引っ張られてしまう前にすっぱりリタイアしたんですね。

 

しかし、"考察"させる要素が盛り込まれている事、

冷静に見れば、話が進んでいるのか進んでいないのか曖昧な状態になっている点では

本作も共通しているのに、なぜ好意的に見られているのか?

それは、幸太郎(阿部サダヲ)やネルラ(松たか子)を始めとした

鈴木家1人1人の個性が強く、家族パートだけでも密度の濃いエピソードが詰まっているのと。

前回も書いた通り、サスペンステイストの中でも"夫婦の愛"が軸にあると感じられるから、

近年のサスペンスやミステリーには当てはまらない作品として楽しめているんだと思います。

 

でも、前回を見てそう確信したのに…

今回でまた視聴意欲が、わずかにですが下がってしまいました。

 

弁護士・内藤(小雪)は1話きりの登場だと思っていたので

再び出番があるのは意外でしたが、

彼女は彼女で個性的なキャラクターで、幸太郎とのやりとりを見ると

事件よりも今その場で起こっている出来事の方に意識が行きがち。

しかも今回は適度なタイミングで

事件とは特に関係のない彼女のサブエピソードが挿入されたため、

あれ?もしかしてこの手法で真相を引き延ばしてる?感は否めません。

黒川(杉野遥亮)の見解を聞けば、進展はないとは言わないんですけど…

序盤ならまだしも、別にもう幸太郎との付き合いもないんだし、

わざわざ新しくエピソードを作る必要はあるのかどうかも疑問でした。

 

演技力のある俳優も揃っていれば、キャラクターも際立っている。

そしてベテラン脚本家作品。

だからやっぱり、風変わりのホームドラマでも十分面白そうなのに、

サスペンス要素を盛り込んでしまったばっかりに…という勿体ない気持ちが

また復活しつつあります。

今回は話を引っ張ろうという"意図"が見える内容になっていたので少し残念でしたが、

次回に期待させていただきます。

 

ところで…1話から気になっていた事ですが、黒川って何歳の設定なんでしょうか。

中の人の杉野遥亮さんは、今年で30歳。

なのでてっきり、15年前となると中高生くらいだろうから

布勢(玉置玲央)の歳の離れた弟かな〜?と思っていたんですけど、

血の繋がりもなければ、推理もただの勘らしく(当時交番勤務)。

35歳なら…ギリギリそう見える?

 

 

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19番目のカルテ 3話 感想|正しさは多種多様だからこそ、対話する。

 

 

放送前から分かってはいたけれど…田中泯さん、やっぱり凄いなぁ。

ご登場するだけで、雰囲気がパッと華やかになりますね。

しかも今回演じる赤池という人物は、お茶目な一面を時折見せてくれるので、

大御所俳優なのに自由で大らかなギャップを感じさせつつ、

でも、ベテランが故に言葉1つ1つに温もりと説得力もあって、より魅力的に映るんです。

 

赤池が滝野(小芝風花)に言っていたのは「3つの柱」。

1つ目の柱はゲートキーパーで、問診から病態を特定・診断する。

2つ目の柱はファミリーメディスンで、地域と連携し、病院から出た後の患者の生活を考える。

3つ目の柱はコンダクターで、専門家の先生と連携して、患者の治療をする。

この3つが総合診療医のお仕事なんだそう。

 

徳重(松本潤)が外科との話し合いで悩んでいる際に現れているので、

都合の良いタイミングと言えばそうなんですけど。

まだ視聴者が定着化しきっていないであろう3話までの段階で

今までの回想を挿入し、見て分かりやすく編集した上で「3つの柱」を提示した事で、

総合診療医とは何なのかが、ストンと腑に落ちた気がします。

1話からの2話だと、そんなアプローチもあるんだ?と思う所もありましたからね。

 

で…3話はコンダクターを取り扱った内容。

今回は今回で、今までとはまた導入部分が異なり、

既に病名が判明し、治療方法も確定していて、

患者との対話よりかは、医者との対話をメインに話が繰り広げられていきます。

 

外科医・康二郎(新田真剣佑)の言葉を聞いていて意外だったのは、

彼自身の考えにもちゃんと共感出来た事なんですよね。

…いや、私が今まで見てきた医療ドラマで描かれる外科医って、

お金のためとか、院長の座を狙うためとか、

そういった悪の手に染まりがちな人物が多かったので、←凝り固まり過ぎ?(笑)

主人公と対等の"正義"があり、あくまでも患者のためを想って動いている

真摯な姿勢が見えた所に新鮮味を感じたのです。

それで言えば、父・東郷(池田成志)もキャラのクセの強さに引っ張られがちですが、

患者が少しでも健康で退院出来るようになって欲しい願いは同じで、

もしかしたら「典型的な悪役」ではないのかもしれません。

 

がんが悪化する前に早めに手術をした方が、

患者もその家族も、絶望感を覚える可能性は低くなる。

しかし、声に誇りがあり、生業にしてきた者が

「後遺症」「職場復帰出来ないかも」というネガティブなワードを聞いたら

中々一歩が踏み出せない…が、解決方法は手術しかない。

 

