2022年夏ドラマ一覧

オールドルーキー 5話 感想|塔子とのコンビが一番しっくり来るかも?

 

 

前回でサッカーへの未練を断ち切った事で、

ようやく"第二の人生"に挑む物語になった今回。

正社員になるくだりは5話までとっておいた上で、

この内容が2話か3話に来ていればな…という勿体なさはありますが、

シンプルに見やすくなったのは良かったです(笑)

自宅でもフェンシングの映像を見ながら仕事の話をしている様子から、

"ビジネス"ではなく"アスリート魂を持つ者同士"として

ちゃんと向き合いたいとする新町(綾野剛)の意志が感じられましたし、

家族もそんな彼を純粋に応援してくれているような描写になっています。

本筋とは基本関係ないプライベートな部分が、話の腰を折らなくなっただけでも

大きな変化だと思います。

 

ただ、見ていて気になったのは…

職場内でのコミカルなやり取りはもう少し控えめにしてもらった方が、

仕事に責任感持って取り組んでいるように見えるのかな?という事。

倒産危機状態の会社を救う…という物語ではないのに、

個人的には、この会社、潰れない?

この会社にマネジメントをお願いして大丈夫なのか??と思うほど軽いです(苦笑)

監督の交代が話の内容に強く影響しているのかは分かりませんが、

木村ひさし監督が前回と今回の担当になられてから

おふざけ具合が顕著になっている気がするんですよねぇ。

(カメラワークの切り替えの忙しなさも含めて…)

前回はいつものマネジメントエピソードがないだけ、まだ許容範囲でしたが、

今回はやり過ぎて少々悪目立ちしてしまったように思います。

 

まぁ、ただでさえ軽そうな雰囲気の会社でも、新町のバディが

これまでの経験を駆使した実力派の塔子(芳根京子)だったら、ピリッとメリハリがついて

"お仕事ドラマ"らしい頼もしさを感じられたかもしれませんが…

今回に関しては、新人なんだかよく分からない城(中川大志)と一緒だった事もまた、

仕事への取り組みや結末の緩さを加速させていたんじゃないでしょうか。

だって…スポーツ選手がメディアで注目される覚悟を若い選手に説明するという、

本来なら社員自身が契約成立した時点でやりそうな事をしなかった上に、

事前に化粧品会社との仕事の内容を伝えないまま

スポンサーと顔合わせさせていましたからね(汗)

 

それに関してもう1つ気になる事を言うと、

高柳社長(反町隆史)の出番も減らした方が良いのかもしれませんね。

確かに、社内で一番長いキャリアを積んでいる人だから、

まだまだひよっこな新町や城よりもかなり言葉に説得力はあるんですけど…

逆に、どうやって説得するか、どんな風に説明すれば彼女が納得してくれるのかを

2人に指導をするのも、社員たちを管理する社長がやるべき仕事な訳で。

マネジメント相手の選手との関わり、社員との関わり…

両方に首を突っ込むと、下手したら、高柳が主人公に見えてしまうのではないか?

と思ったのでした。

 

とは言え、家庭パートもお仕事パートと絡めるような内容になっているし、

本筋から外れた小エピソードは程よく抑えられているので、

全体的なバランスは良くなっています。

そして、新町も"サッカーへの未練"という足枷がなくなった事で、

話があっちこっちに行き来するややこしさもなくなって、

今までより面白味が増してきました。

 

新町のシーンで特にグッと来たのは、

マネジメント契約を外された選手を守るために、躊躇せず「マネージャーです!」と言えた所。

あそこはかっこ良かったですね。

俺は新たな場所で、第二の人生を全うするんだぞ…という決心を感じさせた瞬間でした。

 

 

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初恋の悪魔 3話 感想|"意図"が見えてきた気がしないでもない?

