
前から気になっていた、勝男の母・陽子(池津祥子)の抱えている想いに
スポットライトが当たった今回。
結婚するなら和食は作れるようにならないと…勝男とはいつ結婚するん?…
高齢出産は大変…2人とももう良い年齢なんだから…
椿(中条あやみ)にとっての地雷発言が次から次へと出てくる陽子を見て、
ああ、彼女も「ザ・昭和」側だったか〜と途中まで思っていましたが、
本人はこれらの発言がお節介だと自覚している模様。
姑みたいになりたくなかったのに、まさか私もやっちゃうなんて…と
反省の気持ちを見せている所が印象的でした。
勝男(竹内涼真)の場合、元々持っている素直さと行動力で
著しいスピードで成長出来たのが異例なだけで、
姑からの教えがあり、亭主関白の旦那と2人っきりでずっと過ごしている状況を考えれば、
昔と今では違うんだから…と分かっていながら、
昭和世代ならではの価値観が長年染み付いてしまって
中々アップデート出来ずにいる人はそう少なくないと思うんですね。
そして陽子は、たまたま出くわし一緒にカフェに付き合ってくれた鮎美(夏帆)に、
こうも言っていました。
ずっとして来なかった事を「しない」じゃなくて、
いつの間にか「出来ない」になってしまっていたと。
年齢を重ねれば重ねるほど、何か行動を起こしたり、何かを変えたりする事に
怖気づいてしまう、母親ならではのリアルな心境が反映された台詞でした。
それを踏まえれば、今回の父・勝(菅原大吉)は大分変化したんじゃないでしょうか。
「いや、お前が作ったんやけん…最後まで責任持て」「……おかわり」
もうここまでくると一気に憎めないキャラになってきます(笑)
祖父が倒れた時に会社を継ぐ事になり、朝から晩まで働き詰めだった今までの努力も、
家族に何不自由なく生活させるという強い責任感も、決して否定するものではなくて、
むしろ、仕事も育児も一生懸命してくれた両親に育てられた立場の私からすれば、
尊敬に値する事なんですよねぇ。
プライドも大事だけれど、相手へのリスペクトも忘れずにいたい。
もし相手に自分の考えを否定されてしまったら、1人で抱え込むのではなく
自分の想いも打ち明けた上で、時間をかけながら理解し合えたら素敵だよね…というのを、
海老原家を見ながら思わされる回でした。
勝男と鮎美がもし寄りを戻したとしても、
バリバリ「ザ・昭和」な価値観の勝男の両親がいる以上幸せにはなりづらそうだな〜…と
そこが懸念材料になっていましたが、今回の小さな成長を見れば大丈夫そうです。
そして前回、帰省した際にも両親を改心させる流れが作れた所を
なぜ今回に持ってきたのか?は…勝男が鮎美の想いに気づいて、
変わるきっかけとなった「料理」を、
勝男が1から作って提供する事に意味があったんだと思います。
勝が勝男の自宅に押しかけてくる動機に多少の強引さはありましたけど(笑)
まぁでも、家事をやってくれる人がいつも家にいて、
全て任せっきりにしてきた勝の事を考えれば、
そんな事のためにわざわざ!?と驚かれる言動をするのも不思議ではないのかもしれません。
もう1人気になっていた鮎美の母・貴恵(しゅはまはるみ)も前回の件をしっかり反省し、
早速行動に移していて、あまり落ち込み過ぎていない所を見て安心しました。
前回の感想でも書いた通り、自分の理想を最優先させてしまっただけで、
娘を心配しているのに変わりありませんからね。
家族関係が解決し…もう残り2話。
(来期ドラマの予告映像が流れて、もう8話なのかとびっくりしました。)
あとは、以前とは変化している事に気づいた鮎美が、勝男と改めて接してみて、
両者がどんな決断をするのか…が見所ですね。
↓前回の感想はこちら↓

