2022年冬ドラマ-ゴシップ一覧

ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 11話(最終回) 感想|凛々子の知りたがりはまだまだ続く

 

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ひたすら"誠実"な作品でした。

一時期は恋愛方面に傾きがちだったり、

初回の感想では「キャラが弱い」なんて事を書いてしまったりしていましたが、

最後まで見てみれば、凛々子(黒木華)を始めとした

傷を抱えながら生きるメンバーたちが、日々感じている"ざわざわ"の真相を追い、

そして自分の言葉で「届けたい人に届ける」までの成長物語として

1本のブレない軸が通っていた…そんな印象が残る仕上がりになっていたと思います。

 

最終回の内容自体は、解散間近のチームが再集結、連名、ボス=仁和(安藤政信)との決別と、

今の時期に相応しい卒業式を彷彿とさせる王道展開。

でも、初回からずっと見続けてきた者にしか分からない、"連続ドラマ"ならではの良さが

この1時間で存分に活かされていたので、ベタはベタでも感慨深いものがありました。

それは、前々から感じていた、凛々子の仁和への依存っぷりや、

当初はやる気のなかった一本(石井杏奈)がカンフルNEWSの仕事観を代弁する…

といったシーン・描写も挙げられますが、

個人的に最も見入ったのは、いつものマフラーを外して

依頼相手に「PVが伸びる」に対する想いをはっきり伝えてみせた所だと思っています。

 

黄実子(りょう)の言葉を借りるとするなら、

「あの子の感情にはいろんなものが渦巻いている。それを上手く表現出来ないだけ」が、

視聴者がずっと見てきた彼女ではあったんですが…

(時期的にとったと考えられるにしても)あのシーンを見て、

ああ…首にいっぱい巻きつけているマフラーが、

彼女の中々言葉に出来ない感情を埋(うず)める先だったのかもしれないな…と。

マフラーをとった事で、淀みなく、迷いなく、ありのままに言葉をぶつける。

首回りがスッキリしたというぱっと見の"視覚的"な変化を見ているだけでも清々しいけれども、

その時の凛々子の目は吸い込まれるように真っ直ぐで。

視覚でも、黒木華さんの"知りたがり"を体現する演技でも、

今までの集大成である"凛々子の成長"を真正面から描く締め方には実に好感が持てました。

 

以前の感想にも同じような事を書きましたが、

話の腰を折ってしまいがちな縦軸も、本作の場合は上手くいったケースで、

主人公の変化とリンクさせて地続きで物語を紡いでいった所も良かったです。

そして、ゴシップを扱うとなると、大体ゲスで癖の強い作風になり、

人の真相を暴いて面白がる所に重きを置いているイメージがあって、

そういう意味で「お腹いっぱい」であまり期待はしていなかったんですが…。

そのイメージを払拭する、全体的に漂う静かで少しミステリアスな雰囲気に落ち着いていた事、

その雰囲気の中で人物描写を丁寧に積み重ねていった事を考慮すると、

最近は(昔なら月9でやっていたはずの)ラブコメや胸キュンラブストーリーといった

大衆的なコンテンツが頻繁に放送されつつあった木10枠が"原点回帰"した…

つまり、久々に"木10らしい"じっくり味わう良さのある作品だったかな?という気もしています。

 

まだ最終回を迎えていない作品もあるものの、

現段階では有終の美と言っても良い幕引きとなりました。

次回作は題材的にテレ朝作品っぽいのですが(笑)

この調子で面白くなれば良いなぁ…と願っております。

(そして、今更過ぎる感想ですみませんm(_ _)m

もしも待っていてくださった方は、大変お待たせいたしました。

明日は日9の最終回の感想を上げる予定です。)

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 10話 感想|依頼に隠された仁和の本当の狙い

 

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いつもなら序盤であるはずの決め台詞「ざわざわする」がないまま

物語が展開されていくという、まさしく小さな"ざわざわ"が残り続けたお話。

 

仄かな三角関係の他に、仁和(安藤政信)の縦軸にも触れている

メインエピソードがあるのに、就活詐欺のエピソードも

合間合間に加えるとなると複雑にならないか?

別に就活詐欺の方はわざわざ最終回前に持ってこなくても…と

途中まで疑問に感じながら見ていましたが、

最終的には、なるほど…それなら納得…と思えるラストに仕上がりましたね。

単なる味変や尺埋めではなく、何かしらの意図が含まれていたのだと

後から気づいて新鮮さを覚えるという、種明かし的な構成になっていたのが面白かったです。

 

ただ、強いて言うなら、失明したライターの話の着地点が

ちょっと単純だったかな?という気がしないでもありません。

「プライドが死ぬ」って事は、要は彼には

「ライターでありたい」意志がまだ残っていたんでしょう?