 

 

これまでも書いているように、本作の内容にまだイマイチハマりきれておりません。

仮にそれが「坂元作品が苦手だから」という理由から来ているのなら

元々嗜好に合わない…で済むのかもしれませんが、

そうではないから、ちょっとした悔しさが残るんです(笑)

ここ何年かで見た坂元作品をどれも好んで見てきた自分としては、

本作があの展開で何を描こうとしているのか掴み取りたいし、好きになりたい…というのも

正直な気持ちではあるんですよね。

 

で、いろいろポジティブに捉えて今回を視聴して思ったのは、

ED映像に映っているルービックキューブが、

本作がどんな物語であるかを象徴しているのではないか?と。

もっと細かく言うと…ミステリーに重きを置くよりも、

物語を通して、人が潜在的に内包している多くの性質を

どれだけ浮かび上がらせる事が出来るのか?

実験的に描いているんじゃないかという気がしています。

 

例えば、いろんなドラマを見ていると、登場人物をある程度決めては、

「この人はこんな性格」「この人には〇〇な印象を持たせたい」などと

各々のキャラクターを設定づけて、初めて内容を成立させる作品も散見されますよね。

1人1人に"役割"を与えれば、その枠から基本はみ出す事はないから、

プロットが組みやすい…という利点があるかと思います。

でも、本作の登場人物は"役割"をガッチリと固めていません。

最低限の性質は持っているし、そこから来る傾向もあるんだけれども、

その人となりを掘り下げて行くと、決して一面だけではないのかもよ?という事を

ずっと描き続けているような気もするのです。

こう考えると、まあまあ好意的に見られるようにはなりました。

 

ただ、そうであっても…

あとはやっぱり、4人の背景と事件パートの結びつきがもっと強ければ

ちぐはぐ感が薄まるのになぁ…という惜しさは残るんですよね。

「私の中に肉じゃがとコロッケがいる」など、今回は台詞や所作の節々で

星砂(松岡茉優)の多重人格を匂わせる内容になっていただけに、

どうせなら事件パートも、人格が入れ替わった事による記憶違いをオチに使ってみても

良かったのかもしれません。

まぁでも、その展開にしてしまうと、スーパーで万引きGメンとして配置されている

星砂の立場が危うくなって、警察から追い出されてしまう…なんて事になって、

「警察署に勤めているものの、捜査権のない4人が集まった」というコンセプトから

大きく外れるから、普通の事件解決に落ち着いた可能性もあるんでしょうけどね。

 

でも、今まで4人とは何の関連性もない事件だったのが、

今回は星砂の日常と絡んだ事件になっていただけ、大分見やすくはなりました。

4人のパートと事件パートに特に"繋がり"がないと、

1時間内で2つのドラマを見ているようなぎこちない感覚に陥ってしまっていたので…(汗)

 

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純愛ディソナンス 3話 感想|5年後でみんな変わりすぎ問題

 

 

いや〜…本作は毎回、想像の斜め上の展開を持ってきますなぁ。

高校教師と生徒の禁断の恋、殺人事件…からの、既婚者との不倫。

まだたった3話なのに、ポンポンポンと飛んだこの進みよう(笑)

視聴者が盛り上がる事間違いなしのジャンルをぎゅっと詰め込んだ作りは、

まるでお子様ランチみたい。

むしろ、ボリューミーな意味合いでは、トルコライスと例えた方がぴったりでしょうか。

 

そして…登場人物の各々の設定も、5年間で変わり過ぎていて意味が分かりません(笑)

教師なら5年後でも教師をやり続けているのがほとんどなのに、全く違う仕事に転職しているし。

母の元を離れたはずなのに、当時その町にいた面々がなぜか

こぞって同じ場所に集まっている所なんかは、ドラマあるある。

で…ラストですよねぇ…。

何となく衝撃の展開が待っているんだろうなぁとは思っていたけど、ああ、そう来たか…と。

今度は5年間の空白期間が知りたくて、

早く来週になって欲しい気持ちに駆られてしまっています。

このストーリーに翻弄されていく感じ、有名作家の小説由来のものじゃなくて、

複数の脚本家がそれぞれ交代で

オリジナルで編み出していっているっていうのがまた面白いんですよね。

 

