2019年秋ドラマ一覧

G線上のあなたと私 8話 感想|何者にもなれない人なんていない…という幸せ

 

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本当、凄いわ。このドラマは。

「出会えた事の感謝」「喜び」といった人間愛で溢れるエピソードは

それだけでしっかり成立させつつも、

恋愛面でもちゃんと、早く次が見たい!ともどかしい気持ちにさせてくれる。

神様はスタッフですし、視聴者にもドSですよ(笑)

 

也映子(波瑠)、幸恵(松下由樹)、理人(中川大志)の3家族が集ってのミニ3コン。

ほとんどの家族と和解出来ている様子や、G線上のアリアがやっと弾けた事からし

今回が最終回と言わんばかりの集大成感が漂っていましたが、

今まで「家族と自分なりに向き合う3人」が描かれてきたから

余計にそう思えてしまうんですよねぇ。

 

夫・弘章(小木博明)に上手く伝えられない幸恵の素直な気持ちも、

ドラマ的に「あなたの事があったからバイオリンで充実した生活が

送れるようになったのよ!」なんて強気なキャラに仕立てて

スカッとさせない描き方も好き。

「弾けない人よりはほんのちょっとだけ弾ける、バイオリン好きの大人になる事が出来た」

という、背伸びしない言葉選び(脚本の台詞運び)はもっと好き。

 

今回のサブタイトルは「親愛なる人々へ」だった訳ですが、

何者にもなれないけど、誰かにとっては必要不可欠な存在にはなれる…という真理を、

台詞に頼らず登場人物のストレートな感情を絡める形で

突いていたんじゃないでしょうか。

真於(桜井ユキ)も大事に想ってくれた。

先生が出会わせてくれた音楽に何度でも救われると思うとまで言ってくれた。

初回の冒頭での、まだ赤の他人同士だった3人が、

彼女の演奏で雷に打たれたかのような衝撃を覚えるシーンが

今でも脳裏でフラッシュバックするこの感覚…

ああ、也映子がそう言うのも分かるなぁ。

本当に貴重な出来事だったんだろうなぁという説得力の強さ。

丁寧な作りのおかげで、彼女達と同じ喜びを噛み締められる事がとても幸せ。

真於をコンサートに呼んでその言葉で感動させるのではなく、

後から録音で聞かせる…という演出も粋でした。

 

あとは、何と言っても幸恵さん!

也映子と理人の間を取り持つ役割として、いつも絶対的な存在感を放っていたけれど、

今回は特に乙女ちっくな愛らしさが光っていたなぁ。

松下由樹さんがとてつもなく可愛い。

この世代らしく世話焼きな所はあるんですが

「割り込む」までは行ってなくて、二人を遠目でささやかに応援していて、

一人できゃっきゃしているという塩梅が丁度良いですよね。

告白を引き延ばす理人にもう!と焦ったくなる幸恵さんの立場に

どれだけの視聴者がなった事か…(笑)残り2話、楽しみですぞ!

 

 

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まだ結婚できない男 9話 感想|法廷で対立する最終回。話、まとまる?

 

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やっぱり…最終回前だからって、

桑野(阿部寛)と女性陣3人の関係性をまとめてきた感、あったなぁ。

 

正直、まどか(吉田羊)を始めとして、今まで桑野の事を影でコソコソ話して

面白がってるようなイメージしかないから、

まどかが有希江(稲森いずみ)の所に出向いてお出かけの結果に興味津々だったり、

電話しようかな…今はやめようかな…と落ち着かない様子だったりする

ヤキモチ的な心情描写が、少し急に感じてしまう。

早紀(深川麻衣)も主要メンバーに加わってはいるけど、

この子に桑野に惹かれ始めている姿とかは特になかったから、

彼女にとったら本当にちょっと変なおじさんくらいにしか思わないでしょうね(笑)

 

桑野…というか、阿部寛さんのもんじゃ具材の高速刻みが、今回で1番のツボでした。

真剣に作っている所を何も言わず見つめる有希江の構図…シュールw

あの速さも稲森さんがクスッと笑ったのも、多分アドリブが入っているんじゃないかなぁ。

 

そして、彼女もまさかのこだわりを見せる事で

「勉強になりました」と言わせるなんて!という新たな一面を知る面白さもありつつ。

今振り返ってみれば、前作ではその点で桑野と同等に張りあえる人がいなかったなぁ…

と考えると、物腰柔らかそうに見えて実は…なんてギャップは勿論、

初めて自分が負けを認めた唯一の相手としては

有希江さんとの線が最もアリだと思うんですよ。

 

でも、最終回でまた一波乱起きるようで…まどかと法廷で対立させるの?

