2019年秋ドラマ-ミス・ジコチョー一覧

ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 最終回 感想|失敗を認める事の大切さ

 

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謎解きミステリーがメインの話があったり、医療が舞台の話があったりと、

後半になるにつれて「失敗学」と括れば何でもアリでしょ!といった話が続いたので、

このままネタ切れして終わっちゃうのかなぁ…と心配した時もありましたが。

前回も含め、最終章は初回で感じた「失敗は成功のもと」という原点に立ち返った

本作らしい締めになっていたんじゃないでしょうか。

 

真奈子(松雪泰子)が度々言ってきた「また同じ失敗を繰り返さないように」

つまりそれは、失敗を認めるためには、凝り固まったプライドやキャリアは一度捨てる

強い覚悟と柔軟性が必要とも捉えられます。

 

今回の大手自動車会社がリコール隠蔽を引き起こした原因も

「100年の"歴史"」「長年の信頼」にこだわり続けた所にあり、

この会社がもし中小企業であれば

失敗に対する向き合い方も大きく変わったのかもしれません。

 

「失敗したのを分かっていて隠蔽をする事は、ただの犯罪」

命に直接関わる仕事に就く人々には、特に肝に銘じて欲しい言葉でしたが、

素直にならないと次はないよ…という意味で自身もハッとさせられる部分がありました。

 

 

「失敗学」「事故調」なので、今回のような高齢者運転など、

実際に起こった身近なニュース&社会問題を絡めた話をもっと見たかった気はしますが、

(例えば今なら、保育士集団退職やいじめ、パワハラなど…)

真実を追求する主人公達の姿勢に全くブレがないのは良かったですし、

こちらは時々ではありましたが、大規模な実験シーンも楽しめました。

 

最初はノリが軽くて微妙かも…?と思っていた研究室の面々も、

イメージがいつの間にか変わるとまでは行かなくとも、

助手役の堀井新太さんと、真奈子の良き理解者役の須藤理彩さんは

最終的に存在感は残せていた印象です。

 

「失敗の隠蔽は犯罪」に加えて「最高傑作です!」と娘を褒める

南雲(余貴美子)博士にもスッキリ。

今思えば、失敗学に携わっている分、相手の良い所も改善すべき所も

よく見ているのが伝わる言葉選びのセンスが、本作の中で一番好きだったのかもなぁ。

 

最後のあのノリノリサンタ姿には、全て持ってかれた感じでしたけど(笑)

続編が作れそうなラストでしたね。またやる時が来るのかしら?

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 9話 感想|大多数の持つイメージを覆せるか?

 

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芸能人が免許証を返納したニュースが取り上げられるくらい、

今年は高齢者による事故が多かったからなぁ…

凄く生々しい話でした。

 

「高齢者が車に乗るのは危険だ」「70過ぎたら返納すべき」という

イメージを作り上げたのはマスコミですが、そこに忖度はつけず、

リコール隠しによる暴走問題を題材として社会に一石を投じる作りは、

さすが、安心と信頼の調査力を誇るNHKドラマといった所。

 

仕事柄、真相を突き止めたくて動いていたとしても、

高齢男性の意見に無意識に耳を傾けがちな真奈子(松雪泰子)の気持ちは分かります。

自分のお父さんが同じような欠陥車に乗った事で死に至る…

「失敗を引き起こした具体例」をまさに目の前で見てしまっている。

当時は既に大人だったから、膨大なダメージを受けずに済んだかもしれませんが、

小さい頃に母親を亡くしてしまったとなると、運転出来ない事はおろか、

PTSDなどの精神的な病にも陥る可能性が高くなる。

失敗を繰り返したくない…という強い意志が動いたんですよね。

「また高齢者による事故か」で一括りにされないために。

 

揺るがぬ証拠に一歩近づくためにも、高齢男性がボケていないかどうか

弁護士か刑事のツテで拘置所で面会してみたら良いんじゃないか?とも思いましたが、

あのハキハキした喋り方からして、多分本人に原因はないでしょう。

ホストの件も、ただ遊んでいるのではなく、

最終回に向けて真相を突き止めるための仕込みをしているのかも。

 