正直、高校時代の照明の当て方が本当に好きで、特に2人でピアノを弾いているシーンなんかは

お世辞抜きで"芸術品"を見ている心地がして。

淡く繊細ながらも、このまま2人を優しく包み込んでくれる過程が描かれていったら…

唯一の心安らぐ場所である、あの暖かな空間をもっと見られたら…と思っていたので、

放送開始から早々に雰囲気も劇伴もガラッと変わったのには一瞬戸惑いましたが。

この転調っぷりもきっと、変わろうとしても心の奥底では無意識に過去を引きずっている

冴(吉川愛)の心境を表す意図が込められていたのかもしれないと気づいて、

割とすぐに馴染めました。

正樹(中島裕翔)といるシーンだけ、当時を彷彿とさせる劇伴が流れ、

無機質な景色の中に、オレンジや黄色の光がぼんやりと存在しているような

映像の機微な変化がそうさせたのかもしれません。

 

毒親の件に関しては、相関図に乗っている辺り、また登場する気満々ですね。

一番下のぽつんとした場所に掲載されているのが、

這いつくばってでも娘の所に行ってやる…そんな執着心が滲み出ていて怖いですw

個人的には、正樹の「誰かを失った時、相手が大切であればあるほど、人は悲しむ」

「その運命が本物なら、どれだけ逃げても追いかけてくるはずだから」というモノローグは

母・静(富田靖子)の事も指しているんじゃないかと思っていたくらいなので…

娘に無理やり出て行かれて、そのまま…って訳にはいかないでしょう。

 

何度も言いますが、展開を惜しみなく進めつつ、

同時に衝撃展開も容赦なく盛り込むという点では、上手い作りになっていると思います。

毎回目を引かせるラストという、最近のドラマのトレンドも活かしてますしね。

まだまだ、振り回されながら楽しみたいです(笑)

 

 

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石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー 2話 感想|"よく見ている"思いやりに救われる

 

 

なるほどね〜…そうきたか!と。

どんな真相が隠されているのか?という、ある種の謎解き感覚で楽しめるお話でもありました。

 

孝多(小林優仁)が塾を辞めたいと言ったのも、

木村佳乃さんというキャスト的に毒親の線も考えてはいたものの、

塾の意識高そうな雰囲気や、友達が「小学校受験で落ちたからもう後はない」と言っていた辺り、

実は生徒への教育よりも、数字=実績を多く出す事だけにこだわる塾講師の脅迫からきていて。

塾を辞めたくても責められそうで、

ずっと言い出せなくてあの時思いっきり言ったんじゃないか…

だから、そのうち塾の闇が暴かれるのかも…とか

想像していたんですが、全然そんなことはなく(笑)

結果的に互いを思い合ったが故の心優しい話に落ち着き、

いかに先入観を持って見ていたかちょっと反省するほどでしたw

でも、そんな"引っかかり"やキャストといったミスリードも要所要所に盛り込み、

"自分で選べないし、あの頃には戻せない"が共通点の

スマホゲームのガチャ課金」から「親ガチャ」へと持って行く

シームレスな流れも巧みだったお陰で、

今回も先の読めない、最後まで惹きつけられてしまう内容に仕上がったと思います。

 

前回は、大庭(赤楚衛二)が沢村(小関裕太)のために、

勇気を振り絞って訴えを起こす"友情愛"。今回は"親子愛"。

着地点そのものは違うものの、照らし合わせてみて気づいたのは…

どちらも根本的には、"相手をよく見ている"という思いやりから生まれる

優しさが注がれた話になっているんですよね。

今回で言えば、母子家庭の大変さを目の当たりにして、

手当一覧を紹介する形で手を差し伸べてみる石田(有村架純)とか、

孝多が実は母を想ってあんな発言をしたのだと気づいて、

あえて言及した羽根岡(中村倫也)とか、

もちろん、親身になって息子の面倒を見ている母・瑛子(木村佳乃)とか。

だから、最後には何だか気持ち良い感覚が残るのかもしれません。

 