桑野というキャラクターを楽しむのが最優先のエピソードになってしまいそうですが、

「結婚」の方はちゃんとまとまるんですよね?

3人の過程が過程だったので…

誰ともくっつかないエンドでもおかしくはないですなぁ。

 

タツオくんとおもちちゃんには幸せになってもらいたいけど(笑)

ロミジュリ状態じゃなくなって、良かったね。

 

 

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シャーロック 9話 感想|推理小説要素が詰まったフルコース。こんな回もアリ!

 

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レストラン内にいるお客様とシェフが全員疑わしき人物、洋風の室内、

1人1人から情報を聞き出す展開や

獅子雄(ディーン・フジオカ)が最後には全員を集めて推理を披露するシーンなどを見て

何年も前に読んだ事のある「オリエント急行殺人事件」を彷彿とさせられました。

 

海外の推理小説のあるある要素が詰まった、定番っちゃ定番の話ではありましたが、

ディーンさんが元々異国風の雰囲気を漂わせる役者さんなので、

今回のようなある意味日本のドラマらしくない 変わった設定の舞台でも

何の違和感もなく溶け込んじゃいますねぇ。

ワンシチュエーションの試みも、ぴったりハマっていました。

これはこれでアリだと思います。

 

事件部分も、先ほども書いたように1人ずつ事情聴取をしたり

お客さんを観察して獅子雄が考察をしたりするシーンをじっくり見せてくれた事から、

この人はどんな形で事件に関わったんだろう?

夫婦とこの店にどんな繋がりがあるんだろう?と想像する余裕が生まれましたし。

床に散らばった謎の物体、震える片方の手、ろれつが回らない…など

「おや?」と思わせる要素も比較的分かりやすく画面上に映し出していたので、

バイオリンタイムの時までにはある程度の推理が準備出来ました。

前回同様に置いてけぼりにならない感覚を味わえて良かったですが、

今回はキャスト頼りではなく映像的な処理に工夫が施されていた点と、

シャーロックらしい世界観を満喫する楽しさがプラスされて

最後まで面白く見られたような気がします。

 

まだ「アントールド」な部分はやはり守谷に関する話で、

忘れた頃に取り上げられたり、終盤に差し迫った回でも新情報が出てこないとなると

残り2話で上手くおさまるのかちょっと心配ですが

(同じ枠で放送されていた某科捜研ドラマの件もあり…)、

とりあえず、何やら予告で不穏な感じを見せていたコンビが

解消してくれなければそれで良いかなぁと思っております。

 

 

そうそう、新井さんの件…現実では同じ名字の方が実刑判決される形で

取り上げられていたけれども、

このダブルブッキングはたまたまなのか、意図的な名付けなのか。

モンテ・クリスト伯」から本当はあの役者さんも呼びたかったけど

叶わぬ状態となったから、

せめて名前だけは…って事で新井さんの名前にしたのかしら。(考え過ぎかな?(笑))

 

あと、これは完全に余談なんですけど…

加藤役の田邊和也さん、永井大さんと同じ系統の顔に見えたのは気のせい?

 

 

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グランメゾン東京 7話 感想|相沢パートだけで見たかったような…

 

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外出先から帰宅につきお疲れモードのため、簡単感想でm(_ _)m

 

今回はもう、終始「アメリーちゃんの知らない所で、

大人達の賭けに利用されていて可哀想だなぁ」という気持ちで見てました(笑)

相沢(及川光博)&エリーゼ太田緑ロランス)の親権をめぐる話と

トップ50に10位以内ランクインを目指す話…どっちかで、

というか、相沢のエピソードに絞ってしまった方が良かった気がします。

話が行ったり来たりしていて、トップ50の件が霞む事が多々あったので。

 