なら、口述筆記でも出来たんじゃないかとは思えてしまうんですよね。

 

例えば、元々"目で見て感じたものを取り入れる"所にこだわりを見出している人だから

作家人生を捨てた…とか、いざ口述筆記してみたものの馴染めなくて諦めた…といった

補足が加えられていたら、妻が引き継ぐのにも説得力が持てましたが。

一応取材ターゲットなのに、全体に漂う謎めいた雰囲気作りを優先し過ぎたあまり、

彼の描写や背景が丸々カットされているのは気になりました。

まぁでも…今回の話はあくまでも仁和の"裏の顔"を知らしめるための内容ではあるから、

あえてそこは深く追求はしなかったと捉えた方がいいのかもしれませんね。

 

とりあえずは…カンフルNEWSと繋がりがあると思って見ていなかった

インターネオとの合併には衝撃を覚えたので、

このままエンタメらしさを押し通す最終回になる事を期待しています。

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 8話 感想|終盤だけ少し前の月9っぽい。

 

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根津(溝端淳平)と派遣職員・彩(松本妃代)、恭平(新原泰佑)による3つの親ガチャ問題。

要素を盛り込み、群像劇仕立ての作りが強まったが故に、

主要人物である根津の父に対する静かな恨みが

椛谷(野間口徹)による台詞のみでやや片付けられた感は否めなくもないですが、

相手の心を尊重し気遣えるようになった凛々子(黒木華)の言葉で救われた

というのが頷ける溝端さんの涙を溜める演技が特に印象的で。

その後の彩のパートでの"闇雲に否定しないたった1人の存在"も含めて、

どこか兆しが見え始めたかのような、爽やかさの残るお話になっていたと思います。

 

ただ、"親ガチャ"という今時らしいワードを扱っているだけで、

俯瞰的に見れば"嫉妬"がテーマの昔ながらの内容…とも言えるんですよねぇ。

一応、SNSへの投稿やネット上での噂などを強調する形で、

「ネットニュースを扱う作品」としてそれなりに本作らしさを保ってはいたものの…

強いて言うなら、家族関係(?)のネットニュースを興味本位で読み、

その記事で偶然 悪意や偏見満載のコメントを見かけた過去があっただとか、

出来心で「親ガチャ」を検索し、間違った情報をずっと鵜呑みにしてきただとか、

今の彩に通ずる"歪んだ正義感のルーツ"みたいなものを

もっと"ネットだからこそ"の描写で表していったら、

彼女の言動にも深みが増していたのかもしれません。

 

あと、恋愛要素に関してはねぇ…

本作のジャンルは社会派じゃなくてあくまでも社会派"風"だから、

恋愛要素も取り入れて何でも自由にやろう!って所なんでしょうけど(苦笑)

終盤の方があそこまでドラマチック寄りの演出になると、

まるで2010年代前半の月9かのような、別作品を見ている感覚に陥ってしまうんですよねぇ。

1人1人の心情にスポットを当ててチームワークを作っていくという今までの積み重ねがあり、

それが本作のお仕事パートの面白味に繋がっている…

で、実際に前々回から形も定まってきただけに、

ここで露骨に恋愛を押し出されると噛み合ってないように感じるのです。

個人的にはそこそこ好感を持って見ている作品なのもあって…実に勿体ない。

 

凛々子が人の気持ちを分かる段階にまで来ているのは事実。

そして、根津を始めとした面々も、

あの会社で仕事する事に少しずつ、やり甲斐や居心地の良さを見出せている。

だからこそ、何も恋愛感情という安易な方向に走らなくても、

仲間という関係性だけでは片付けられない"特別な感情"みたいな曖昧な表現に落とし込んで

視聴者に悟らせるくらいで良いと思うんですよね。

まぁ、恋愛を絡めなくたって十分面白いのに…というのは今の月9にも言える事ですけど(汗)

(↑でも最新話はそこまで気にならなかったかな?)