そして…本作、物語を通して「どんな人だって声を上げて良い」の他にも、

「生きづらいあなたを助ける術は、案外日常のどこかに転がり落ちているかもよ?」

伝えたいんでしょうねぇ。

で、結果的に、それを繰り返し伝える事が、説教的ではなく、

自然と「現代社会を生きる人々にとって支えになるのは"法"」だと

訴えかけるメッセージになっている。

話のテイストに幅を持たせているけれども、芯の所ではブレが一切ない…

2話にして、中々手堅く作られています。


題材自体も、今回は「未成年のゲーム課金」で、

このコロナ禍で実際に増えただろうなぁと納得のいくもので、

毎回親しみやすい題材が取り上げられてるのも上手いですね。

登場人物のポップさで基本楽しめるけれども、

現代社会の実情もさり気なく落とし込まれていて、

「エンターテインメントを見ている」という満足感を覚える作品です。

 

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家庭教師のトラコ 2話 感想|5000円は手元に戻って来なかったのであった…。

 

 

ここ最近の遊川作品はなぁ…

構成へのツッコミよりも、どうも内容へのツッコミの方が先に出てしまうんだよなぁ…(滝汗)

※という訳で、次の所まではネタバレ感想です。

 

 

「逃げるのは"負け"」だと主張する母・智代(板谷由夏)にも、

話が通用しなさそうな上に、ゲーム課金に使うなら、今5000円が手元にあるとは

到底思えない課金3兄弟があっさり返した件にもモヤモヤする部分はあるけれども、

個人的に一番消化不良感が残るのは、着地点について。

えーっと…お店の維持費として、生活費として受け取った貴重な5000円札なんですよね?

で、万引きしたのちに、その5000円を稼ぐまでには

25回角煮定食を提供して、25回頭を下げて、

時々クレームを言われながら25回感謝の挨拶をするという

母の汗滲む苦労に気づいたんですよね?

なのに、お札のままきちんと返さないオチは、どうかなぁ…って思っちゃうんですよ(苦笑)

極端な例えではあるし、完全に同意義ではないと分かってはいるんですが、

「自分が何かするために使った」点では、高志(阿久津慶人)も、

大金を盗んではカジノに一気に注ぎ込んだ犯人と似たような事をやったともとれる訳で。

 

もちろん、自分だったら絶対買わないであろう花束をプレゼントして

母を喜ばせようと考えるのは否定しません。

ただ…「25回」のくだりを知ったんだったら、

反省して自分の力で貯めた5000円をそのまま返す事に加えて、

母への感謝の気持ちとしてプレゼントも渡す…というオチにした方が、

少ないお金でもある程度普通の生活を送れている"有難み"を実感して

学べたのではないかと思うんです。(って、前回もこんな感想を書いたような…(汗))

 

まぁでも、途中でピンクのサンダルを意図的に映したカットがあった辺り、

プレゼントが少し上質なサンダルだったら、まだマシに映ったのかもしれませんけどね。

てっきり、サンダルを渡すんじゃないかと予想していたもので…

ああ、そこは回収しないんだぁ…と、その点でもちょっと残念に感じるのでありましたw

 

 

さて、内容へのツッコミはここまでにしておいて。

もう1つ疑問に思っているのは、前回でも書いた通り、

3つの家族を同時進行して描く必要性について…ですね。

家庭環境も違えば教える年齢層も違う、それぞれ複雑な家庭だから、

1つだけの家族に絞れば"変化"が目に見えて、もっと楽しめた気がするんですけど…

本作の場合は3つの家族に加えて、主人公自身がキャラ分けをしてしまっているので、

印象にブレが生じて、それぞれで全く異なったドラマを

見ているような感覚を覚えてしまうんです。

 