しかし、gakuが8位という日本トップの記録を叩き出すシーンは、

ちょっと自分の中で盛り上がってしまったり。

20位台でやっとだという現状からして、グランメゾン東京が10位、gakuが8位なのは

あまりにも上手く行き過ぎてる感じですし、

最終回でグランメゾン東京を逆転勝ちさせて

盛り上げさせるための「前段階」なんだろうなぁ…というのも見え見えではあったものの。

前回の、料理への真摯な気持ち、そして尾花(木村拓哉)への静かに抱える想いを

平古(玉森裕太)に語る丹後(尾上菊之助)の姿が描かれていた分、

ああ…本当に尾花にとって最大のライバルはgakuであって、

丹後でもあるのだと改めて分かり、思わず胸熱にさせられました。

 

やっぱり母の味が一番…我が子が作った料理で涙を誘う…といったくだりも

ベタな要素ではありましたが。

人生と育児を犠牲にしてまでも料理に懸け続ける相沢に愛想を尽かしつつ、

それでも心のどこかでは「3つ星を取って欲しい」と

尾花に託す形でささやかに応援するエリーゼの立場は、

「腹は立つけど関係は断ち切りたくない、放っておけない」点で

G線上の幸恵さんと少し重なって見えたかも。

だから、自分勝手ではあるんだけれども、何となく共感は出来てしまう。

 

で、京野(沢村一樹)の倫子(鈴木京香)に対する嫉妬心はなぁ…

彼を映す時は意味深なカットばかりだったので

これは何かあるんだろうとは感付いてはいましたが、

正直、大人のリブート物語とはいえ、わざわざ恋愛要素を入れなくても

十分ドラマとして成立するのに…と思えてしまうのは気のせいでしょうか。

 

 

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俺の話は長い 8話 感想|魔性の母と魔性のコタツ。

 

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其の十五「ゆで卵と福引き」

 

牧本(西村まさ彦)さんも「当たり前のものがなくなって欲しくない」点では、

満(生田斗真)と同じなんだろうなぁ。

 

最初は美味しいコーヒーなんてどこにでもあるじゃんと言っていた満が、

約30分の短い放送時間内で自らBarクラッチに出向く形で考えを変える様子は、

描き方次第では都合のいい展開だと捉えてしまいがちなものの。

以前は毎朝コーヒーを出してあげていたほど大切な存在である房枝(原田美枝子)の

牧本に対する想いを聞いて…というのは勿論、

前回の「ジンライムと商店街」での、実家を売ることに反対する…といったエピソードのお陰で、

今回の満の行動に説得力を持たせているようにも思えました。

今までのエピソードの積み重ねが効いています。

 

房枝が出ている吹き矢大会なのにあまり応援している様子もなく、

満vs綾子(小池栄子)の会話がヒートアップし、

あ、牧本さん優勝してる…とようやく気づく

春海(清原果耶)のシーンには笑わせられました。

 

満くん、その分析能力と情報収集能力…ニート生活だけじゃ本当に勿体無いと思う(笑)

 

其の十六「ミカンとコタツ

 

この回を見終わって一言。

ああ、"なんか良い"。

もっと見ていたい…。

 

これだけじゃ感想にならないのでもう少し書き足すとすると、

家族間でのやり取りにクスッとさせられてからの、さりげない「家族愛」で

視聴後にじんわりとした余韻を残す作りが、今回が一番抜群だったこと。

雰囲気がガラッと変わる展開になんの違和感も覚えさせない所は、本当によく出来ています。

 

出世払い〜♪なんて酷い歌詞でも、それを光司(安田顕)と春海が今でも覚えていて歌っている事から、

ケンカしても口をきかない時期があったとしても、長年の付き合いで築く家族の関係は

根本的にあるものとしてずっと変わらないままなんだろうな…という深さを感じさせる妙。

 

歌を口ずさむ二人も、動画を見せる房枝も、それを見て泣いてしまう綾子も、ラジカセを買い換える春海も…

「変わらない」を描きつつも「一歩前進していく」という変化も同時に描かれているのも良かったです。

 

 

***

 

前半はしんみりさせられる話が多かったですが、後半からは会話劇が楽しい話が増えてきた傾向にある本作。

後半の中では、個人的に8話はピカイチだった気がします。

 

「コタツって、戦争をなくす秘密兵器だよね〜」と言う満。確かに一理あります。

でも、現実でもどこかで実際に言っている人がいそうな言葉に感じられるのがまた面白い(笑)

男性に好かれちゃうタイプの房枝さんが魔性の女性だとするなら、

タツも人をダメにする点では魔性ですねぇ。

 

ニートブラザーズを結成して、ミカンの歌をノリノリで歌う時の生田斗真さんと安田顕さん。

心から楽しそうだったなぁ。素で笑っているようなところも良かった。

 

会話がいちいちツボにはまるドラマは、良いドラマ。

「財布の歌」はぜひ配信して欲しい!!

