2021年春ドラマ-コントが始まる一覧

コントが始まる 4話 感想|現実に向き合わせてくれる人

 

f:id:rincoro_ht:20210417232351p:plain

 

あれはズルいよぉ…長年の時を経ての再会&打ち解け合うシーンに弱いのよ…(泣)

 

母が憎い存在ならば許さなくても全然良いし、むしろそのまま終わる方が多いと思うけど、

瞬太(神木隆之介)は許す事を選んだ。

それは多分、子供の頃は分からなくても、

大人になってから自分の非を認めるようになるまで成長出来た証だろうし。

当時は環境・人間関係云々でしつけに余裕が持てなかった事に対して謝りたくても、

もう会えないままここまで来てしまったから謝りづらいという母の不器用さにも

気づいていたからなのかもしれません。

 

燃え尽きるまで野球部のマネージャーに没頭し、そこで面倒見の良さが発揮されていたらしい

つむぎ(古川琴音)の過去エピソードが描かれたお陰で、

繋がりの濃い2人の代わりに説得し、母に会わせたキーパーソンになったのも頷けました。

「逆襲する最後のチャンス」ねぇ…確かに、感情をぶちまけるタイミングを失って

心の底でずっとモヤモヤし続ける人生を送るより随分マシですよ。

現実に向き合わせる言葉をかけてくれる存在がいるって、幸せな事だと思います。

 

一方で、真壁(鈴木浩介)の発した

「18から28までと、これから先の10年は、別次元の苦しみだぞ」もまた真理。

5人は今、人生の岐路に立たされている真っ最中なんですよね。

3人がマクベスを続けていくのかもそうですけど、

つむぎもこの先ずっとバーでマネージャーをやっていけるのかどうかも分からない。

彼女の性格なら尚更、経歴も経験値も豊富だから、

本人は望まなくともリーダーとして周りを引っ張っていく仕事を強いられる可能性は高い。

そして、このまま"現状"を保っていればいるほど、他人を優先してばかりで

自分で無意識のうちに心を壊してしまう危機も孕んでいる。

自分を受け入れてくれた職場と仲間に恩恵を感じて新たな物事に挑戦するのか、

はたまた、今の環境を断ち切って新たにマネージャーをやれる場所を探すのか…。

いつ何時でも、人生は分岐点の連続だと改めて思い知らされます。

 

つむぎとの出会いで大切な事に気づかされ、若いうちに肉親の死を経験し、

春斗(菅田将暉)と潤平(仲野太賀)は真壁の思ってもみない言葉で"現実"を突きつけられる。

一度にいろんな事が襲ってきて、悩まざるを得ない状況に立たされていく感じ…

ああ、これぞ、青春群像劇だなぁ…という充実感がありました。

 

「こうなったら良いなぁ」と視聴者が願う部分と、人生の厳しさを教える部分を、

どうやって調整すれば大衆に見てもらえるドラマに仕上がるかが

よく分かっている脚本ですね。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


コントが始まる 3話 感想|誰かのそばにある奇跡の水

 

f:id:rincoro_ht:20210417232351p:plain

 

里穂子(有村架純)にとっての奇跡の水はマクベスであり、

俊春(毎熊克哉)にとっての奇跡の水は春斗(菅田将暉)だった…。

今考えてみれば、里穂子と春斗の出会いが初回の「水のトラブル」というコントを

生み出したのも、決して偶然ではなかったんですねぇ。

 

過去のブログを漁ったり、熱帯魚にも名前をつけたりしてしまうほどマクベスが好きなんて

随分物好きだなぁと途中まで思っていたけれど、

なぜそうなったのか、よく伝わってきました。

頑張るのが好きな自分を、無名でも独自の道を歩んで頑張り続けた3人と

重ねて見ていた部分があったんでしょう…。

 