で、主人公がキャラ分けをしているきっかけとなっているであろう"縦軸"は、

昨今のミステリーブームを考えれば、恐らくまだまだ引っ張る。

どうせ数話経ってから説明がなされるんでしょうが、

私はその説明…いや、"謎"を知りたくて見ている訳じゃないので、

回りくどさや見づらさを感じてしょうがないんですよねぇ。

実際、本作のテーマはあくまでも「お金の使い方」を子供に教える話なので。

主人公の縦軸や設定がどうのこうのは、本筋に無関係…だと思っています。

 

まぁ何にせよ、何を隠しているのかすらも曖昧な"秘密"を序盤でハッキリさせて欲しいし、

前回は中村家の問題を解決し、今回は下山家の問題を解決する…というオムニバス形式をとらず、

1つの家族の変化を数話描いてから、交流しながら次の家族へバトンタッチ…と

グラデーションのような形に寄せて行った方が

構成がグダらずに済むのかも?というのが、今の考えではありますね。

 

うーん……裏が第二部になってから良くなれば、そっちに移るんだけどなぁ…←また言ってるw

 

 

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プリズム 3話 感想|愛のある偽装結婚

 

 

皐月(杉咲花)と陸(藤原季節)、それぞれが身を置く"息の詰まる"環境を

じわじわと掘り起こし、展開していった今回。

どちらにも襲いかかってくる「結婚すべき問題」や、

皐月にまとわりつく束縛しい幼馴染み・剛(寛一郎)の存在…

陸と父・朔治(矢島健一)との間にある確執に、

やっぱり諦めきれない白石(森山未來)への想い…

しまいには職場でのプロジェクトの存続危機と

とにかくトラブルが山積みな内容だっただけに、

どこにも逃げ場がない苦しみを、2人の視点で味わうような感覚で

ついつい見てしまっていた自分がいました。

いやぁ…あっという間でしたねぇ。

 

白石が突如海外へと消えてしまったのが7年前。

そして、父が息子と勘当すると決めたのも7年前。

人生のターニングポイントと思われるその"7年前"に何が起きて、

何が決め手となって親子関係が悪化したのかの詳細は明かされませんでしたが…

少なからず分かるのは、お互い愛し合っていたと感じ取れる陸の白石へ向ける言葉を聞く限り、

父が2人を引き裂く行為をしたんじゃないかという事。

そこには、前回の皐月の母(若村麻由美)が抱えていた

「嘘をつかれた」「裏切られた」気持ちもきっと含まれていたのかもしれません。

前回に引き続き、今回も"すれ違う"親子の話…

うーん…親側が悪とは言い切れないし、どちらも想いは共感出来る部分があるだけに、切ないです。

 

それにしても、陸と白石、

1話の皐月の父・耕太郎(吉田栄作)と水川(岡田義徳)の関係性と言い、

内容を見ればジェンダーを取り扱っていると分かるものの、

この2組に対して「LBGT」などのストレートな言葉を一切使わず、

あくまでも"1つの人間関係"として描写している所に好感が持てるんですよね。

そして、人生の形は様々だと思いますが、親から「結婚はどうするの?」と聞かれるのは

大人になったらほとんどが経験している事でしょう。

"ある人たちの話"ではなく、誰にも通じそうな"普通"になるべく落とし込むように、

幸せとは何なのか…というテーマに自然に向き合わせるように、

そんな配慮の込められた作りになっていると思います。

脚本家の件もあって、初回だけだと不安でしたが(苦笑)

本題に入るとさすがのNHKクオリティといった所で、しばらくは安心して見られそうです。

 

某火曜ドラマだとお馴染みの(個人的印象)偽装結婚も、

本作の場合は、多少の差はあるにしろ、

お互いが既に"好き"な状態から始まっているので何だか新鮮ですね。

幸せとは何なのか…だから、

固定観念に囚われない、新たな"幸せ"の形を提示するオチにもなってくるのかも?