 

↓7話の雑感はこちら↓

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 6話 感想|SNSの苦い真実までをも映し出す

 

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※雑感集に加えるつもりでしたが、文字数がそこそこ多かったので単独の記事にしました。

それ用に書いた感想ではないので、多少雑かもしれません。どうかご了承くださいませm(_ _)m

 

本当に「届けたい相手に届いてくれれば良い」を地続きで描くドラマだなぁ…と。

従来の作り方によっては"カンフルNEWSのお陰"…

いわゆる"ヒーロー"に仕立てる事も出来たと思うけど、

過去に起こした行為はれっきとした悪であり、犯罪は犯罪だと結論づけた事、

完全に許す人情論押しの 綺麗なハッピーエンドでは終わらせなかった事。

そして…縦軸とキャンセルカルチャーとの結びつけ方も無理がなく、

最終的には「大事なのは自分が過去とどう向き合うか」で

双方落とし込む流れが実に素晴らしかったです。

 

また、キャンセルカルチャーで記憶に新しいのは東京五輪

でも、五輪だけに留まらず、アイドルにしても俳優にしても、

過去をほじくり出しては叩く習性がTwitter上ではよく見かけるようになった印象。

その上で、デマや噂ばかりが拡散されて、真相や続報はあまり反響に及ばないというのも、

現代の人々を皮肉っているようで身につまされる話でした…。

笹目(筧一郎)のストーカー行為もそうだけど、

多分人間って野次馬しがちなんだと思います。遠くで見ている方が"楽"ですからね。

 

ドラマというフィクションの世界なら、真相を暴くゴシップ業界が舞台でもあるから、

切り取られた部分である「卵を投げつけられた娘」についても

しっかり言及する事も可能だったかもしれません。

でも、あえてその後を描かなかったのは、

その後になんて興味がないという"人々の考えの表れ"だったのかな...という気もしました。

 

そして、縦軸を無駄に引き延ばさなかったのも英断でしたね。

最近のドラマは引き延ばし傾向にあるけど、

そうすると本筋の腰を追って悪影響を与えかねないから。そこら辺は潔い。

 

あとは、笹目がカメラマンとして加入してから新章といった所でしょうか…

彼を見る根津(溝端淳平)を意図的に映していたカットが気がかりですが、

あんまり三角関係の方向には寄せないように願いたいです。

逆に、凛々子(黒木華)と共通点のある(過去を知っている)彼の加入が新たな視点を運び、

一味効かせたお仕事ドラマを見たいかなぁ?

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 5話 感想|ついに凛々子の過去を知る者が?

 

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周りがどんどん活気に満ち溢れていく様子を見て、

唯一面白くなさそうにしていた真琴(石井杏奈)のお話。

凛々子(黒木華)に信頼を寄せるようになった3人にはそれぞれ

仕事との向き合い方や、今の会社に勤めるまでの経緯が描かれた上で

「戦力外」などと言われていたので、

真琴にはどんな物語が隠されているのだろう…と思っていたけれども、

彼女の場合はそのまんまでしたね(苦笑)

やる気もなければ愚痴も多い。でも、「こんな事」「ごとき」と言っている辺り、

自分の味方になってくれたと信じてやまない友達には

「メンタルの強い人でいて欲しい」という理想を押しつけがち。

その上、○ちゃんねるみたいな掲示板の書き込みを"真実"だと決めつける。

 

元々希望していた漫画編集部とはかけ離れた部署に就いたが故の言動なのは分かりますが、

前々回と前回の内容と比較すると、あまりにも"現在進行形"、

つまり自己中心的な状態の真琴を描いていた印象が強かったので…。

結局、定義づけする割には、結奈(茅島みずき)と友達には見えづらかったのも含めて、

結奈が宣言通りプロゴルファーになった時のちょっとした嫉妬や羨望の眼差しだったり、

ゴシップ部署に配属された時の心境だったりと、

当時の真琴の背景を早い段階で掘り下げてみた方が

もっと同情出来る部分もあったんじゃないかな?と思いました。

 

しかし、友達とは?肖像権の侵害とは?と問題提起しつつ、

何に価値を見出すかで"自身にとって揺るがないモノ"は異なる…と結論づけるための例として、

複数の匿名によるネット上での書き込みや悪質な盗撮者、

そして、真琴と結奈の関係性が挙げられ、1つ1つ描写されていたのはもちろん。

2人の関係性に付随させるように凛々子の過去も重ねる事で、

そこから縦軸へと広げていく流れは実にスムーズでした。

縦軸に関しては折り返し地点なので、ここで明かされるのは妥当ではありますが、

各々の登場人物の人となりがよく把握出来ないまま

ゆっくり進んでいた本作を考慮すれば、一気に見せてきたのには割と意外でしたね。

 

肝心のネット上での悪意については、結果的には、

1人の悪質な盗撮者にずっと苦しめられていたから、そいつを捕まえれば一件落着!