 

 

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ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 7話 感想|"好き"と"労働"の線引き

 

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久しぶり…というか、今までの中で一番身近な題材を取り上げた回だったと思います。

 

プログラミングのミスがきっかけによるネットバンキングのエラー。

いつかは現実でも起こる可能性は秘めている、というのも考えさせられてしまいますが。

知人も同じ職で、本作のエピソードとは違うものの

以前に「記号を1文字間違えただけで大きな間違いを引き起こす」と言っていた事を

思い出した点でも、今回の事故は社会問題として興味深く見られました。

 

「好きだから」仕事を夢中で続けられる…というのは長所なのかもしれませんが、

そんな人ほど休む行為を軽く見ている人が、高坂のようにわんさかいるのもまた事実。

9時過ぎ出社5時退社でホワイト企業に捉えられる。

しかし「働き方改革」が導入されつつある現代だからこそ、社員一人一人で

互いにフィードバックし合う環境も、また高坂や十川(木下ほうか)のような人を

生み出さないためにも必要なんだよ…と教えてくれる話でした。

 

十川の件はスカッと…じゃなくてグサッとジャパン。

時代に取り残され、それでも信頼されるプレッシャーに苛まれる気持ちも確かに分かるし、

同じ世代なら共感出来る部分も増えてくるのでしょうが…

真奈子(松雪泰子)が言っていた通り、

だからって人に罪を被せて良い理由にはなりませんよね。

高坂の実態を知ってからは何も言い返せなくなってしまった小ささは、

気の毒だけど、後で恥ずかしくなったんじゃないの?と思ったり。

「偽ベテラン」。かなり真理を突いた言葉で妙に刺さる!

 

松雪泰子さんの朝日に見とれる姿&寝姿の美しさと、

半分、青い。」以来の滝藤賢一さんとの共演で、その点でも充実してました。

意外にも爽やか系イケメンキャラでやって来たから、ビックリしたけども(笑)

パーマ度が増してるのは…気のせい?

 

 

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ドクターX 〜外科医・大門未知子〜(2019) 7話 感想|周りの医者がマヌケ過ぎ問題。

 

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No, I don't. まで練習させられる加地(勝村政信)さん達。

村崎(藤森慎吾)の、10年間も英語学んでいるのに活かせる人が少ない

日本教育云々の話はグサリと来るものだけどさ…

みんな、医者よね?

医者って相当な学力がないとなれない、狭き門だと思うんですけど。

英語よりも早く習得した方が良いのは、

報連相と対応力を磨く事なんじゃないですかねぇ。

手術大好き人間の変わった主人公・大門(米倉涼子)の「ふざけんな!」

今回ばかりはTHE正論でしたよ。

 

お話自体も、そもそも隣にいる奥さんが日本語喋れるんだから、

アレルギーについてその場で聞けば

後で心配して時間を持て余す事もなくなるでしょうに。

監視室にいる時も誰も聞かない不思議さ…

まぁ、幸いアレルギーが原因じゃなくて良かったね…としか言えず(良くはないけど)。

 

このドラマ、今更ですけど

主人公上げ周り下げが顕著なんですよね。

もっとニコラス(市村正親)を大門と対等に戦える相手として描けば良いのに…

といった事は前にも書いてきましたが、

最終的に「大門ってやっぱり凄い!」って言わせるがために

周りの医者の能力を低く設定している気がするのです。

パターンも基本的には、大門じゃ心配だから任せられない→じゃあ私が執刀医やります!

