"日常"を描く秀作が続編として帰って来ましたよ。
いや〜…開始早々、今までの回想を見ただけで泣けてしまった私(笑)
主題歌は勿論、万木家のみんな、おじいちゃん(柄本明)、茶子先生(山口智子)と
顔ぶれが変わっていないのも嬉しいし。
ビデオカメラ風に映されたつぐみ(加藤柚凪)もカメラ目線じゃなくて、
まるで生活の一部を覗き見させてもらっている感覚がして、
その成長っぷりにぎゅ〜っと抱きしめたくなっちゃいました。
LINEで「仕事終わったよ!」って報告が来て、今日の出来事を話しながらご飯をよそって、
お味噌汁を入れて、お盆に乗せて食卓に運ぶ…の動線がなんと素晴らしい事か。
動作や会話劇の一つ一つが"演じてる"んじゃなくて本当に"家族"のように見えてくるから、
実家に帰って来た懐かしさもあるし、いつまでも幸せでいて欲しいとも思えてしまう。
日常パートをあんなにも自然に描けるドラマは、滅多にないでしょう。
だからこそ、そこに起きて欲しくない"非日常"の事件が入ってくると
悲しさとやるせない気持ちでいっぱいになります…。
今回取り上げられたのは「群集心理」。
誰かがそばにいると分かれば心の支えになる良いケースもあるけれど、
逆に「この人がいるから」「あそこなら人が多いから大丈夫だろう」という考えが
冷静な判断を麻痺させて災害に繋がるケースもある。
ネットでも一緒ですよね。
自分が批判されたくないがために、みんなと同じ事をしていれば安心だという心理が働く。
最初は痴漢と疑われた佐々木も、まだ確定もしていないのに
掲示板で個人情報が拡散されて気の毒でしたし、
"殺人者の母"扱いされ罵声を浴びせられる母親のシーンも、見ていていたたまれなかったです。
集団パニックを引き起こした原因として、一人の青年が罪を被せられてしまう現実…。
その状況に、遺体から死因を追究する監察医達が動き出す。
残念ながら、亡くなった人の命は戻って来ない…けど、
息子は母親を想うが故にあの行動に出たのだと分かって、
少しでも心が救われる部分があったんじゃないかと思いたいです。
1話内でたくさんの"気づき"があった初回。
月9ではおなじみの30分拡大ですが間延び感を感じさせませんでしたし、
日常→事件→震災の流れも、第1シーズンの初回では
「そこもガッツリ描くの!?」と驚いた記憶がありましたが、
今回は「日常の"延長線上"」としてあまり不自然さはなかったような気がします。
期待度リストの記事にも書いたように、本作は最終回で物語が"完結"したと思っているので、
続編&しかも2クールやる事にはまだ不安が隠せないものの…
「続編も秀作だった」と胸を張って答えられるような作品になる事を期待しています。
…それにしても「残された時間がそう長くはない」って、転出届と関係あるんでしょうかねぇ。
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