今回の中で最もグッときたのは、

たこ焼きパーティで一斉に集まって語り合う日常的なシーンに、

自分も目の前の物事に向き合ってみようという"原動力"の意味合いをさり気なく持たせた事。

里穂子から語られた社員時代の過去、俊春が宗教に手を染めてしまった過去の

2つのエピソードを同時進行させている上に、登場人物のそれぞれの設定や関係性もかなり複雑で

話が散漫としそうなものを、

1つの空間で誰かの話を共有する事で

同時に"何か"に悩んでいる誰かも「案外辛いのは自分だけじゃないんだな」と励まされつつ、

そこから1人で解決させていくまでの流れで全てをまとめてみせたのが素晴らしかったです。

 

そして、繊細な優しさとコミカルさを持つ本作らしく、

「足を洗ったタオル」の笑いを誘うオチまでしっかり用意。

エピソード自体はシビアであまりにも笑えないものでも、全然重苦しく感じさせません。

むしろ、作り手が「辛い時こそ笑え!」というメッセージを訴えかけてきているようで、

涙を笑いに変える…これが笑いの真髄だよなぁと実感させられます。

 

本作、良い意味でドラマっぽくないんですよね。そこも魅力的です。

例えば、会社を辞めた時の過酷さを表現するために

社員時代の回想を挟んだり、1話での酔いつぶれたシーンを再び見せたり出来たと思うのですが、

(もちろん有村架純さんの演技力の凄さもあるのですが)

長台詞だけで当時の姿を思い浮かばせるなんて相当難しい技でしょう。

それに、言葉選びに関しても、"ドラマらしさ"と"ドラマらしくなさ"の塩梅が抜群。

何気ない会話の中に「着信履歴はね、心配してるよーってメッセージなんだよ」といった

如何にも名言っぽい真理を突く台詞を時たま入れるから、

逆にその台詞が刺さると言いますか。

 

またしても最高記録を更新してきたので、この面白さをどう文章にしようか迷った挙句

イマイチまとまりきれていない感想になってしまいましたが…(汗)

それくらい、よく出来ています。

今回だけで賞が取れそうなほどのクオリティの高さです。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


コントが始まる 2話 感想|感情を直接伝え合う3人に胸熱

 

f:id:rincoro_ht:20210417232351p:plain

 

「あなたを選んで良かったわ」

うわ〜〜こんなん泣いちゃうでしょ…っていうか、私が泣いちゃったよ。

もう愛の告白ですよね、これは。

 

1本のストーリーとして既に成立している1話の内容に

瞬太(神木隆之介)と潤平(仲野太賀)という別の視点が加わった構成になっていたお陰で、

マクベスがなぜ10年もの長い関係を築き上げてきたのかがよく分かった回。

3人は高校からの腐れ縁という以前に、互いを戦友でもないし、リスペクトでもない…

言うならば、恋心に近いような想いを抱えてしまっているんだなぁと思いました。

潤平のアドリブ告白もそうだけど、瞬太の春斗(菅田将暉)に対する、

いつも自分を正しい方向に導いてくれるからそれを信じて待つという一途さも可愛らしいし。

自分が第一志望でなかった事にやきもちを妬いてしまう春斗も可愛らしい(笑)

 

恋に進路に、同じ青春時代を過ごした頃を知っている3人の関係はやっぱり素敵で。

私も数少ない友達の中で、今でも連絡を取り合ったりしているのが高校時代の友達で、

それもよく行動しているのが3人というのも一緒でさ…

だから、居酒屋で思い出話に花を咲かせて、心から笑える関係性が

一番理想的だなんて思いながら見てもいます。

 

