2023年冬ドラマ-罠の戦争一覧

罠の戦争 2話 感想|虻川撃退作戦は成功でも、結末が既に心配に…

 

 

面白いですね。

罠をテーマにしているだけあってか、

亨(草彅剛)はきっともう先回りしているんだろうなぁ…というのは割と読めていて、

その点では驚きが少ないと言えば少ないのですが。

彼が危険的な状況に追い込まれそうな様子を少し長く描く事で、緊迫感を煽ったり、

先に伏線を張っておいて、溜めて溜めて…から種明かしをしたりと

罠のからくりを焦らし過ぎない程度に、上手い事隠しながら見せていっているので、

仕掛けられる側の「やられた!」感を主人公目線で味わえる作品として

純粋に楽しめる仕上がりになっています。

 

そして、妻・可南子(井川遥)の絡ませ方も良いなぁと。

復讐劇関係なく、妻や子供の登場する家庭パートって、

主人公と直接関わりのないエピソードやネタが多いために

話の腰を折ってしまう傾向にあるんですけど(個人的印象)。

前回での「一緒に闘おう」という宣言通り、

家庭パートは家庭パートでも、可南子が亨の作戦に協力的になっている描写がほとんどで、

本作の言葉を借りるなら"秘書"的存在として、既にポジションを確立しているのが伺えるのが

テンポの良さに繋がっている気がします。

「何気ない日常がいかに幸せだったか…」を映す回想の尺も、丁度良い塩梅に収まっています。

 

ただ、2話の時点で虻川(田口浩正)が解雇となると…

鷲津家を陥れた相手が今はっきり分かるのが、犬飼(本田博太郎)と

息子を突き落としたと思われる黒パーカーの男しかいないとなると、

(全10話だと想定して)残り8話でどんな展開をしてくるのかが気になりますね。

まぁ…「罠の戦争」というタイトルになっているくらいですから、

そのうち、味方だと思い込んでいた"誰か"が裏切って、

折り返し地点になったタイミングで

亨が窮地に立たされる逆転の流れになるのか?とは踏んでいますが…

その中で完全に信じきれていないのは、

蛯沢(杉野遥亮)、鷹野(小澤征悦)、鴨井(片平なぎさ)辺りでしょうか?

まだ本格的な出番がない総理大臣・竜崎(高橋克典)、

犬飼の息子・俊介(玉城裕規)もいる事ですし、

登場人物の多さを活かして、ここはもう一捻り、二捻りある事に期待したいです。

 

っていうか…2話にして、既に結末が心配になってきましたね。

人は刺すし、周囲にいるとウザったく感じる"虻"川だけに、

最終回は、復讐を遂げた亨が彼に刺されて

バッドエンドになるんじゃないかと危惧しております(汗)

亡くなってしまったら、もうその可能性は低くなるんですけどね。

事務所を解雇させられただけで、1人で自由に動き回れる時間が増えますからねぇ…(震)

本来泥臭く見える復讐を鮮やかに魅せている作品なだけに、

報われたまま終わって欲しいと思えてしまうのです。

 

 

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罠の戦争 1話 感想|待ってました!今までの戦争シリーズよりウケが良さそう。

 


戦争シリーズと言われている「銭の戦争」と「嘘の戦争」は当時視聴済みですが…

内容はもうあんまり覚えておらず。

ただ、初回は確かどちらも、完膚なきまでに打ちのめされてから復讐を決意するという、

いわゆる"どん底から這い上がる"主人公の様子を描くのに重きを置いていた気がするので、

早速仲間と結託して、スッキリする展開を2回も盛り込んだのは意外でした。

テンポが速かったのもあって、暗くて残酷な内容が苦手で脱落してきた視聴者も

本作なら受け入れやすいんじゃないでしょうか。

 

亨(草彅剛)の命の恩人である犬飼(本田博太郎)。

「唯一手を差し伸べてくれた」と言っていたように、通常の復讐ドラマだったら、

当時挫折を経験していた亨が犬飼に指導されて、一人前の秘書になるまでの回想が

盛り込まれていたのかもしれませんが、本作は基本的に現在進行形で物語が進みます。

となると、説明台詞ばかりで情報過多になるか、

憎き相手の描写が弱くない?という可能性も出てきてはしまうのですが…

肝心の復讐動機が、犬飼の佇まいや言動からどことなく漂う"胡散臭さ"だけで

説得力が持てるようになっているのが凄いんですよね。

それは、本田博太郎さんの「ワシッヅ!」の言い方が一々癖が強くて、

頭に残りやすいのもありますが(笑)

亨が彼に恩義を感じている割には、パシリに使われたり、わがままに振り回されたりで、

犬飼にとってはむしろ、便利な道具としか思われていないような

違和感の連鎖で話を進めていったのが、

最後の、彼を恨む亨への共感に繋がったのだと思います。

 

あとは…やっぱり、草彅剛さんの演技を主演作で、

しかも民放局で久々に見られるって事が、何よりも嬉しいですかね。

タイトルにある"罠"だけに、

巧妙な手口で相手を罠に陥れる策士っぷりがしっくり来ていました。

「拾われた男」の感想でも言及したんですけど、

草彅さんって、登場人物に命を吹き込む役者さんだなぁ…と思っていて。

感情表現にしても、怒りや憎しみを吐き出すというよりかは

静かに昂る演技に長けている印象があるので、

犬飼から「事故という事にしておいてくれ」と言われたシーンを筆頭に、

台詞はないながらも、冷静さを装いつつも

怒りがふつふつと湧き上がっているのが伝わる演技には、

これぞ真骨頂!と、ワクワクしてしまいました。

スマートな人であればあるほど、感情を表に出さない。となると…

まだまだいろんな武器を持ってそうな気がするので、

今後どんな罠をしかけてくるのかも、見所の1つとなりそうですね。

 

また、亨のさり気ない恐ろしさを立たせるのに、

「君も、何かあるんだろ?犬飼大臣に」と亨に言われて、

見透かされたようで内心怯えている蛯沢(杉野遥亮)のカットを入れてきたのも印象的でした。

まさか、彼が何者なのかも知らずに協力を求める事もないでしょうから、

ここの関係性にも期待したいと思います。

 

最後に…変な言い方ではありますが、某長寿番組を日常的に見ていた私からしたら、

主題歌も相まって久々に「月曜10時」が帰ってきた!とも思えて、

そういう意味でも楽しめた初回でもありましたね。

とにかく、期待通りのスタートで安心しました。

 

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