そうなると、「プリズム=多面体」って事を考えると、

3人で過ごす線もあるのかもしれないなぁ…と考えております。

 

 

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魔法のリノベ 2話 感想|かわいいをお裾分けしてもらった気分♪

 

 

良いですねぇ。

2話にしてブーストがかかってきました。

「臭い、嫌い、毒キノコ!」「君の詫び力凄いね!」

この台詞は原作由来なのかもしれませんが、

台詞自体ただでさえワードセンス抜群で面白いのに、

それをコメディ経験も多数で安定感のある役者さんが言うから

ますます面白さに磨きがかかるんですよねぇ(笑)

 

そして、今回のゲストは、野間口徹さんと

浦安鉄筋家族」からの刺客とも言える水野美紀さん。

基本的に相手を大切に想っている真面目な役を演じながらも、

真面目になり過ぎない、浮き過ぎない程度に

付き合いたての頃を想像させる初々しい一面も織り交ぜた匙加減が良くて。

前回よりも依頼人の日常が垣間見える描写になっていたのもプラスされて、

2人の"幸せ"はこれからも続くんだろうなぁ…というのが伝わってくる、

見ていて微笑ましくなれる夫婦の可愛らしさを堪能した話だったと思います。

 

意外なのは、評判を見ていると、割と「演出が苦手」と言っている方が多いんですよね。

まぁ確かに、カメラワークが忙しない部分はありますし、

本筋から脱線した小ネタも盛り盛りなので、分からんでもないのかな?と。

でも、誰にも真似出来ない作品を作ろうと、

あそこまで振り切った作りにしてくれた方が個人的には好みですし、

カットが多い分、テンポもリズミカルになってくるので、丁度良い盛り込み具合だと思ってます。

あと、本作…主人公の敏腕さや解決方法の斬新さで魅せる

お仕事ドラマというジャンルに囚われず、

いろんな意味で"抜けた"仕上がりになっているのが、

週末までが長くてちょっと億劫になりがちな月曜日にぴったりで、見やすいんです。

情熱的で硬派な月9の後…というのも、ナイスな編成でした。

 

前回では仕事のスタイルの未熟さが目立った玄之介(間宮祥太朗)が

今回ではトラブルが起こった際に高い回避能力を発揮し、

一方で、仕事の出来るイメージだった小梅(波瑠)は、私情が入るとミスをしてしまうという

それぞれの長所短所も、案件と重ねながら明確に描かれました。

この…完全に優れた人や、完全にポンコツな人って分けるのではなく、

どちらも少しだけ"弱さ"を抱えていて、それが時々チラ見えする人物造形なのが、

このご時世もあってより感情移入しやすい上に、

馴染みやすさにも繋がってくるような気もしています。

 

リノベーションの着地点は、子供だった時に強く感じていた"ときめき"が

掘り起こされるかのようなワクワク感があって楽しいですし、

コンビでの自然体な会話には純粋にクスッとさせられますし。

全体的に肩肘張らずに見られるのが良いですね。

OP映像の作りも、これからまったり楽しんでね…と案内してくれているようで素敵。

次回は事故物件のリノベーションだそうで(笑)

夏に持って来いの題材ではありますが、本作が向かう結末はハッピーエンドなので、

どんな風にほっこり話になっていくのか、期待したいです。

 

 

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新・信長公記 1話 感想|私が入学した学校は、戦国武将だらけの学校だったーー

 


イケメンだらけの戦国武将たちと、クラスではなぜか女子1人だけという構図で、

これは「私が入学した学校は、戦国武将だらけの学校だったーー」から始まる

乙女ゲーの話になるんじゃないかと思っていましたが、やっぱりそんな感じでしたね(笑)

 

