2021年冬ドラマ-その女、ジルバ一覧

その女、ジルバ 10話(最終回) 感想|女性はいつだって強く、美しい。

 

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こちらの感想は随分とお久しぶりですね…(苦笑)

いや〜、 3話以降も書こうと思っていたんですけど放送からどんどん日にちが経って、

でもどうしても書きたいから最新話はまだ見ないようにしておこうってやっていたら

録画がどんどん溜まってきちゃって。

これはもう無理だと諦め、途中から視聴のみのコーナーに回して、

最終回に向けて昨日(土曜日)で3話一気見した!という感じです。

あ…そうそう、石動(水澤紳吾)さん、2話の言動でストーカーになるんじゃないかとか

勝手に疑っていたんですけど、普通に良い人でしたね。

穿った目で見てごめんなさいw

 

最終回は…シンプルに言えば、とっても良かったです。

今まで全然感想を書いてこなかったので、このまま見て終わりにするつもりでしたが、

雑感でも書きたくなっちゃうほどには。

 

震災もガッツリ絡めてきたから、

コロナの世界線も描くのかもなぁ…とは何となく分かってました。

でも、オチのつけ方は、不思議と

「新がオールドジャック&ローズに帰ってきたのが予定調和」とは思わなかったですね。

それは、何が良いとか、何が正しいとかって決めつけず、

"人生の希望の形"は一つじゃないという事を最後まで教えてくれる作りだったから。

今回の場合だと、みか(真飛聖)と電話した時の「田舎も良いわよ」や、

新の父・達郎(大和田獏)の「休んだら良い。とことん休んだら。」など、

中盤で、福島にある実家で新たな生き方を送る選択をしたって良いんだ…という

描かれ方をしていた。

だから、戻ってきたのは新(池脇千鶴)自身の決意なんだと、すんなり受け止められました。

 

 

初回の頃は「店の人々と関わる事で、新が勇気を持てるようになるまでの話なんだろうな〜」

くらいのふわっとした印象だった分、

まさか、戦争孤児や震災と、規模が大きい話が展開されるとは思っていなくてさ。

そして、バーの人々だけでなく、スミレ(江口のりこ)やみかにも焦点が当たる群像劇にも、

その2人と「ちゃん」付けし合うほど仲良しの関係になっていくのも意外でした。

しかし、この作りだったからこそ、心に響いたものがあったんだと思います。

 

幼少期の戦争。2011年の震災。そして、2020年のコロナ禍。

いつの時代でも必ず"試練"は訪れるし、

いつの時代でも恋愛したり、失恋したりする。

 

まだシジューだからとか、もうベテランだからとかっていう"年齢の呪い"を取っ払って、

「もしかしたら自分も大きな挫折を味わうかもしれない」

「でも、いろんな経験をして、1つ1つ乗り越えてきた人はたくましい」

を平等に描いたのはもちろんですが。

一歩前に踏み出すその背景には、家族や友人、くじらママ(草笛光子)など

必ず誰かがいて、表では見せない弱さを誰かと共有する事で背中を押されて、

また新たなステージへと進む…という過程を1人ずつ丁寧に描いていった所に、

外見的にも内面的にも変わっていく女性の美しさを感じ、

見終わった後には自然と勇気をもらえる作品でもありました。

 

X年後になってシジューの3人が店に集まらなかったのは寂しかったですが、

すみれはお揃いの服で幸せそうにしているし、みかは新たな目標を見つけたし…

いろんな"幸せ"を見つけたって事で、あれはあれでアリなのかなと。

 

2017年の夏から(全作ではないけど)見続けている

「オトナの土ドラ」枠の中では、一番満足度の高い作品だったかもですね。

個人的にはこの枠の最終回でやりがちなイメージのある

駆け足展開を感じさせなかったのも珍しい。

そして来週からは「リカ」SP!いや…振り幅が大きいわ(笑)

サイコホラーにドロドロ…ザ・オトナの土ドラ!!!な作品も楽しみますわ♪

 


その女、ジルバ 2話 感想|ひたすら心地良い…だけじゃなさそう?

