2020年夏ドラマ-おじさんはカワイイものがお好き。一覧

おじさんはカワイイものがお好き。 5話(最終回) 感想|人は推しと誰かの力で生きている

 

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良い最終回だったわ…。

この手の話だと大団円の結末は予め読めはするものの、

それでも、その予想を凌駕するほどの爽快感と、幸せに満ち足りた感じが本作にはあったなぁ。

 

全5話の短い話数でも過不足なくきっちり完結出来たのって、

恐らくメインの登場人物が4人という、限定的な人数に絞ったのが大きいんでしょうね。

サラリーマンと、同僚と、取引先の相手と、親戚という関係性も効いていて、

小路さん(眞島秀和)の家に住む真純くん(藤原大祐)がある日

鳴戸くん(桐山漣)かケンタくん(今井翼)のどちらかにばったり会うのも、

あまりご都合主義を感じさせない設定でしたし。

それに、この人がまさかあの人と仲良くなるとは!とか、

実はこんな一面を持っていたのか!とか、

多過ぎずかと言って少な過ぎず…という絶妙なバランスで、

人と関わっていく事による"新たな発見"や"可能性"を

様々なパターンで見せてくれた面白さもありました。

 

小路さんもケンタくんも口を揃えて「良い歳したおじさんが」と自分の事を言っていたけれど、

歳をとっていくにつれて良くも悪くも周りを窺うようになって、

無意識のうちにその言葉が自分の行動を阻む足枷になってしまうんだろうなぁ…

というのを垣間見たようで。

だから、公園で人目を気にせず「好きです!」と言って握手するシーンには

思わず嬉しくて泣けちゃったんですよねぇ。

前から子供達がはしゃいで通り過ぎる姿も映したのが、個人的にはグッと来る演出で、

この時だけでもありのままに生きていた少年の心を取り戻せたかな…

というのを想像させられて、仲直り出来た2人についつい感情移入してしまってました。

 

人は一人で十分だと思い込んでいても、案外そうは行かず、

自分の背中を押してくれる人、"好き"を一緒に分かち合ってくれる人がいる事で

初めて生きて行く価値を見出す。

そして、その"好き"が共通していると、二倍楽しい。

 

あくまでも「推しを愛でるおじさん達の話」なんだけど、

もしかしたら、大切な人と自由に出かけて思い出を作ったり、

自由に会ったりする事が未だ自粛状態になっている、

人恋しい今の状況には刺さる作品だったのかもしれないなぁ…とも思ったり。

 

伝えたいメッセージを決して説教臭くはせず、

深夜らしいユルさとクスッと笑えるコメディの2つでオブラートに包んでお届けした

本作が大好きでした。

パグ太郎にももっと会いたいな。ぜひ、Season2を希望!!

誕生日とか、今度こそご当地キャラショップに行くとか、

まだまだ書けるエピソードはありそう…♪

 

 

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おじさんはカワイイものがお好き。 4話 感想|想いがすれ違う2人に「ぐんぬんぬ」

 

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う、うわぁ〜〜〜〜〜〜〜ん…………そうなってしまうのか〜!!!

もう下手な恋愛ドラマより切ない。

恋愛もののジャンルじゃないのに凄く心に響くものがあるよぉ…(泣)

 

前回の感想でも、小路さん(眞島秀和)が心の声が多いのに対して

現実では口下手な点に触れて、それは自分も同じだといった内容を書いたけれど、

そういう"共通点"があるからつい「小路さんには上手く行って欲しい」

という親目線のような気持ちで見てしまいます。

気づけば、それはサプライズって言わないんだよ…

ケンタくん(今井翼)も、リストバンドをおそろいにしようって言ってくれる事を

どこかで期待していたんじゃないかな…

なんて、ついついお節介なツッコミばかりしている自分。

思っている事は言葉にしないと伝わらないよ!というのを、説明台詞でもナレーションでもなく、

一人の日常生活を通して掘り下げていってくれる脚本、とても上手い。

 

小路さんとケンタくんの仲が拗れていく度に胸が苦しくなる分、

今回は鳴戸くん(桐山漣)の存在にかなり癒された気がするなぁ…。

あのアド○ック天国風の演出に乗せて短パンファッションショーをやっている時

真純くん(藤原大祐)はモデルになりきっている一方で、

ポーズが堅いのも面白かったんですけど、

最後の膝パァン!が謎過ぎてツボにはまっちゃって(笑)