とりあえず、みやび(山田杏奈)が歌を歌えば、

信長(永瀬廉)がミュージカルのように戦う…というトンチキラスト

お決まりの展開になる事を確信。

そして、毎回1人ずつ戦国武将の戦闘方法を解説しては、各々の勇姿に惚れさせ、

「さぁ、あなたはどの戦国武将と恋をする?」で

視聴者を迷わせる構成になる事も確信。←多分違うw

次回は…調理実習という名のイベントで親密度を高めてもらうんでしょうかね。←多分違(ry

 

ただ、「ナンバMG5」を彷彿とさせる弾け切った満島真之介さんや、

チープ感が逆に邪悪な柄本明さんの登場の仕方を筆頭に、

基本的にはキャラクターのカオスっぷりで笑わされっぱなしだったものの、

中盤以降は本題から脱線した小ネタや台詞が続いて

話が間延びしていた感は否めませんでした。

あと心配なのは…「クラスメイトが戦国武将」という設定が

"出オチ"で終わらないかどうか?ですかね。

お馴染みのフォーマットに頼らず、次回の調理実習のように、

"青春あるある"が詰まった学校行事に戦国武将が絡んだらどんな化学反応が生まれるか…

という風変わりな話で味変してくれる事にも期待したいです。

 

まぁでも、当時夢小説にハマってよく書いていたであろう視聴者や

歴史好きの方はもちろん、この時期からちょうど夏休みが始まる子供と、

老若男女気軽に楽しめる内容になっているのは間違いないですね。

日10枠は考察ドラマよりも、コメディに飛んだ作品の方が当たりなイメージがあります。

私も今後はトンデモ展開にツッコミを入れつつ、気軽に楽しみながら見ようと思います。

…という訳で、感想は初回のみです!

 

 

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オールドルーキー 4話 感想|父と娘、二人三脚での"けじめ"

 

 

完全なる主人公回でしたね(笑)

まぁでも…今回に関しては、ある意味"1話完結パート"とも言える、

新町(綾野剛)と塔子(芳根京子)が担当するスポーツ選手のマネジメントを企画する話は、

潔く端折って正解だったと思います。

だって…個人的に、本作の何にモヤモヤしていたかって、

いろんな現役選手と関わってきて「やっぱり自分も…」と迷いが生まれるカットが

一瞬差し込まれているくらいで良いものを、

テーマが何なのか霞むほど、ランニングとか家庭での葛藤シーンとかを

ずっと盛り込んでいる所にありましたから(苦笑)

だから、あれだけ「主人公がサッカーにけじめをつける回」として作ってくれたら、

見やすくなるもんなんですよね。

 

定年退職する教師やアナウンサーのように、花束をもらって最後に挨拶する場所が

しっかり設けられている恵まれた選手なんて、恐らくほんの一握りかもしれない。

一区切りつけられないまま、現実を受け入れて諦める選手の方が大多数だろうに、

場所もユニフォームもチームもビクトリーに手配して引退試合をやってもらおうとする

果奈子(榮倉奈々)は甘すぎるんじゃないか…と思っていましたが、

それは泉実(新垣来実)に学ばせるためでもあって、終わり良ければ全て良しという事で。

ベタはベタながら、親子互いの心が通じ合うラストにはうっかり泣かされてしまいました。

 

理解してくれそうな年頃の泉実が

なぜあそこまで頑固になっていたのかはよく分からずじまいだったものの、

少なからず、小さい頃にテレビで見た"かっこいいパパ"が、

今では気持ちがふらついていて仕事にも本気を出せてない父親になってしまったのに

受け入れられていない部分もあったんだろうし。

それにきっと、生き生きとした顔で

「サッカーやってた頃より、すっごいかっこいいパパになるから!」

と言葉をかけてくれるのを待っていた…と脳内補完しておけば良いんでしょう。

何にせよ、もう不機嫌そうな顔ではなく、自然体な表情を見せてくれそうで、

そこは安心です(笑)

