黒沢(福士蒼汰)の過去だけでなく、阿久津(りょう)と遠藤(小市慢太郎)の関係性も
盛り込んできたから、「上手くまとまるの?」と思ったまま見始めた最終回。
しかし、途中の見せ方に良い意味で"引っかかり"を覚え、
あ〜なるほど…そんな風にして繋げていくのか…という驚きもあり、
最後までどんな着地点になるのか分からないハラハラ感を楽しみました。
けど…あのラストだけは頂けない感じだったかな(笑)
黒沢が海に落ちるバッドエンドで終わらせた方が、
個人的には余韻が生まれた気がしたんですけどねぇ。
(今思えば、録音機だけが海に沈むカットも納得ですが。)
主題歌自体は壮大な曲調なので、いつもはあんまり合ってないのかな?と思いつつも、
今回の阿久津と黒沢のシーンでは妙にマッチしていたんですよ。
コブクロの芯の通る声が、彼女がD班を立ち上げた本当の理由を知ってやるせなさを覚えた
黒沢の「心の叫び」と重なって。
本作のテーマ、そして彼のモットーでもある「悪者にはどんな手段を使ってでも成敗する」。
しかし、それは全ての人に通用するとは限らず、
社会の巨悪の前ではどうしようも出来ない事だってある…という"不条理さ"も描いていて、
本作で最後に伝えたかったのはこの答えだったのだと腑に落ちた途端の…
突然1年が経って「今でも仲間と楽しくやってます!」的なオチですもん。
えっと、一度逮捕されてもう顔が知れ渡ってるのに雇うの?
今でも阿久津の下で働いてるの?父親を殺された佐根村(野村周平)とはどう仲直りしたの??
SNSで公式が1年間の空白を解説して欲しいくらい、頭がパニック状態でした(笑)
まぁ、ラストに「?」を覚えただけで、
基本的には面白く見られた作品ではありました。
さっきも書いたように本作が描きたかった事は見えましたし、
阿久津を"謎めいた人物"に仕立て上げるのも、この話数なら無理ない
ちょうど良い塩梅だったと思います。
変に引っ張り過ぎても「また進んでない」「後は最終回を見れば良いや」と
なる可能性だってありますしね。
「妙に次が気になってしまう」という見所をミルフィーユのように何層にも重ねて、
物語が徐々に深みを増して行く作りが魅力的でした。
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