→失敗してピンチ→大門が助けに来る ばっかり。

シーズン6まで続くほど何年も彼女をアルバイトとして雇っていて、

口が悪いのだって周知しているだろうに、信頼を置かないってどういう事〜と

本作が初見ながらツッコミたくなってしまいますよ(笑)

今までもこの流れで持ってきたのかと疑問に思います。

 

5話はニコラスが、6話は潮(ユースケ・サンタマリア)と浜地(清水ミチコ)が。

そして今回は城之内(内田有紀)が一切出番なし。

前作は次々登場人物を退場させていったという話を聞いたんですが、

今度はシフト制みたく、この回は誰が出て誰が休み…と予め決めて

ギャラを調整しているんでしょうかね。

 

突然人が変わったような、ニコラスと秘書の謎のサンバシーンからの逮捕…

最終回に向けて話を畳み始めた感じです。

 

 

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G線上のあなたと私 7話 感想|アクシデントやキスシーンに頼らない恋愛でも、ちゃんと切ない凄さ。

 

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「大人になるとき」のサブタイトルに込められた意味。

それは、自身が成長した事をある日実感する「気づき」とも取れるし、

環境や時間の流れを経て自由な時間が増えたという「喜び」とも取れるし、

逆に、大人にならなくちゃ…というケジメを付ける上での「焦り」とも取れる。

その点を鑑みた上で、今回は也映子(波瑠)、幸恵(松下由樹)、真於(桜井ユキ)の

3人それぞれの「変わりゆく現実に地に足をつけて生きる女性像」

描き出した回だと思って見ていました。

 

前回では也映子に対してグサッとくる言葉を残した真於の真意は

「3人が羨ましかったから」…

言動と真逆だったとしても、彼女の背景がこれまでに描かれてきたから、

何となくそんな感情が芽生えてしまうのも分かってしまう過程の上手さ。

也映子との件も、理人(中川大志)が相談してねと言ってきたのにもかかわらず

勝手に去っていこうとする件も、

どこか弱く見られたくなくて、大人ぶろうと自分を立てている所があって。

真於はかつての也映子だったのかもしれません。

 

也映子が言った「人間愛」は、恐らく彼女にとって、

こうあって欲しいという願いのようなもの。

真於を助けられるのは理人しかいないと背中を押したのも、

私の好きな理人でいて欲しいと思った気持ちも決して嘘ではない。

けれども、「願い」は強くなればなるほど、人間にとっては手の打ちどころがない

厄介な感情をも生み出すのもまた事実…

胸を苦しそうに抑える也映子に、こちらもキュッとした心地になってしまって…

どうか何事も起きないまま帰ってきて…!と、願わずにはいられないラストでした。

 

前回の感想で「恋愛ドラマとは括れない」と書きましたが、

恋愛至上主義という訳でもなく、けれどもメインじゃないからって雑に扱わず、

「心が揺れ動く瞬間」として様々な人間関係を通して

機敏な変化が描けている所は、本当によく出来ていると思います。

最近は、恋愛ドラマとガッツリうたっていても、

要となる登場人物の心情がまともに描けていない作品があったり、

逆にラブコメディ路線で、壁ドンやキスシーン、〇〇対決に頼って

キュンキュンさせる作品が増えてきたりする中、

(勿論、貶している訳ではなく、ラブコメも独自の世界観を突き詰めていけば

化けて面白くなる作品もある…というのを見て経験した上で例を挙げています。)

ここまで"魅せられる"恋愛描写は、本当に珍しい。

 

幸恵が階段で倒れて病院行き…という安易なアクシデント展開にしなければ、

女性同士が嫉妬をむき出しにする喧嘩や修羅場がないのも、好感の持てる作品。

 

世代ごとに共感出来る部分があれば、続きを早く見たくさせる盛り上げ所や

ほんの胸キュン要素もあるのに、何で視聴率が6%台なのかが不思議で堪らなくて…

恋愛ドラマが苦手だったとしても本作なら老若男女楽しめると思うのに。

今からでも期間限定とかで良いから、

1話からTVerで一挙放送やりません?

 

 

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まだ結婚できない男 8話 感想|桑野さんというキャラは本当に憎めない…

 

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前回に引き続き、視聴者の株を上昇させる傾向にある桑野さん(阿部寛)。

シーズン2になって初めて泣かされたわ…

 

予告の時点で ぶった斬る系ではなく感動系に走るんだという情報を得て、

何となくどんな流れになるかは察しはついていたけど、

あの結婚スピーチのシーンに、

桑野にしか持っていない魅力が全て詰まっていました。

 

結婚のスピーチを任せるなら、会社の上司より中学や高校の友達じゃないか?とは思うし、

頼むべき人じゃないというのは

英治(塚本高史)が他の誰よりも知っているとも思うんですが、

それでも頼んでしまうのは、やっぱり心のどこかで信頼を寄せている所が大きいんですよね。

「絆なんてくだらない」と最初は毒を吐いていても、

いざという時にはその真意をしっかり汲み取ってくれる人で、

予想だにしない形で胸に残る言葉を贈ってくれる人でもある。

視聴者もそんな桑野さんの人間性を見てきているから、

どうしても期待してしまう英治の気持ちが何だか分かります。

 