「原宿で売られている短パンを履くと猫が寄ってくる説」を完全に信じて

あれもこれもと何着も買ったり、お茶!もし良かったら!って言う時の声が大きかったり、

真純くんの目指している夢に驚きも笑いもせず真っ先に褒めてくれたり… 

ああ、本当に何事にも真面目に向き合う人なんだなぁ…という性格が伝わって、

ますます魅力的なキャラクターに映りました。

この2人が友達になる展開は意外だったものの、

自分の"好き"に自信が持てなくなりかけていた者同士だったからこそ

すぐに打ち解ける事が出来たのかも。

 

このまま仲が深まっていくのだろうと感じるほどの仲良しっぷりを見せていた2人は

思うように距離を縮められず。

逆に「私は一人だけでも構わない!一人でも十分楽しい!」と意地っ張りな一面を持っていた人に、

ある出会いをきっかけに一気に互いの心を励まし合う関係にまでなれる友達が出来たりする。

趣味を笑い話に変える人もいる。

(ただ、男性はともかく、泣くほど引いてる元カノの気持ちはよく分からない…w)

いろんなタイプの人間がいるなぁ。

人間を観察するのってこんなにも興味深い事なんだなぁ。

「いつ何が起こるか分からない」そんな人生のターニングポイントも

楽しく、優しく見守る面白さがあるから、やっぱり好きです。このドラマ。

 

次回で最終回は早過ぎる。ずっと見ていたいのに…。

 

 

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おじさんはカワイイものがお好き。 3話 感想|パグ太郎弁当売って欲しい!!

 

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なるほど〜…。

小路さん(眞島秀和)のモノローグが多い印象はあったけれど、

それは深夜帯らしく本作を気軽に楽しむ所謂"遊び心"の一つだと思っていたから、

まさかその特徴が物語において重要になってくるとは〜!とちょっと驚かされました。

そうね…確かにバツ1とは言ってたなぁ。

推しを見る3人の可愛さに目を奪われていて、完全にサラーっと受け流してました(笑)

 

私も小路さんみたく、表向きでは静かでも心の中では結構お喋りだったりするので、

「何考えてるのか分からない」「思った事があったら言って!」と

ついつい元奥さんに言われてしまう気持ちがよく分かる。

 

モヤモヤしちゃっているケンタくん(今井翼)も、

恐らく当時結婚していた頃の奥さんの立場と一緒なんじゃないかなぁと思います。

小路さんがあの時、俺も、すっげーーー楽しいって"言いたい"止まりじゃなかったら

やきもきした感情は強くならなかったかもしれません。

ケンタくんにとっても、共通した趣味で初めて心から打ち解けあえる存在が出来たんだもの。

だから手放したくない。

どうしたらもっと仲良くなれるのかな?なんて試行錯誤しながら

相手と距離を縮める事、相手を喜ばせる事に一生懸命なんですよね。

そのひたむきさが、推しを語る時のキラキラした表情で伝わって来るので

決して「重い」とはならない。

 

「好きなものは好き!」や同性愛を描く作品は様々なアプローチで描かれてきたけど、

物に捧げる愛情でもなく、恋愛でもなくて、友情としての"好き"ともちょっと違くて、

何と言うか…推しを大事にする人をただ大事にしたいという衝動的な、

純粋な気持ちをテーマに愛を描くのって、

結構人々の心理に踏み込んだ作品になっているんじゃないでしょうか。

世間から理解されづらいオタクに寄り添う話じゃなくて、

世間から理解されづらい愛に寄り添う話なんだと考えると、

4人の言動に焦点を当てた描写も理解出来る。

 

小路さんについて知りたい好奇心を体で表すケンタくんと、

「自分と同じ気持ちを相手に求めてはいけないよ」と言う裏で僅かに迷いを見せ始める

鳴戸くん(桐山漣)の対比も面白い。

真純くん(藤原大祐)の投稿した漫画にいいねが付くと「気持ちが届くって幸せ〜」

ってなる嬉しさは、ブログをやっている身としてはあるある案件。

 

今回で果敢なテーマに挑んだ作品でもある事が分かりましたが、

それを前面に出さず、基本的にはどの登場人物も最後まで見守りたくなる

温かいストーリーとして消化出来ているのが素晴らしい。

そして、パグ太郎弁当はどこかのコンビニとコラボして、実際に売って欲しい!!(笑)

パグ太郎のイラストが描かれたかまぼことか入っているのかな…とか

想像しちゃいますねぇ。

 

 

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おじさんはカワイイものがお好き。 2話 感想|ただただ癒しでしかない世界

 

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ああ…まさか、このコメディちっくなドラマで泣かされる事になるとは…。