大勢の人を巻き込み、日常で利用する道路をも巻き込み、

体を張って大規模な実証をしてみる姿は

最近のエピソードの中で最も「事故調」らしさが出ていた気がします。

被害者の息子の言葉「デスガイザーが来て、ママをひき殺したんだ」も

事件の鍵として描かれていて、

糸口が見えた時には、そこに繋がるのか!という爽快感もありました。

 

前後編なので本当に面白かったかどうかは後編まで見てみないと分かりませんが、

少なからず、4・5話の医療ミス編よりも間延びはしていなかったと思います。

清々しいラストを飾れるか?期待してます。

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 8話 感想|過信は災いのもと。

 

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うつ伏せで倒れる男性が、ダイイングメッセージを書く図から始まったので、

今回も「事故」じゃなくて謎解きメインの「事件」になっちゃうのかな〜

と思いながら見ていましたが…

なるほど、エレベーターを通して「過信や思い込みは災いのもと」を

伝えたかったんだとちょっと納得させられました。

運転手のいない乗り物だから、より気を配らなければならないという

真奈子(松雪泰子)の言葉が、また的確な表現過ぎて刺さります。

 

一度こうだと決め付けると視野が狭くなるのはありがちですが、

橋爪(宇崎竜童)がアパートの今後を考えてマメに動いたり提言したりしていたように、

ここは呪われている!と悪霊退散を唱える事に命を懸ける高齢者の想いも

きっと「アパートのために」という点では同じで、

たまたま愛情表現が互いにズレて行ってしまっただけなんですよね。

意見を聞く時間、対等に発表し合う場を設けないと偉い目に遭うよ…と

実際にその例を見たようで、いたたまれない気持ちになりました。

 

宇宙センターに行く行かないで対立する

真奈子と志保(須藤理彩)のくだりはいるのか?と最初は疑問でしたが。

橋爪が「日々住まいと向き合う」、おばあちゃんが「心配だから率先して動く」ならば、

この二人は「支えてあげたいという気持ち」「自分を必要としてくれる」が

"愛"なんだろうなぁとも感じられ、結果的に様々な形の"愛"を見せる内容にもなっており、

これはこれでアリだったかもしれません。

 

「あなたの番です」要素が詰まった設定も面白かったです。

ゲストの渡辺大知さんのキャラクターは…テレ朝の木曜ドラマ同士でやっているみたいに

コラボしてて、彼主役のドラマがあるんじゃないかと思えてくるのは私だけですかね?(笑)

刑事の割にはひょうきんだし、スーツもチェック柄と変わってますし。

ただの脇役じゃない感。

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 7話 感想|"好き"と"労働"の線引き

 

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久しぶり…というか、今までの中で一番身近な題材を取り上げた回だったと思います。

 

プログラミングのミスがきっかけによるネットバンキングのエラー。

いつかは現実でも起こる可能性は秘めている、というのも考えさせられてしまいますが。

知人も同じ職で、本作のエピソードとは違うものの

以前に「記号を1文字間違えただけで大きな間違いを引き起こす」と言っていた事を

思い出した点でも、今回の事故は社会問題として興味深く見られました。

 

「好きだから」仕事を夢中で続けられる…というのは長所なのかもしれませんが、

そんな人ほど休む行為を軽く見ている人が、高坂のようにわんさかいるのもまた事実。

9時過ぎ出社5時退社でホワイト企業に捉えられる。

しかし「働き方改革」が導入されつつある現代だからこそ、社員一人一人で

互いにフィードバックし合う環境も、また高坂や十川(木下ほうか)のような人を

生み出さないためにも必要なんだよ…と教えてくれる話でした。

 

十川の件はスカッと…じゃなくてグサッとジャパン。

時代に取り残され、それでも信頼されるプレッシャーに苛まれる気持ちも確かに分かるし、

同じ世代なら共感出来る部分も増えてくるのでしょうが…

真奈子(松雪泰子)が言っていた通り、

だからって人に罪を被せて良い理由にはなりませんよね。

高坂の実態を知ってからは何も言い返せなくなってしまった小ささは、

気の毒だけど、後で恥ずかしくなったんじゃないの?と思ったり。

「偽ベテラン」。かなり真理を突いた言葉で妙に刺さる!