 

今日が2人にとって"新しい誕生日"であり、これから娘とともに"第2章"が始まる…

そんな2人の静かな胸の高鳴りを映し出してくれるかのような主題歌の入りも美しかったですね。

もしかしたら、最終回のラストでは○年後に飛んで、

サッカー選手になった娘のマネジメントを新町が担当する…なんて展開もあるのかもしれません。

 

今まではサッカーへの未練が断ち切れずにいた描写が続いたあまり、

マネジメントの仕事に誠意を持って向き合っているようには見えない上に、

社長の好意に甘えて胡坐をかいているイメージが残りっぱなしだった新町。

やっとこさ、長い葛藤が終わりました。

完全に断ち切った次回以降から、彼の熱意と"マネジメント"を

真摯に見せてくれる事に期待したい…としか今は言えませんね。

本作に対する印象がここから大きく変わってくれる事を願ってます。

 

ところで…推しが誰かと結婚して悔しいんなら、

その憎き相手の名前を覚えているもんじゃないんですかね?(笑)

履歴書を見て、あれ…サッカー選手…もしかして…ってw

 

 

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初恋の悪魔 2話 感想|事件パートに必要性を感じないのがなぁ〜

 

 

初回にあった初期設定の紹介がなくなった分、

4人でのやり取りにも台詞の面白味が増して、キャラクターも大分色づいてきて

ほぼほぼ"形"が出来上がった感じですね。

話の流れは前回と似たようなものだけれども、

少なからず、本題に入るまでの"回りくどさ"は緩和されたような気がします。

今回の内容を見る限りは、今後もあのスタイルで行くんでしょう。

 

ただ…世間的に好評な中で書くのは忍びないんですが、

個人的には、正直まだハマれていないんですよねぇ。

理由は何となく分かるんです。

捜査権のない4人が事件を解決する斬新さを描きたいのか、

それぞれ過去に傷を負っている4人が互いに寄り添い合い支えられていく"変化"を描きたいのか…

今はそのどちらにも絞りきれていない中途半端さを感じるから、

どういう物語として見たら良いのか困惑するんだと思います。

 

例えば…冒頭では、事件現場での様子を一部チラ見せしてきましたよね?

それを見たら、今回取り上げるのはこの事件で、

それを4人が推理していく事になるんだろうな…という"導入部分"だと思うじゃないですか。

でも、実際は、そういった展開で、あたかも事件の解決をメインにしているように見せて、

あくまでも4人の背景(今回だったら"兄弟の後悔")とやんわりリンクさせるためだけの

役割として終わっており、

結果、群像劇"もどき"の仕上がりになってしまっている。

だから、結局、真相がどうだったのか、犯人が誰だったのかもぼやかされて、

消化不良感が残るんです(汗)

葬式でのくだりだの、オープンマリッジだの、1話完結型の事件とは無関係の

登場人物にまつわる物事の描写が多すぎるのも、話をややこしくさせている気がします。

 

これ、思うんですけど、登場人物の過去や秘密の深堀りを控えて、

舞台ならではの面白さに特化した会話劇で楽しませる、シンプルな作りのミステリーにするか、

「事件を解決していく」というコンセプトはナシにして、

第一線にはなれなかった者たちの不条理さやもがきを描いて共感を誘う

ヒューマンドラマにするか、最初から片方だけで良かったんじゃないですかね。

悠日(仲野太賀)と星砂(松岡茉優)の川辺でのシーンも、"単体"として見たら、

最も"坂元裕二脚本らしさ"を感じさせてうっとり見入ってしまいましたが…

"連続ドラマ"として見たら、たったの2話で

あそこまでむき出しの感情を吐露する展開が来るのには少し唐突感を覚えました。

 

なんか、全体的にしっちゃかめっちゃかになっていて勿体ないです。

同じような事を書きそうになったら、もしかしたら感想をやめる可能性も出てきましたな…(汗)

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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