2020年春ドラマ-美食探偵 明智五郎一覧

美食探偵 明智五郎 2話 感想|愛情も憎しみの前では無残に散る…

 

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おじいちゃんが愛情込めて育てたリンゴで、母に作り方を教えて貰ったジャムで

何故人を殺したのか問い詰める苺(小芝風花)に対して、

「都会で呑気にリンゴを食べている人が、この田舎で作ってる人の気持ちなんて分かるはずがねえ」

と答える茜(志田未来)。

同情は出来ない。けど、犯行に加担した茜の動機はちょっと共感出来る部分がありました。

 

彼に手作りのジャムを送った。

しかし、当時喜んでくれていた彼はいつしか都会に染まってしまった。

ある日フェイスブックのアカウントを見たら、

知らない女性がクラッカーにジャムを乗せて食べる写真が投稿されていた。

故郷を捨てた彼よりも、彼の人柄と人生を奪った"何も知らない女"の方が憎いと思った。

 

疑惑が確信に変わった茜の言動は「女の敵は女」の本質を突いていて、

一気にゾワゾワっとした感覚に襲われるようでした。

けれども、何より一番可哀想なのはおじいちゃんで。

茜の想いも、おじいちゃんの想いも届かずで、とてもやり切れない。

そんな中で流れる宇多田ヒカルさんの主題歌は、沈んだ気持ちでいる人々の心に響くもので、

なぜあの曲を起用したのかも分かる気がしました。

 

誰かを操る事で自分の欲望を満たす黒幕…という点では

「シャーロック」のモリアーティと立ち位置が似ているマリア(小池栄子)。

それと同じように「マリアは一体誰なのか?」を視聴者に考察させる形で

1つの見所を作ってしまえば良いものの、あえて正体を最初から明かしているのを前提として

物語を進めていくのは、ミステリージャンルでは珍しいです。

 

事件描写に特別難解なトリックは効かせず、サクサク推理していく代わりに、

犯人側の心情描写…時々挟み込まれる苺と桃子(富田望生)のわちゃわちゃしたやり取りの

2つを見せていく作りが"本作らしさ"なのかもしれませんね。

また、「自分の料理を大切な人に食べてもらえない悔しさ」で茜とマリアが共鳴し合ったように、

今後はマリアの過去を小出しにしつつ、それを本筋に絡める展開にもなっていくのだと思います。

 

前回はコメディかシリアスかどっちで行くのかが掴みづらく、若干不安ではありましたが、

2話にして方向性が見えてきたのも良かったです。

 

 

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美食探偵 明智五郎 1話 感想|ポンコツ探偵と不憫な1号

 

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普通に、純粋に面白かったです。

…と同時に、個人的には苦手だった、某作品の大ヒットを受けて

視聴者を煽ろうとする気満々だった考察路線から外れて、

日テレの特徴である「ゆるさ」「若者受け(若者も楽しめる…という意味)」を活かした

作品になっていて安心しました。

 

脚本家が、小芝風花さんとのタッグで記憶に新しい「トクサツガガガ」や

個性的なキャラクターの引き立たせ方が上手かった「女子高生の無駄づかい」などの作品を

手がけていた田辺茂範さんなので、

ある程度面白く仕上がっているのだろうと僅かに期待していましたが、

キャスティングがまず成功していたんじゃないかと思います。

CMやドラマに引っ張りだこになるのも頷ける、3人の演技の器用さ。

 

物語は今後もゆるく描かれるのか、それともシリアスになるのかの

方向性が定まっていないようで、まだ掴めない状態ではありますが、

麗しそうに見えて実はポンコツな一面も覗かせる明智中村倫也)と、

明るく元気っ子が故に振り回されがちな苺(小芝風花)と、

目を見開いて話しかける時の表情が印象的だった不気味なマリア(小池栄子)とで、

とりあえずは掛け合いや対峙シーンで楽しませてくれそうな気はしました。

 

今期はプライム帯のドラマが続々延期になる代わりに、事前に撮り溜め出来ていたのか

深夜ドラマや本作が先行放送する結果となりましたが、

世間が精神的にカツカツしている中、たまたまコメディ系統の作品が

残ったというのは嬉しい誤算だったんじゃないでしょうかね。

 

そんな訳で、久しぶりにこの枠の作品の視聴継続は出来るかもしれません。

明智と苺の馴れ初め描写がなく通常回のように始まった所は、恐らくhuluで配信される

エピソード0を見てね♪という狙いがあるのかもしれませんが、

本編内で起こった事件は、真相も含めて"本編で"きっちり終わらせてくれる事を

あとは願うばかりです(笑)

 

 

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