 

松雪泰子さんの朝日に見とれる姿&寝姿の美しさと、

半分、青い。」以来の滝藤賢一さんとの共演で、その点でも充実してました。

意外にも爽やか系イケメンキャラでやって来たから、ビックリしたけども(笑)

パーマ度が増してるのは…気のせい?

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 6話 感想|そう来たか…な展開。

 

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今回は、ヒューマンエラーから引き起こされる「事故」じゃなくて、

人の意図的な行為による完全なる「事件」案件。

 

まぁ一応、事故調査をする主人公の動きを描く作品だから、

「事故が起きた」所だけ触れられていれば2サスにも出来ちゃうわけか〜…と、

今回の捻った展開にはある意味驚きでした。

フラれた事による恨みとか、水橋研二さんが如何にもな犯人らしい佇まいだったのとか、

いつにも増してテレ朝っぽかったですね。

 

わざわざ遠隔操作までして元カノに復讐しようというのは

最早サイコに近いものがあるので、

真奈子(松雪泰子)の「あなたに興味があります」の真意に気づかないって事は…

一度警察に捕まらないと、自分がどれだけ愚かな行為をしたかは反省出来ないのかも。

また、恋愛は辛い失敗を積み重ねてチャレンジし続けるもので、

その先には必ず光が見えてくるとも言っていましたが、

みんながみんな当てはまる訳でもないし、

若林(水橋研二)のように執着心が強い人は

中々不向きなんではないかな?とも考えさせられました。

 

子供達に突撃させるのは、ちょっと危うかったですね。

近くで見ているだけでも十分普通じゃないと察するくらいですから、

もしも力強く投げられて頭打ったりしたら…とヒヤヒヤしてしまいました。

「失敗学」に繋げて、危険な男に直接近づいたらああなるよ…と

学ばせたかったんだと思う事します。

 

今回は犯人も殺害動機も最初の段階から読みやすく、

「失敗学」という独自性も今までよりも少し弱い印象でそこそこ…なお話でした。

そういえば、1話のタイムマシンの件が縦軸になると踏んでいるんですが、

いつ本格的に触れ始めるのでしょう?

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 5話 感想|隠蔽が一番の失敗では?

 

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「まさかこんな事は起きないだろう」という油断が引き起こした医療ミス。

食塩水とアルコールを取り違えてしまった背景には医者の過剰労働があり、

この失敗を未来に活かす事が大切だ…といった

いつもの希望のあるラストで締めた訳ですが、

個人的には、ミステリーの捻り方的にも、遺族側の心情的にも

ちょっと釈然としない感じだったかなぁ。

 

本当にアルコールだとしたら匂いで分かるだろうから、

そういう意味でも前回の感想で触れた「紫の炎」に目を付け。

調べてみてセシウムがその色になり、医療業界で使われているとも分かった事から、

(ソースはこちら)→・セシウム - Wikipedia ・家庭でトライ!キッチンで炎色反応

真奈子(松雪泰子)達が「なぜ炎が出て、なぜ紫色だったのか?」

「その成分は何なのか?」を探る実証をする展開になるのだと想像していました。

しかし、実際にはストレートに容器の取り違えだった事が明かされ、

この多くの視聴者が読みやすいミステリー要素ならば

前後編にしなくても良かったのでは?と思ってしまいました。

(前後編にしたもう1つの理由としては、守康(寺脇康文)の件もあっただろうけど。)

 

そして、今回の事件が引き起こした原因を「過剰労働」だとした真奈子。

う〜ん、遺族側からしたら、それなら仕方ないね とはならないと思うんですよね。

大切な人が帰らぬ人となった今、ミスはミスなのに変わりなくて、

大体、病院の事情なんて知ったこっちゃないでしょうし。

展開としても隠蔽の件は二の次にして(という表現が合ってるか分かりませんが)

