千晴(小芝風花)の独り立ちと、来栖(成田凌)が希望を持てたきっかけとなった
数年前の出会いが描かれた回。
数年前の彼女は「もしかしたら、自分の仕事が誰かの役に立つかもしれない。
誰かを幸せに出来るかもしれない。そう考えるだけで頑張ろうって思える。」と言っていて、
彼女がいかに頼もしい存在になったかを示す上で、
ああ、この人にとっては元々、転職エージェントが天職みたいなものだったんだろうな…
というのが知れたのは良かったのですが…
今回のメインエピソードはそんな千晴の青臭さを応援したくなるよりかは、
矢吹夫婦にモヤモヤする気持ちの方が強くて、微妙に感じてしまいましたね。
健一(高橋光臣)は妻の江美里(大西礼芳)には内緒で転職活動をして、
しかも、面接予定の企業が決まった所でカミングアウトするし。
江美里は江美里で「察して」という態度をとっていて、
まぁ…自分に相談せず勝手に物事を進めていた所に腹が立っていたんでしょうけど、
理由をはっきり言わないまま、一方的に不機嫌になっているんです。
つまり、お互い話し合いが足りていなかった訳で、
そうなるともう"夫婦の問題"になってくるのに、
転職エージェントが家族に隠された事情まで深読みして、仲介もしないといけないのかと…
ただただ、何も落ち度はないのに自分の力不足だと謝罪して、
余分な仕事までやらされる千晴が不憫でしょうがなかったです。
で、夫婦にモヤモヤ…とは描きましたけど、
どちらかと言うと、江美里の方が面倒臭い人物ではありましたかね。
それも冒頭の食卓シーンでは、〇〇のお宅は毎年2回は家族旅行に行ってて〜とか、
〇〇の所は私立受験するらしくて、今から塾に通わせてて〜とか
娘の友達の家族の話題ばかりしていて、
「子供たちにはなるべくいろんな経験させてあげたいなって思うけど、お金がね…」
という発言もあって。
その話を聞いていたら、周りと比べて娘たちを十分に育てられていない所に
焦りを感じているんだろうな…
お金に苦しんでいるんだろうな(だから旦那にはもっと頑張って稼いで欲しいのかも)…
って考える方が自然だと思うのです。
なのに、実際の悩みは「育児の苦労を知ってもらいたかったし、
もう少し手伝ってもらって、再び働きにも出たかった」。
いや…だとしたらあの言い回しはややこしいわ!とツッコミたくもなりますよね(笑)
言わなきゃ伝わらない事を、第三者の千晴が分かるはずがない…
だからこそ、今回の内容は腑に落ちないのでした。
一方で来栖の方は、大阪に転勤しない事が判明したと思ったら、
今度は元同僚からアフリカ企業への転職の話が。
最終回のために用意しました!感があってちょっと唐突ですし、
また似たようなシチュエーションを作るんですねぇ。
それなら、今回はわざわざ転勤を匂わせなくとも、
純粋に、大阪支社の方で準備要請が入って、
しばらく千晴の元を離れる事になった…でも成立した気がするんですけどね。
まぁでも、次回予告を見る限りは、転職希望者となった来栖と
一対一で面談する千晴の様子が描かれるみたいなので。
集大成らしく、彼女の成長を存分に見られるのは楽しみです。
↓前回の感想はこちら↓