個人的には彼女の桜子(咲妃みゆ)の自己中な感じがどうも好きじゃなくて、

桑野さんの事を毛嫌いしている様子だったり、

仕事中でも構わず結婚話を持ち出したりするのを見て

本当にこの人と結婚しちゃって良いの?と心配には思ったけれど、

スピーチを受けて少しでも印象が変わると良いな…なんて。

 

話し方がトゲトゲしてても、言葉はぶっきらぼうでも

英治への愛のあるメッセージだというのはちゃんと伝わりました。

3つの袋の話は…お客さんの心を掴めたのかな(笑)

 

今回も桑野というキャラクターの"意外な一面"に魅了されつつも、

そのまま良い話では終わらず、

最後はブーケトスを奪い合う女性をさりげなく皮肉るSNSの投稿で締める…といった

クスッとさせられる「らしい」展開が面白かったです。

 

でも、肝心の「桑野と誰が結婚しそうか?」の点は、

次回でいきなり四角関係の流れになるもんで、今まで桑野にじわっと好意を寄せる

心情描写を十分に描けてなかったツケが回ってきたかな…とも思えたり。

彼を愛でるドラマとしては満足しているけれど、

恋愛要素を雑に扱ってしまったのは勿体なかったのかなぁ?

 

 

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シャーロック 8話 感想|真海さんと入間さんが巡り巡って兄弟!

 

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今までよりも「モンクリ」要素強め&ちょこっと「レミゼ」要素も含まれていた回。

 

次回予告は「殺人フルコース」とうたっていたけど、

個人的には高橋克典さんの登場にテンションが上がり、

長谷川京子さんと牛山役の久保田悠来さんの共演でキャストが充実し…で、

今回は今回で「フルコース」だった気がします。

 

しかし、前世では敵だった真海さんと入間さんが兄弟とはねぇ…

あんまり似てはいないんだけど(笑)

皮製の椅子に座っていて、それでいて視線が直接合わず、

自然と斜めに向かうようになっている絶妙な配置での対話シーンには

思わず見惚れてしまいました。

(指紋取られないかと、ちょっとヒヤヒヤもしちゃったり。)

 

もう1つはやっぱり、長谷川京子さん演じる亜蘭と

獅子雄(ディーン・フジオカ)の心理戦。

長谷川さんに悪女を演じさせたら安定感はあるし、

自分の罪も守谷の正体も全てチョコレートに溶かし込んで

赤い血を流しながら死にゆく姿は美しいったらなかった…。

そして、獅子雄にとっては初めての敗北。

目の前で守谷の鍵を握る人を失ってしまった事は、

"苦い"記憶としてずっと残り続けるのでしょうねぇ。

 

そんな感じで、キャストの面では今まで以上に贅沢感を覚えた回となりましたが、

肝心の1話完結パートの方は真相をアッサリまとめ過ぎていたような気がして、

秘書(谷村美月)目線で語られる「柴田(久保田悠来)への強い想い」に

いまいち入り込めなかったのが残念でした。

三崎(佐伯大地)の方も、愛する人が亡くなったらこの手のドラマなら

敵討ちをしそうなものですが、

二人がどれだけ愛で結ばれていたのかもあまり明確でないから、

死んだと気付いた途端追うようにして…という行為に走るのもちょっと不思議。

 

まぁ、今回はディーンさんと共演された役者を揃える事で

「モンクリ」「レミゼ」ファンを掴んで、

兄弟での対話シーンと心理戦を「最大の見せ場」にするのを

前提とした上でのシナリオだったのかもなぁ…と思います。

 

そういえば、これは前から思っていたんですが、

紅一点の山田真歩さん、特に情報屋役のゆうたろうさんの扱い方も

勿体ない気がしてなりませんね。

獅子雄・若宮・江藤の絡みは楽しいですが、

本作は少数精鋭なんですから、もっと上の二人の出番も増やして

「チームワーク」を強く出した回があっても良いんじゃないでしょうか。

 

で、最後の最後でまた気になった事…

スーツ店に勤めるテーラー役の清水紘治さんが

守谷の可能性もなくはないような?

 

 

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