過剰労働が最大のヒューマンエラーだった…みたいな描かれ方だったのが

少し気の毒な感じがしました。

好意的に見ているポイントその2の、どの立場の人々にも必ずフォローを入れる…

というのも、遺族側にはなかったのも不思議。

 

面白い事には面白いし、本作なりの良さもあるのですが、

凄く面白い!までに行かないのは、脚本とキャラクターの全体的な軽さ、

そしてテレ朝ドラマを彷彿とさせる作りにあるのかなぁ…と思ってます。

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 4話 感想|「私、失敗しちゃった」はお預け。

 

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前後編なんですねぇ。

最後に爆発の映像を持ってくるのには、少し今後の展開が気になる感じがしました。

けれども、紫色っぽい炎だったので「どうしたらあんな色に?」と色々検索してみたら、

医療に使われているとか何とか書いてある記事を発見したので…

その映像が本物なのかも含めて、後編は答え合わせがメインになりそうです。

ぶっちゃけ、1話でまとめても十分な内容量だった気がするんですが、

どうやって引っ張って行くんでしょうね。

 

「失敗学」自体が珍しいし、実際に起こった身の回りの事件を解明していく仕事なので

取り扱うジャンルが幅広いという飽きの来なさや面白さはありますが、

今回の医療ミスに関しては刑事や弁護士ではなく、

わざわざ事故調に調べてもらわないといけない理由が見当たらない印象でした。

 

1話で仄めかしていた真奈子(松雪泰子)のタイムマシンの件、

2話での母親との関係と、あれから特に進展がないのも気になります。

次回で折り返し地点ですし…

そろそろ縦軸を目指すべき方向に定めた方が良いんじゃないでしょうか。

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 3話 感想|真奈子の人間性が見える回

 

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今回は野津田(堀井新太)が、過去のトラウマを乗り切る成長回。

とともに、深掘り調査から思わぬ発見が…といういつもの描写過程は多めに省き、

真奈子(松雪泰子)も含めて「失敗から立ち直れる環境・人がある(いる)事の温かさ」

がメインで描かれた回だったかと思います。

 

ここまでは、事件に食い入る姿勢を見せ、豊富なデータベースの量という点で

他の人にはない超能力の持ち主だと思わせられるような

変わった主人公として描かれた真奈子ですが、

そんな彼女にも、自らが起こした失敗にくじけて泣く事があるのだといった

人間性」が垣間見えたのが良かったです。

 

仕事の出来る上司としても、

野津田の元上司(千葉哲也)は彼をぞんざいな扱いにする一方で、

真奈子は彼の失敗と真正面から向き合い、そこから答えを導いていく…と

「野津田の失敗」を共通項に二人の考え・動きを対比させる事で、

真奈子の頼れる存在っぷりが明確になっていたような気がしました。

 

「あなたの失敗は、価値のある失敗」これ、良い言葉ですねぇ。

やっぱり捉え方次第で大きく変わるんだと気付かされます。

全く失敗のない人生なんてない。次に活かせるかどうかが大事。

ガールズバンドのメンバー達に「彼女は決して自殺なんかしていない」と

告げる野津田の表情、少したくましく映りました。1歩ステップアップ出来たんだね。

 

真奈子が野津田を雇ったのは、実力のある工学者だからというのも

あるのかもしれませんが、彼の抜けた所に救われる時もあったからなのかも。

欠けた部分を補い補われ…の関係、良いコンビになれそうです。

 

傷を負った者が最後には救われる、ほんの痛快さと優しさが混じったラストも好きなドラマ。

 

ただ、強いて言うなら、研究室の面々のノリが軽い感じがするのが気になるので…

(今回なら、実験シーンで「200ー!」って叫ぶ所とか)

男性の脇役を揃えても良かったかな?と思いました。

個人的には、荒川良々さんがいたらチームとして引き締まりそう。

まぁ、もう作品が始まってる時点で言うのもなんなんですけど…(笑)

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 2話 感想|食品系の職業に手袋はマストでしょ。

 

