2025年11月一覧

ちょっとだけエスパー 3話 感想|過去の傷がちょっとだけ回復

 

 

3話という早さで、円寂(高畑淳子)以外のノナマーレ社員2人の過去や背景が

サクッと明かされました。

 

半蔵(宇野祥平)はノナマーレに就職する前、警察犬係の警察官として働いており、

とある日の捜査で、動物虐待している業者の元に向かったものの、

あまりの酷い有り様に放って置けず、中の動物を逃してあげようと勝手に侵入したら

相手に見つかって争い沙汰になり、やがて懲戒免職を受けてしまった過去があった。

その時はまだエスパーではないが、動物の気持ちが読めたら良いのに…とは

当時から思っていたそう。

桜介(ディーン・フジオカ)の場合は、幸せな家庭を築いた時期があり、

息子を育てるため仕事にも家事にも勤しんでいたものの、

かつてのヤクザ仲間が犯罪に巻き込もうとし、妻子の事で脅してきたので、

家族を守りたい想いから相手を殺してしまい、逮捕、離婚…と

結果的に家族から離れざるを得なくなってしまった。

花を咲かせる能力は、息子の名前で、花が由来の「紫苑」から来ているのだそう。

これが、今回判明した事でした。

 

文太(大泉洋)はかつて横領で捕まりましたが、半蔵は懲戒免職、桜介は殺人罪

みんな前科持ちなんですね。

そして、文太が語っていた父との関係性も含めて、

それぞれが得た能力はどれも、過去の出来事や願いから生まれたもの。

円寂もきっと…それはまた次回以降にお預け。

 

気持ちを知らないままお別れとなってしまった父の存在。

天職だと思っていた警察官の仕事を、自分で台無しにしてしまった後悔。

実の父親なのに、父親としてもうそばにいられない、何もしてやれないもどかしさ。

前半のエピソードは、三者三様で複雑な想いを抱えながら今を生きている、

もう過去には戻れない事を痛感させる内容だっただけに。

ミッションが始まってからの後半では、それぞれにとって身近な出来事を重ねながら

爆破を何とか阻止しようとする3人の姿が描かれた事で、

ちょっとだけ過去の傷を回復出来たかな…

ちょっとだけ前向きになれたんじゃないかな…と

ポジティブに思えるオチに仕上がっていました。

 

そして、同時に感じたのは、愛の力があれば人は変われるのだという事。

まぁそれは、家族愛、愛情、相棒愛…広義的なものなんですけど、

兆(岡田将生)が「人を愛してはならない」を制約を定めているのも、

そこが関係しているのかもしれません。

「愛はいつだって、人を惑わせ、判断を鈍らせます。」

…ドラマあるある、自分自身に言っているってやつでしょう。

 

四季がEカプセルを飲んでしまうラストには驚きましたが、

文太はこの事態をどうやって兆に弁解するのか、四季もエスパーになってしまうのか。

先が気になる要素を絶妙に残してきますねぇ。

 

 

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じゃあ、あんたが作ってみろよ 5話 感想|とり天が人の心を動かす

 

 

このドラマで人目を引きやすいのは、やはり勝男(竹内涼真)のキャラクターなので、

ついつい感想でも彼の言動を真っ先に書いてしまいたくなるのですが…

本作を見ていて、毎回何がこんなに心地良く感じるのかと言えば、

価値観のナチュラルな描写が大きいと思うんですね。

 

今回はその良さが遺憾なく発揮されていて、「人の気持ちに触れてみる」

「人の真剣な想いは誰かに届く」を描き続けたお話でした。

 

いつも成績優秀で、父から跡取りを期待されている兄さんは強い!と

思い込んでいた勝男は、その話を聞いた椿(中条あやみ)の

「強いって思われてる人って…本当はただ、そういう風にしか

生きられなかっただけなのかもしれない」という言葉をきっかけに、

もしかしたら兄貴もそうなのかな?とちょっと気になり出す。

兄貴のために何か力になりたいと考える勝男は、

彼の大好物のとり天を作って渡そうと思いつく。

 

勝男の提案から始まり、後輩2人、鮎美(夏帆)とミナト(青木柚)、

しまいには初登場である白崎の彼女・青子(夏目透羽)もやって来て、

じわじわ協力してくれる流れが、見ていてとても微笑ましいです。

後輩2人に関しては、仕事終わりならすぐ帰りたいだろうに

買い出しから料理まで付き合ってくれるんだから…

勝男は人に恵まれているのは確かなんですけど、

2人に手伝いたいと思わせたのもまた、勝男の著しい成長と、

その上で等身大の悩みを打ち明けてくれた嬉しさあってこそなんですよね。

(でも、自分の時間も大切にしていて、上司にも遠慮なく伝えられる所も素敵。)

 

鷹広(塚本高史)の前ですすり泣くシーンはねぇ…

弟心がはち切れるような泣き方に、肌着を着ている事を忘れるくらい(←ちょw)

つられ泣きしましたよ。

勝男と同じく「人前で泣くな。男やろうがっ!」と父に言われて育ってきて、

ずっとその呪いを抱えたまま生きてきた兄を、

昔の自分と重ねてしまった部分もあるんでしょう。

前々回でもそうでしたが、勝男の泣き方って、

良い意味で子供みたいな拙さがあるんですね。

感情がどっと溢れてきてしまうんだけど、まだ人前で泣くのに恥ずかしさが残っていて、

それでも涙が止まらなくて。

「兄さんが苦しんでるの、俺は悲しい」

「自分が感じた事とかを、心に閉じ込めないで欲しい」

この2つ、現実的に言えば泣かなくても伝えられる言葉ではあるんですけど、

涙が先行してしまうのは…自分自身が、鮎美の気持ちを知らないまま、知ろうとしないまま

振られてしまった苦い経験も含まれているからなんだと思います。

 

鮎美と一緒にキッチンに立って料理をする光景も…

白崎(前原瑞樹)の目線同様、良かったねぇ…と思うと同時に、

もし付き合ってた時の勝男が今の勝男だったら、こんな日もあったのだろうかという

ifの世界を見ているようで、切なさもありましたね。

微妙に合わない2人の視線と同時に流れる主題歌のバラードバージョン

「♪ 嫌気がさしていた どこで間違えたんだろう」の歌詞のタイミングよ。

…でも、料理の成長具合と言い、さっき書いた空港での言葉と言い、

鮎美の心の中で大きな変化が生まれていると信じたいです。

(前回でも書いた通り、2人が寄りを戻してハッピーエンドだと思って見ています。)

 

そんな鮎美は、ミナトにやっと想いを伝えられるんだけども、

後のふとした「結婚」というワードが地雷だったらしく、数分後に別れを告げられる事に。

ミナトは「独占欲」とか「特別感」って言葉を知らないんじゃないかと思えるような人でね…

そこが鮎美と相性が合わなかった要因ではあるんですよねぇ。

双方、自分がこうしたい!を投げかけるばかりで、

折り合いがつけられていなかった印象があります。

しかし、人に影響されやすかった鮎美に、ようやく変化の兆しが見えた気もして。

次回予告を見る限り、いよいよ彼女も殻を破る時が来そうで、楽しみです。

 

 

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