みたいな解決方法にすり替わってしまった感は否めませんが(汗)

でも、彼だけでなく、こういった悪意を持っている人は世の中にごまんといる訳で、

その悪意による拡散は決してなくならない事、自分を肯定してくれる人の存在を知った上で、

自分が何を重要視しているのかを突き通そうとする事が大切なのだという

視聴者へのメッセージともとれる"後日談"的なオチは書かれたので…

ある程度は仕方ないのかもしれません。

 

さて、今回でようやく仲間としての一体感が生まれ、

笹目(筧一郎)の正体も分かったとなると…

あと気になるのは、競合会社である「週刊東西」に勤める人物を実際に登場させて、

ゴシップのあり方を巡っての対立を明確化するのかどうか…でしょうか。

いつも名前だけ出ている感じなので、見てみたい気持ちにはさせられるんですよねぇ(笑)

まぁ、これはあくまでも個人的な望みなので、

縦軸が今回で動き出して、詳細はまだ謎だらけの状態となると

残り話数的には難しいでしょうけども。どうなんだろう?

 

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 4話 感想|誰かに必要とされたい…という真理

 

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椛谷(野間口徹)に続き、下馬(野村周平)が現在の状態に至るまでの

背景の深堀りから始まった今回。

前回でも感じましたが…やっぱり、この冒頭から始まる構成が、

本作が描こうとしている方向性にぴったりはまってるんですよね。

本当に、回を重ねるごとに面白くなっています。

 

「自分にしか出来ない仕事なんてない」からの

「あなたで良かった。そう言われる仕事ならきっとある」

これって、仕事をしている人なら誰だって言われたい言葉でしょう。

最初は希望に満ち溢れていたのが、不慮の出来事や度重なるミスがきっかけで

"代わり"はいくらでもいるという現実を突きつけられ、

そこから自信喪失になって行くのって…

下馬じゃなくとも経験した事はあるかもしれません。

そして、それはユーチューバー・カマドウマ(大木空)も同じで、

自分の居場所がなくなっていくのに憤りと孤独を感じていた。

下馬の実家の介護パートもあり、描く要素が割と盛り沢山だったにもかかわらず、

2人の境遇や下馬のお仕事パートと合わせて

"承認欲求"の話に繋げるまでの流れが、とても綺麗にまとまっていた内容でした。

 

介護パートについても、根性論で片付けるんではなく、

行政の力を借りて前向きに考えてみようという

実に現実的な着地点に落ち着いていたのも良かったですし。

下馬が昼間も撮影している意図を聞いて肯定したり、

アドバイスを考慮して違う調査方法を考えてみたり…といった、

「あなたで良かった」と瀬古(黒木華)が声をかけるのも頷ける、

ある意味謎解きの"手がかり"みたいなものが散りばめられていた作りも

丁寧だったと思います。

 

最もやる気のなさそうだった下馬を絡める形で、"お仕事ドラマ"としてもしっかり成立。

前回で心に光が灯った椛谷が、彼に「編集長が振ったんだから

お前が最後まで責任取らないとダメだろ」と鼓舞するやり取りに加えて、

今までの話の流れでチームワークも深まっていて、良い感じですね。

(信憑性がどうもなさそうなんですが(笑))瀬古の過去や、仁和と謎の女性との関係性、

笹目(筧一郎)の描写と、曖昧だった部分も徐々に動き出してきました。

 

ただ、強いて言うなら…やはり脚本家の複数体制が影響しているのか、

回によって雰囲気の温度差が微妙に違っている感覚がするのが気になる所かなぁ?

設定自体もイレギュラーでしたよね。

瀬古が何かぞわぞわするものを感じて自ら動いていくパターンではなく、

仁和(安藤政信)の指示で動くというパターンだったし…

まぁそこは変化球だと思えば何て事ないんですけども。

 

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 3話 感想|そろそろ謎を1つ解明して欲しい

 

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今回の着地点は良かったですね。

「届けたい相手にしっかり届いてくれれば良い」というコンセプトを

視聴者に分かりやすく、印象に残りやすいように示せていた気がしました。

冷静に考えてみれば、口パクだと叩かれっぱなしで終わった

女子高生の立場は気の毒なものですが…

あくまでも、椛谷(野間口徹)と息子・涼太(大西利空)の親子関係や

椛谷の心境といった、「どうせ…」から始まる"偏見"を今回の軸として

物語を進めていた事を踏まえれば、納得行く結末になっていたと思います。

 