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今回は少し予想のしやすいお話でしたね。

 

序盤の工場調査のシーンで、手を入念に洗う社員を意味深な表情で見る

真奈子(松雪泰子)のカットと社長交代の話があったので、

それらは真相解明のヒントとして提示してるんだろうな〜と思ったら…

やっぱり、という感じ。

子供たちが普段何気なく触るものが原因で…など、

追求の過程にもう一捻り欲しかった気がします。

 

食品を取り扱う職業なのに素手なのも不思議だし、

そもそも衛生管理をする者ならばある程度の菌に関する知識は頭に入っているだろうに、

失敗学の専門家を呼ばないと分からない事なのか?とも、

今回のあらゆる要素には疑問に思いました。

あと、食中毒を取り扱ってるから夏の設定にしたのでしょうが、

長袖と紅葉の景色の画面にセミの鳴き声という組み合わせ…w

まぁ、ツッコミはここまでにしておきまして。

 

「この失敗をあなたの宝物にして下さい。」

前回同様、お涙頂戴ではない、基本的にサバッとした主人公は好きで。

サバっとしてるだけでなく、その言動にも 失敗してしまった人々に対する

ほんの優しさと思いやりが感じられるのが、好感の持てるキャラクターなんですよねぇ…

失敗学に携わっている人は、多分相手の気持ちに寄り添えるのかもしれない。

それは、お母さんも一緒。

工場長も周りからは特に見向きもされないものの、堅実に仕事をしていた努力が

真奈子によって報われた結末になっていたのも良かったです。

 

事件の発端はコストカッター社長という事で…

昨日のAI医療ドラマもそうでしたが、

「安易にコストカットするとろくな事がない」も失敗学リストに加えた方が良いんじゃない?

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 1話 感想|失敗は成功のもと。サバっとした作りが良い!

 

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OP映像がテレ朝っぽかったり、変わり者で「それ面白い」と事件に興味を示す

主人公と彼女に振り回される部下の構図は「ガリレオ」、

大規模な実験は「イノセンス」を彷彿とさせたりと、

中盤までは色んな作品の既視感が漂ってちょっと困惑しましたが…

最終的には、面白く視聴出来ました。

 

しかしまぁ、「私、失敗しちゃった」と言わせる脚本、

中々攻めてましたな(笑)

曲者だけど品のある佇まいとか、愛嬌もある所とか、

そして黒縁メガネが似合う美しさとか…この主人公は松雪泰子さんにはピッタリだな、

とも感じさせてくれるキャラクター造形だったと思います。

(また離婚した過去を持つ役なのかというのは置いといてw)

↑本作の場合は過去が過去なので、これはあんまり強く言えませんが…初回なので。

 

他の部分に関しては、まだ研究室の面々が上手く活かされてないのかなと思いもしましたが。

ガリレオっぽくてもぶっ飛んでいた実験方法は見てて楽しかったですし、

失敗を責めるのではなく、逆に長台詞で同情して泣かせるでもなく、

あくまでも「失敗は未来の成功につながる」だから前向きに受け止めようとした

爽やかな解決シーンで締めくくったのには好感が持てました。

 

コンセプト自体が斬新で、その時点で期待度も高かった作品でしたが、

フィクションに仕立てても現代の社会問題や過去の大災害・大事件を

改めて考え直すきっかけをさり気なくくれる作りは、流石のNHKといった所。

この手のドラマを作らせたら、最早右に出るものがいないですね。

…事件が原因でカレーが暫く提供中止になるどこぞの学校も、

カレーを出さなくするんじゃなくて

教師の体制と指導法を見直す事が大事なのにさ…←おっとw

やっぱり枠被りはキツイですよ。これこそ、色んな世代の人が見るべきだと思います。

 

「あの頃に戻りたい」とする大事件が起きた3つの日付のメモ。

だからタイムマシーンか…とリンクさせる結末の持って行き方にもゾクッとさせられました。

社会派でもありつつ、コミカルに富んだ言葉遊びもありつつ。

次回も楽しみです。

 

 

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