今回は、ハル(目黒蓮)とガク(佐野勇斗)の対比がひたすら描かれた回でした。
前科を一犯増やした所でかすり傷程度にしか思っていないハルと、
良心を捨てられず、ワルになり切れなかったガク(ハッキングした時点で十分悪い事はしてるんだけどね)。
自分の野望のためなら、今の事業を簡単に切り捨てて次の事業へと乗り換えるハルと、
1つの事業に懲りずに向き合い続けるガク。
そして、株式会社トリリオンゲームの発展に向けて、
ハルは祁答院(吉川晃司)と、ガクはキリカ(今田美桜)と2人で行動する。
簡潔にまとめるなら、こんな所でしょうか。
前回の件あって、両者の動きを完全に切り離した状態で話を進めていった分、
今まで影に隠れがちだったガクの気持ちを台詞に起こしたり、
モノローグ化したりする頻度が増えました。
よって、彼がいかにハルと正反対の人間であるかもはっきりと提示されました。
だからこそ…再びコンビとなるラストには、気持ちの高まりを感じさせたんですよねぇ。
そう感じた理由は構成の他にもう1つあり、
初回と最終章辺りで挿入するだけで、あとは省略しても全然良い…くらいの印象だった
「今の仲間を全て失ったガクが大企業のトップになる」未来を
散々見せてきたのが、ある意味、ラストの意外性に繋がったんだと思います。
そんな結末になると視聴者は既に分かっているので、
あの亀裂を機に、取り残されたガクが覚醒して
独立していく流れになるんだろうな…という想像をぶった斬る展開には、
ちょっとした「してやられた!」感がありました。
また、ハルが"悪魔"、ガクが"天使"なら、
凛々(福本莉子)は2人を取り持つ"中立"の立場と言えるでしょう。
自分の意思をしっかり持っている人物なのを活かして、
それぞれに刺激や気づきを与える存在として徹底して描かれた事で、
3人の役割がさらに分かりやすくなり、物語にメリハリを生んでいた気がします。
冒頭で対比について触れましたが、
前回の台詞「俺のワガママは世界一だ」が
今回で「俺らのワガママは世界一だ」に変わるのも、王道の見せ方ながらグッと来ましたね。
それも、前回の感想では、画像をお借りして書きましたが…
ガクを見上げる形で、あたかも両者に差をつけるかのような場面から、
今度は肩を組む形で、同じ位置に立っている事を示す場面で
その台詞を言わせたって所が、盛り上げ方を分かっているなぁ…と思わされました。
あとは…今回は珍しく、未来パートがバッサリカットされていましたが、
ハルが本当の意味でガクを"パートナー"として認め始めたのと、
両輪の関係性を目指すガクの心境の変化で、
より強固なコンビになった事を表しているんでしょうかね?
まぁ何にせよ、ゴールは見えているので…
それまでがどんな過程で描かれていくのか、深く考え過ぎずに見守っていこうと思います。
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