しかし、やっぱり…というのか、もどかしい所も出てきました。

ここ最近のドラマは展開が早いのもあって、真相を暴く本筋部分よりも

そろそろ縦軸方面のテンポを上げて欲しい気持ちが強くなってしまうんですよねぇ。

現状で言うと、瀬古(黒木華)を追っている笹目(筧一郎)や、

彼女に期待しているらしい仁和(安藤政信)の正体、

何やら彼女の事を理解していそうな黄実子(りょう)との関係性、

そしてもちろん、彼女の過去と…

時々挿入したは良いものの、怪しげに見せるだけで全く進展していないんです。

各々の登場人物の情報が未だに謎に包まれたままだから、

本来魅力的に映るはずの主人公も"何を考えているのかよく分からない"止まりで

終わっているのも事実。

 

ただ、前回は根津(溝端淳平)、今回は椛谷と、社員を1人ずつ掘り下げているお陰か

今回でようやく役割分担が明確になり、"チームで動いている"感じも見えてきて

少しずつ軌道修正されていっているし。

椛谷と瀬古に以前から接点があった事が判明したとなると…

回を重ねるごとにみんな"裏側"という名の何かがある…

いわゆる、芋づる式に分かって初めて

面白味が生まれるタイプの作品でもあるのかもしれませんね。

 

という訳で、淡い期待を寄せつつ、もう少し見ていこうと思います。

次回はやっと下馬(野村周平)の本領発揮(?)って事で、

中堅の立場に差し掛かりつつある彼から

どんな背景が浮かび上がってくるのか?にも注目していきたいです。

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 2話 感想|役者を持て余してる感は否めず…。

 

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初回は導入部分があった以上、当然と言えば当然かもしれませんが、

今回の方が見やすくなりましたね。

物語を引っ張り、かさ増しするためだけに設定されたような本筋以外の要素を

"ちょい役"程度に収め、あくまでも"仕事をする姿"を集中的に描いていた印象。

あとは、瀬古(黒木華)と根津(溝端淳平)の距離が近い時に、

スローモーションを取り入れる形で

今後の関係性の発展を匂わせる演出をするのが目につく所ですが…

まぁ、それを除けば無難に落ち着いているので、良かったです。

 

ただ、初回と今回を見た事で引っかかる箇所も出てきました。

瀬古のキャラクターの"ブレ"です。

前回ではひたすら真面目で、周りの意見に囚われず主観を大切にする

正義感の強い主人公風に書かれていたように記憶していたんですが、

今回は脚本家が変わったのが影響しているのか…なんか、いろいろと鈍感じゃないですか?

今度は相手の気持ち・一般人の興味関心・群集心理が理解出来ていない人に、

人間の心理を読んで紐解いていく必要のあるゴシップライターの仕事が務まるのかという

矛盾点を感じずにはいられなくなりました。

世間に疎いキャラにした事で、前回よりも主人公の個性は際立ってはいますが…

見かけをアンドロイドっぽくすればするほど、前回での感想にも書いた通り

やっぱり月9の主人公と比較せざるを得なくなりますし、

立たせる方向性が違う気がするんですよねぇ。

(まぁ、脚本家が変わる度にキャラも変わるのだけは辞めて欲しいですが…。)

 

そして、これは変わらずですが、とにかく主人公以外の存在意義が感じられません。

今回は駆り出された事で、根津のキャラが何となく掴めはしたものの、

基本的に、事務所に乗り込むのも、張り込みするのも、取材に行くのも、記事を書くのも

ぜ〜んぶ主人公がやっているから、他の社員の出る幕がなくなるんです。

だから、画面に映っているのはずっと瀬古…次点で根津って感じ。

他はみんな、ちゃんと正社員として雇われてるんだよね?仕事してる??と

思えるくらい自由な動きをしていて。

ある役者さんが映った時には、そう言えばこの方もいるんだった!って気づくほどには

瀬古と根津以外はモブキャラに見えました(苦笑)

 

で…思うんですけど、これって前回で詳細に書かれた

「落ちこぼれ会社の立て直し」要素って必要あったんですかね?