「表はニコニコしてるけど、内面はバチバチに燃えている」という言葉の通り、

徳重の佇まいからは、医者と患者が双方納得する道を歩むためなら

自分が折れる事はしないし、相手の話もきちんと聞いて尊重する

意志の強さがひしひしと伝わってきました。

康二郎との2人の対話は青い火花が散っているようで、

自分はこうやって患者を救いたいという感情は込めつつも、冷静さを失わない話し合いは

見ていて気持ちが良かったです。

 

徳重はひたすら相手の話に耳を傾け、

康二郎は「手術の腕には自信があります」と言ってみせる。

最終的にそれぞれの方法で、患者の不安を和らげる姿は

プロフェッショナルを感じさせました。

 

今回のゲストにもやっぱり触れておきたくて、

声で活躍の幅を広げてきた津田健次郎さんが演じられるからこそ、

ああ、どうか声が失われないで欲しい…と切実な想いで見てしまっていましたね。

もし現実でも…と考えてしまう瞬間があったくらいには(泣)

 

終盤を見る限り、声は出せるようですが、職場復帰出来るかまでは分からず。

"その後"がどうなったかは、医者は患者がまた病院に来ない限りは当然知る事はありません。

ですが、総合診療科の場合、徳重が堀田(津田健次郎)に

「どの道を選択されても、最後まで堀田さんの隣にいると約束します」とは言っていたので、

今までの患者も含めて"その後"の話もちょっと見てみたいんですよね。

内容はほぼ原作通りなのでしょうか。

 

 

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しあわせな結婚 3話 感想|3話にして早くも別居…

 

 

ネルラ(松たか子)の事、鈴木家の事について「知る」「触れる」回でしたね。

 

まず、お仏壇に飾られていた2柱の位牌は、

6歳の時に海で亡くなったもう1人の弟・五守のものだと判明。

五守の死以降、残ったレオ(板垣李光人)をどんな事があっても守らなければならないと

家族間で誓い合ったという話を聞いて、だから、週1回の食事会やマンションなど

家族ぐるみでの付き合いが多いのかと腑に落ちたんですけど…

中でも印象が変わったのは、次に書くネルラにまつわるエピソードです。

 

歌と踊りが得意だった子供の頃。

宝塚にハマってからは自分磨きを始めた中学時代。

今度は絵に夢中になって芸大一発合格した話。

弟の死を機に大学を休むも、何とか説得して復学させた話。

あの事件が起きてから心を閉ざしてしまった時の話。

そして、幸太郎(阿部サダヲ)と出会ってから生き返りつつある現在。

 

温泉に行こうとする幸太郎を呼び止めて2人きりになり、

娘が今に至るまでのエピソードを丁寧に語って、

「(ネルラの変化に対して)そんな事は、考えられない事なんだ。君のお陰だ…。」と話す

父・寛(段田安則)の嬉しそうな表情を見ていたら、

ああ、本当に幸太郎を信じているんだな…というのが伝わってきますし。

父の愛情たっぷりな語りで聞くネルラのエピソードから想像するに、

前回では半信半疑だった彼女の告白も、頭を打って記憶が飛んだ話も

あながち嘘ではないんだろうなと、考えを改めたくもなるんですよね。

 

寛に感謝された上に今後を託され、鈴木家の密で強固な繋がりを知った幸太郎は

今自分が置かれている状況に酔いしれてしまったのか、

終盤では感情が先走り、ネルラが思い出した内容を弁護士の聞き取り調査のごとく

根掘り葉掘り追及した後、すれ違いから家を出て行ってしまう事に。

 

「…信用されてない弁護士ほど、みじめなものはないんだよ」「……弁護士なの?」

この2人のやりとりにもあったように、今の幸太郎は大切な人に恋しているんじゃなくて

恋に恋している状態になっているんじゃないかなって。

彼女自身を見るというよりかは、家族に大事にされ、壮絶な人生を送った人を

何としても守らなくちゃ!という使命感でいっぱいいっぱいなのかもしれません。

冒頭で言われていた「法律家の仕事」が、終盤で残念な形で返ってくるとはね…。

 

しかし、今回でようやく、本作の"芯"が見えてきた気がします。

サスペンスが好みの視聴者からしたら、

話が進まない!という感想が出てくる方も多いかと思われますが、

真相を知るのが視聴の第一目的ではない私にとっては、

コメディ部分でもサスペンス部分でも一貫して

夫婦のやりとりや互いが相手を想う姿が描かれていて、満足度は高めでした。

これは大雑把な例えですが、きっと、大人のラブストーリーなんですよね。

公式が「妻が抱える《大きな秘密》を知ったとき…

“僕は…彼女を愛し続けることができるのか?” 夫婦の愛を問うマリッジ・サスペンス」と

うたっている通り、どんな試練が訪れても"愛の力"で乗り越えられるのか?

そんな覚悟を問い、過程を見守り続ける作品なんじゃないかと思えてきました。

 

 

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