 

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※2話の感想です。本当は3話が始まる前に投稿するつもりが、結局間に合わず…^^;

※今更過ぎるので、1話の感想は日付をいじって投稿しております。

 

先輩たち3人がひたすら素敵だなぁ。

新(池脇千鶴)の初心者っぽいダンスを見ても笑い者にしない所が良い。

 

最初は中の人のキャラ的に、ナマコ(久本雅美)がガンガンツッコミを入れそうな

気もしたんですけど、むしろ主人公を励ましたりして

場を活気づけるためのなくてはならない存在になっていますし。

「まだまだこれからだから!」という常に前向きな姿勢でいるのが

3人から伝わってくるから、

エリー(中田喜子)が「芋虫みたいに丸まって」と言ってくるのも

"可愛がり"の表現としてすんなり受け取れます。

 

一方で、社交ダンスを習得して、また一歩前進した新。

ダンスが上手く出来たら職場でも自宅でもなりふり構わずステップは踏むし、

手渡し給料の嬉しさに服を奮発する…そんなお調子者な彼女の事を

今回「その気になりやすいタイプ」と例えられていましたけども。

でも、新しく来たお客・石動(水澤紳吾)の挙動不審な感じ、

「…良いですね、アララさん」とボソッと呟いているのを見る限り、

それが今後悪い方向にも傾いてしまうのかな〜…という気がしないでもないんですよね。

純粋に恋をしたんなら良いんですが、

ストーカー化して、新につき始めた自信や可能性を奪ってしまう展開になったら…とか

いらん想像をしてしまいました。

ショックを受けて人間不信に陥る姿は見たくなくても、いつか訪れてしまうんでしょうか。

ハプニングは職場に関するあれこれだけが良いなぁ。

 

で、そのハプニングの1つ「リストラ」は早い段階で明かされたので、

切られてしまうのも時間の問題でしょうけれど。

こちらは「私達と一緒に、本格的に働かない?」と頼もしく誘ってくれる図が

想像出来るから、個人的にはそんなに重大には捉えていません。

ただ…「ホストに貢いでる」の方は、BARにまで行ったんだから、

華やかなドレスを着た女性何人かと、生活感溢れる服装の男性達で

何となく違うって分からないのかなぁ…とは思います(笑)

 

 

↓前回の感想はこちら↓

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その女、ジルバ 1話 感想|これは拾い物かもしれない♪

 

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土曜日に放送されるドラマがまだどれも始まっていなかったので、

とりあえず初回をチェックしてみるかな〜…という軽い気持ちで視聴。

これは結構好みな作品かもしれませんね。

 

新(池脇千鶴)が置かれている辛い状況を

所謂"泣かせ系"にならないさじ加減でテンポよく描いていって、

BAR「オールド ジャック&ローズ」に入ってからは

"幸せを実感する姿"を存分に映す構成になっていた所に、

本作は何を重視した物語なのか…というテーマ性が感じられましたし。

また、水商売を取り扱った話だと、先輩によるいびりとか陰湿な嫌がらせとか

女同士のドロドロしたイメージがあるのですが、そういった描写もなく。

ただひたすら可愛がってくれる3人のベテランの様子を見て、

今後もほっこりした気持ちで見終える事が出来そうだな〜…と、期待が持てた初回でした。

 

「こんな自分を変えたい」「変わりたい」でもなく、

「自分を嫌いになりたくない」という新の台詞も印象に残っていて、

BARで働き始めてからまさにそれを体現されている池脇千鶴さんの佇まいの対比も凄い。

池脇さんの若い頃は知らず、「ごめん、愛してる」でお見かけしたくらいなのですが、

童顔っぽい顔立ちなので

多分昔からあまり変わらないんだろうなぁ…というのは何となく分かります。

 

童顔だから"デパートのアパレル販売から物流倉庫に左遷された40歳のベテラン社員"

感を滲ませるのに、きっと演技にも一苦労されたでしょうけれど。

童顔だから、化けた時のギャップが大きく感じられるという良さもある。

序盤はシワとクマの顔でぐったりしている印象だった分、

ドレスを着ておめかししてもらった時の表情はぱあっと光り輝いていて…

働き始めた段階であんなにも若々しく見えるんだから、

この先どう変わっていくのかと見守りたくなってしまいました。

 

人生何もかも上手くいかなかった主人公が新たな場所で新たな人々と出会い、

"自分を肯定してくれる"繋がりの温かさに触れながら

自信と勇気を持つようになるまでの物語である所、

そして、軽やかなタッチのピアノ調の劇伴、着替えのシーンで使われたコミカルなSEからして、

何となく「凪のお暇」らしさも感じさせますね。あの作品は大好きでした。

 

主人公を応援したい気持ちに駆られて、活力をもらって…

本作もそんな"好き"の詰まった作品になると良いな。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

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