せっかく揃えた役者さんも上手く見せられていないし…。

誰にも忖度せずに「本当の事しか書きません」を貫くスタイルを活かすとするなら、

瀬古が何やら大きな挫折をした根津を誘って、

無名の(もはや名前だけに近い)個人事務所を立ち上げる形で

自分たちにしか書けない記事を作っていく…

そして、マイノリティ側に置かれた人間ならではの"情熱"で世間を徐々に揺るがしていく…

みたいな作風にしてみても良かったんじゃないかと思ってます。

もちろん、その手の作風になると陥りがちな 煽りとか制裁とか、挑発的じゃない方向で。

 

ゴシップのエピソードの着地点は悪くないんですけどね。

登場人物の設定描写が足りないから、いまいち魅力を感じづらいし、

そのお陰で相変わらず"表向き"だけのふわふわした印象が残ってしまう…というのが現状です。

 

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 1話 感想|月9との差別化が大事かも。

 

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全体的にふわふわとした雰囲気を纏わせて終わったな…という印象。

終盤のシーンでようやく、主人公を通して

「届けたい相手にしっかり届いてくれれば良い」という

メッセージを伝えたい話である事が何となく読み取れて、

今後どんな展開をして行きたいのかが見えてきたのは良かったですが、

物語が動き出すまでが遅かったように思いました。

 

そう思った理由は2つ考えられるでしょう。

まずは、ネットニュースを取り扱う部署でありながら、要素をあれこれ盛り込んでいるために

何を主体にした作品なのかが分かりづらく見えてしまっている事。

要は、そこまで重要ではない所まで水増しし過ぎなんですよね。

順々に見ていく感じだと、廃部に近い状態にある部署を

転部してきた凛々子(黒木華)が立て直す企業ドラマの要素があって、

彼女の能力に惚れ込んでいるらしい仁和(安藤政信)との関係性、

詳細不明なカメラマン・笹目(筧一郎)との関係性…2組の謎を掘り下げる要素もあって、

露骨な恋愛匂わせ要素もあって。

おまけに、マフラーを職場内でも頑なに外さないのを見る限りは、

実は首元にある傷を隠すための格好で、

後々それを巡った凛々子の背景が描かれる…そんな"縦軸"もプラスされそうで。

まぁ、最後のはただの予測に過ぎませんし、

初期設定を描く初回だからと言えばそれまでなんですが、

通常放送となる次回以降も、本題以外の要素を初回と同じくらいの配分で

盛り込む作りになったとしたら、「視聴リスト&期待度」でも書いた通り、

何を描きたいのか結局よく分からないまま終わった

前作「SUPER RICH」の二の舞になるかもしれない…

そんな嫌な予感はうっすらと感じさせました。

なるべく、余分な箇所は削いで魅せて行ってほしいです。

 

そして、もう1つは…主人公の人物造形にもう少し"厚み"みたいなものが感じられたら…

といった所でしょうか。

それはキャスト以外で強く印象の残らなかった他の登場人物にも言える事ですが、

主人公の引き立たせ方、周りとのバランスは重要になってくると思います。

何というか、劇中でもあった

まとめサイトを写したものを記事にしている」感じに近いんですよね。

無個性だとは思わないし、一応、辞書を引く、領収書を見せて問いかける、

空気の読まない発言などで

「曲がった事が嫌いな真っ直ぐな性格の主人公」風に見せてはいるんですが…

どれも視聴者を惹きつけるための"見かけ"にしか過ぎなくて。

日々何を抱えて生きているのか。世情の何に疑問を感じているのか…

そこらへんがサラッと済まされたような気がしました。

 

さらに、見ていて感じたのは…意外にも、月9の主人公と外見も性格も被ってしまっている事。

まだ始まってはいませんが、予告の時点でインパクトは強いです。

本作の場合、"ちょっと変わり者"くらいのレベルで留まったら

引きが弱くなってしまう恐れがあります。

あっちは原作がある以上、癖の強さに磨きをかけようとしても

比べられて終わりでしょうから、

人間的な部分の描写を重ねて差別化した方が吉なのかもしれません。

 

という訳で、懸念点もあってまだまだ様子見…といった感じの初回ではありましたが…

ターゲットを被害者か加害者のどちらかに寄せるでも、

噂だらけのSNSを悪とするのでもなく

「ネットの力を信じてもないし、諦めてもいない」という

曖昧な着地点で終わらせたのは、割と新鮮味はあったと思います。

でも、本当に面白いかどうかは次回以降にかかっています。

ネット世界でいろんなコメントが飛び交うように、

主人公の"信念"が周りにも影響して、

皆それぞれ自分なりの考え、やり方で真相を突き止めていく…

"正解は1つではない"しかし考えさせられる…みたいな物語の紡ぎ方をしてくれたら

化ける可能性はあるかも…??

そこにわずかな望みをかけて、次回も見てみるつもりです。

 

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