そして、何が心に響くかって、感情表現を直接会って伝える描写がメインな所。

スマホは持っているけど、今時の若者ならLINEでメッセージを残したり、

Twitterで今の心境を呟いたりするものを、本作の登場人物にはSNSを利用するシーンが一切ない。

その代わり、自宅で揉めて、急いで自転車を漕いで、早く駆けつけようと走って

とにかく相手に生の言葉をぶつけようとする。

デジタル要素で言えば唯一ブログは出てきましたけど、

想いを残すツールは手書きの遺書もありましたしね。基本的にアナログなんですよね。

1話の感想で「昭和の世代の方が刺さりそう」と書いた理由としては多分ここにもあって、

SNSや、最近ではリモートが主流になっているドラマが増えている分、

本作のひと昔っぽい作りが逆に懐かしく映るからなのかな?という気がしました。

若者があえてアナログな手法をとるアンバランスさもクセになりますね。

 

芳根京子さんは前回の文化祭で観客として登場していたのは知らなかったですし、

中村倫也さんは全然コーヒーを入れそうにないくらい別人…。

で、次回は春斗の兄役として出演される毎熊克哉さんは、系統が確かに似ています(笑)

物語とキャスティング、どっちも充実出来そうですな。

これからどんどん化けるかも…?

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 


コントが始まる 1話 感想|昭和世代には特に刺さりそう

 

f:id:rincoro_ht:20210417232351p:plain

 

今期のドラマは事前に公式サイトでチェックはしているものの、

TVで放送される予告や春ドラマ特集は見ないでおいたので、

本作は中でも得体の知れない感じがあったんですよねぇ。

「コント」だから、毎回1話完結型で描かれるのか、会話劇で楽しませるのか、

それともシニカルなタッチなのかと色々予想していましたが…

いざ初回を視聴してみたら、思ったよりも青春群像劇を

真っ直ぐ描く作りになっていて意外でした。

で…昭和の世代の方が心に刺さるんじゃないかなぁとも。

これから書くのは私が個人的にイメージしている"昔の時代の若者像"なので、

偏見だだ漏れになっちゃうかもしれませんけど、

大胆で思い切りの良い3人を見ていると、

歳を重ねた大人が懐かしむ若気の至りを見ているようでさ。

今時の若者だと、将来は"堅実"で"安定した"生活を送りたいという

ある意味保守的な人が多い気がして。

何か面白い事をやるにしても、リスクを考えずに勢いで福岡まで

ラーメンを食べに行ったり、その場のノリでお笑いコンビを結成したりするよりも、

SNSYouTubeなどの情報ツールを使って、

身近な所から視聴者が目を引く企画を作ろうっていう人の方がいそうなんですよね。

まぁ、いつブレイクするのか、それとも不発で終わるのか分からないギャンブル世界に

飛び込む人達の話だから、周りにそんな人がいない限りは

珍しいっちゃ珍しいと感じてしまうのか。

また、どの世代の芸人にも響くのかも。

 

構成は文字通り「前フリ」で、モノローグも多用していて、

コント→種明かし→おさらい と

「本作はこんな形でお届けしますよ〜」という流れの紹介のような印象が強かったため、

初回だけでは心が動かされる事はなかったのですが、

若者だけで物語を展開していくという面白さは味わえそう。

菅田将暉さん、神木隆之介さん、仲野太賀さん…

ちゃんと高校生っぽく見えたのも凄いし、

やり取りから"高校生活の延長線上""腐れ縁"な関係性なのが伝わってきたわ。

特に太賀さんは、ラーメン店での泣き笑いの演技が良かったです。

ああいう泥臭い演技も似合うんだ…

もっと歳を重ねたら、深みが増して化けそう…そんな可能性も感じさせました。

 

次回は中村倫也さんと芳根京子さんが登場されるとの事で、

今後もゲストが続々出てくるんでしょうかね。

何となく、間宮祥太朗さんと矢本悠馬さんも出てきそうな予感がしてますが…

それだと「べしゃり暮らし」からの刺客になっちゃうのかな(笑)

 

コントから始まる斬新なアバン、若者だらけのキャスティングからし

深夜の時間帯にやってそうなものを、

大人も子供も見るイメージのある土10枠で放送するっていう挑戦的な所が素敵です。

もう少し見守っていきます。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net