小路さん(眞島秀和)にとってはパグ太郎が癒しの存在なんだけれども、

私にとっては、相手を気遣ったり、遠慮したり、時には渡すプレゼントが同じだったり、

一歩後退&前進しながら徐々に互いの仲を深め合っていく

小路さんとケンタくん(今井翼)の初々しい関係性が癒しでしかない。

 

LINEの挨拶で返す一文に物凄く時間をかける気持ち…

スタンプを誤爆して反応をチラチラ見ながら引きずる気持ち…

一人で盛り上がった事に後悔して冷静に自身の置かれている立場を分析する気持ち…

どれもまるで自分の事のようで、分かりみが深過ぎます(泣)

そんな想いで小路さんを見ていたから、ケンタくんが推しキャラを伝えて

二人にしか分からない秘密を持つようになった終盤のシーンには嬉しくなったし、

同時に、自信作のドールハウスを受け入れてくれる仲間が出来て、

ケンタくんも良かったねぇ…とも思うのでした。

 

甥の真純(藤原大祐)だってただ可愛らしいだけでなく、

借金取りに連れ去られたと心配するほど小路さんへの思いやりに溢れているし、

鳴戸桐山漣)だって事前に仙台の上司に頭を下げておいてくれる優しい一面も

しっかり備わっている。

部長が鳴戸と三人でチームを組ませたのもきっと、ジャンルは違えど

一つの物事に対して打ち込める「好き」という共通点があるのが分かっているからなんですよね。

 

まだまだ素直じゃない彼。二人の関係をどこか奥底で羨ましがっているのが伝わってくるから、

あの「ぐぬぬ」顔だって天邪鬼で可愛いなぁとも思えます。

猫は彼が自分の殻に閉じこもっているのに気づいているから、

中々近づこうとしないんでしょうか。

 

表現の仕方は不器用で、手探りな人たちばかりですが、

それでも誰かを否定する存在がいない所が良い。基本、みんな温かく見守っている。

理解されづらい人に対して優しい目線で描かれていくこのドラマが好きだ!!

と感じられた1時間でした。

本枠は「向かいのバズる家族」以来の視聴ですが、結構アタリかも?

 

 

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おじさんはカワイイものがお好き。 1話 感想|笑うとキツネ顔になる眞島さんがカワイイ

 

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普段は主演のイメージがない眞島秀和さんと

ゆるカワキャラクターの組み合わせが気になっての視聴。

作品概要を読んで予想していた以上に

全体的に「トクサツガガガ」を思わせる内容になっており、

ガシャポンコーナーに狂喜するけど他の人に見られないように動く所はあの主人公だな〜とか、

鳴戸桐山漣)は北代さんで、河合(今井翼)は吉田さんかな〜とか

色々照らし合わせながら見ていました。

しかし、こちらの方は深夜ドラマという事もあり、

もっと緩く、かつホッコリとした感じで物語が進んで行きそうですね。

 

視聴前から可愛いと思っていたパグ太郎が実際に動くとますます可愛いですし、

ぽてっとしたフォルムもよく出来ています。

グッズ展開も今回のために用意したのが信じられないくらいの

本当にキ○ィランドとかで売ってそうなクオリティ。

小路(眞島秀和)による独白シーンの多さが、仕事疲れで何も考えずに楽しめる

深夜の時間帯にハマっていて、

日曜劇場仕込みの(?)桐山漣さんのぐぬぬ顔も楽しい(笑)

そして笑うとますますチベットスナギツネ顔になる眞島さんに癒されるw

 

けれども、「人の好きを大事にするのは難しい」という考えさせられる部分もしっかりあります。

個人的には、少年漫画や特撮が好きな所謂"オタク"女子という存在は

ニュース特集やバラエティなどを通して世間に知られつつある気はしていますが、

男性側はまだまだそういった点では肩身が狭い想いをしているんじゃないでしょうかね。

ましてや、周りからクールなイケメンという目で見られている小路さんなら余計に。

高校生じゃなくとも、小学生時代にからかわれた経験をしてきた人はいっぱいいそう。

繊細なテーマなので最後まで本作らしい形で伝えていって欲しいですし、

一時期ドラマ界でLGBTを取り扱う作品が増えたように、

「好きなものは好き」がテーマの作品ももっと増えていったら良いね…なんて思います。

 

普通に全10話だと思っていたので、まさかの5話構成にはびっくり。

まぁ、元々オリンピック用のスケジュールで動いていたからなのでしょう…。

今期は視聴リタイア&感想リタイアした作品がぼちぼち出てきているので、

今後の展開次第では本作の感想を書き続けようかなぁと考えています(あ、まだ未定です)。

ただし、平日深夜枠なので、上げるとしても早くて土日にはなってしまいますが。

勿論、視聴継続は決定でございます!

 

 

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